4月19日より続いた中国船による我が国EEZ内での違法な海洋調査はひとまず海域を離脱しました。再開の可能性があり目を離せません。多くの皆さまに関心を寄せていただき、様々なコメントを頂戴したことに御礼申し上げます。(2018年04月22日)

 

20180419_向陽紅20_img4月19日より続いている中国海洋調査船による、我が国EEZ内での違法な調査はひとまず海域を離脱したようです。

多くの皆さまから関心を寄せていただき、様々なコメントを頂戴したことに御礼申し上げます。

しかし、ここ数年の例から見れば、中国の海洋調査船は再び違法な活動を行う可能性が高く、他の調査船による違法活動が続くことも予測されます。

現場では、今のところ海保が中止申し入れを続けながら監視するしかないのが法制度上の限界です。外務省も抗議を行っておりますが、功を奏していないのが現状です。

私は国会の場や自民党の領土に関する特命委員会において、より実効性ある対策が取れないのか検討するよう昨年来より政府に対し申し入れを行っており、すでに検討は始まっています。

もう一つ大事なことは、国内報道の件です。中国調査船の動向は海上保安庁広報として逐一マスコミ各社に連絡されているにもかかわらず、残念ながらほとんどニュースや記事にならず、国民の皆さまに事実が届けられていません。

したがって国民の怒りの声は上がらず、中国側に自分たちが行なっている違法な海洋調査について日本の世論は関心が無い、という誤ったメッセージとなることを憂慮しています。

尖閣諸島への中国公船の接近・侵入も常態化し大きな記事にならなくなってしましましたが、最低限の報道はされております。対する違法な海洋調査事案に対する報道は、あまりにも少なく小さすぎるのが現状です。

何より政府として現場において適切な対処を行うことが一番ですが、海洋資源調査の問題についても一人でも多くの国民に事実を知らせ、怒りの声を大きく上げるべきです。

政府、特に外務省に対し報道発表のあり方や広報を見直すよう、すでに私からも厳しく要請をしております。

引き続き動きがあれば逐一ご報告させていただきます。皆さまのご協力をよろしくお願いします。

〇中国海洋調査船「向陽紅20」の視認について(第5報)

1、本日午前6時41分頃、中国海洋調査船「向陽紅20」が、奄美大島曽津高埼灯台から西約379 キロメートルの地理的中間線を通過し、西北西向け航行するのを、監視していた巡視船が確認しました。

2、以後、同調査船の動静に特異動向が認められなければ、本報をもって最終報といたします。

平成3 0 年4 月2 2 日
午前1 0 時零分
第十管区海上保安本部
第十一管区海上保安本部

〇中国 海洋調査船「向陽紅20」の視認 について(第4報)

1、19 日 午後 零時1分頃から、沖縄県石垣市所在の 大正島の北北東 約152キロメートルの我が国排他的経済水域内において、ワイヤー様のものを海中に投入し、航行している中国海洋調査船「向陽紅20」を当庁航空機が確認、 以後 中止要求を継続していまた。(第1~3報参照)

2、同調査船は、21日午前1時零分頃 、第十一 管区海上保安本部の管轄海域から第十管区海上保安本部の管轄海域に入域し 、午前5時49分頃、奄美大島曽津高埼灯台の西 約348キロメートルの我が国排他的経済水域内において、北向け航行中の同調査船からワイヤー様もが海中へ延びていないことを監視中の当庁巡視船が確認しました。

3、21日午前11 時現在 、奄美大島曽津高埼灯台の西約276 キロメートルの我が国排他的経済水域内において、同調査船は西の我が国排他的経済水域内において、当庁巡視船により継続して監視しています。

4、以後、同調査船の動静に特異動向が認められた場合には、続報させていただきます。

平成30年4月21日
午後零時零分
第十管区海上保安本部
第十一管区海上保安本部

◯中国海洋調査船「向陽紅20」の視認について(第3報)

1、 午前9時頃(第2報参照)から午後3時頃までの間、中国海洋調査船「向陽紅20」からワイヤー様のものが海中へ延びているのを監視中の当庁巡視船が確認したことから、「ここは、日本の排他的経済水域である。我が国の事前の許可又は同意のない調査活動は認められない。調査の中止を求める。」旨の中止要求を実施しました。

2、 午後3時現在、同調査船は、大正島の北北東約168キロメートルの我が国排他的経済水域内において、ワイヤー様のものを海中へ投入したまま北向け航行しています。

第十一管区海上保安本部
平成3 0 年4 月2 0 日
発表: 午後7 時

〇中国海洋調査船「向陽紅20」の視認について(第2報)

1、19日午後6時41分頃から19日午後7時7分頃までの間、中国海洋調査船「向陽紅20」からワイヤー様のものが海中へ延びているのを監視中の当庁巡視船が確認したことから、「ここは、日本の排他的経済水域である。我が国の事前の許可又は同意のない調査活動は認めらない。調査の中止を求める。」旨の中止要求を実施しました。

2、 20日午前6時10分頃、大正島の北北東約156キロメートルの我が国排他的経済水域内において、南西向け航行中の同調査船からワイヤー様のものが海中へ延びているのを監視中の当庁巡視船が確認したことから、中止要求を実施しました。

3、 20日午前9時現在、同調査船は、大正島の北北東約151キロメートルの我が国排他的経済水域内において、ワイヤー様のものを海中へ投入したまま北東向け航行しています。

第十一管区海上保安本部
平成3 0 年4 月2 0 日
発表: 午前1 1 時25分

〇中国海洋調査船「向陽紅20」の視認について(第1報)

4月19日午後零時1分頃、大正島の北北東152キロメートルの我が国排他的経済水域において、南西向け航行中の中国海洋調査船「向陽紅20」からワイヤー様のものが海中へ延びているのをしょう戒中の当庁航空機が確認したことから、「ここは、日本の排他的経済水域である。我が国の事前の許可又は同意のない調査活動は認められない。調査の中止を求める」旨の中止要求を実施しました。

第十一管区海上保安本部
平成3 0 年4 月1 9 日
発表: 午後4 時20分