「中核市への移行・SKIPシティへのNHK誘致・BRTによる新しい市内交通の導入・自動運転バス」についてです。この機会にぜひご覧ください。
安倍総理が衆議院を解散いたしました。
この度の解散は4年9か月続けてきた安倍政権の政策継続性を問うと共に、生産性革命・人づくり革命など新しい経済政策パッケージを提案し、子育てや老後の安心を作る全世代型社会保障の実現を問うものと位置づけられます。
また、緊迫化する北朝鮮情勢に対する力強い外交と圧力重視の姿勢、国を護る安全保障体制を国民に問うことにもなります。
自民党はこれらの差し迫る国難を国民と共に一丸となって突破し、新しい未来を拓くために具体的な政策を打ち出し、皆さまに提案させていただきます。常在戦場といわれる衆議院にあって、私たち議員は何時いかなる時も緊張感を持って政治に臨んでおり、急な解散であっても与えられた期間で最大の成果を得られるよう努力をしていかなければなりません。
政治の役割は、皆さまの声に広く耳を傾け、地域の実情に眼を凝らし、現状の課題を分析しながら日本の明るい未来とあるべき将来の展望を有権者に届け続けることです。
今号では、日本の未来を拓くために国政において行われている政策が、わが街・川口市においてどのように展開されているのか、皆さまにご報告させていただきます。
▶川口市のかたちを整える「中核市への移行」◀
奥ノ木信夫川口市長と共に総務省に高市早苗総務大臣を訪ねました。この3年に及ぶ川口市中核市移行にかかる一連のご協力に感謝を申し上げるためです。かねてより奥ノ木市長が公約に掲げてきた川口市の中核市移行が、来年4月1日をもっていよいよ実現します。
街のかたちと権限が大きく変わるこの施策の推進には、私も大きく関わってまいりました。
奥ノ木市長と私は、26年前の平成3年4月同期当選で川口市議会に机を並べた同志中の同志です。市長選挙に立候補する際、二人で相談しながら作り上げた選挙公約のいの一番に掲げた政策が中核市への移行でした。
奥ノ木市長と私は、26年前の平成3年4月同期当選で川口市議会に机を並べた同志中の同志です。市長選挙に立候補する際、二人で相談しながら作り上げた選挙公約のいの一番に掲げた政策が中核市への移行でした。
そしてめでたく平成26年2月、奥ノ木市長が当選し、具体的な検討が始まりました。そして11月、埼玉県に対し中核市移行に向けた協力を要請し、ここから事務手続きが始まったのです。
この大仕事を円滑に進める意味も含めて、市からの要請を受けた私も総務省の有望な若手を推薦し、現在副市長として大活躍してくれています。
中核市になることの最大の効果は、市独自の行政事務の拡大と権限強化です。一般の市よりも多くの権限を担うことを国が認めた特別な市で、現在、全国に48市あります。
例えば、医療・保健行政はこれまで県の所掌であり、川口の健康医療は埼玉県全体の保健医療計画に基づいて行われておりました。それが中核市になることによって、医療・保健行政は川口市内の実状に即したものとなり、わが街に最適な保健水準が適用できることになります。
保健所の運営もこれまでの埼玉県から川口市に変わります。市民の関心が高い食中毒や感染症への対応を、川口市が市民の声、実状を踏まえて実施していくことが出来るようになるのです。
その他、保育所、特別養護老人ホーム等の設置認可・運営指導など約2200もの事務を埼玉県に代わって川口市が担っていくことになり、そのうちの3分の2は医療や福祉関係事務です。このような多くの権限と責任を担う中核市は「選ばれた都市」であり、川口はその対象としてふさわしい街なのです。
奥ノ木市長の政策スローガンは「みんなでつくる川口の元気」です。私が総務大臣や、兼任していた地域活性化大臣・地方分権推進担当大臣・国家戦略担当大臣(現在は統合されて地方創生大臣となっています。)としての政策目標は、「地域の元気の塊を日本の元気に」でした。
人口60万人に及ぶ全国普通市第3位の巨大都市である川口市の自治権限強化は、国の地方分権推進と地域活性化政策に基づくものであり、国策と連動した大きな転換なのです。
このたびの中核市移行は、川口が元気になるだけでなく、日本全体の元気作りに大きく貢献することは間違いありません。
7月25日には、奥ノ木市長が総務省で高市早苗総務大臣に中核市指定の申し出を行いました。私も奥ノ木市長と共に高市大臣を訪ね、ここに至るまでの3年に及ぶご理解とご協力に、二人で感謝の思いを伝えました。
▶「SKIPシティへのNHK誘致」◀
本年7月31日、川口市・奥ノ木市長と埼玉県・上田知事と私の3人で揃って渋谷のNHK放送センターを訪れ、上田会長に対し「SKIPシティにおける最先端の映像政策拠点の整備」に関する要望書を手渡し、NHK(日本放送協会)が計画中の渋谷放送センターの建て替えに際しその機能の一部を川口市に移転して欲しいと、正式に申し入れたのです。
この申し入れは、かねてよりNHKと一緒に仕事をしてきた私が、旧知の上田NHK会長にお願いをしてセットさせていただきました。川口市長と埼玉県知事が揃ってNHK会長に会うのは初めてのことで、会談が持たれたことは、話が大きく進みつつあることの証でもあります。その要望要旨を皆さまにご紹介します。
①日本放送協会の放送センター建て替えの実施に併せ、SKIPシティ内に4K8Kなど最先端の映像技術を導入した「恒久的な制作拠点の整備」をお願いする。
②NHKアーカイブスや埼玉県産業技術総合センターなど整備済みのA街区とも連携し、新たな賑わいの創出などSKIPシティ用地全体の総合的な利活用を検討する協議会において、日本放送協会の更なる参画と御協力をお願いする。
この川口における構想は、NHK渋谷放送センターの建て替え計画の検討が本格化する際に浮上し、以来ここ数年慎重に検討されてきたものです。
NHKでは前任の籾井会長以下幹部も非公式で上青木のNHK跡地を視察いただいています。川口までの近さと利便性、整備済みのNHKアーカイブスなどの状況を目の当たりにして理解が深まったとも聞いております。
NHKでは前任の籾井会長以下幹部も非公式で上青木のNHK跡地を視察いただいています。川口までの近さと利便性、整備済みのNHKアーカイブスなどの状況を目の当たりにして理解が深まったとも聞いております。
このNHK跡地は、私が川口市議会議員となった平成3年頃、市議会に跡地利用特別委員会が設置され、私もその委員でした。跡地利用のコンセプトは「映像・情報産業拠点」として整備するとされ、川口市内に残された一大戦略拠点です。長年の懸案であり、この跡地を一体的に魅力ある地域として開発が出来れば、川口の元気づくりに向けた強力な推進エンジンになると大いに期待し、実現に向けた調整を進めてまいりました。
渋谷放送センターの建て替えは、東京オリンピック終了後になることから、川口への機能移転が実現するとしてもまだ時間がかかります。夢の実現に向け引き続き力を尽くしてまいります。
▶「BRT(バス・ラピッド・トランジット)」による新しい市内交通の導入◀
私がかねてより公約しております川口の交通利便性の向上策として、湘南・新宿ラインの川口駅停車に加えて、BRTを導入する検討が続けられています。
日暮里舎人ライナーの終着駅である見沼親水公園駅より、第二産業道路上を地下鉄南北線鳩ヶ谷駅を経由して上青木のNHK跡地SKIPシティにつなぐルートや、川口駅東口と結ぶルートなど、4つのルートの導入可能性調査が、平成24年から国の交付金を受けて続けられています。
本年29年度は国の地方創生交付金を活用して、いよいよ連節バスを市内道路で試走させるところまできました。
本年29年度は国の地方創生交付金を活用して、いよいよ連節バスを市内道路で試走させるところまできました。
BRTとは、2両連節バス、公共車両優先システム、バス専用道、バスレーン、ICカードシステムなどを組み合わせることで、速達性・定時性の確保や輸送能力の増大が可能となる高次バス輸送システムです。
我が国の連節バスは昭和60年のつくば科学博開催時に100台が導入されましたが、その後平成10年に幕張新都心に導入されるまで10年以上の間、新たな配置がありませんでした。
海外メーカーのバスを輸入しなければならないことや、保安基準や手続きが煩雑なことが普及しなかった主な理由です。
こうした状況を打開するべく、平成26年に私たち安倍内閣は連節バス導入ガイドラインを策定し、運用の明確化と円滑化を図ることで、2両連節バスが国内で導入しやすくなりました。
第二産業道路を使って通常のバスの1.5倍のお客さんを運べるバスシステムを通し、舎人新線と接続させれば、多くの市民が日暮里駅まで20分で行けることになります。
川口市民の通勤の足と交通利便性を向上させることは、川口市の魅力を高め、市の発展に大いに寄与できるのでは、と期待しております。
さらなる具体化に向け国政の立場からしっかり推進してまいります。
さらなる具体化に向け国政の立場からしっかり推進してまいります。
▶SR鳩ヶ谷駅とSKIPシティを結ぶ「自動運転バス」◀
それに加え私は、さらなる交通利便向上のために、SKIPシティと地下鉄鳩ヶ谷駅を結ぶ新設の都市計画街路上に自動運転バスを走らせられないか、と考えています。
政府が進める第4次産業革命の主要プロジェクトは「車両の自動走行システム」の開発です。
衛星測位システムやAI(人工知能)などを組み合わせた自動運転バスを走らせる内閣府の実験はすでに始まっており、7月7日、私は沖縄県石垣島に出張し自動運転バスに試乗してまいりました。
安全上運転席に人は座っておりますが、延長16キロメートルの一般道路を、車線を認識し対向車や歩行者、障害物を避けながらバス停のある場所ではきっちりと路肩駐車も行うことができることを確認しました。
まだまだ解決すべき課題は多く残っておりますが、現実に公道上を自動走行が可能なレベルまで開発は進んでいるのです。
SKIPシティの開発の最大ネックとなっているのは、鉄道駅との交通アクセスです。企業の進出も人を集めるにしても、駅からの便が悪いことが問題だとこれまで指摘されてきました。
市としてこうした問題の解消策として自動運転バスを導入しプロジェクトの魅力づけを行うことと、政府が進める近未来技術を人口過密都市の一般道で実験することは、国と地方双方に成果をもたらすことになります。
私は国と市に対し、実験の誘致を強く働きかけてまいります。