◇3月5日、米国ワシントンDCに於いて、昨年6月27日、享年91歳で逝去されたノーマン・スミス米国硫黄島協会議長のアーリントン国立墓地で開催された葬儀・埋葬式に参列し、日本側を代表して弔辞を捧げました。
スミスさんは、2015年以降米国硫黄島協会の議長として、日米硫黄島戦没者合同慰霊追悼顕彰式の開催を通じ、日米の和解と信頼を構築する大事な式典の開催に多大な貢献をされました。
かつて激しく戦った敵味方が再会し、永久の友情と平和を祈念する式典を継続しているのは世界でただ一ヶ所硫黄島のみです。
戦後40年を機に始まったこの式典は、80年も迎える今日まで、様々な困難を乗り越え継続されており、私は日本側遺族代表としてスミス議長と、硫黄島もしくはワシントンで親密な交流を行ってまいりました。
硫黄島の最後の訪問となった2023年3月の式典では、体調を崩すなか御家族に支えられながら参加され、その後も私への書簡で、式典への熱い思いを何度も伝えてくださいました。
日米硫黄島協会が主催する硫黄島での式典は、今や強固な同盟関係となった日米の和解の象徴として、亡き安倍総理の米国上下両院における演説でも紹介され、傍聴席にいた当時の米国硫黄島協会スノーデん議長と私は固い握手を交わし、互いの勇者たちを讃え合ったことは、名誉ある佳き思い出です。
退役海兵隊中将を米国立アーリントン墓地へ埋葬する式典は、200人もの海兵隊員が棺を担ぎ整然と行進する荘厳なものでした。
弔辞では、スミス議長の硫黄島に関する活動への最大の貢献を讃えるとともに、生涯かけて取り組まれた平和への願いと、それぞれの国のために身を捧げた人たちへの追悼活動をしっかり受け継いでいくことを約束しました。
スミス議長と長い間に交わした楽しい会話と威厳ある面影、陽気な笑顔を思い浮かべながら、天に召された魂が安息の地で穏やかにお過ごしになられるよう、心を込めて捧呈しました。
◇2月18日、北極のフロンティアについて考える議員連盟を開催しました。文字どおり我が国の北極政策を推進するために創設した議連であり、私は創設時より副会長として精力的に活動しております。
議連としてまず取り組んだのは、
1 従来取り決められていなかった日本政府としての北極政策推進の
位置付けを明確化すること。
→2015年10月 安倍総理を本部長とする総合海洋政策本部において、北極政策が初めて本部決定。
2 日本が保有していない北極域を活動する砕氷機能付き研究船を早急に整備すること
→2ヶ年にわたる設計を経て、2021年より建造に着手。2026年就航予定。
特に北極砕氷船については、中国が2隻、韓国が1隻保有する中、日本が保有していない状態を解消し、北極域の活動の足を確保しつつ国際研究プラットフォームとするため、建造の必要性を最初に提言した者としてその就航を待ち望んでおります。
〇「みらいⅡ」を含む北極域研究開発の進捗状況(文科省)
〇北極域をめぐる国際情勢(外務省)
〇LNGをめぐる各国の動き(経産省)
◇3月19日、横浜市のジャパン マリン ユナイテッド磯子工場において、北極域砕氷研究船「みらいII」の命名式・進水式が行われました。愛子内親王殿下ご臨席の下、私も立ち会わせていただきました。
「みらいII」は、今後本格的な艤装工事を行い、2026年11月の竣工目指し最終工程に入ります。
日本が持つ初めての北極域砕氷船であり、私は、我が国の北極研究に加え国際研究プラットフォームとなることを期待して建造を提言しました。