2020東京オリンピック・パラリンピックに向けて川口の鋳物で造られた聖火台の活用を要望いたしました(2016年2月19日)

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2月19日、奥ノ木川口市長、児玉川口商工会議所会頭、伊藤川口鋳物組合理事長と共に、遠藤オリンピック担当大臣、大東日本スポーツ振興センター理事長、武藤東京オリンピック組織委員会事務総長を相次いで訪問しました。

皆さんは1964年の東京オリンピックが開催された旧国立競技場の聖火台が、川口の鋳物で造られたことをご存じでしょうか。

川口の鋳物は900年にわたる歴史があります。東京オリンピックの聖火台は鋳物師(いもじ)鈴木萬之助さん、文吾さん親子が精魂込めて製作したものです。
文吾さんが丹念に磨き続けた聖火台は、現在、震災復興に取り組む釜石市にあり、文吾さんが亡くなられた後は息子さんらがその遺志を引き継ぎ、ハンマー投げの室伏広治さんもそのお一人です。
こうしたメンテナンスのおかげで、初代聖火台はいつでも点火できる状態です。2020年の聖火台を新たに製作するのか、初代聖火台が再登板するのかは未定ですが、川口鋳物は魂を込めて製作する準備がありますし、再登板となれば川口にとっては大きな喜びです。

遠藤担当大臣と大東スポーツ振興センター理事長にお会いした後、武藤オリンピック組織委員会事務総長を訪ね、理事である室伏さんともお会いし室伏さんの使うハンマーの鉄球部分が川口鋳物だとわかりました。

また、植木については約360年前の「振り袖火事」(明暦の大火)で江戸が焦土と化した際に、川口・安行の吉田権之丞が、苗木や花卉を江戸に運んで人々の心を癒し信頼を得て、その後多くの安行の植木職人さんが江戸の造園文化を支えてきました。オランダで開かれる国際園芸博覧会「フロリアード」では常に川口が金賞に入るなど輝かしい歴史を持ちます。隈研吾さんのデザインによる新国立競技場を包むようなすばらしい景観を実現できると確信しています。

遠藤大臣には、川口の鋳物と植木や造園の技術を高く評価していただきました。また、新たな競技場などには日本全国の伝統ある技術の粋を集めすばらしいものを活用したいと考えを示されました。

これからも2020東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けて地元川口が貢献できるように努力してまいりたいと存じます。