10月24日、東京ミッドタウン日比谷で開催されたOPEN異能vation2018に出席しました。5年前私が名付け親になって始めた変な人プロジェクト。これからも応援してまいります。(2018年10月26日)

 

20181025_img110月24日、東京ミッドタウン日比谷で開催された「OPEN 異能(inno)vation 2018」に出席、ご挨拶をしました。
 
 
 
 
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「異能vationプログラム」は、5年前創設時の応募710件から年々倍増し、今回はついに11,420件という嬉しい状態になりました。
 
また、協力協賛企業グループも倍増、9月末時点で163社の皆さまにご参加いただいています。
 
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総務省が始めたこのプロジェクトは、平成26年、私が総務大臣の時に企画し「異能vationプログラム(通称:へんな人プロジェクト)」と名付けました。
 
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大臣記者会見でこの発表をすると、「総務省が変な人を採用するらしいと聞いた。自分は変人だと思うが応募出来るか?」との問い合わせが300件を超え、政府が公募する制度に前代未聞の騒ぎが起きたのです。もちろん誤解であり、募集するのは人ではなく独創的アイデアです。しかしながら抜群のアナウンス効果となり、最初から楽しい船出となりました。
 
 
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「技術課題に挑戦する破壊的部門」は10件程度の枠に対し毎年1,000件前後の応募があり、倍率は100倍近くとなります。東大の入試倍率は約3,2倍、ハーバード大が約20倍程度ですから、いかに狭き門であるかがわかります。
 
このプロジェクトの凄さは単にアイデアを募るだけではなく、独創的発想を国が本気で応援し開発をアシスト、企業とのマッチングまで行い、実用化まで狙っていることです。
 
当代一流の科学者や専門家の方々にプログラムアドバイザーとなっていただき、エンジニアなど理系の方に加え映画監督の方や高須クリニックの院長先生など幅広いセンスを持ったスーパーバイザーがアイデアを評価し、その後の研究開発を後押しします。
 
最終選考された方への支援上限額は300万円としていますが、その方を応援する体制としてアドバイザーなどがチームを組み、1アイデア毎に約1千万円程の予算を確保し、研究開発者を強力にサポートする仕組みになっています。
 
 
また、「完成され実用化がすぐ見込まれる技術課題」は最終選考に選ばれない傾向もあります。協力・協賛企業とのマッチングプログラムに切り替え、実用化をさらに加速できる可能性があるからです。
 
 
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「日本を世界で最もイノベーションに適した国にしたい」という私たち安倍内閣のミッションの一環として立ち上げたプロジェクトですが、5年間を経た「異能ベーション」プログラムは「失敗を恐れずに挑戦しよう」という雰囲気が醸成されてきたように思います。
 
応募者や最終選考者の中には、失敗を糧として果敢に再挑戦し、特許を取得して起業、外部からの支援により大きく羽ばたいた人もいます。
 
私は総務大臣退任後も毎年欠かさずイベントに参加し、出展者たちとの交流を楽しんでいます。今回も5年越しに開発を続けすっかり仲良しになった方や、天才的高校生からアイデアを聞かせてもらうなど、楽しいひと時を過ごしました。
 
 
そしてこのプロジェクトは、私が自民党の政調会長代理として取り組んでおります「経済構造改革戦略」提言に盛り込んだことを契機に、H29年度より政府が閣議決定した「未来投資戦略」のイノベーション施作として盛り込まれ、政策のプライオリティーが一気に上がりました。
 
実は5年間の事業成果拡大を受け、来年の平成31年度予算の概算要求では予算の大幅拡充を計っております。年末の政府予算案決定に向け、私も最大限の支援を行います。
 
 
こうしたサクセスストーリーをご紹介出来るようになったのは、何よりも独創的かつ魅力あるアイデアを応募してくれた頼もしい応募者の方々のおかげ様です。併せて協力協賛企業の皆さま、運営事務局を担っていただいている角川アスキーの皆さん、そして総務省国際戦略局・技術政策課の頼りとする官僚たちです。旧内務省を継承する、硬さにかけては天下一品の総務省が柔らかい発想と明るく楽しいノリで仕事をしてくれています。これは熱伝導なのです。
 
異能vation が掲げるミッション(政策使命)は「ICT 分野において、破壊的な地球規模の価値創造を生み出すために、大いなる可能性がある奇想天外でアンビシャスな技術課題へ挑戦を支援。
閉塞感を打破し、異色多様性を拓くもの」です。
 
 
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世界を変える革新的創造がここから飛び出して行くことを夢見て、これからも応援してまいります。