2月14日、千鳥ヶ淵戦没者苑で行われた「硫黄島戦没者遺骨引渡式」に出席し、令和元年度に収容された11柱の英霊に、心を込めて献花させていただきました。(2020年02月19日)

 

2月14日午前10時30分より、千鳥ヶ淵戦没者苑で執り行われた「硫黄島戦没者遺骨収集団 遺骨引渡式」に出席しました。


令和元年度に硫黄島で実施された「第1次〜4次遺骨収集作業」において収容されたご遺骨は11柱でした。


75年ぶりにお還りいただいた英霊の皆さまに、心を込めて献花をさせていただきました。

硫黄島問題への取り組みについて、私がまとめた資料です。
よろしければ是非ご覧になって下さい。

昭和27年より始まった遺骨収集事業は令和元年まで134回行われ、収集したご遺骨は10,454柱であり、未だ11,446柱(52.3%)が島で眠られたままになっています。

安倍内閣として大規模な遺骨収集体勢の強化が行われておりますが、元々見つけにくいように作られた地下壕が、70数年の時を経た地形の変化、米軍によって戦後撒かれたネムの木のジャングル化などによりして、地下壕の発見とご遺骨の収容を困難にしています。

旧日本軍による持久作戦が行われた島内には、総計18kmに及ぶとされる地下壕と、1000基近くのトーチカが埋もれています。
特に、壕内は地熱のため60℃以上もの高温となる場所もあり、有毒ガスなどの危険もあります(平成20年にも死亡事故発生)。
また、島内各所には未発見の壕口(縦穴)も多数存在しています。

最大の懸案は米軍占領以来一度も行われていない飛行場滑走路下の遺骨収集です。まずは、電波調査などIT技術も導入して空洞調査や遺骨確認を行い、反応した場所の調査を進めています。その後に現滑走路を引きはがし全面調査、収集を行います。滑走路下の遺骨収集は、戦友、遺族関係者の長年の悲願でありましたが、予算と実施主体の確定等、政府全体の取り組みが必要であり、私は実施に向け強く働きかけてきました。

その結果、平成25年12月の硫黄島遺骨収集推進関係省庁会議において、滑走路地区の掘削・遺骨収容を4年間で実施し、終了後その結果も踏まえ、現滑走路の移設に着手することが政府として決定されています。(平成25年12月11日基本方針、平成26年3月26日取り組み方針)
また、戦没者のご遺骨の収集等を厚生労働省の所掌事務として法律上明示し、遺骨収集事業のさらなる推進を図る議員立法「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律案」を提出、平成28年2月24日、参議院で可決、3月24日、衆議院で可決、成立しております。

私は硫黄島の戦いの戦友・遺族で作る硫黄島協会の皆さまと、国会超党派議員による硫黄島問題懇話会の同志と力を合わせ、英霊の追悼慰霊を続けると共に、最後のお一人まで故郷にお還りいただけるよう、遺骨収容帰還事業に取り組んで参ります。