4月8日、ワシントン郊外の海兵隊クワンティコ基地で行われた米国硫黄島協会名誉会長 スノーデン海兵隊退役中将の葬儀に参列し、安倍総理のメッセージと共に日本側を代表して弔辞を述べました。
米側からはマティス国防長官、ネラー海兵隊司令官始め米国硫黄島協会幹部など多くの参列者がありました。
ご子息のブライアンさんとスティーブ退役大佐とは、2年前の米国議会にスノーデンさんの付き添いをされていた時から親交があります。今回の葬儀に集まった一族の人々とも孫やひ孫さんまで含めお悔やみを申し上げました。
米国海兵隊の正式な葬儀は私も初めての経験です。厳粛ながら温かく、国に貢献した英雄を葬るのにふさわしい、とても素晴らしいセレモニーでした。
私は、戦後長きに渡り日米の和解と友情の構築に努めたスノーデンさんの功績を讃えると共に、同じ想いを抱く遺された日米の硫黄島関係者と共に彼の想いを受け止め、次の世代引き継いでいくことを改めて霊前に誓い、拙い英語ですが心を込めて弔辞を捧げました。
天候も前日とはうって変わり快晴のもと、礼拝の後は教会前の広場に大勢の軍楽隊が列び、軍礼、国旗が丁寧に折りたたまれ遺族に手交、礼拝堂上空を4機の回転翼機が飛行し、大砲とライフルによる礼砲で棺が送りだされました。
その後は海兵隊博物館に移りレセプションが行われました。ここで米側から私に思いがけない嬉しいプレゼントがありました。
それは、終戦50周年を記念して開催された第2回・硫黄島日米合同慰霊祭に出席した私の祖母・栗林義井の写真を入れたパネルをいただいたのです。
祖母はその時の硫黄島の式典で「かつての敵は現在の友になった。二度と戦争のない平和な世界をつくってください。」と訴え、日米双方の参加者に大いなる感銘を与えました。
突然渡された写真を見て優しかった祖母のことを思い出し、懐かしさが募りました。
レセプション会場では、旧知の米国硫黄島協会関係者やベテランと言われるかつての硫黄島戦闘参加者も来ており、つかの間の再会を喜び合いました。
外務省関係者によると、日本の国会議員で米国海兵隊の正式な葬儀セレモニーに参加したのは初めてのことのようです。今回の訪米は、私にとって極めて意義深く、感慨に満ちたものとなったのです。
只今ワシントンのダレス空港です。これより東京に戻ります。