新藤政務官は、12月20日に日本を出発し、アフガニスタンを訪問した。
主な目的は、22日にカブールで開催された「善隣友好会議」に日本政府代表として出席し、加えて、滞在中にアフガニスタン移行政権要人(カルザイ大統領、シャフラニ副大統領、アブドラ外相)と会談を行うとともに、現地で活動している援助関係者および日本のNGOとの間で意見交換を行うこと。
「カブール善隣友好会議」は、アフガニスタン暫定政権発足1年を機に、アフガニスタンと周辺6ヶ国との間の善隣友好・相互不干渉を謳ったカブール宣言の署名および発表を行う会議で、アフガニスタン移行政権が主催する初めての閣僚級会議でもあった。アフガニスタン移行政権代表(カルザイ大統領、アブドラ外相他)に加えて、周辺6ヶ国(カスリ・パキスタン外相、ナザロフ・タジキスタン外相、メレドフ・トルクメニスタン外相、イラン大使、ウズベキスタン大使、中国大使(ハラズィ・イラン外相、カミロフ・ウズベキスタン外相は都合により急遽欠席。))、G8諸国、印、国連(ブラヒミ・アフガニスタン担当国連事務総長特別代表)、OIC等からの代表が参加した。
会議冒頭、アブドラ外相より、主権の相互尊重と協力を通じて、周辺国と信頼と友好の関係を一層強化していきたい旨述べた。次に、カルザイ大統領より、暫定政権1周年を祝福する、新生アフガニスタンの地域に対する平和、協力及び発展へのコミットを再確認したい旨述べた。ブラヒミ・アフガニスタン担当国連事務総長特別代表は、アフガニスタンを含む周辺地域の安定と平和に向けた布石が敷かれることを希望するとのアナン国連事務総長のメッセージを伝達した。
次に、近隣6ヶ国及び他の参加国代表より、カブール宣言を歓迎する旨の発言が相次いだ。日本は、新藤大臣政務官が、カブール宣言の署名を歓迎する、戦後の荒廃から復興を遂げた日本として、今後とも、アフガニスタンの復興に大きな役割を果たしていきたい旨述べた。最後に、全出席者の拍手をもってカブール宣言の最終的な承認がなされた後、カルザイ大統領及びブラヒミ特使が立ち会い、他の代表団が見守る中、先ずアブドラ外相、引き続き周辺6ヶ国の代表がカブール宣言に署名した。
「顔の見える国際貢献」をスローガンとして衆議院初当選以来積極的な外交活動・難民支援活動を展開してきた新藤代議士は、アフガニスタンの復興・難民支援にも長らく尽力してきた。NGO・行政・経済界が一体となった緊急人道支援組織「ジャパンプラットフォーム」の立ち上げに始まり、今年1月に都内で開催され、60ヶ国の代表と20の国際機関が一堂に会した「アフガニスタン復興支援国際会議」やそれに先駆けて開かれた各国NGOや国連機関による「アフガニスタン復興NGO国際会議」に出席するなどし、アフガニスタンの復興・安定のために、紛争予防、地雷・不発弾の除去、難民の定住、教育、保健医療など様々な問題について議論や提言をおこなってきた。
また、従来より現地で活動するNGOを国会議員としての立場から支援してきた新藤代議士は、今回は外務大臣政務官として日本政府を代表し、自らが支援してきたNGOの現地での活動視察なども行った。 20年以上内戦下にあったアフガニスタンの和平への取り組みは、中東や中央アジアのみならず世界全体の平和と安定につながることであり、また、国際社会における日本のスタンスを示す重要な意味合いをもつものでもある。新藤政務官の今回の訪問は、我が国の今後の積極的な姿勢を改めて示したものとして関係方面より高く評価されている。