新藤政務官は、総務省が各府省に行政運営の改善を求める行政評価・監視について、その
結果のより一層の活用を提言した。総務省では、各行政機関の業務の実施状況を調査し、業
務運営上の問題点を明らかにした上で、関係行政機関に対して改善方策について勧告を行
い、行政運営の改善を図る「行政評価・監視」を行っている。この行政評価・監視は、従来、行
政監察と呼ばれていたもので、合規性、適正性、効率性などの観点から各府省の業務状況を
チェックし、各行政機関の運営の改善に貢献してきたもの。
新藤政務官の政務官就任以来、現在までに、3つの行政評価・監視結果が公表され(以下の
概要参照。また、詳しい内容は別添資料参照)、総務大臣から関係府省の大臣に対して勧告
が行われている。
新藤政務官は、行政評価・監視について、これまで果たしてきた役割を大いに評価する一方
、その結果が十分には活用されていない感があること、また、その実績が必ずしも世間一般に
認められるには至っていないことを残念に思っていたところであり、今回、評価・監視の結果が
勧告されるに当たり、相手先府省に自ら出向くなど評価・監視結果の積極的な活用を提言し
た。
《空港の整備等に関する行政評価・監視》(勧告日:平成13年5月24日)
○ 近年供用を開始された空港の需要実績値が予測値を下回っていることについて、需要予
測の精度の一層の向上・透明性の確保を勧告。
○ 航空保安無線施設の効果的整備を勧告。
《医薬品に関する行政評価・監視》(勧告日:平成13年6月8日)
○ 副作用症例の具体的内容に関する情報の提供について、医療機関からの協力が得られ
ていないことなどから製薬企業等が行政機関への報告を行えなかった例があったことから、製
薬企業等が行う副作用情報の収集活動に対する医療機関の協力義務を法令上明定すること
等を勧告。
○ 処方箋に先発医薬品の商品名が記載されている場合には薬事法により、薬剤師のみの
判断で後発医薬品に変更して調剤することはできないことに対し、後発医薬品を調剤すること
を可能とする仕組みを検討することを勧告。
《水資源に関する行政評価・監視》(勧告日:平成13年7月6日)
○ 水資源開発計画については、需要の見通しとその実績に乖離があることから、全部変更
に当たって総括評価を行い、全部変更後おおむね5年を目途に達成度について点検等を行
うことを勧告。
○ 水道用水・工業用水・農業用水の中には10年以上未利用のものなどがあること、水利使
用の情報交換が不十分であることから、水利使用に関する情報交換を推進するなど必要な条 件整備を図ることを勧告。