12月13日 東大において、加藤教授と共に日本の海洋資源開発における最重要戦略プロジェクト「南鳥島・レアアース泥開発」について、深海底からの揚泥に独自技術を持つ米国企業のトップと会議を行いました。(2016年12月30日)

201612300839_img_01
日本の海洋資源開発における最重要戦略プロジェクトである「南鳥島・レアアース泥開発」。

去る12月13日東大において、レアアース泥の発見者である東京大学の加藤泰浩教授と共に、深海底からの揚泥に独自技術を持つ米国Deep Reach Technology社の社長、技術担当役員との会議を行いました。

 

 

 

201612300839_img_05

 

私は、総務大臣時代に海洋資源開発にICT技術を導入する海のブロードバンド構想を立ち上げ、その技術実証先として、日本の最南端であり国境を形成する南鳥島を選択し、レアアース泥開発の促進に向け活動してまいりました。

 

201612300839_img_04
また、閣僚退任後には自民党内に「資源確保戦略推進議員連盟」を古屋圭司・元大臣とともに立ち上げ、主にレアアース、メタンハイドレート、海底熱水鉱床の開発促進に力を注いでおります。

レアアース泥については政府・資源エネルギー庁が取り組むを強め、東京大学にはレアアース泥開発推進コンソーシアムが組織され、産学官が力を合わせて実用化に向け揚泥、精錬のための技術実証が行われています。

 

 

この日の会議では、米国DRT社より深海域からの揚泥システムについて、秘密保持付きのプレゼンテーションを受けました。

201612300839_img_07

 

私からは、日本政府や自民党が考えている海底資源政策の方向性と取り組み、南鳥島レアアース泥への期待と可能性について状況説明を行いました。

 

 

また、この会議についてはNHKTVから取材の申し入れがあり、冒頭のやりとりまで録画されました。どんな番組となるかは未定であり、なんらかの進展があった時に放映するとのことです。いずれ皆さまにご覧いただける日が来ることを期待しております。

 

201612300839_img_03201612300839_img_06

 

 

米国DRT社からは南鳥島レアアース泥開発の進捗についての強い関心がよせられました。日本側も、既に二千メートル超の深海底からマンガンノジュールの採鉱実績があるDRT社の技術に対し強い興味を示し、両者は今後さまざまな可能性について検討を続けていくことになりました。

 

201612300839_img_02

 

世界第6位の広さの排他的経済水域(EEZ)を持つ我が国の海洋資源戦略について、安倍内閣は第2時政権を樹立以来、その取り組みをこれまでとは違う次元で強化しています。そして海のレアアース泥開発は、未だ世界で実用化されたことがなく、日本はそのパイオニアなのです。

2011年7月、東京大学の加藤教授のチームが太平洋の水深3500~6千メートル付近でレアアースの鉱床を発見。埋蔵量は世界の陸上埋蔵量の800倍にのぼると評価しています。

 

また、これを受けて2014年より資源エネルギー庁、JOGMECが行った鳥島周辺のレアアース堆積物(泥)の資源ポテンシャル評価でも、現時点の調査で概略資源量を日本の消費量の約50年分と算定し、今後経済性・採算性をどう確立するかとしています。

 

日本の海は資源の宝庫であり、海洋資源戦略を強化することは、我が国を資源小国から海洋資源大国へと導くことになります。

私はそのためにも我が国の国境画定(領土問題の解決)、海洋資源開発のための法・体制整備が必要と考えています。

 

また、海洋資源探査・開発へ先端技術投入を充実させることで、開発・実証の時間短縮を狙い一挙に商業化を目指すことも可能性がある、とも考えています。

さらに海洋資源開発の産業化は、我が国に新たな雇用を生み出しつつ、資機材・部品、工具に至るまでの新たな需要を創出することにもなります。

日本の経済成長のための新たな推進エンジンとして、海洋資源戦略を強力に進めてまいります。

 

201612300839_img_08