第80号 自由民主党 国防部会長に就任 ~立党50年の節目にあたって~


◆ 自民党50年の節目にあたって

 戦後の混乱期を抜け出した昭和30年。自由党と日本民主党の保守合同により、自由民主党が誕生しました。
 以来半世紀にわたり、19人の首相を輩出しながら、自民党は政権与党であり続けてきました。先進国でも例のないこの長期政権政党は、一方で派閥を中心と
した党内権力闘争やそれに伴う様々な弊害を生みだしました。しかし、戦後日本の復興と経済成長を牽引し、「戦争のない平和な時代」を築いてきたこともまた
確かなことです。
 11月22日に開催された立党50年を記念する党大会では、結党以来党是として掲げてきた自主憲法制定に向け、新憲法草案が発表されました。「平和のう
ちに世界の変化に対応できる改革をしなければならない。それが我々の責務だ」と、小泉総理は国民の皆様に熱く語りかけたのです。


◆ 自民党国防部会長に就任

 この度の内閣改造に伴う自民党の役員人事により、私は「国防部会長」に就任しました。自民党では、政府の各省庁に対する政策要望を行うために、政務調査
会(略して「政調」と呼ばれ、部会・調査会・特別委員会から成ります)を組織しています。そのトップが党3役のひとつ、政務調査会長です(略して政調会長
と呼ばれています)。
 私が部会長に就任した国防部会は13部会のひとつで、その名の通りわが国の防衛、安全保障問題を取り扱うもので、部会長は防衛予算と関連法案の自民党の取りまとめ責任者として部会を開催し、国会議員の意見集約を行うとともに、党の方針を決定します。

 自民党立党50年の最大の成果は、戦争のない平和な国をつくり、その上で経済の繁栄を成し遂げたことです。
 一方で、冷戦終結と引き替えに、宗教や民族紛争、テロリズムが世界に拡大し、わが国周辺においても、中国や北朝鮮の軍事的脅威は高まっています。国民の
生命と安全を守ることは国家の責務であり、政権党の防衛政策の取りまとめ役を拝命した私は、極めて重い責任とともに身の引き締まる思いを感じています。
 任期中の直近の課題は、沖縄の普天間基地移転問題を始めとする在日米軍再編問題や、12月14日に期限を迎えるイラクに駐留する自衛隊の派遣延長問題、年明けの通常国会に提出することになる防衛庁を省に格上げする防衛省設置法案等、期限付きの問題が山積しています。
 さらに、弾道ミサイル防衛システム構想やサイバーテロ・化学兵器への対策等、わが国の安全に関わる様々な懸案があり、いずれも早急に推進していかなければならない問題です。
 幸いなことに、これらは私が外務大臣政務官を始め、国会議員として取り組んできたことです。これまでの蓄積を活かしながら、国会の仲間の力も借りて精一杯務めさせていただきます。
 そして「週刊新藤」の読者の皆様には、折にふれ種々ご報告をさせていただき、ご一緒に私たちの平和な暮らしについて考えていきたいと思います。

新 藤 義 孝