私がかねてより推進している「G空間プロジェクト」。12月31日付け産経新聞一面に紹介されています。米国側の専門家が来日した際の懇談の模様と併せ資料をご紹介します。ぜひご覧ください。

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私がかねてより講演やシンポジウムでご紹介しております「G空間プロジェクト」。
こちらで概要・資料をご覧ください。)

その基盤となる「日本版GPS・準天頂衛星が平成29年度秋までに4機体制となり、システムが24時間運用される」との記事が、本日12月31日付けの産経新聞一面に紹介されています。

 

G空間プロジェクトとは、日本が打ち上げる準天頂衛星による誤差5~6センチ(GPS衛星の測位精度は十メートル程度)という極めて高精度な衛星測位情報を活用し、無人の車両や農業トラクター、船舶の制御を始め、災害時の安否確認、農業や林業のICT を活用した高度化など、新しいサービスや暮らしの実現(社会的課題の解決)を図るとともに、様々な情報通信技術と測位技術を結束させた新産業の創出(イノベーション)を目指す、世界で日本のみが推進するオリジナルな国家戦略です。

また、この準天頂衛星システムの測位情報を得られる範囲は、衛星軌道によりロシア・シベリア東部からオーストラリア、東南アジアまでが対象となり、日本だけではなく海外市場への展開も見込めます。

 

私は総務大臣としてオーストラリアに出かけ、当時の通信担当大臣(現首相)との間で合意した大規模農場での準天頂衛星システムによる無人トラクターの走行実験は、オーストラリアの人たちのど肝を抜くほどの大成功を収め、本年度は第2ステージの実証実験が行われています。

現在は、自民党のG空間技術活用推進特別委員会(G空間特別委員会)委員長として、2018年4月からの本格サービス開始に備え、準天頂衛星システムを活用した利活用に必要な技術開発や法制整備、地域での実証実験など、政府内のほとんど全ての省庁が関連する事業や予算措置について抱括的かつ総合的に支援するべく、全力で取り組んでおります。

 

 

この日本版GPSの取り組みに、米国側の専門家として大変お世話になっている米国ジョージ・ワシントン大学宇宙政策研究所・所長であるスコット・ペース博士がこのほど来日されました。

 

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昨年私が渡米した際には、G空間プロジェクトの推進についての意見交換が熱を帯び、予定の1時間を大幅に延長し4時間に渡る議論に付き合っていただくなど、個人的にも良いおつきあいをさせていただいてる恩人です。

 

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12月20日、衛星測位システム協議会と一般社団法人電波産業会共催による「電波利用懇話会(激動する世界における宇宙通信ビジネスの展望)」で講演されるペース博士をお迎えするために私も出向き、歓迎のご挨拶をいたしました。

 

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ペース博士は、米国の宇宙通信ビジネスを含む宇宙分野全般に深く関わり、米国商務省やホワイトハウス科学技術局、NASAなどで勤務経験があり、電波問題に関する米国政府代表団として活躍されています。

 

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講演の翌日には、ペース博士を衆議院議員会館の私の事務所にお招きし、親しく懇談いたしました。

 

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私からは、日本のG空間プロジェクトの最新の進捗状況を説明しました。

ペース博士からは、米国が考える次世代GPS計画についてや米国の次期政権・トランプ政権下で米国の宇宙通信政策はどう変わるのか、安全保障における軍用宇宙通信の役割、米国が考える今後の宇宙通信ビジネスの展開など、実に示唆に富んだ話を伺うことができました。

 

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1時間を超えた懇談の最後は、共和党系政策スタッフであるペース博士と、トランプ次期大統領について意見交換をいたしました。皆さんにお話できないのが残念ですが、楽しく興味深い会話になったことは確かです。

 

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日本の新しい国家戦略として総合的展開が期待される「G空間プロジェクト」。

技術的な課題を除いて今、最大の課題は
「より多くの皆さんにプロジェクトの存在を知ってもらうこと」です。

 

まだお知りでなかった方は、ぜひこの機会に資料をご覧になってください。

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