週刊新藤 第270号 WEB版〈衆議院外務委員会で質問 / 東日本大震災発災時の政府の初動に関する検証チームの報告 ほか〉

・衆議院外務委員会で質問しました
 領土・主権・歴史に関する第3者研究機関の創設を提案
・東日本大震災発災時の政府の初動に関する検証チームの報告
・創生「日本」長崎研修会で講演を行いました
・長崎原爆の平和記念像と爆心地公園慰霊碑を訪れ
 献花をさせていただきました


◆衆議院外務委員会で領土・主権・歴史に関する 第3者研究機関の創設を提案しました(2016年5月18日)
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5月18日、外務委員会で質問しました。私は与党の筆頭理事を務めております。今国会の外務委員会では、与野党が充実した協議を重ね、前国会より継続となった3条約を含め政府から提出された法案1件と条約10件全てを審議・可決し、参議院に送っております。私も与党筆頭の責任を果たすことが出来、ホッとしているところです。

この日は、我が国外交の総合力を高め「戦略的対外発信の強化」のため、具体的な提案をさせていただきました。

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私は当時、野党であった自民党に領土特命委員会を立ち上げて以来、国家の基本問題である領土・主権問題について、その解決促進のために、
①領土・主権・歴史問題を担当する大臣の設置
②担当政府組織の整備
③学術的な調査や活動を行う第3者研究機関の設置
が必要と提言し、施策を推進してまいりました。

第2次安倍内閣になって、①領土担当大臣を新設すると共に、②内閣官房に領土・主権対策企画調整室を設置し、領土問題等の関連資料の整理や収集、広報、ウエブサイトでの発信、企画展示会の開催など、様々な取り組みが精力的に始まっています。また、これらは自民党の公約として選挙の際の自民党政策集である「J-ファイルー2012」以来、毎回掲載されております。

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私は外務委員会において、3つの提言の内2つまでが整備された今、いよいよ3つ目の第3者研究機関の設置に取り組むべきと提案したのです。その目的は、
1.領土等の問題に対し、第3者研究機関による歴史的・学術的な調査・研究を行い、その成果を活用して、国内及び国際社会に対し、法と正義に基づく日本の主張の啓発・普及、広報活動を行うこと。
2.昨今の戦後補償に関する裁判や慰安婦等の歴史問題について、史実に基づく的確な主張や裏付けとなる調査・研究活動を行うこと。などです。

この研究機関の設置と活動は、日本外交の質と量を充実させ、戦略的対外発信の強化につながります。ひいては我が国への国際社会の理解が促進され、日本外交の努力の効果が一層高まることになる、と私は確信しております。
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岸田外務大臣からは、「領土・主権・歴史問題における第3者研究機関の役割は、大変大きなものがあると認識いたします。」「第3者研究機関を新設するなどの取り組みに当たっては、外務省のみならず政府全体で取り組まなければならない課題であり、しっかりと検討を進めていきたい。」との答弁がありました。

私としても、こうした研究機関の望ましいあり方、組織・人事・予算・事業規模などについて、実現に向け自民党内においてさらに準備を進めてまいります。

このほか、世界3カ所に整備するジャパンハウスの活用や、対外人的交流に関する戦略的アプローチの強化・充実のための予算の拡充、東京での領土・主権・歴史問題に関する常設展示の実施準備状況について、質問いたしました。
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*当日の外務委員会の質問の模様は、衆議院の「TVインターネット審議中継」でご覧になれます。
同じく議事録は、衆議院ホームページで検索できます。公開は6月に入ってとなりますので、ぜひご覧ください。
http://www.shugiin.go.jp/ 立法情報>会議録>外務委員会 )


 ◆東日本大震災発災時の政府の初動に関する検証チームの報告を行いました(2016年5月13日)

自民党党本部・総裁応接室にて

自民党党本部・総裁応接室にて

東日本大震災の発災から5年が経過した今年の3月、自民党はその記憶が今なお生々しく、かつ、発災時の状況を冷静に振り返ることが出来るようになってきた今こそ、被災地の方々に注意深く配慮しながら当時の初動を検証し、評価できる点と改めるべき点をあきらかにし、今後の建設的な教訓を導き出すための検証チームを設置しました。

首都直下型地震や南海トラフ地震など、今後も想定を越える大規模災害が予想される中、国民の生命と暮らしを守るための万全の備えについて、実践的な検討が必要と判断したのです。この検証を行っている最中の4月には、熊本地震が発生し、大きな被害をもたらし、未だに収束されておりません。この検証作業が功を奏したものもあれば、間に合わなかったものもあります。

チーム設置は公表されたものの、メンバーや開催期日、内容は一切非公表とされ、配布資料も会議毎に回収するほど徹底された機密作業の中、震災当時の担当官僚からのヒアリングを含め様々な実証作業を行いました。

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私も幹事メンバーとして参加し、ICT活用やG空間プロジェクトなど、私が考え得る限りの意見やアイデアを出させていただきました。

5月13日には、私たち検証チームが取りまとめたものを谷垣幹事長に報告した後、5月19日には首相官邸で菅官房長官に面会の上、政府に対し申し入れを行いました。

今回の報告書の中には、政と官、政府の体制、想定される巨大災害、情報収集と情報発信、教育と訓練など10の項目と熊本地震への対応についての提言が盛り込まれています。

災害緊急事態の際の実効性があり効率的な即応体制のあり方や、現行災害対策基本法に定める緊急事態布告(関東大震災以来のまま)の効力見直しなど、我が国の防災・被災地支援活動を抜本的に見直す提言を打ち出しました。

この報告書本体と概要版は、こちらをご覧ください。
東日本大震災発時の政府初動に関する検証チーム報告書の概要
東日本大震災発時の政府初動に関する検証チーム報告書(全文)


◆創生「日本」長崎研修会で、講演を行いました。(2016年5月15日)

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5月15日、安倍総理を会長とする創生「日本」の長崎研修会で、「日本の目指す道」と題して講演を行いました。
昨年暮の東京集会の際に、長崎支部の辻幹事長からお声をかけていただいたのがご縁で実現したものです。

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創生「日本」は超党派の国会議員と地方議員及び一般会員で構成される「真・保守主義」に基づく全国組織の政治運動集団です。
しかしながら地域単位で研修会を開催してくれる支部はそう多くはありません。3回目の研修会を催していただいた長崎の皆さまに、副会長の一人である私からも、改めて御礼を申し上げます。
本部からは、幹事長の衛藤晟一参議院議員、地元の金子原二郎参議院議員、藤井もとゆき参議院議員が講演や挨拶をしました。
また、私が昨年に軍艦島を視察した際、ご案内いただいた長崎県の濱本副知事や田上長崎市長に再会すると共に、野党時代に五島列島にある国境離島である男女群島と肥前鳥島を視察し、国会議員として初上陸した際にご案内いただいた当時の県職員の方とも、4年振りの嬉しい再会をすることが出来ました、
私もいろいろな機会に全国をお邪魔しておりますが、こうしたご縁を重ねられることが、何よりの政治の財産であり、喜びとなります。


◆長崎原爆の平和記念像と爆心地公園慰霊碑を訪れ、献花をさせていただきました。(2016年5月15日)

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創生「日本」長崎研修会の講演の後、今回の長崎訪問では、3月の広島訪問に続き、長崎原爆の平和記念像と爆心地公園慰霊碑を訪れ、献花をさせていただきました。さらに長崎市にお世話になり、原爆資料館をご案内いただきました。

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核兵器による壮絶・悲惨な被爆の惨状を目の当たりにして、私は哀しみと怒りを抑えることが出来ませんでした。
唯一の被爆国として不戦を誓い、核兵器廃絶と世界平和の希求を続けていくことは、我が国の大きな役割である事を改めて強く感じた次第です。

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折しも強い雨が降りだした中での献花となりましたが、濡れることも厭わず同行いただいた長崎市の部課長さん、創生「日本」長崎の皆さん、本当にありがとうございました。