週刊新藤第202号 参議院選挙を終えて~今後の課題と展望~

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最大激戦地となった埼玉には、谷垣総裁が2度に渡り遊説、安倍元総理、大島幹事長、石破政調会長、石原組織本部長、小渕優子代議士、小泉進次郎代議士などが続々と応援に入り、皆さまにお願いをさせていただきました。


◆ 自民党勝利と民主党大敗

 参議院選挙が終わりました。自民党は改選議席38を大きく上回る51議席を獲得し、改選第一党となりました。逆に与党民主党は改選議席54を大幅に下回る44議席に留まり、大敗しました。
 私が県連会長を務める埼玉県では我が党の関口昌一さんがトップ当選しました。残りの 2 議席は公明党現職と民主党新人が獲り、民主党の現職は落選しました。自民復調、民主後退という全国的な傾向を象徴するような結果になったと思います。


◆ 民主党・菅政権への審判

 私はこの結果は、民主党の政権担当能力の無さに対する国民の審判だと思います。選挙前唐突に出てきた消費税論議に加えて、普天間問題の迷走、マニフェストの不履行、有名無実の政治主導など、具体的な例は枚挙にいとまがありません。
 菅首相は選挙前、衆議院を解散すべきでは、との質問に対し、「私自身はこの参議院選挙を通して、国民に信を問う」と言いました。
 信を問うてこのような結果が出たのなら、当然取るべき責任は、内閣総辞職か衆議院の解散総選挙しかないはずです。
 そもそも民主党は、首相が替わるときは総選挙をすべきだ、と野党時代は主張していたのです。


◆ ねじれ国会・解散・総選挙?

 しかし菅政権には今のところそういった姿勢は全く見られません。党役員が選挙大敗後、誰も責任をとらないということは、自民党ではあり得なかったことです。ましてや今回落選した千葉法務大臣が、引き続き大臣を続投するなどと言うことは民主主義を愚弄したご都合主義としか言いようがありません。
 一方で、ねじれ国会での政権運営は、野党が協力しなければ法案は一本も通らず、政権運営は早晩行き詰まるでしょう。
 民主党はこれまでの強引な国会運営を猛省し、丁寧な法案審議を余儀なくされます。これこそ私たちが選挙中に訴え、皆さまに与えていただいた政治状況です。


◆ 自民党の改革・党人事

 今回の自民党の躍進は、民主党への失望と自民党への期待が相半ばした結果だと思います。比例の投票結果は自民党が1,400万票、民主党の1,800万票に届かず、みんなの党の躍進は、既成政党離れが依然進んでいる証でもあります。
 自民党は勝利に安心せず、さらに党改革を進め、9 月の党役員人事は谷垣総裁の下で「変わる自民」の象徴にしなければなりません。
 私は持論である「中堅・若手が前面に立ち、ベテランが後ろを固める」世代交代人事を実現できるよう、党内で運動します。


◆ 政策実行力と保守政治の確立

 今、日本の政治に求められているのは、本当に実現できる政策と、それを実行する能力とノウハウを持った政治力ではないでしょうか?
 自民党が持っている国政運営能力をもう一度国民の皆さまに信頼していただけるよう、最大限の努力が必要です。
 低迷する景気を立て直し、経済成長を実現できる具体的な政策を提案します。バラマキではない、実行可能な社会保障や子育て支援政策を国民に提示し、そのために日本人が目指すべき目標を掲げなければなりません。
 私たちは「いちばんがあふれる国」を目指すと公約しました。選挙時の口約束ではないことを、政策提言によってしっかり証明していきます。
 一方で、韓国の竹島での勝手な活動が止まりません。選挙中の 8 日にも稚アワビの 1 万匹放流が行われたにもかかわらず日本政府は沈黙したままです。北方領土のエトロフ島では、ロシアが戦後最大の軍事演習を強行しました。日本政府の中止要請は完全無視されたのです。
 日米関係の悪化と共に我が国周辺国との外交・安保情勢は、わずか10ヶ月でこれまでにない最悪の状態となっています。
 外国人地方参政権や夫婦別姓問題、人権救済法案など、国や家族の絆や信頼を壊す法案も民主党政権の水面下で準備されています。
 自民党は今回、「国を守る責任」・「国を変える責任」を党の基本姿勢に掲げました。
 私は、自由と民主主義の元で、国や家族を守り、がんばった人が報われる社会の実現を目指す、保守政党・自民党の本来の姿を皆さまに訴えるべきと考えています。



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◆ J-NSCの活躍

 今回の選挙では、私が代表を務め、「週刊新藤」200号でもご紹介した「自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC)」のボランティアの皆さんが大活躍してくれました。
 インターネットで、駅頭活動やポスティング、自転車作戦などのボランティアを呼びかけ、それにJ-NSCの方々が応じて、各選挙区でそれぞれの活動をしていただいたのです。
 自民党員でもなく、後援会員でもないが、自民党を応援して国や社会を変えたいと願っている人たちが、たくさん参加してくれました。
 J-NSCの会員は全国で6500人を超え、埼玉県にも500名以上のメンバーがおります。
 私のツイッターには「初めてポスティングしました」「ビラ配りしました」など多くの活動報告が寄せられ、本当に嬉しく思います。


◆ 政治を身近に、参加型に!

 多くの方から「政治が身近に感じられた」「こんなに充実感のある選挙は初めてだ」・・等意見や感想をいただいております。
 私はこのJ-NSCの活動を通じ、自民党を変え、日本の政治を変えることが出来たら、と願っております。
 みんなで楽しく、元気に、日本のため、地域のために活動ができる体制を整えていきたいと思います。


 新 藤 義 孝