第88号 私たちの街(川口・鳩ヶ谷)の展望 ~街づくりへの提言~


 年明けから2週にわたって国政にかける今年の抱負を述べさせていただきましたが、今号では、私たちの住む川口・鳩ヶ谷の街づくりについてお話しさせてもらいます。
 地方分権が進む中で、国・県・市は決して上下の関係ではなく、三者が一致協力して、多様化する住民のニーズや地域特性に応じた取り組みが求められています。
 先日、川口市の岡村市長、奥ノ木・田中
埼玉県議、そして自民党川口市議団の皆さんとの座談会が行われました(座談会の詳細は、近く発行される自民党川口支部の広報誌「自由民主」に掲載されま
す)。そこで触れた項目も含めいくつかをピックアップして、今年の私たちの街づくりへの提言とさせていただきます。


◆ 治安-警察力の向上
 まずは、皆様の暮らしの安全を支える治安の問題です。埼玉県自体が犯罪の多い県であり、犯罪件数は増加する一方で、それと反比例して犯罪検挙率は著しく
低下しています。警察官の人員不足は深刻な課題で、私はこれまで予算要求折衝を行うたびにこの問題を精力的に取り上げ、増員確保に努めてきました。来年度
の政府予算案では、警察官増員数3,500人のうち330人を埼玉県で確保し、全国最多の増員が実現しました。しかし今なお、警察官1人あたりの人口負担
率で見れば全国でワースト6位であり、まだまだ増やしていかなければなりません。また、私たちの街の川口・武南両警察署への人員割り振りをいかに多くする
か、仲間の県会議員さんたちと働きかけていきます。


◆ 少子化対策と小児医療の充実
 現在、わが国の最大の課題のひとつが少子化です。私たちの街を、子どもを安心して産み育てられる街にすることは、街を選択するときの大きな魅力になりま
す。夜間・深夜の小児医療の輪番体制を充実させることや、すでに週刊新藤でも取り上げた乳幼児医療費の窓口払い撤廃の実現に向けて、引き続き関係機関に働
きかけを行って参ります。


◆ 公共施設のバリアフリー促進
 今国会では、高齢者や障害をもった方が移動しやすい街づくりを推進するため、地方自治体などにバリアフリー化を義務づける法案が提出される予定です。今
までも、JR川口駅・西川口駅・蕨駅のエスカレーター設置に努めてきましたが、新年度は、川口駅の駅舎からホームに降りるエレベーターを、JRとの協議に
より実現させようとしています。


◆ 自然災害対策
 頻発する自然災害は各地に甚大な被害をもたらし、私たちの街においても防災への取り組みは大きな課題となっています。市内には、昨年の集中豪雨で床上浸
水などの被害に遭った地域もあります。市街化が進み浸水被害が多発している川口東部の前野宿川流域について、昨年に地域住民や地元市議の宇田川好秀議員や
阿部ひろ子議員からも要望を受け、雨水を貯留する調節池整備事業に取り組んでいます。昨年11月より国交省の担当官と協議を行い、事業費の増額に努めてお
ります。


◆ 癒しの街とドッグラン
 平成17年現在の15歳未満人口は1765万人。一方で、犬や猫のペット登録しているのは1920万頭。私たちの街の中でもペットと一緒に暮らしている
人が増えている今、そのための政策というのも考えていく必要があります。私も、わんわんパトロールなど防犯運動のお手伝いもさせてもらっており、新しいコ
ミュニティの形成にも役立つものと確信しています。今年こそは、私たちの街にドッグランの実現を。


◆ 美しさをもつ街づくり
 昨年末、川口駅東口エリアに大規模集合住宅施設と大型ショッピングセンターを擁する約12万㎡の大規模複合開発地「リボンシティ」が誕生しました。私も
何度か訪れてみましたが、シネマコンプレックスは思っていた以上の素晴らしい出来で、大変嬉しく思っています。川口駅からの人の流れが大きく変化する中
で、私は、リボンシティに至る沿道に新しいショッピングモールをつくる構想をもっています。そしてそこには、一定のルールを決めた景観を配慮した街づくり
を実現したいと思っています。


◆ 鳩ヶ谷市の街づくりと合併
 地下鉄の開通と区画整理や道路事業の進捗により、ここ5年間の鳩ヶ谷市の人口増加率は全国で19番目と勢いがついてきました。今年も都市の基盤を整える
事業の国庫予算を獲得し、足腰の強い街づくりが進むよう努力してまいります。また、地方分権の受け皿の前提となる合併は何としても実現させなければなりま
せん。川口市・鳩ヶ谷市の話し合いの橋渡し役となるよう、ねばり強く大きな視点で取り組んで参りたいと思います。

 私は、国の改革を加速させる一方で、私たちの街の改革も強力に推し進めていかなければならないと思っています。地元の自民党議員団の一員として、国県市が一丸となった街づくりを展開して参ります。

新 藤 義 孝