第151号 KAWAGUCHI・i-mono(いいもの) ~ものづくりの挑戦~



KAWAGUCHI・i-mono(いいもの)なべ。大21,000円、小12,600円。
4月まではそごう川口店のみで販売。5月以降は首都圏デパート系で
販売予定です。みなさんもお一ついかがですか?


◆ JAPANブランドの育成

 私がおります経済産業省では、地域が持つ産業資源の強み(素材・技術)を活かし、製品の魅力をさらに高め、世界に通用する「JAPANブランド」を確立
しようとする取り組みに対して支援しております。今度、私達の街川口において、3年がかりで開発した鋳物製のなべが完成し、「KAWAGUCHI・i-
mono(いいもの)」と名付けられました。
 厚さ2㎜ながら強度は抜群。表面はホーロー加工でおしゃれな光沢があり、軽くて耐熱性に優れているため、そのままオーブンやIH(電磁誘導加熱)クッキ
ングヒーターにも使える優れものです。黒い本体のふたに三つまたの赤いつまみが印象的で、今年の1月にパリの展示会に出品し、使い勝手・デザイン性ともに
高い評価を受けました。
 その後、そごうデパートの川口店でパイロット販売を始め、2月6日から現在までに約120個が売られたとのことです。通常、なべは1ヶ月に4~5個売れ
ればいいと言われており、10倍のペースで売れていると関係者は喜んでおります。


◆ 国の支援と地域の情熱

 このなべの開発は川口商工会議所が事業主体となり、平成17年から19年までの3年間で総事業費は約8,500万円です。そのうち、国の補助金が
6,500万円、商工会議所が1,000万円、製作企業が1,000万円という負担割合であり、JAPANブランド育成支援事業という経済産業省の支援制
度を活用して開発が行われたのです。今後は、この「i-mono」なべの海外展開などの支援を行っていく予定です。そごう川口店の8階食器売場で販売して
おりますので、是非ご覧いただけたら、とお勧めいたします。




◆ 川口のベーゴマ 大臣賞を受賞

 もう一つ我が街の特産品、昔なつかしい「ベーゴマ」をご紹介します。
私も子供の頃はよく遊んだものですが、昭和の30~40年代に流行した後、姿を消し今では国内で唯一カ所、川口の「日三(にっさん)鋳造所」のみが生産を
続けています。
この会社も都市化の波に揉まれ、一旦は工場を閉鎖しましたが、問屋からの強い要望を受けてベーゴマの製造を再開しています。
 この全国で唯一川口で作り続けられているベーゴマが、昨年12月に、品質や郷土色に優れた土産品を評価する審査会で、国土交通大臣賞を受賞しました。川
口の鋳物の伝統の技もさることながら、時代の変化という荒波を乗り越えて作り続けた職人の心意気が、こうした栄えある受賞につながったのではないか、と私
も大変喜んでおります。

ベーゴマセット 12個
桐箱入り 3,675円
バラ売り1個100~200円

日三鋳造所(電話222-4430)の
他、川口駅東口駅前 山田商店
や、アリオなどでも販売していま
す。赤い旗が目印です。


◆ ものづくりの魅力、川口から発信。
~ものづくり基盤フェア in 川口~

 3月27日~28日、川口駅前のリリアで、経済産業省主催による「ものづくり基盤フェア」が開催されました。このフェアは、中小企業地域資源活用法のス
キームを活用し、事業費全額を経済産業省の予算でまかなう政府主催行事です。地域の産業資源である鋳物や機械を紹介し、川口の技術力を全国に発信するとと
もに、中小企業の経営改善やものづくりの先進事例を川口市民に紹介すること、及び、ものづくりの魅力や重要性を子供や若い人達に伝える場所とするために企
画されました。

フェアには経済産業省のものづくり関係の幹部が勢揃い。


◆ 政府主催行事が初めて川口で

 うれしいことに、こうした国が主催する行事が開催されることは我が街にとって初めてのことであり、当日は主催者を代表して不肖私がごあいさつをさせていただきました。
 全国からも関心を持った方々がたくさん参加していただき、地元の学生や企業、各関係組合、川口市、埼玉県の協力を得るとともに、取りまとめとして川口商工会議所に共催していただきました。今後も我が街の技術力を全国に発信できるよう心がけて参ります。


新 藤 義 孝