週刊新藤 第287号WEB版<中距離電車の川口駅停車について。JR東日本との協議で大きな前進がありました!〉です。ぜひご覧になってください。

 

「中距離電車の川口駅停車について。」
〈JR東日本との協議で大きな前進がありました!〉です。
昨年末のJR東日本との協議について報告させていただきます。
 
▶15年目にして、初めてJRから前向きな回答が。◀
 昨年の11月20日、奥ノ木川口市長、立石・永瀬県議、宇田川・吉田・稲川市議ら自民党川口議員団の幹部と共にJR東日本・本社を訪ねました。
 昨年度平成30年12月の交渉で、JR側から一年を目処に検討を行うとの方針が示されており、今回はその結果を聞くことになっておりました。
 JRによる社内検討の結果、「中距離電車の川口駅停車は、速達性や混雑の影響が少なからずあるものの、技術面からは川口駅にホームを設けることは可能。」ということが示されました。
私たちがJRと交渉を開始してから約15年目にして、大きな前進があったもの、とご報告させていただきます。
 これまでJRは一貫して川口駅に中距離電車を停車させることは困難、との姿勢を崩しませんでした。この度は社内で初めてとなる具体的な調査検討を行い、停車について前向きな方針を示してくれたことは喜びに堪えません。
 しかし今後解決しなければならない課題も明らかになりました。これまで要望してまいりました「湘南新宿ラインについては既に現状で混雑度が高すぎ、停車させても川口駅から新たに乗車することが出来ないため、川口駅停車は困難」
ということが表明されました。
 「停車させる可能性があるのは、現状においては上野東京ラインであり、その場合はホーム新設のための線路の切り替えや駅舎などの整備が新たに必要となり、工事期間や費用が増大する」との考えが示されました。
 一方で、JRとしてもホーム新設等による川口駅周辺の活性化には賛同しており、川口駅の顔づくりや駅周辺の魅力あるまちづくりについては、川口市と共に検討したいという発言もありました。
 「川口駅の中距離(急行))電車の停車」は私たちのまち川口にとって昭和の時代からの長年の悲願です。様々な困難があることを覚悟した上で、私としてはJRとの間で粘り強く交渉を続け、市民の皆さんと一緒に受け入れられる計画となるまで、あらゆる可能性を排除せず、知恵を巡らせながら全力で活動してまいります。
 まずは今回の新たな方針をふまえ、JRと川口市では、技術的・事務的協議を行なうための窓口を設置し、早速作業に入ることを合意いたしました。
 
駅舎改良イメージ_文字追加▶これまでの交渉状況を報告します。◀
 私が湘南・新宿ラインの川口駅停車を求めJRと予備的交渉を始めましたのは、2005年(平成17年)秋頃からです。JR側の回答は誠につれなく、昭和のころより川口市側が幾度となく要望しその都度否定されてきた京浜東北線の川口駅始発、東北・高崎線の停車に対する回答と同様に、川口駅への新たな路線の停車は難しいとの一点張りでした。しかし、何度か交渉を行っているうちに、
1. ホームの新設や線路の拡幅工事は技術的には可能。
2. 快速電車の速達性を損なうため、川口駅と赤羽駅の連続停車は電車運行上難しい。ということになり、「技術的に工事は可能だが、運用上難しい」という点に問題を絞ることができたのです。
 平成20年12月3日、私は正式にJR東日本を訪れ、川口駅に急行電車を止めてほしい、と要望を行いました。
 それ以来、毎年年末にJRを訪ね、同行してくれた川口選出の県議や市議と要望を重ねてまいりました。国・県・市で構成する自民党川口議員団と共に、日曜日の駅頭活動や市内での街頭署名活動を行い、平成21年には2万4千人、23年にも1万5千名を超える署名をJRに提出しています。
 平成25年に総務大臣に就任した頃からは、自民党と公明党議員団の皆さんと共に国土交通省に大臣を訪ね、国の支援についての要望も行いました。
 鉄道事業を所管する国土交通大臣には度々私が直接の要請を行い、国土交通省が15年間に一度開催する「交通政策審議会」の答申にも湘南・新宿ラインの川口駅ホーム新設が文言として表記されました。
 平成26年からはそれまで県議として同行してくれていた奥ノ木さんが市長として参加するようになり、地元自治体の意向もより強く伝えられるようになりました。埼玉県に対しても川口選出の立石県議等を通じ県議会からの働きかけを行ってもらい、知事から国に対して川口駅のホーム新設に係る正式の要望が提出されています。
 JR側とは鉄道法の改正や国の制度をめぐり様々な機会があり、折に触れ私が交渉を続けてまいりました。回答に変化がない以上は迷惑にならないよう、要請活動は年一回年末に行うと決め、これまで継続してきました。
 私はJRに対し、川口駅に中距離(急行)電車を停車させる交渉については、3つの観点で臨むとこれまで伝えてきました。
1. 街の悲願であり、何としても実現させたい。
2. 実現に向けJRに対し、あらゆる支援、対応を行う。
3. 停まるまで交渉する。
 JR側よりは「土地の用意をはじめ、これほど熱心に要望を続けている川口市の熱意は十分に伝わっている。」との返答を得ています。
 これまでの経緯や要望書等は、私のフェイスブックやホームページで是非ご覧になってください。
 
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▶川口駅に中距離電車の停車を求める理由。◀

 人口が60万人の大都市川口。その玄関口・川口駅の一日の乗降客は16万人を超え、大宮、浦和に次ぐ県内第3位です。(浦和駅に湘南新宿ラインが停まるまでは2位。)しかし浦和駅には京浜東北線に加え、宇都宮線、高崎線、湘南
新宿ライン、上野東京ラインが停まりますが、川口駅には京浜東北線一本のみ、という厳しい状態が続いています。
 朝の通勤時間帯の混雑は限界であり、都内の山手線で事故があっても、京浜東北線はノロノロ運転となり、超満員状態で川口駅は通過、改札口が封鎖され、お客さんはデッキの上にあふれ出ます。そうした状態が月に何度も不定期に発生しているのです。
 朝の通勤混雑の解消とダイヤの安定性、利便性の向上は、街の魅力に直結し、交通機能の向上を図ることは川口市発展に向けた死活的重要事項です。人口30万人以上の街で急行電車が止まらないのは全国で川口だけ、といわれる状況を何としても改善しなければなりません。
 そして人口減少期の日本にあって、地方都市の人口減少が深刻な中、全国に7都県しかなかった人口増加県の埼玉も減少になりました。東京都ですらあと20年以内には人口減少になると予測されています。全国で数少ない人口増加市である川口市も、人口減少に向かうカウントダウンが始まっているのです。
 私は「中距離電車の川口駅停車」という大きな取り組みは、今回が最大かつ最後のチャンスだと考えています。
「困難があっても乗り越える」という固い信念を持って、夢の実現を目指してまいる所存です。