3月24日、日本遺族会青年部結成式に出席し、戦没者遺族として挨拶をいたしました。(2017年03月24日)

201703250032_img_01 3月24日、日本遺族会青年部結成式に出席し、戦没者遺族として挨拶をいたしました。

 

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青年部は、昭和35年に結成され、平成11年に会員の皆様の高齢化が進み、遺族会本会に吸収されましたが、平成23年以降、女性部会員を中心に戦没者の孫・ひ孫に働きかけ、その組織化を図り、本日の結成式を迎えられました。関係者のご尽力に敬意を表します。

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遺族会の活動の本旨は、英霊の追悼・顕彰、遺骨収集と遺家族への福祉の増進などであり、創立の基本精神は、二度と悲しい戦争が起きないよう、平和の誓いを持ち続け、平和な国をつくる想いを後世に引き継いでいくことです。

先の大戦における戦没者は、概数で約310万人(軍人軍属が外地で210万人、内地で20万人)。
海外戦没者概数は、約240万人。そのうち、遺骨送還概数は、約127万柱(52.9%)。
未送還遺骨概数は、約113万柱(47.1%) 、うち海没遺骨は、約30万柱。送還すべき遺骨は約60万柱です。

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私の母方の祖父・栗林忠道が戦った硫黄島においても、昭和27年より始まった遺骨収集事業で、収集したご遺骨は10,400柱。未だ11,500柱(52.5%)が島で眠られたままになっています。
長野にある栗林家のお墓には、骨壺はもちろん、何も入っていないのです。似たような事例は、全国にたくさんあると思います。

当時、私の祖父は54歳、私の母である娘のたか子は10歳。妻である私の祖母は10年ほど前に亡くなりましたが、99歳の天寿を全うすることが出来ました。
私の母もその後69歳で亡くなっています。

 

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時間が経ち、遺族の高齢化に伴い世代が変わっても、私たちは現在の平和が英霊の皆様の貴い犠牲の上に成り立っていることを胸に刻み、決して風化させることなく、孫やひ孫、次の世代に伝え、繋げていかなければなりません。

ちょうど1年前の平成28年3月23日には私たち関係議員の手により「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律案」が議員立法で成立。遺骨収集を「国の責務」として初めて明記するとともに厚生労働省の正規業務として規定がなされました。

本日の日本遺族会青年部の再結成は、まことに喜ばしく今後の活動を大いに期待するとともに、私も精一杯お手伝いさせていただきます。