我が国の国境離島、長崎県五島列島の男女群島・肥前鳥島をご存知でしょうか?
国境離島は多くの役割を担っています。
我が国の領海又は排他的経済水域等を根拠付ける基線は、我が国の最外縁部に存在するものであり、地理的にその多くは本土から離れた離島に存在しています。
我が国の国土面積は約38万km2ですが、多くの離島を有することによって国土面積の約12倍の約447万km2の広さを誇る管轄水域を有することが出来るのです。
国境離島の役割はこれに加え、我が国の「防人」になってくれていることです。
離島の中には、海上保安庁の事務所や自衛隊の基地等が置かれ、我が国の領域主権を害する行為から我が国の領土と領海を堅守する役割を果たしているものも多くあります。
また、昨今、我が国周辺海域に存在する豊かな海洋資源(鉱物・エネルギー資源、水産資源等)に対する期待が高まっています。一方で他国による密漁、不法操業が後をたたないのも実情です。
かつて2011年秋から冬にかけて、中国の密漁船が長崎県男女群島海域でサンゴ漁を行い海保に拿捕される事案が発生しました。
2011年9月の尖閣諸島での中国漁船衝突事件で関心が沖縄に向く中、その隙をつくように長崎県、小笠原諸島、長崎県と3ヶ月に3回中国船によるサンゴ密漁が相次いだのです。
当時の野党・自民党の領土特命委員長代理だった私は、2011年12月9・10日、未だ訪れたことがなかった長崎県五島列島の現場を自分の目で確かめようと視察を計画しました。
五島列島・福江島に行き、そこから事件海域である男女群島と肥前鳥島までチャーター船を仕立てましたが、視察当日、福江島まで出かけながら波が高くなり船が出航出来ずに断念。
視察の最大目的は、密漁者達に日本はこの海域の監視を強化しているというメッセージを送ることです。そのためにも国会議員が現場に出かけることが重要だったのです。
船がダメなら飛行機でということで、2011年12月26日には、国土交通副大臣を務めていた民主党の松原 仁代議士の理解を得て、超党派の領土議連有志と共に、鹿児島空港から海上保安庁の飛行機を使い男女群島及び肥前鳥島を上空視察することが出来ました。
しかし、空からではなく海上から現地に行かなければとの思いで、2012年5月、もう一度計画しましたが、やはり天候不順で断念。
そして島への視察を挑戦すること3回目の2012年7月28日、ようやく私は国境離島・長崎県五島市の男女群島及び肥前鳥島を当時の中尾・五島市長さんはじめ地元の皆さんと一緒に現地視察することが出来ました。
そして私の男女群島への上陸は、地元議員を含め何と国会議員第1号となり、名誉ある称号をいただくことになったのです。
その際、この島が日本の国境と豊かな海を形成してくれていること、更に地元の方から、過去にこの付近で韓国船が浮上式の簡易灯台を不法に据え付けていき、海保がそれを撤去する、ということがあったという話をうかがい、国境管理の重要性を改めて認識いたしました。
これら3回の様子は私が自分でビデオ録画した動画を編集し公開しています。
ふだん中々見ることのできない、国境離島の現況や事情が実感できると思います。
私が野党時代、領土・主権問題に取り組み悪戦苦闘していた頃の懐かしい動画です。
よろしければ是非ご覧ください。
【 動画1】
新藤義孝「領土に関する特命委員会・ 五島市視察リポート」 (2011.12.9-10)
【 動画2】
新藤義孝「国境の島を守れ!男女群島・肥前鳥島視察上空リポート」 (2011.12.26)
【 動画3】
新藤義孝「国境離島・長崎県五島市、男女群島及び肥前鳥島を上陸視察。」 (2012.7.28)