【動画】自民党「資源確保戦略推進議員連盟」総会<資源確保に向けた新たな進展を含む最近の動向について>(2015年5月22日)

5月22日、自民党・資源確保戦略推進議員連盟の総会を開催しました。
動画と資料を掲載しましたので、よろしければぜひご覧下さい。

議題:①アブダビ陸上油田権益確保について
    ②メタンハイドレート(表層型・砂層型)、海底熱水鉱床について政府から説明

資料:「資源確保に係る最近の取組について」(資源エネルギー庁)





【動画】「平成26年度 表層メタンハイドレート調査映像」(資源エネルギー庁)



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5月22日党本部で、私が幹事長を務める資源確保戦略推進議員連盟の総会を開催し、わが国の資源確保に向けた新たな進展を含む最近の動向について政府から説明を受けました。
今回は2つの朗報をはじめ次のような報告がありました。


◎朗報の1つは、国際石油開発帝石(株)がアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国政府・同国営石油会社(ANDNOC)との間で、アジア企業として初めてアブダビ陸上油田の権益5%の獲得に関する契約文書に署名したこと。
○同油田の生産量は現在日量160万バレル。2017年には同180万バレルになる見込みの世界屈指の巨大油田で、この権益は、わが国の自主開発原油量を約15%引き上げるとともに、同油田からの原油はホルムズ海峡を通らず輸出が可能であり、我が国の石油の安定供給確保に大きく貢献するもの。
○この権益により日本に送られてくる原油は日量8~9万バレルで、わが国輸入量の2~3%に相当するもの。
○アブダビ首長国に対しては、2013年5月安倍総理大臣が訪問、首脳外交を行うなど、陸上油田の権益獲得の働きかけを行ったほか、教育・医療等、広範な分野での協力を実施。今般の権益獲得は、資源外交の大きな成果。


◎2つめの朗報は、海底熱水鉱床に係る有望鉱床の発見。
○(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、政府の委託を受け、平成26年12月に沖縄本島北西約150㎞に「野甫(のほ)サイト」を、平成27年1月には、海上保安庁とも協力し、沖縄久米島西約30㎞に「ごんどうサイト」を発見。
○両サイトから試料の採取を行った結果、特にごんどうサイトからは、極めて高品位のサンプルが採取されており、今後、両サイトのボーリング調査を実施し、両サイトにおける海底熱水鉱床に関する詳細な資源量調査を進める予定。
○海底熱水鉱床とは「海底下に浸透した海水が地下深部でマグマに熱せられ、地球のマントルに含まれる元素を海底に噴出(海底温泉)し、海水で冷却された重金属が沈殿した多金属・硫化物鉱床」で銅、亜鉛、マンガン、金、銀等の貴金属やレアメタルが豊富に含まれるもの。


◎そのほか、メタンハイドレートについて、隠岐周辺、上越沖、秋田・山形沖及び日高沖において表層型メタンハイドレートの存在する可能性がある構造(ガスチムニー構造)を新たに746箇所確認。平成25年度の調査結果と合わせ、合計971箇所になった。
○表層型メタンハイドレートは、メタンガスと水が高圧・低温で結合した氷状の物質で「燃える氷」とも呼ばれる。固体で存在し、従来の石油・天然ガスとは異なり、井戸を掘っても自噴しないため、新たな生産技術が必要なもの。
○政府は2013年度から広域調査等を実施し、表層型メタンハイドレートが存在する可能性のある地質構造の存在を確認中。同時に2013年3月から地球深部探査船「ちきゅう」を活用し、海洋においては世界初となる減圧法によるガス生産実験を開始、生産に向けて技術開発を急いでいる。


なお、表層型メタンハイドレートの存在が確認された秋田・山形・新潟・能登半島沖・隠岐周辺の日本海側関係県などではすでに協議会を結成し、新たな資源の開発・産業化にむけて動き始めています。
この議員連盟の使命は、資源戦略を立案し、全国で掘削・生産・供給までの産業化を成し遂げてわが国を海洋資源大国にすることです。