自民党「第3回 経済好循環実現委員会」<科学技術イノベーションについて>(2015年3月19日)

3月19日(木)私が委員長を務める等の経済好循環実現委員会を開催し、第3回有識者ヒアリングを行いました。この日は須藤修 東京大学大学院情報学環長・学際情報学府長と原山優子 政府総合科学技術・イノベーション会議常勤議員をお招きしました。

須藤先生からは、「経済好循環とイノベーション~データインテンシブ・イノベーション」と題して次のような指摘をいただきました。

・技術-社会パラダイムは鉄道、道路、情報インフラに続いて地球環境科学、生命科学中心にバイオ、ナノテク、ICTが基盤となる第4段階に入った。
・製造業においては価格競争で途上国に勝てない。バイオ・ナノテク・ICTが新たなインフラとなるときに、理論、実験、シミュレーションを統合したデータ集約型の科学の力が必要。(スーパーコンピュータや高速データベースがプラットフォームになる)

克服しなければならない課題は、
・データ保有機関がバラバラで連携がない
・データ著作権の壁(著作権処理に莫大な費用)
・データ形式がバラバラ
・データの定義がバラバラ
・個人情報保護との両立が必要

原山先生からは「経済好循環に向けて科学技術イノベーションのパワーを活かす」と題して次のようなお話を伺いました。

・科学技術イノベーションによる大変革時代の中で新たなパラダイムシフトに対応するためのものづくりの革新とシステム統合、未知への挑戦による非連続なイノベーションの創出が好循環実現の決め手。
・マクロの視点では、労働力の量と質のUP、資本の量と質のUPとともにブラックボックスを開けるような研究開発投資政策が必要。
・ミクロの視点からは、「創る側」と「使う側」とのギャップ解消のため、もっと「使う側」の力を活用すべき。「予期せぬ」を取り込む、「求む行動する人」などのアイディア・ファクトリーを育てる必要。

委員会では、有識者ヒアリングに並行して党政調会の調査会・部会にも幅広く施策の検討を依頼しており、英知を結集して政策立案に取り組んでいます

-配付資料-
【資料】須藤 修  東京大学大学院情報学環長 講演資料
【資料】原山 優子 政府総合科学技術・イノベーション会議常勤議員 講演資料



委員長 挨拶



講演の様子



質疑応答



今後の展開について事務局と打合せ