就任挨拶(外務政務官発言) 衆議院安全保障委員会-1 2002年10月29日 

就任挨拶(外務政務官発言)

155-衆-安全保障委員会-1号 2002年10月29日

  

○田並委員長 これより会議を開きます。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 このたび、安全保障委員長に就任いたしました田並胤明でございます。まことに光栄に存じますとともに、その職責の重大さを痛感している次第であります。
 今日も依然として不透明な国際情勢のもと、我が国の平和と安全を確保するため、当委員会に課せられた使命は重大であります。
 ここに、委員各位の御協力を賜りまして、公正かつ円満なる委員会運営に努めてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
     ――――◇―――――

○田並委員長 理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事仲村正治君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田並委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任並びに委員の異動に伴いまして、現在理事が三名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田並委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に
      岩屋  毅君    木村 太郎君
   及び 樋高  剛君
を指名いたします。
     ――――◇―――――

○田並委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 国政に関する調査を行うため、本会期中、国の安全保障に関する事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田並委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――

○田並委員長 この際、国務大臣、副大臣及び大臣政務官より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。石破防衛庁長官。

○石破国務大臣 このたび、防衛庁長官を拝命いたしました石破茂でございます。田並委員長を初めとされます委員の皆様方に一言ごあいさつを申し上げます。
 冷戦の終結により、世界的な規模の武力紛争が生起する可能性が低下いたします一方、複雑で多様な地域紛争が発生し、大量破壊兵器等の移転、拡散の危険が増大しております。また、昨年米国において発生いたしました同時多発テロは、想像を超える態様と規模の事態が現実に起こり得ることを示すとともに、国際社会に対し、テロを新たな脅威として改めて強烈に意識させました。
 我が国周辺に目を向ければ、現在も朝鮮半島の軍事的対峙が継続をいたしております。日朝間におきましても、拉致、不審船、核開発及びミサイル問題等、我が国の国民の生命と安全や、北東アジア地域、ひいては国際社会の平和と安定にかかわる重大な問題が存在しております。
 とりわけ、核開発問題に関し、今般、北朝鮮が自国における濃縮ウランを使用する核開発計画を認めたことは、我が国にとって重い意味を持つものであります。先日のケリー国務次官補との会談におきましても、先方より、北朝鮮のウラン濃縮計画等をやめさせる必要性等につき言及があったところであります。
 今後、かかる問題に対しましては、日米韓の連携のもと、日朝平壌宣言の精神に基づき、日朝国交正常化交渉及び日朝安保協議の場で北朝鮮に対して強い働きかけを行っていくことが重要であり、防衛庁といたしましても、重大な関心を持って積極的に対応していく所存でございます。
 このように予断を許さない情勢におきまして、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保ちますため、私は、防衛力の本質であります抑止力を最大限発揮すべく、各種事態に適切に対応できる自衛隊を構築いたしますとともに、日米安全保障体制の実効性を向上させてまいります。加えまして、国際社会における平和への取り組みに積極的に寄与し、内外の期待にこたえてまいります。
 各種事態に適切に対応できる自衛隊の構築のためには、法制面や運用面におきます十分な体制の整備が不可欠であります。かかる観点から、政府として、武力攻撃事態対処関連三法案の成立を急務と考え、さきの通常国会での議論を踏まえて、国民の一層の理解を得るとの観点から、国民の保護のための法制等個別の議題につきまして、その内容を深める作業を進めておるところでございます。今後は、法案の成立に向け、国会における審議を通じて、幅広い国民の理解と協力が得られますよう全力を尽くす所存であります。
 これと並行して、テロ、不審船対策等の武力攻撃事態以外の緊急事態への対処体制につきましても、総点検を行い、必要な検討を進めてまいります。また、自衛隊が任務を迅速かつ効果的に遂行するためには統合的見地に基づく有機的運用が必要との考えのもと、統合運用につきましても検討を精力的に行ってまいります。
 また、我が国が種々の緊急事態に適切に対処するためには、みずからの防衛努力に加え、日米安保体制をより緊密かつ実効性のあるものとする必要があります。我が国といたしましても、日米防衛協力のための指針の実効性を確保するための施策の推進、テロとの闘いにおける協力等を通じ、日米安保体制がより有効に機能するよう引き続き努めてまいります。また、沖縄県民の御負担を軽減するため、SACO最終報告の着実な実施に全力で取り組んでまいります。
 昨年以降、国際社会の焦点となりましたテロとの闘いにおきましては、現在、自衛隊は、テロ対策特別措置法に基づき、米軍等に対する給油活動や物資輸送などの協力支援活動等を行っておりますが、これは、国際的なテロリズムの防止、根絶のための国際社会の取り組み及び我が国を含む国際社会の平和と安全の確保に大きく貢献しておると確信いたしております。しかし、残存するアルカーイダによる国際テロの脅威は今なお除去されておらず、現在も多くの国々がアフガニスタン周辺に部隊や艦船等を派遣してテロとの戦いを継続いたしておるところでございます。このような状況におきまして、今後とも、我が国としても国際テロ根絶への取り組みに積極的かつ主体的に寄与してまいります。さらに、これまで自衛隊は世界各地におきまして多様な国際平和協力業務を実施し、現在も中東のゴラン高原と東ティモールに部隊等を派遣しております。今後とも、国連を中心といたしました国際平和のための努力に積極的に貢献をいたしてまいります。
 また、国政における防衛の重要性が増大する中、昨年の通常国会に議員提出されました防衛省設置法案につきまして、ぜひとも一日も早く成立いたしますことを期待しております。
 最後に、国民の信頼を得ることが自衛隊にとっては喫緊の課題であります。信頼は、ただ口で唱えるだけではなく、懸命に諸課題に取り組んでいくことで初めて得ることができると私は考えております。私は、防衛庁・自衛隊は国民の生命、安全を守る最後のとりでであるがゆえに最も信頼を集める組織でなければならない、かような考えのもと、信頼の確立に取り組んでまいります。
 一分一秒が真剣勝負である、かような思いのもとに全力で職務に邁進する所存でございます。委員長を初め委員各位におかれましては、一層の御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。(拍手)

○田並委員長 次に、川口外務大臣。

○川口国務大臣 今般、引き続き外務大臣を拝命いたしました川口順子でございます。田並委員長を初め委員各位に謹んでごあいさつを申し上げます。
 我が国を取り巻く現下の国際情勢は、北朝鮮の核開発問題、大規模テロの発生、イラクの大量破壊兵器開発問題に見られるように、依然として不透明、不確実な要素をはらんでいます。
 日朝国交正常化交渉は、本日、再開いたします。日朝平壌宣言に基づき、引き続き韓国及び米国と緊密に連携しつつ、交渉に粘り強く取り組みます。拉致問題については、被害者の方々及び御家族の御意向も踏まえながら、事実解明に全力を挙げるとともに、被害者の御家族の帰国を実現するよう取り組んでまいります。また、米朝間で合意された枠組みを初めとする諸合意の重大な違反である核開発の中止を初め、安全保障上の諸問題の解決に向け、総力を挙げて取り組んでいきます。
 去る十二日には、バリ島において数百名が死傷する爆弾テロ事件が発生し、日本人も事件に巻き込まれました。さらにその後、モスクワでも大規模な人質事件が勃発しました。国民の安全に万全を期するためにも、テロと闘う国際社会の取り組みへの積極的参画を通じ、世界の平和と安定に貢献してまいります。
 イラクの大量破壊兵器開発問題は、国際社会全体の懸念であります。重要なことは、イラクが実際に査察を即時、無条件、無制限に受け入れ、大量破壊兵器の廃棄を含むすべての関連する国連安保理決議を履行することであり、このため、必要かつ適切な安保理決議が早急に採択されるべきです。我が国は、国際社会と協調しつつ、引き続き外交努力を行ってまいります。
 このように世界が不透明、不確実な問題を抱える状況のもと、我が国の安全と繁栄を確保するため、日本外交の基軸となるのは、引き続き日米同盟関係であります。引き続き日米同盟関係の信頼性の向上に努め、その強化を図ってまいります。
 さらに、沖縄県民の負担を軽減するため、普天間飛行場の移設、返還を初めとするSACO最終報告の着実な実施に努める等、誠心誠意努力してまいります。
 中国、韓国との間では、重要な隣国として、相互の理解をさらに深める努力を継続するとともに、今後とも未来志向の協力関係をさらに推進していきたいと考えております。
 ロシアとの関係については、来年一月に予定されている小泉総理訪ロに向けて、平和条約締結問題を含む幅広い分野で関係を進展させるよう引き続き努めてまいります。
 また、近隣諸国との友好関係の促進に加えて、多国間の対話、協力の枠組みを重層的に発展させ、アジア太平洋地域の信頼醸成を促進することや、軍縮、不拡散を中心とするグローバルな平和への取り組みにも積極的に努めてまいります。
 これらの諸課題に取り組むためには、国民の皆様の理解と支持が不可欠です。国民の皆様の期待に沿った外交を推進するためにも、最重要課題の一つである外務省改革の実施に引き続き努めてまいる所存です。田並委員長を初め本委員会の皆様の御指導と御鞭撻を賜りながら全力で努力する決意であることを申し上げまして、私の所信とさせていただきます。(拍手)

○田並委員長 次に、赤城防衛庁副長官。

○赤城副長官 このたび、防衛庁副長官を拝命いたしました赤城徳彦でございます。
 今日、防衛庁・自衛隊の任務は、我が国の防衛に加え、災害派遣、国際貢献等、多岐にわたっております。とりわけ、テロや不審船事案を含めた各種の緊急事態に対する法制面、運用面の十分な対処体制の整備が急務であります。
 私といたしましては、このような国民の期待にこたえ、我が国の平和と独立を守るという任務を全うすべく、小島、佐藤両政務官ともども、全身全霊をもって石破長官を補佐し、防衛政策の一層の推進に向けて全力を尽くしてまいる所存でございます。
 田並委員長初め委員の皆様の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げ、ごあいさつといたします。ありがとうございました。(拍手)

○田並委員長 次に、茂木外務副大臣。

○茂木副大臣 このたび、外務副大臣に就任をさせていただきました茂木敏充でございます。
 国際社会には、北朝鮮の問題、そして中東情勢等々、いまだ未解決の問題が存在をいたしております。川口大臣を補佐し、我が国が直面する安全保障、外交上の諸課題に全力で取り組んでまいる所存であります。
 田並委員長初め安全保障委員会の先生方よりの、委員の皆様よりの御指導、御鞭撻、御協力をお願い申し上げ、就任のごあいさつとさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

○田並委員長 次に、矢野外務副大臣。

○矢野副大臣 このたび、外務副大臣を拝命いたしました矢野哲朗でございます。謹んでごあいさつを申し上げたいと思います。
 外交をめぐる問題、山積をしている中でありますけれども、川口大臣を補佐させていただきながら、精いっぱい頑張っていきたいと存じます。
 田並委員長初め本委員会の先生方の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げます。(拍手)

○田並委員長 次に、小島防衛庁長官政務官。

○小島長官政務官 このたび、防衛庁長官政務官を拝命いたしました小島敏男でございます。
 防衛政策の一層の推進を図るため、石破長官並びに赤城副長官の御指導のもと、一生懸命に政務に邁進していきたいと思っています。
 田並委員長さんを初めといたしまして委員各位の御指導、御協力をお願いいたします。よろしくお願いします。(拍手)

○田並委員長 次に、佐藤防衛庁長官政務官。

○佐藤長官政務官 このたび、防衛庁長官政務官を拝命いたしました佐藤昭郎でございます。
 石破長官を補佐し、政務官の職務に全力で取り組む所存でございますので、田並委員長初め委員の諸先生方の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

○田並委員長 次に、新藤外務大臣政務官。

○新藤大臣政務官 今般、外務大臣政務官を拝命いたしました新藤義孝でございます。
 我が国の安全と繁栄を確保し、国民の皆様の生命と財産を守ることが外交の最優先課題、このように考えております。外務大臣政務官としての責任を果たすべく、川口外務大臣の御指導のもとで、外交政策上、そして安全保障上の政策の課題の解決に向けて全力で取り組んでまいりたいと思っております。
 田並委員長を初めとして委員の皆様方の御指導をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

○田並委員長 次に、土屋外務大臣政務官。

○土屋大臣政務官 このたび、外務大臣政務官に就任いたしました土屋品子でございます。田並委員長初め委員各位にごあいさつを申し上げます。
 外務大臣政務官としての責任を果たすべく、川口外務大臣のもと、外務省改革と外交政策の推進に全力で努力してまいります。
 なお、三人の政務官の中では、私が特にこの委員会を担当することになっております。委員長初め本委員会の皆様の御指導と御協力をいただきますようよろしくお願い申し上げます。(拍手)

○田並委員長 次に、日出外務大臣政務官。

○日出大臣政務官 このたび、外務大臣政務官を拝命いたしました日出英輔でございます。田並委員長を初め委員各位の皆様方、一言ごあいさつ申し上げます。
 外務大臣政務官としての職務を全ういたしますために、川口大臣のもと、外務省改革と我が国外交、それから安全保障の諸課題につきまして全力で取り組むつもりでございます。
 委員長初め本委員会の皆様方の温かい御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

○田並委員長 以上でそれぞれのごあいさつは終わりました。