9月17日から18日にかけて、新藤義孝総務大臣政務官と木村隆秀国土交通大臣政務官は
、海上保安庁第十一管区(沖縄)を訪れ、管区内各基地や尖閣諸島周辺の領海警備の実際
を視察した。
尖閣諸島は、沖縄本島から西方410km先に位置する、東シナ海に浮かぶ
日本の領土で、魚釣島、久場島、大正島、北小島、南小島等の島々からなっている。明治28
年に閣議決定により正式に我が国の領土に編入されたが、昭和43年秋に行なわれた東シナ
海海底の学術調査の結果、東シナ海の大陸棚には豊富な石油資源が埋蔵されている可能
性があることが指摘され、これが契機となり、昭和46年以降、中国、台湾が同諸島の領有権を
公式に主張し始めた。
昭和53年には、約100隻の中国漁船が尖閣諸島に接近し、領海
内不法操業を行うという事件が発生。平成2年には、「台湾地区スポーツ大会」の聖火リレーを
行っていた台湾船2隻が、魚釣島周囲の領海内に侵入するという事件が発生。また、平成8年
には、台湾・香港等で「保釣活動」と呼ばれる領有権主張の活動が多くなり、以降台湾小型船
が領海内に侵入する等の抗議活動が行われている。
海上保安庁においては尖閣諸島
周辺海域に大型巡視船を常時配備するとともに航空機による定期的なしょう戒を実施している
。
17日、那覇航空基地に到着した両政務官は、官機に乗り、機上より尖閣諸島を視察。
また、無線により、領海警備中の巡視船よなくにへ、激励のことばを送った。
18日には、
石垣航空基地から下地島へ移動。国内唯一の民間ジェット機の訓練空港である下地島パイロ
ット訓練所を訪れ、航空管制業務の視察をした。さらに、那覇航空基地からヘリコプターで移 動、巡視船くだかに降立ち、海上警備の任にあたる職員の皆さんを激励した。