3月10日(火)私が幹事長を務める超党派の議員連盟「硫黄島問題懇話会」(会長 逢沢一郎代議士 超党派 会員73名)を開催しました。
主な議題は、硫黄島の遺骨収集帰還事業の状況と日米合同慰霊祭についてです。
長年の懸案だった滑走路下の遺骨収集も、今年度より作業が始まっており、出席議員と共に今後の展開を議論しました。
昭和20年3月米軍上陸の際の硫黄島での戦闘では、日本軍21900人戦死、米軍29000人の戦死傷者を出しています。しかし日本軍の戦死者のうち帰還できたご遺骨は今年2月末時点で10350柱で、未だ半数に満たない状態です。
硫黄島戦没者の戦友と遺族による「硫黄島協会」は、戦後営々と遺骨収集、慰霊巡拝活動を続けてきました。その活動を支援するのが議員連盟の目的です。
米軍の上陸作戦における艦砲射撃は、防戦する日本軍が構築した地下壕を含め島の地形を変えてしまうほどの激しさでした。そのため、ご遺骨自体も飛散しているうえ、大量の岩石が重なっている状態で、遺骨収集は困難な状況が続いています。3月12日に千鳥ヶ淵戦没者墓園に硫黄島からの帰還ご遺骨を奉納いたしましたが、今年度これまでに収集できたご遺骨は39柱です。
国のために戦った英霊の皆様が、一人残らず故郷へお帰りになるまで、私たちは活動を続けてまいります。自民党では、硫黄島を含め海外で未だ未収用の百十三万柱の遺骨収集帰還事業を、国家の責務とする議員立法を今国会に提出すべく最終準備中です。硫黄島懇談会も成立に向け協働しております。
また、かつて戦った者同士が合同で慰霊祭を開催するのは世界でただ一つ、硫黄島のみなのです。
日米合同・硫黄島戦没者慰霊追悼顕彰式典が今年も3月21日に開催されます。今年は戦後70年の節目を迎えますが、初めて日本政府から現職閣僚(中谷防衛大臣、塩崎厚労大臣)が出席していただくことになりました。
私は昨年・一昨年の総務大臣在任中、何としても参加できないかと調整いたしましたが、慰霊祭が平日開催だったため国会の予算委員会審議と重なり、どうしても叶いませんでした。
そこで昨年時点で、週末の開催を米側に呼びかけ、今回初めて閣僚が参加できることになったものです。
私は三年ぶりの参加となります。今日の平和で豊かな時代の礎となった先人たちの想いをしっかり胸に刻み、硫黄島へ行ってまいります。
○厚労省 硫黄島遺骨収集帰還事業の現状
○防衛省 平成27年度要求における硫黄島関連事業について
○外務省 日米硫黄島戦没者合同慰霊追悼顕彰式(概要)
【動画】硫黄島問題懇話会 総会①(2015年03月10日)
【動画】硫黄島問題懇話会 総会②(2015年03月10日)
【動画】硫黄島問題懇話会 総会③(2015年03月10日)