週刊新藤第221号 本当にこれでいいのか?日韓関係!~竹島開発と日韓図書協定から考える~

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韓国による竹島の不法な開発が止まらず、相次いで工事が行われています。日本として絶対に受け入れることのできないこの問題をぜひ皆様に知っていただきたいと願っています。動画や資料など、私のHPをご覧ください。


 今、日韓関係には 2 つの大きな懸念材料があります。竹島、及び、日韓図書協定の問題です。双方とも我が国の主権が侵され、軽んじられた重大な問題であり、私はこれまで国会において何度も政府を追及してきました。
 民主党政権は韓国に対し誤った外交対処を繰り返し、その結果、政権交代以降わずか 1 年 8 ヶ月で、韓国による一連の竹島の不法占拠強化活動が止まらなくなってしまったのです。



◆ ヘリポート改修工事、竣工間近

 30年ぶりとなる竹島のヘリポート改修工事は、当初昨年の 2 月に発注の予定でしたが、私を始め日本の国会での自民党の追及等もあり、1 年間着工が延期されておりました。
 ところが今年の 3 月中旬に工事が開始され、5 月中に竣工予定という事が韓国・外交通商部の報道官の記者会見で明らかになりました。
  3 月中旬と言えば東日本大震災が起こった直後です。震災に対する韓国からの温かい支援には大いに感謝いたしますが、同時期に日本の混乱に乗じるかのように、日本が認められない工事を強行するという姑息な行為は誠に許し難いことです。



◆ 漁民宿泊所が3倍規模で竣工

 昨年 4 月から着工されていた漁民宿泊所の拡張工事も、本年 7 月の竣工予定を急がせ 5 月 2 日に竣工し、この30日に完成式典が行われると報道されています。



◆ 海洋科学基地の建設工事が着工

 竹島沖合 1 ㎞に新たな構造物として建設される地上15階建て相当の海洋科学基地建設工事は、東日本大地震の発生した翌日の 3 月12日に入札事務が開始され、4 月13日に落札業者が決定し、すでに着工式が行われたとのことです。
 報道によれば来年中に陸上で構造物の組み立てが完了し、2013年10月に竣工予定とされています。



◆ 展望塔付き新・防波堤の計画も

 更には、竹島前面に長さ295mの新たな防波堤の建設も計画されており、本年中に基本設計、来年中に実施設計を終えた上で、2013年着工、2016年竣工予定だというのです。



◆ 竹島問題は領土問題

 竹島が日本領土である事は、昭和27年のサンフランシスコ平和条約において確定しています。韓国の領土であるとの主張に対し、米国政府からは書簡で韓国政府に「竹島は朝鮮の一部として取り扱われたことが決してなく、日本の島根県隠岐島支庁の管轄下にある」と回答されており、国際社会が認めた事実なのです。
 これを受け入れたくない韓国が、平和条約発効前に一方的に宣言し、不法占拠をしてから59年がたちます。
 竹島問題は、韓国が言う日本の朝鮮併合にともなう歴史問題ではなく、国家主権に基づく領土問題です。
 この事実に目をつぶり、民族感情を刺激する歴代韓国政権による歪曲歴史教育こそが大問題なのです。 



◆ 日韓の大臣同士による協議の場を

 かつて自民党が政権を担っていた30年前以降、ヘリポートや有人灯台が韓国により強引に建設されたことは事実です。
 しかし最近の10年間ほどは日本側が監視の目を強め、新たな施設の建設はおろか、既存施設の改修も認めず、平成18年 7 月に韓国側が竹島周辺海域で海流調査を強行しようとした時には、私も関わりましたが、海保の巡視船まで出して阻止してきました。
 ところが政権交代後の日本政府は、竹島について表だった抗議をしないという誤ったメッセージを出し続けた結果、韓国は今がチャンスとばかり、かねてよりの計画を次々と実行し始めてしまったのです。
 韓国では最近、大臣が次々と竹島に上陸し、さらには竹島での国会の特別委員会まで計画されています。
 ここまでくると、もう抗議だけではどうにもなりません。韓国政府に対し、我が国の領土に対する不法な工事を止めさせるための、外交協議の場を設定するよう、外交責任者である外務大臣から韓国の大臣に正式に申し入れすべきです。



◆ 問題だらけの日韓図書協定

 昨年の11月14日に署名された日韓図書協定は、日本統治時代に日本にもたらされた朝鮮王朝儀軌等朝鮮王朝由来の図書を日韓併合100年にあわせて韓国側に引き渡すというものですが、この協定には大きな問題があります。



◆ 文化財としての調査行わず

 呆れたことに、我が国の国有財産である文化財図書を引き渡すに当たり、政府は図書の文化的・専門的調査を一切行っておりません。
 韓国側の要求は、朝鮮王朝儀軌167冊でしたが、今回は1038冊のその他の図書が追加されています。選定の基準、誰の責任で選んだのか、政府は国会の質疑でもはっきり答えられませんでした。



◆ 韓国にある日本図書の存在を知らずに交渉!

 致命的な問題は、今回の日本引き渡し図書と同じ性格・範囲となる日本の貴重な古文書などが、韓国に多数残っていることを知らず、調査もせずに、二国間の文化交流協定を結んだことです。政府は、私がこのことを指摘するまで全く実態を把握せずに交渉していたのです。
 自民党・領土特命委員会からの指示で外務省が行った調査により、韓国・国史編纂委員会の所蔵で重要文化財級も含まれるほど貴重な「対馬宗家文書」約 2 万8000冊をはじめ、国立中央図書館や国家記録院などの韓国政府機関に、あわせて数十万冊の日本古書が残されている事が先月になって明らかになっております。
 政府はこの事実を認めつつも、日本由来の図書引き渡しを韓国側に求めないと、国会で答弁しました。



◆ 未来に禍根を残す片務協定の締結

 あくまで今回の引き渡しは、日韓併合100年にあわせた日本側から韓国側への一方的な措置に留めるというのです。日韓の未来関係のために文化交流を発展させるという「双務性」に目をつぶり、相手の要求のままに過去の清算を行う「片務条約」を結ぶことが、未来志向の関係構築につながるのでしょうか。



◆ 国家主権軽視の政権を許せるのか?

 この二つの問題対処から透けて見えることは、現在の日本政府が領土問題や国有財産の処分という国の基本や根幹にかかわる「国家主権」問題を極めて軽視した政権であるということです。
 はっきりしているのは、国際法上の事実や、国家の法的義務を超えた、いわゆる政治判断により国家の方針が決められているということです。
 国の根幹に関わることや、長い外交交渉により積み上げられてきた関係が、判断基準や政策決定プロセスが曖昧なまま、時の政権により独善的に変えられてしまうことに、私は本当に危惧を感じています。
 与・野党の政局がらみの観点や、支持政党であるかどうかではなく、ぜひ皆さまにもご一緒にお考えいただきたいと願っております。



 新 藤 義 孝