2月2日、千鳥ヶ淵戦没者苑で行われた「硫黄島戦没者遺骨引渡式」に出席しました。平成28年度にお還りになられた17柱のご遺骨が厚生労働省に引渡されました。(2017年02月02日)

 

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2月2日午前10時30分より冷たい風が吹く冬晴れの下、千鳥ヶ淵戦没者苑で執り行われた「硫黄島戦没者遺骨収集団 遺骨引渡式」に出席いたしました。

本日は平成28年度に硫黄島にて収容された17柱のご遺骨が厚生労働省に引き渡されました。

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〇硫黄島問題への取り組みについて、私がまとめた資料です。
よろしければ是非ご覧下さい。

 

 

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昭和27年より始まった遺骨収集事業は今日までに129回行われ、収集したご遺骨は10,400柱であり、未だ11,500柱(52.5%)が島で眠られたままになっています。

遺骨収集の体勢の強化を図っていますが、水や食糧自給ができず、島での受け入れ体制の充実が課題です。

旧日本軍による持久作戦が行われた島内には、総計18kmに及ぶとされる地下壕と、1000基近くのトーチカが埋もれています。
特に、壕内は地熱のため60℃以上もの高温となる場所もあり、有毒ガスなどの危険もあります(平成20年にも死亡事故発生)。
また、島内各所には未発見の壕口(縦穴)も多数存在しています。

最大の懸案は米軍占領以来一度も行われていない飛行場滑走路下の遺骨収集です。まずは、電波調査などIT技術も導入して空洞調査や遺骨確認を行い、反応した場所の調査を進めています。その後に現滑走路を引きはがし全面調査、収集を行います。滑走路下の遺骨収集は、戦友、遺族関係者の長年の悲願でありましたが、予算と実施主体の確定等、政府全体の取り組みが必要であり、私は実施に向け強く働きかけてきました。

その結果、平成25年12月の硫黄島遺骨収集推進関係省庁会議において、滑走路地区の掘削・遺骨収容を4年間で実施し、終了後その結果も踏まえ、現滑走路の移設に着手することが政府として決定されています。(平成25年12月11日基本方針、平成26年3月26日取り組み方針)
また、戦没者のご遺骨の収集等を厚生労働省の所掌事務として法律上明示し、遺骨収集事業のさらなる推進を図る議員立法を提出、平成28年2月24日、参議院で可決、3月24日、衆議院で可決、成立しております。

 

※「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律案」
私たちは「最後のお一人まで故郷にお還りいただく」まで遺骨収集に取り組んでまいります。

 

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