農商工連携事業活動促進法律案等(副大臣答弁) 参議院経済産業委員会-9号 2008年05月15日
農商工連携事業活動促進法律案等(副大臣答弁)
169-参-経済産業委員会-9号 平成20年05月15日
○委員長(山根隆治君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律案及び企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に農林水産大臣官房総括審議官伊藤健一君、農林水産大臣官房審議官谷口隆君、農林水産大臣官房参事官小山信温君、農林水産省総合食料局次長平尾豊徳君、農林水産省生産局畜産部長本川一善君、農林水産技術会議事務局研究総務官小栗邦夫君、経済産業大臣官房地域経済産業審議官勝野龍平君、経済産業大臣官房審議官瀬戸比呂志君、経済産業大臣官房審議官鈴木英夫君、経済産業省産業技術環境局長石田徹君、経済産業省商務情報政策局長岡田秀一君、資源エネルギー庁次長平工奉文君、中小企業庁長官福水健文君及び中小企業庁経営支援部長長尾尚人君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山根隆治君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(山根隆治君) 中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律案及び企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
○鈴木陽悦君 おはようございます。久しぶりの質問に立たしていただきます鈴木陽悦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず初めに、連日報道されておりますように、ミャンマーのサイクロン被害そして中国の大地震、被災された皆様、そして犠牲になられた皆様、心からお見舞いを申し上げたい、そして御冥福をお祈りいたしたいと思います。
さて、先日の本会議に続きまして、当委員会でも質問させていただきますが、先日かなり大枠のお話でございましたので、今日はちょっと細かい部分についても質問させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、国の豊かさを実感できる活力ある経済社会の構築、これは福田内閣の五大基本方針の一つでございまして、地方再生というのは昨年の福田政権発足以来内閣挙げて取り組んでいる課題でございます。成果が早く見たいと思うのでございますけれども、政府の月例報告などを見ても、都市と地方の格差が報告されていて格差は残念ながら更に広がり続けている。そして、ここに来て景気の下振れリスクが一層高まって、更に今年に入ってから四月、五月と物価の高騰も一気に押し寄せまして、地方経済はもとより住民生活、国民生活、まさに非常にこう逼迫した事態になっていると言わざるを得ません。
今法案は、こうした状況下で提案されてまいりましたが、昔、大分古いんですけれども、農工省という省がございましたよね。農業と工業の省、農工省というのがありまして、それに今回の農商工連携、何となくこう古くて新しい、そういうイメージを抱くわけでございますが、その中に画期的な取組ということで何かこう希望の光のようなものを何とか見出せないか、そんな思いが込められた今回の農商工連携ではないかと思います。
甘利大臣のこれまでの御発言にも、いろいろな形でこの農商工連携に懸ける熱意といったものが込められていた、そんな感じを抱いているわけでございます。それだけに、多くの皆さんが意見を述べて、注文を付けて指摘して提案して少しでも使い勝手のいいものにしよう、そういうふうに頑張っているんだと思います。私も何とか地方のチャンスにつなげる起爆剤になってほしい、そんな気持ちを込めまして質問をさせていただきたいと思います。ちょっと前置きが長くなって申し訳ございません。
経済産業省と農林水産省が昨年の十一月三十日に示しました地域経済活性化のための取組について、この報告の中で、地域の産業の停滞、雇用・就業機会の減少、高齢化の進展などにより都市と地方の格差が広がっており、地域の経済基盤である農林水産業、中小企業を中心とする商工業について、高齢者や小規模農家、事業所を含めた地域全体の雇用や所得の確保、地域の維持、振興が必要だ、このように前段で指摘をしております。まさにこのとおりだと思います。
今回の農商工連携について、私は、中小企業者と農林漁業者の両者の立場にありながら得意分野を生かして新しい物を作り出そう、地域の期待を受けて、一足す一イコール二ではなくて、三であるとか四であるとか五に結び付けていこう、そんな思いを持っているんだと思います。一次産業と二次産業、三次産業、単純に足すと六になります。ですから、その六次産業的な発想を持とう、そういうイメージを描くわけでございます。中小企業者と農林漁業者、この立場ですが、これから連携が始まる前にあって非常に苦しい状況に違いはございません。私は、まずもってこの苦しい立場にあるその両者の立場を理解して共通の認識を持たなくてはいけない、そう思っております。
もう少し付け加えますと、連携は規模の大小、強弱はありますけれども、先ごろ公表されました成功事例八十八選がございますが、この八十八選にありますように、非常に積極的であれば可能性はかなり広がると思います。
しかし、大部分は、こう言っては何ですが、いつ廃業してもおかしくない苦しい立場にあるわけでありまして、ここからスタートするには、両者を背中を押したり、また手を差し伸べたり、いろんなことをしていかないとなかなか連携には結び付かないと思います。そうした中に、言葉は悪いんですけれども、手を突っ込んで引っ張り上げる、それぐらいの意気込みがないといけないんではないかと。まさに地域や地方を挙げて取り組まなければ元気を出すまでには結び付かない、到達しないと思います。
冒頭、大変抽象的でございますけれども、今法案に懸けます甘利大臣の、手を突っ込んで引き上げるぞ、そんな御決意、まず伺えたらと思います。
○国務大臣(甘利明君) 私が大臣に就任をしまして地域間格差の現状を分析をしました。そうするとどういうことが分かってくるかといいますと、元気な産業をサポートするサポーティングインダストリーがある地域は元気で、それ以外の地域は元気じゃないと。特に元気じゃないのは、一次産業と建設業が大宗を占めている地域はもう全然元気がないと。
そこで、企業立地促進法というのを作ったわけですけれども、しかし企業が立地しないと元気がないということですべて処方せんを書いてしまうと、日本中に工場ができないと元気じゃなくなるわけであります。実はその逆の発想で、その地域の大宗を占めている産業を元気にするというもう一つの処方せんもないと、本当に地域は元気にならないんじゃないかと考えたわけであります。
地域に一番ある産業というのは一次産業でありますから、一次産業をどう元気にするかということを考えなきゃならない。本来は我が方の所管じゃないんであります。所管じゃないんですけれども、どうその応援をするかということは、新しい感覚を持ち込むということが大事で、一次産業はいい物を作っただけで完結してそれで終わりと、後はそれから先の皆さんのお仕事ですよということじゃなくて、それから先、そのもっと先、最終的には消費者の市場でありますから、市場まで見据えて一番基が取り組んでいかないと、実は本当には元気にならないと。社会主義国じゃないですから、日本は。資本主義、市場原理の世界ですから、市場とつながっていくと。そうすると、間に二次、三次という業が存在をする。一次、二次、三次の壁を取っ払ってというか、連携をする発想が必要じゃないかと。
私が一番訴えたいのは、実は意識改革なんであります。一次産業の人たちは、いい物を作ればそれでおれの仕事はおしまいという感覚から、市場まで見据えて企業感覚で一次産業という業を経営していくという意識改革を持たなきゃいけない。そのために我々が何ができるかということからの発想でありまして、これはまだ入口にすぎないんだと思います。
八十八選を選定をいたしました。なぜ選定をしたかというと、そうは言われたってイメージがわかないわけであります。昨日までいい物を作れば必ず評価されると信じていた、それは正しいんであります。だけれども、それが市場を意識しろったって何をやるのということですから、具体的にもう取り組んでいらっしゃる先行事例がありますから、具体的に言うと例えばこういうことですよというのを見ると自分なりのイメージが全部わいてくるんだと思います、意識改革の中で。そのために八十八選も出したわけであります。
それで、実は日本は財政再建のさなかにありますから、金をじゃぶじゃぶ出せないんです、出したくても。そうすると、今ある、いろんな日本中にある地域資源、経営資源というのを縦、横、斜めに全部連携させると。だから、商工会や商工会議所や農協や漁協ももう意識改革してくれと、従来の発想じゃなくて、もう農協は言ってみれば商社になるというぐらいの革命的な意識改革を持つと。こんなにすばらしい日本の産品をどうやってつなげていくかということの農産物の商社たれというような意識改革を進めていくというのが本当の趣旨なんだと思いまして、そこに対して我々が何ができるかということで提案をさせていただいたというのが基本的な思いであります。
○鈴木陽悦君 大臣の熱い思いは本当によく分かりましたし、意識改革の大切さ、これが現場に早く浸透する、そうした動きをしなきゃいけないと思うんです。現場の話については、私も地元でいろいろと話を聞きましたんで、後ほど御紹介をさせていただきたいと思います。
次に、細かい点について伺ってまいります。
初めに、法案の第三条に、主務大臣が基本方針を定めとありますけれども、これ具体的にどのような内容になるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○大臣政務官(荻原健司君) おはようございます。
この基本方針は農商工等連携事業に取り組む方々に対します指針となるものでございまして、まず農商工等連携事業の内容、目標、そして計画認定に当たっての要件、そしてさらには国が取り組むべき事項、こういったものを規定するものでございます。
また、この中で、先ほど申し上げました計画認定に当たっての基本的な要件としては具体的に三つございます。
まず一つが、中小企業者と農林漁業者が互いに経営資源を活用して双方が工夫を凝らした取組を行うこと。二つ目が、両者にとって新たな商品又はサービスの開発や販路の開拓を行うもの。三つ目が、事業を通じて中小企業者の経営の向上及び農林漁業者の農林漁業経営の改善が実現される見込み、この三点を考えてございます。
いずれにしましても、本方針の具体的な内容につきましては、今後中小企業政策審議会あるいはパブリックコメント等を通じて国民の皆様の幅広い御意見を踏まえて策定したいと考えてございます。
○鈴木陽悦君 続いて伺いますが、さらに、認定の要件について、公正中立な基準というのが必要だと思うんですが、どのような制度設計を考えているのか。例えば、あることに対して支援を行う場合なんですけれども、具体的に農水省、経産省、この二省庁間の支援策、どのように振り分けという、連携の中で振り分けというのはちょっとないと言われるかもしれませんが、振り分けというのはどうなるのか。それから、支援の割合というのはどうなのか。この点についてどういうふうなお考えを持っているのか、お聞かせください。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。
農商工連携促進法によって事業認定を行う場合、先ほど政務官がお答え申し上げましたような要件を見ながら判断をしていくわけでございますが、それが結果として中小企業者の経営の向上でありますとか、農林漁業者の経営の改善、そういうのにつながっていくというのが要件の一つになっているところでございます。私ども経済産業省と農林水産省がそれぞれ知見を有しておりますので、共同で一体となって認定行為を行っていきたいというふうに考えてございます。
実際の運用に当たりましても、特に利用者が使い勝手が良い制度にしなきゃいかぬという観点から、事業者に対します窓口は地方の農政局と私どもの経済産業局、どちらかいずれもワンストップで対応できるように、両省庁間で運用マニュアルを共同で整備するなど、統一的な運用、いずれにいたしましても使い勝手がいいような、そういう制度にしていきたいというふうに考えてございます。
○鈴木陽悦君 長官からお話あったように、まさに共同で取り組むというのがこれ基本でございますからそういうお話かなと思ったんですが、支援割合と役割分担というのが一番気になるところだったものですから、あえて伺わさせていただきました。
もうちょっと細かく言いますと、例えば幼保一体の取組では、厚生労働省と文科省が推進室つくったり、いわゆる合体して取り組むような方法もあるわけなんですが、例えば責任所在のあいまいさの点がちょっと気になるところなんですが、例えば農業主体であればこうこうこうなるとか、商工業主体であればこうなるとか、そういった最低限の共同で取り組む基準というのはあるんでしょうか、ないんでしょうか。そこら辺をちょっと聞きたいんですが。
○政府参考人(福水健文君) 先ほど御答弁申し上げましたように、要件といいますか、両方がまさにウイン・ウインの関係、経営の向上とか経営の改善が図られなければいけないというのが基本条件、基本要件になってございます。それに向かいましてそれぞれが創意工夫を行うというふうなことが大事な点じゃないかと思っておりまして、それぞれを判断しながら認定を進めていきたいというふうに考えてございます。
○鈴木陽悦君 これはまだ現在進行中という形もあると思います。やっぱり現場の声をいろんな形で拾い上げて、協議していただいて本当の連携につながるような、コーディネーター制度の話も後でさせていただきますけれども、そういった動きが必要なのかなという感じをさせていただきました。
それから次に、第五条と七条に、認定支援事業の変更とか取消しができることにしておりますけれども、その認定の取消しはどのような場合考えられるのか。その公平性を保つためには、認定取消しの場合、あらかじめ第三者の意見を聴くような仕組みを用意すべきではないのかなとも考えますのですが、それからさらに、その場合、先ほど申し上げたように、このときの取消しの場合の責任所在というのもやっぱり明確にしておく必要があると思うんですが、その辺のお考えというのはいかがでしょうか。
○政府参考人(長尾尚人君) 先生御指摘のとおり、事業計画の変更、取消しの場合に十分な公平性が担保されなければならないということで、我々もその担保措置を用意しているところでございます。
具体的には、認定を受けました事業計画の変更につきまして、学識経験者や商工関係産業、農林漁業の経験者、金融関係の経験者等の有識者、専門家、そういった有識者で構成されました第三者の評価委員会を設置いたしまして、申請されました事業計画の変更を行いまして、その評価を踏まえて政府としての認定の適否を判断していこうというふうに考えております。
あわせまして、事業計画の取消しにつきましては、これはまさしく不利益処分になってまいりますので、これに加えまして、行政手続法に基づきまして、重大な不利益を及ぼす場合において、聴聞の手続にのっとりまして、取消しの対象となる事業者とか利害関係者等の意見を十分に聴取をして客観的な判断をやっていく、審理を行っていくということを併せてやりたいというふうに思っております。
○鈴木陽悦君 その辺についてはよく分かりました。是非公平中立な立場で、目線で、第三者目線というのも、やっぱり外から見た目線というのは非常に必要だと思いますので、その辺はしっかりチェックをしていただきたいと思います。
次に、支援事業でございますが、先ほど申し上げましたけれども、中小企業、農林漁業、両者を結び付けるには、ただ窓口を開けて待っているだけではなかなか入り込んできてはくれないと思うんですよね。やはり、冒頭申し上げましたように、両者の背中を押したり引っ張ったりいろんなことをしないと駄目だと思いますし、そのためには積極的なマッチングの提案というのが必要だと思うんでございますが、その際には、起こすというその事業の特性をしっかりと見据える目、これを持ったコーディネーターが必要になりますけれども、私、本会議でも質問させていただきましたけれども、コーディネーターの育成制度的なものを是非設けていった方がいいんじゃないかという考えを持っております。特に、コーディネーターに関しては地方に手厚くする必要もあると思いますが、この辺の対応、まず基本的な部分から聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。
農商工連携促進していくというためには、委員御指摘のとおり、探していくというか、手を突っ込むというと言い過ぎかも分かりませんが、そういう活動が必要だと私どもも思っております。その連携にまず取り組む出会いの機会を提供していくというのが必要だと思っていますし、新たな事業が種が芽吹くようなそういう支援も必要だと思っております。それから、最終的には、国内外の市場を見据えて、マーケティングや商品開発、こういうふうな支援というふうなことでございまして、一貫した、出会いから販売、そこまで一貫した支援を行うことが必要だというふうに私ども考えてございます。
このため、全国約三百か所に今後地域力連携拠点というのを設けていきたいというふうに考えてございますが、ここには目利き能力に優れましたコーディネーターを配置いたしまして、なおかつ、地域に中小企業あるいは農林漁業の支援機関というのは多数あるわけでございます、こういうところと十分な連携を取り、またそういうところの人材も活用しまして、事業者のマッチング、事業の掘り起こし、ブラッシュアップ、こういうふうなことを進めていきたいというのを基本に考えてございます。
さらに、全国十か所に中小企業基盤整備機構がハンズオンの支援事務局というのをつくることになってございます。ここにはマーケティングとかブランド戦略とか、そういう分野に優れたマネージャーを用意しておく予定になっておりまして、国内外のマーケットを見据えて、事業計画の策定から販路開拓に至るまで一貫した支援体制、こういうものをつくり上げていきたい、整備していきたいというふうに考えてございます。
○鈴木陽悦君 その支援体制、コーディネーターの配置というのは、大体私もいろいろと調べさせていただいてよく分かっているわけでございますけれども、次はちょっと通告していた二つの項目をまとめてお聞きさせてください。
今長官から御答弁ありました三百か所の地域力連携拠点、これは目利きに優れたコーディネーターを配置するということですが、中小企業診断士、それから税理士、それから企業OBなどを指しているわけですよね。
それから、若林農水大臣はこの間本会議の中で、この点については、食料産業クラスター事業において専門的なコーディネーターを育成しているというふうに答弁されております。私が考えるコーディネーターというのは、連携先の事情をよく知って、精通していて、マッチングとか提案ができる、そういった専門家をイメージしていますし、農業事情それから商工事情、両方の目を備えたコーディネーター、これが必要だと思いますけれども、そういうイメージでよろしいんでしょうか。この辺をちょっと両省から確認させていただきたいんで、経産省と農水省、両方にお聞きしたい。
そうした人たちの相互の連携を強めていく人材教育など、これも予定しているのかどうか、ありましたら、その具体的な計画、聞かせてください。
○副大臣(新藤義孝君) 先生御指摘のように、今度の農商工連携、新しい、地域に眠っているいろんな産業を新しく新たな競争力のある産業に育てていこうと、それには結局、自分たちの産業、こんなことができるんだという気付きの場である、それからいろんな産業と産業が合わさることによる出会いの場をつくろうと、これをつなぐ役としてのコーディネーターという先生の今の御指摘は非常に重要な部分だと、このように思っております。
そして、こういう人たちが集まったところが、片や地域力連携拠点、もう一つは食料産業クラスター協議会と。それぞれの、地域力連携拠点にも農業関係の専門家、農協の皆さんは入っていただく、それから食料のクラスター協議会の方には、こちらの方にも中小企業中央会だとかそういう産業関係の人たちが入っていって、それぞれの組織に別の分野の人たちが入ろうと、こういうことを工夫しているんですね。
そして、さらにこれに加えて、地域力連携拠点とそれから食料クラスター協議会、この双方を構成員とする協議会のようなものをつくって、そして定期的に、それぞれの組織で得た情報や今進めているものを情報交換しながら、その中で更に事業化を図っていこうじゃないかと、こういうふうに思っております。
それから、それぞれの分野で、今まで地域の金融機関の方ですとかいろいろ産業を育ててきた目利きの方がいらっしゃいます。こういう方に、まず法律が成立いたしましたらば研修会を行いまして、そしてこの農商工連携、先進事例も含めて、こんなふうに進めていこうじゃないか、またこんな動きがあるということを知っていただいた上で、その上でどんなような指導をしたらいいか、こういうような研修を進めていきたい、それによってコーディネーターの育成を更に図ってまいりたいと、このように考えております。
○政府参考人(平尾豊徳君) お答え申し上げます。
食料産業クラスター展開事業において行っておりますコーディネーターの育成についてと、それからこういうコーディネーターと地域力活性化拠点の連携についてのお尋ねでございます。
まず、食料産業クラスター展開事業に行っておりますコーディネーターの育成でございます。これは委員御指摘のように、私ども農林水産業、それから食品関係業者の展開について幅広い知見をやはり有している人が重要だと思っております。そういう意味から、私ども今四十九か所でクラスターを形成しておるわけでございますけれども、そこで既に食品の開発とかあるいは販売等の経験を持っていらっしゃる方、あるいは知見を持っていらっしゃる方、それからこれまで食品産業とかあるいは農林漁業者に対するいろんな助言とかあるいは調査研究をされている大学の関係者など、それから中小企業診断士などをコーディネーターとして確保しております。まだ数字的には百十二名として、非常に少ないわけでございますけれども、こういう幅広い関係者、また両方に目配りができる関係者を今後また増員いたしまして御支援をしていこうと思っております。
また、こういう食料産業クラスター事業で確保していますコーディネーターの方を経済産業省で行ういろんな事業にも一緒に参画していただいて、連携を取るようにしていきたいと思っております。
○鈴木陽悦君 経産、農水、それぞれのコーディネーターのお考えをお聞きいたしましたけれども、やっぱり連携していくからには両方の目、統一の目というのは必要だと思います。
今農水省のお考えを聞きましたが、こういうお話をちょっとしたいんですが、リンゴの収穫期になると、農家の皆さんみんなそろって目ぞろえ会というのを開くんですよ。要するに、今年のリンゴはどうだった、おめえのところのリンゴはどうだ、隣のうちはどうだというような、目をそろえる、目をそろえる会。目ぞろえ会というのは、品質をみんなで確認し合おうと、統一の見解を出そうと、そういう会がよく収穫期になりますといろんな形で目ぞろえ、ですから、この両省の連携には、コーディネーターにしても、目ぞろえというか、両方の共通認識の目線というのは絶対必要だと思いますので、これがいろんな形で連携支援につながっていくと思いますので、この辺是非心掛けて、コーディネーターの育成の方にも共通の目ぞろえをできるような形で進めていってほしい、そんな思いでございます。
それから、ちょっと資金面について次に伺っておかなきゃいけないと思います。事業を進めるための資金の確保、これは当然のことながら大変大きな問題に挙げられるわけなんですけれども、これについてもかなり有利な支援を準備していると伺っております。その中で、中小企業基盤整備機構に最終的に五百億円の資金を確保して、農商工連携ファンド、この創設を予定しておりますけれども、この目的、効果、どの程度見込んでいるのか、これをお示しください。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。
委員御指摘の農商工ファンドでございますが、今般、農商工連携の取組を更に促進していこうというふうな趣旨で、中小機構の方に今年度に二百億円程度、最終的には五百億円程度の資金枠を確保いたしまして、農商工連携に関する地域での取組を一層促進していこうというものでございます。
本ファンドにつきましては二つの支援スキームが設けられております。一つは、新たな事業の種を発掘いたしまして、芽出しの取組を支援する助成事業と、育てられた新事業につきまして事業化、市場化段階を支援いたします出資事業というふうな二つのスキームを用意しております。
本ファンドにつきましては、基本的には都道府県と地域の金融機関、こういうところが中心になって地域密着の非常にきめ細かな農商工連携促進というのをやっていこうというふうに考えておりまして、私ども国と都道府県、地域金融機関、こういうところがあらゆる手段で一体となってこの農商工連携を促進していこうというふうに考えてございます。
そういうことで、地域経済の活性化あるいは地域の元気を引き出すというふうな考えでございます。
○鈴木陽悦君 当委員会でも地域活性化については様々な支援策について審議をしてまいりました。その中で、ABL、アセット・ベースト・レンディング、これは流動資産担保融資ですが、このABLの信用保証について、去年の五月でございます、ちょうど去年の今月だったんですが、当委員会で審議しております。六月にはABL協会を立ち上げて、評価基準など、その環境整備が進められていると聞いておりますけれども、かなり認識はされているようなんですが、ちょっと関係ありますので、約一年経過したこのABLの実施状況と利用状況、これをちょっとお知らせください。
○政府参考人(鈴木英夫君) お答え申し上げます。
ABLは、御案内のとおり、在庫などの動産、それから売掛債権などを担保とする融資制度でございまして、不動産担保や保証人に依存しない金融手法として非常に期待されているわけでございます。これは元々、平成十七年十月に動産譲渡登記制度が整備をされて、金融機関にとってやっと取り組みやすくなったというのが現状でございまして、まだ緒に就いたばかりと認識をしております。
融資実績につきましては、現在、このABLは、銀行のほかノンバンク、商社、リースなども取り扱っておりまして、実は正式な統計というのはございませんけれども、当省といたしましては主要な貸し手から聴取をいたしました。その結果は、現在のところ、特に動産を担保とした融資につきましては大体一千五百億円程度と見込んでおります。
実は、これは我が国企業の総借入残高のわずか〇・〇四%程度でございまして、まだまだ不十分だというふうに考えておりまして、経済産業省といたしましては、このABLの普及推進を図るために、先ほど委員の方から御指摘がございましたとおり、昨年八月に流動資産担保融資保証制度を創設をいたしましたり、今年三月には、ABL協会の支援も受けまして、適切なABLを推進するためのルールとしてのABLガイドラインの策定、そしてABL実務の手順や事例を集約したABLテキストの公表を行いました。また、ABL関係者を対象としたシンポジウムも開催をさせていただきましたところでございまして、今後ともABLの普及推進に向けて努めてまいる所存でございます。
○鈴木陽悦君 もうちょっとABLについてお話をしたいと思うんですが。
民間は、去年も審議しましたが、リスク高い、それから恐る恐るの気持ちがあってなかなか手を出してくれない、それから商売物まで手を出したんじゃないかという風評被害、こんなものを懸念されているということを去年この委員会でもいろいろと審議をさせていただきました。動産評価の難しさもありまして、今のお話のように、それはまだまだ軌道に乗りかけている途中だという印象でよろしいですね。はい。
実は、このABLをもうちょっと農商工連携に結び付けてもっともっと活用できたならば、大きな力になると思うんですよ。金融機関への働きかけを強めて活用を広めていってはどうかと思うんですが、その辺についてのお考えをちょっと聞かせてください。
○政府参考人(鈴木英夫君) お答え申し上げます。
御指摘のとおり、ABLについては、農商工連携においても活用が大変期待をされているところでございまして、今後、その普及推進を図ることが重要と考えております。このため、先ほど委員も御指摘ございましたけれども、昨年十一月に農林水産省と共同で取りまとめを行いました農商工連携促進等による地域経済活性化のための取組におきまして、ABLの普及発展の促進を連携して推進する施策として位置付けております。
これに基づきまして、具体的には、昨年度において経済産業省のABL普及のための調査研究事業に農林水産省及び関係の金融機関の方が参画をしていただきますとともに、ABL関係者を対象としたシンポジウムを両省が連携をして開催をさせていただきました。
今後とも引き続き、御指摘に沿いまして、農林水産省と連携してABLの普及発展を推進してまいりたいと考えております。
○鈴木陽悦君 私もこの間、二十一世紀型の新しい産業形態に是非この農商工連携を進めてほしい、そんな思いを込めて申し上げましたんで、有効な方策というのはどんどんどんどん取り入れて、様々な連携というのが考えられると思いますので、これは取組をしていただきたい、そういう思いでございます。
さて、話変わりますけれども、今回の連携の目標でございますが、五年間で五百件というふうに設定をしている。全国、さっきお話がありました三百か所の連携拠点がある割には印象的には少ないのかなとも思いますが、この五百件、目標設定の根拠をちょっと教えてください。
○政府参考人(長尾尚人君) お答えいたします。
農商工連携を全国に根付かせて地域経済の活性化の成果につなげていこうと、そういうふうにするためには、先ほど大臣の御答弁からもありましたが、成功事例を継続的に創出して、そういった事例を基にして続々と新たに農商工連携に取り組む、そういった事業者の挑戦を引き出していく必要があろうかと思っております。
このため、農水省と経済産業省におきましては、先ほども出てまいりましたけれども、成功事例を農商工連携八十八選という形で取りまとめたところでございますけれども、今般提出させていただきましたこの法律に基づく支援措置を講ずることによってこの成功事例の数をもうちょっと加速して増やしていくということを考えております。
その目標として、五年間で少なくとも五百件というふうに考えておる次第でございますけれども、これは例えば都道府県、四十七の都道府県ございますけれども、一県当たり十件程度の本当に成功した事例がそれぞれの事業者の周りに存在するということによって、非常にその認知度、自分もそれと同じことができるんではないかと、そういうふうな近さ、そういった部分のところまで持っていく一つの数字としての目安として五百という数字を置いているところでございます。
こういったような認定事例が成功事例として蓄積されて、農商工連携の周知性が高まって全国各地でこういった動きが爆発的に広がっていくと、そういったことを期待しているところでございます。
○鈴木陽悦君 展開によっては増えていくというお話でございまして、それには成功事例の八十八選というのはいいサンプルになるということなんです。八十八、経済産業省は非常にこういうネーミングとか選び方うまいなと思うんです。まちづくりには七十七、今回は八十八、次は九十九かと言ったら、違うと。八十八はあくまでも米という漢字に、八十八にちなんで八十八選にしたということで、私はそういったアイデアはいろんなところで是非経済産業省は得意だと思いますので出してほしいなという、これはエールを送っておきたいと思います。
次に、御存じのとおり、このほど今年版の中小企業白書が出されました。残念ながら、先日大臣自らが報告されたように、中小企業、四百三十万から四百二十万社に減ってしまったということでしたけれども、廃業割合よりも起業割合が上回っていたのがせめてもの救いでございます。しかし、業種にばらつきがあるということは、起業で増えている業種も早晩廃業割合が増えるんじゃないかと、ちょっと心配になります。
参考として、お手元に抜粋した表を配付させていただきました。これは地域経済と中小企業の活性化のパートから抜粋したものでございます。右の円グラフなんですけれども、食品製造業者に聞いたアンケート結果で、今後、地域資源を活用した商品開発の中で農家や漁業者など生産者や生産団体との連携を考えている企業が六三・三%となっていて、連携先としての期待が高い結果となっております。左のグラフなんですけれども、その理由として、地域ブランド、商品ブランドの形成や原材料の直接購入という利点以外に、トレーサビリティーの実現など、食の安全や消費者の信頼確保に向けた取組の一環として生産者を巻き込んだ商品開発を目指している企業も多くて、まさに食の安全機運が高まっている今が連携を進める大事な時期ではないかと考えます。
目標値を大きく上回ることを期待するわけですが、一方で、下の表になりますけれども、これは、商品開発に当たって連携先としてどんなところがよいかとの設問に対しまして、地域内の異業種他社、それから地域外の同業他社を挙げておりまして、その理由としては、商品開発に当たり地元の同業他社は基本的にライバルであり、まねされるなどの警戒感から挙げているんではないかと推測いたします。つまり、競争の中では同じ地区内の商品は競合品になるわけでありまして、連携がうまくいったなら同じようなことはやってほしくない、同業他社を排除したいという、これまた企業としては非常に正直な気持ちが結果として現れていると思います。
一口に農商工連携を進めると言っても、現場ではなかなか思うように進まない、雇用の拡大などには到底至らないんではないかという、これから見ると危惧を感じるわけですが、この点についての御見解をちょっと伺うとともに、地域経済の健全な発展に配慮するという点について、どのように進めていくのか、ちょっと繰り返しになるかもしれませんがお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。
二〇〇八年版中小企業白書におきまして委員配付されましたようなアンケート調査をやった結果でございます。この表の下に、細かな数字でございますが、「商品開発に向けた各段階別の連携相手」というふうな表がありますが、例えばシーズ探索のところでございますと、農家・漁業者・農協あるいは地域内の同業他社、こういうふうなところと連携していきたいと。試験研究・技術開発になりますと、国や自治体の産業支援機関、こういうところで新しいものを開発していこうというようなことになっていますし、商品の試作の欄を見ますと、地域内外の同業他社あるいは異業種、こういうところと組んで新しい商品を作り、マーケットになりますと、地域内の異業種あるいは地域内の同業種、こういうふうな、段階段階に応じてアンケートの結果が出ているというふうに認識いたしております。
いずれにいたしましても、私どもといたしましては、経営資源が乏しいいわゆる中小企業者にとりまして、商品開発に向けた各段階で最適の連携相手先を見付けていくというのが非常に重要でポイントではないかというふうに考えてございまして、先ほどから申し上げております地域力連携拠点等におきまして専門家が各事業者と十分なコミュニケーションを取りながら最適な相手、それぞれの段階に応じて最適な相手が紹介できるような、そういうことを進めることによって最終的には国外への輸出も含めまして最適な連携相手が見付かり、農商工連携が活発になるような、そういうことで進めていきたいというふうに考えてございます。
○鈴木陽悦君 いろいろと今回の連携の法案作成に関して皆さん相当知恵を絞ったと思いますが、私随分、あいつはひねくれた質問をするなというふうにお考えかもしれませんが、これはいろんなことを想定して、こうあっちゃいかぬということをいろんな気持ちを込めて私も言っておるわけで、これ是非地方の再生の、それから活性化のための起爆剤になってほしいという思いがあるからこそ、ちょっとひねくれた、裏からいろいろと見た質問をさせていただいております。
大筋については大体分かりましたけれども、今度は、私が実際に、秋田でございますが、いろんな方々から実情を伺ってまいりましたので、その辺の声も入れながらちょっと質問をさせていただきたいと思います。
この浸透度なんですけれども、今回の法案、もちろん成立してから様々な形で現場に下りていく部分もあると思うんですが、その以前の話をちょっとしたいと思います。
私も、地元の商工関係者それから農業関係者から、今回の法案について認知度はどうなのか、法案の内容をどのようにとらえているのか、いろいろと実情を聞いてまいりました。その声は後にしますけれども、これまで経産省、農水省、どんな形でこの内容の説明というのを現場に下ろしているのか、それから説明会など現在の取組の状況と、今後の予定がありましたら是非お示しください。
○副大臣(新藤義孝君) 御指摘の農商工の広報、普及につきましては、本年二月の中旬から三月の上旬までに、まず全国十ブロックで、これは農政局さんとそれから私どもの経産局共催の説明会の開催を行っております。また、農商工連携に関する支援施策を紹介したリーフレットを作成いたしまして、これが十八万部作りましたけれども、商工会、商工会議所、また政府系金融機関、こういったところにお配りをしてございます。
そして、今後、この法案が成立いたしましたならば、まず始まりといたしましては、要するにキックオフフォーラムと名付けておりますが、農林水産大臣とそして私どもの経産大臣出席の下でのフォーラムの開催、また中小機構のホームページ、非常にヒット数の多いページがございまして、そういう中小企業支援サイト、J―Net21というのがございますが、こういうインターネットを使いまして、そこでの農商工の関連ページを作ります。さらには、これに関連した説明会ですとか先進事例を紹介するシンポジウム等々、さらにはメルマガの発行ですとか、いろんなものを通じて、いろんなチャンネルを使って広報していきたいと、このように思っております。
○政府参考人(平尾豊徳君) 広報、浸透でございますけれども、今副大臣から御説明がありましたけれども、経産省と一緒に私どもも取り組んでおるわけでございます。
これに加えまして、私ども、従来から食料クラスター事業でこの連携の重要性については説明をするセミナー等を開催しているわけでございます。特に、今後この法案に基づく事業の促進につきましては、地方公共団体あるいは農協、漁協の果たす役割というのは極めて重要だと思っております。そういう意味から、今のところ農協、漁協につきましては全国団体を通じまして情報を提供して、各都道府県あるいは各地域の農協、漁協への説明を進めておるわけでございます。
今後は、直接、農政局等が開催しますブロック会議に地域の農協、漁協を招いて浸透を図りたいと思っております。
○鈴木陽悦君 地方再生戦略の中にあってこの農商工連携も紹介されて、去年の暮れ辺りから随分地元でも農協なりそれから商工関係なり、どうするべという形で動いているんですけれども、まだ本格的な相談というのは、ちょっと一回程度終わって、今月辺りまたあるのかな、その程度なんですけれども。
その中から、一体我々何やったらいいんだろうというちょっとアンケートといいますか、地元の方から声を聞きましたので、ちょっとこれ御紹介させていただきますが、商工側からは、得意分野を生かして連携することが事業目的であるけれども、窓口がどうなるのか、窓口が煩雑化するんじゃないか。それから、生産工程が多岐にわたるために製品の責任所在が見えにくい。それから、農業者と意識のギャップがある。それから、農業に関する情報が見付けられない。こういった声が聞かれました。ちょっとこれ悩みなんですね。それから、農業者側からなんですが、生産、加工、流通に精通したキーマンがいなければ長期の事業として継続することが不安であると。それから、やっぱりこっちからも、責任所在がはっきりしない、こういう声が聞かれております。
この辺の迷いと不安を取り除かなければなかなか真の連携には結び付かないと思うんですが、こうした声を払拭するための体制づくり急がれますが、繰り返しになりますけれども、この対応について是非聞かせていただきたいと思います。
○大臣政務官(荻原健司君) 今先生御指摘のように、現場で混乱が生じないように、又は様々な声に対応できるように、その支援体制を整備するということは大変重要なことだと考えてございます。このため、全国におよそ三百か所程度設置をいたします地域力連携拠点におきまして、地元地域の商工会、商工会議所、農協、漁協の関係支援団体の皆さんとも連携をしながら、地域の総力を挙げて農商工連携を支援するための体制づくりをしていきたいというふうに考えてございます。
いずれにしましても、我々といたしましては、農林水産省と密接な連携を取りまして、地域の農商工連携に取り組む方々に気付きを提供いたしまして、また両者の積極的な出会いの機会を創出したり、また事業の掘り起こし、事業を進めるに当たっての相談等の支援を行うことを通じまして、事業者のニーズにきめ細かく対応していけるように環境整備に努めたいと考えてございます。
○鈴木陽悦君 もう一つ声を紹介させていただきますと、農業者、商工業者、双方が例えば大きな旗印、にしきの御旗と言えばちょっとおかしいんですが、例えば、食だ、食の安全のためにこの連携をやるんだとか、それから地域の活性化だ、地域だ、そういった大きな旗印があると非常に結び付きやすいという声も聞きました。農業者というのは、農業をやっている方はいい物ができたから高く売りたい、商業者の方はいい物を安く売りたい、この辺に意識のずれがあるんで、そういった意味で、お互いの共通の大きなテーマを掲げると連携のスピードも速まるし連携の密着度が深まるんじゃないか、そういう話もされました。それは確かだなと思っています。
経産省はいろんな形で、さっきも言いました、八十八選の話もしましたけれども、そうしたキャッチコピーは大変作るのが上手だと思いますので、そういった何か統一のテーマといいますか、そういった大きなキャッチコピーがあったり、それからスローガンがあったり、そんなものがあるとまた一つのこの農商工連携の弾みになるのかなと思います。
そこで、お互いの共通点として何か結び付ける共通テーマ、これちょっと難しい注文かもしれません、法案成立前だから今言えると思うんですが、そういったことはお考えになっていないのか、それちょっと聞かせてください。
○政府参考人(勝野龍平君) お答え申し上げます。
全体の旗印、共通テーマということは基本的には農商工連携の携わる方々が自ら掲げていただきたいというふうに考えているわけでございます。
ただ、私ども、それを促進するためにニッポンサイコーキャンペーンというようなロゴマークを作って、いろいろな形でそういった旗印、共通のテーマを支援していきたいと思っております。
ただ、先ほど来申し上げているように、共通のテーマ、旗印の参考になるようにということで、まさに連携の内容とか等々、現に行われている先進的な事例、農商工八十八選ということで選定しているわけでございます。したがって、まず私どもはこの選定いたしました八十八選、これが大きな一つの成功事例でございますし、一つの旗印になるんじゃないかというふうに考えていますので、これを徹底的にPRしたいというふうに考えてございます。
具体的には、六月中をめどに三千部ぐらいの冊子を作って、全国的に具体的な事例として、成功事例としてPR、配布する予定でございます。そしてまた、先ほど副大臣の方からも御説明ございましたけれども、七月の三日に大きな、両大臣出席の下での農商工連携フォーラムというものも開催いたしまして、そういった八十八の先進的な事例もここでも紹介したいと。さらに、全国十か所程度で、この法律成立いたしましたら、農商工連携フォーラムと同様なイベントを開催したい、等々によって旗印のあるような、そういった内容を大いにPRしていきたいというふうに考えている次第でございます。
○鈴木陽悦君 是非大きなテーマ、ニッポンサイコーキャンペーンやっているのはよく知っていますけれども、是非何か共通の両者がはまれるような形のものをつくってほしいなと思います。
八十八選が今日やたら出ますけれども、八十八選はちょっと見ますと事業規模が売上げ百万円単位から何十億単位、かなり幅が広い成功事例でございますので、これちょっと追加質問で申し訳ないですが、この八十八選に選ばれた事業はこの農商工連携の中には、新たに農商工連携、これに加わりたいという場合にはどうなるんでしょうか。それ、ちょっと追加で申し訳ないんですけれども。
それから、もう一つ気になるのは、八十八選の中で農協主体の事業が二つしかないんです、八十八の中で。これはちょっと農業関係者の皆さんの関心がやや低いのかなという、この二つというのはなぜかなと、私ちょっと単純に見て疑問に思ったんですけれども、この辺に何か温度差がちょっとあるのかなと懸念もするんですが、もしお答えいただけたらで結構ですが、お願いします。
○政府参考人(長尾尚人君) 先生御質問の八十八選に選ばれた事業者がこの法律の対象になるかという点でございますけれども、先ほど来基本方針の中で認定基準を三つぐらい設けてということを申し上げておりまして、基本はそれぞれの中小企業者と農林漁業者が新たな試みをやっていくといったようなものをこの法律の対象として支援していきたいというふうに思っているところでございます。
したがいまして、八十八選に選ばれた方も、今まさに作られた物そのものをどういうふうに工夫をされてより一層いい物を作っていかれるかと、そういったときには当然のことながらこの法律の支援の対象になり得るというふうに理解しているところでございます。
あと、農協の数が少ないというお話がございましたが、まさしく、先ほど来地域力連携拠点の話をさせていただいておりますけれども、拠点だけじゃなしに、それとパートナーを組むという形で、全国で九十、百、それぐらいの農協の方にもパートナーに入っていただいて、一緒に農商工連携のそういった玉の掘り起こし、そういったものをやっていきたいと思っておりますので、この法律の運用とともに、地域力連携拠点を動かしながら、農協の取組というものも先進事例としてたくさん出てくることを期待しております。
○鈴木陽悦君 時間がなくなりましたのでそろそろやめておきますが、最後に、冒頭大臣がおっしゃったような今回の農商工連携というのは意識改革、これが非常に大切な要点だと思っております。
こうした連携を確かなものにする、そしてつなげていくためには、単なる連携にとどまらずに、経営の一体化とか融合的な財・サービスの生産などを探るべきじゃないかとも考えます。そのための農林漁業の様々な規制の抜本的な見直しも必要な時期に来ているんじゃないか、そんな気もするわけでございます。
地方の力を再生させて揺るぎないものにしていくために、知恵と工夫、決断、これを是非組み合わせて、まさに手を差し伸べるよりも手を突っ込んで連携を是非とも推し進めていただきたい。大臣にはそのためには強いリーダーシップを発揮していただきたい。もちろん、私どもも一緒になって地域の活性化のために取り組んでまいる所存でございます。
この辺を強く要望して、また決意を私も表しまして、同僚議員の方に譲りたいと思います。どうもありがとうございました。
○下田敦子君 経済産業委員の下田敦子でございます。
このたびのミャンマーの天災それから四川省の大地震災害について、被災後七十二時間が生死を分けると言われています。今朝のニュースでも拝見しましたけれども、国連や我が国の救済を断る中国やミャンマーの意思決定のかたくなさ、心配が増します。一人の人間の生命の重さを上回る国家の裁定というものはないと思います。一刻も早い救出を願っております。
さて、質問に入ります前に、ちょっと今、ただいまお届けいたしましたこの奇妙な漢字をちょっと御覧いただきたいです。誠に奇妙でございます。これは何なのかと申しますと、中国の商標問題でございます。多分経産省の八十八選に倣ったのかなという気もしないわけではありませんが、そういう意識が非常にお強いのかもしれませんけれども。
先日、中谷議員それから藤末議員がお取り上げになりました、商標問題でお話をしていただきましたので、大変安心ではありますけれども。
昨今、青森県のリンゴに端を発しまして、大変多くの食品あるいは衣類に至るまで、この「青森」という商標を使っておられるようでございます。そして、それを先般これじゃいけませんよということでお話をいたしました。類似の商標出願に対する異議申立てを青森県がいたしましたところ、事もあろうにこういう、青い水水水というのが出てきました。チンミャオと読むそうでございますが、ミャオというのは、大変さわやかで美しいということから、女の子の名前にもよく使われるそうです。
是非、これに対しての異議申立て団体が、この要旨に書かれてありますように、地元では今大変な問題として取り扱っておりますので、一つのお願いとして、質問に入ります前に申し上げさせていただきました。よろしくお願い申し上げます。
さて、質問に入ります前に、二月からの景気動向指数、これが一致指数の四四・四%、御案内のとおりの景気判断に分かれ目となります五〇%を二か月連続で下回っております。さらに、日銀の短観を見ますと、その指数が二期連続で悪化しています。
御案内のとおり、円高あるいは原油価格の高騰、サブプライムローンの要因が問われておりますけれども、今週に入ってから、政府・与党による暫定税率の取扱いによりまして、再びガソリン税の高騰がじわじわと収益の圧迫要因になっております。あわせて、原油高騰による原材料の値上がり、これはもう国民生活を更に圧迫しております。
昨今、日本の企業のトップは、関心事の第一に長期の金利の上昇、それから小泉政権後に対する経済政策の運営がどうなるのかということに注目している経営者が多いと聞いております。私もそのように感じます。
さて、それでは質問にまず入らせていただきます。
先ほど、中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律案、これは鈴木陽悦議員がきちっと懇切丁寧に質問なさいましたのであえてお尋ねすることではないのかもしれませんけれども、私は一つだけ後でまとめてお話をさせていただきます。
まず、この法案に関しまして、冒頭で申し上げました昨今の景気の中にあって、農商工連携向けの融資、いわゆる甘利ファンドを創設されまして五百億円の融資枠を確保されましたことは、誠に時宜を得た政策だと私は高く評価させていただいております。
しかし、ここで私は大変心配になることがございます。それは、私どもの日本の国の農耕というのは集約型の農業を基本としておりますし、畜産を基本とする粗放型のヨーロッパ、欧米型のものとは農業の内容が本質的に差異があります。
それからもう一つ、我が国は、農業を営んでまいりました歴史は家族経営が基本であります。農業の就業人口の減少が始まりまして、欧米に比べますとやや一世紀遅れての減少でございますけれども、ここのところ、とみに人口減少が農業を襲っております。農家の一戸当たりの農林水産総生産額は、EUは十五か国の平均ですが四万ドルに対しまして、日本はわずか九千ドルと少ない状況があります。逆を言えば、この状況だから、こういう土壌だから農商工連携が必要な時期だと思います。
例えば、地元の私どものところでは、これも重要ではあるんですが、いまだにこれが主流を成しているということが一つあります。例えば、一個幾らのリンゴ、そしてリンゴ品評大会において金賞、銀賞を取り、言ってみれば芸術作品が生産されているなという意見もないわけではありません。このような法案を出してこられまして、どのようなイノベーションが起きて技術革新がそこに至るか、そして経済成長化するであろうかなどということが非常に私は心配をいたしております。
一つ気になることがいろいろありますけれども、ただ、青森県も、早くに認定指定をいただきまして、攻めの農業、水産業ということを表題に挙げながら、中でも注目しますことは、女性の起業を核としたミニクラスター創出事業、それから、高い先見性を有している、例えばマーケティング力、経理会計力、あるいは経営能力を有した経営革新を実践できます若手農業トップランナー育成などを展開しております。
例えば、情報としてもうキャッチされておられることとは思いますけれども、地元弘前大学農学生命科学准教授の城田教授がいろいろ研究された結果なんですが、リンゴのジュースを取ることによって糖尿病の血糖値の改善につながると、この研究データが出されまして、それに併せて、がん細胞を攻撃するナチュラルキラーという細胞がありますが、これの一〇%の活性化が研究結果として出たと。これは最近のとても新しい研究結果であります。いろんなエビデンスとともに発表されまして、いわゆる免疫賦活剤としてせんだって特許もいただいておりますことを併せてお礼かたがた申し上げたいと思います。
なお、これは釈迦に説法かもしれませんが、先般、昨年ですが、十一月十四日を国連は世界糖尿病の日と決議いたしました。厚生労働省も糖尿病を生活習慣病対策の医療構造改革の柱の一つに掲げました。当然なことだと思いますが、世界の人口の六%を今糖尿病患者が占めておりますそうで、これが二〇二五年になりますと三億八千万人に増え、治療費が三十六兆円に上ると、そういうことを警告しておりますので、日本のメタボリックシンドロームも当然といえば当然ですが、私はこういうところにやはり経産省の先見性をお示しいただくことはとても大事だし、また大変結構な有り難いことだと思います。
こういうことに基づいて、ここでリンゴの有効性についてるる申し上げるつもりはありませんけれども、学園都市弘前市にあります六つの大学の高等教育機関、これがコンソーシアムをつくりまして、組織しまして、シーズをいろいろばらまいております。そこで、花が咲くためには農商工関係の意識啓発、これ先ほど大臣が何回もおっしゃっておられました、その意識啓発が非常に大事だろうと思っております。地域のニーズを知って企業化していく、シーズとして大学の研究成果や特許、製品化あるいは技術の重要化、これの仕組みが非常に重要であると、これが私は大事だと思っております。
そこで、質問に入らせていただきますが、農商工関係者に対します、先ほどの大臣のお言葉で尽きるのでありますけれども、この意識啓発をどのようにされていくのか、そのときとともに、連携それから融資の具体策、こういう会計経理実践ということはなかなか農家は不得意であります。農協にお金を借りに行くということぐらいが経験におありの方は多いんですけれども、こういうふうなファンドに対する意識というものがどの程度育てられるかなと、あるいは産官学による組織連携の具体策、併せて、先ほど鈴木議員も申し上げておられましたが、コーディネート、アドバイザー機能をどのように強化していくのか。それから、既存の生産、流通体制にとらわれない戦略的流通あるいは販売システム活用のプロジェクトとして、この法案にちなんで販路を開発される具体的政策があるのか。お伺いいたしたいと思います。
以上です。
○国務大臣(甘利明君) 産業政策でよく意識改革をする際に取られますのは異業種交流というのがあるんですね。自分の分野と別な分野の人と接するとかなり覚せいされるということがございます。異業種交流をもっと大規模に、つまり一次産業と二次産業と三次産業が一堂に会するような場の中で活路を見出すということが大事なんだと思います。
それから、商工会、商工会議所と農協や漁協がテーブルを一つにするということも大事だと思います。いい物を安全な物をという生産の視点でのノウハウと、どうやって市場をこじ開けるかとか、あるいはどうやって現商品を加工して付加価値を上げるかとか、そういう視点のものとが融合するということというのは非常に大事だと思うんです。そういう出会いと気付きの機会と申しますか、そこにもちろん、例えば大企業OB、商社で販路開拓と新商品の発見で世界を飛び回っていた人のような方が加われば、いろんなルートができると思うんですね。この商品をこう手を加えてこういう売り込みでこういう市場にこういうPR戦略でやっていくみたいな一つの戦略、戦術が組み上がると思うんです。
まずは、我が方では八十八選をさせていただきました。もう既に、この法律がある以前からこの法律が考えているようなことを既に実践をしている人がこんなにいます、実践の仕方はこんなコラボレートですと。それを、農水省側もいろんな例を持っておられると思います、我々以上に本拠地でありますから持っておられると思います。それを提示することによって気付いていただくと。
それから、実践することについては、我が省でいえば、全国三百か所に地域力の連携拠点を置きます。コーディネーター、つなぎ役、目利きという人材をできるだけ発掘して登録をしてもらおうというふうに考えているわけであります。それから、中小企業機構の地域十か所にハンズオン事務局を置きますが、国内外のマーケットを見据えた事業計画の策定から販路開拓というのを支援をしていきたいと思います。
それから、市場を見据えたこの売れる戦略的な商品開発あるいは販路開拓への支援についてのお尋ねが引き続きありました。
国内外を含めて市場の声に耳を傾けていくと。つまり、マーケティングに取り組むといった経営感覚を磨いてもらう。それを農林漁業者が商工業者と力を合わせることにより実現をしてもらいたいと思っておりますが、マーケティングであるとかあるいはブランド戦略等の専門家によるきめ細かなアドバイスを通じまして、消費者に評価されるような販売手法を開発すると。内外のマーケットの販路開拓につながる支援を経産省として行っていく所存でありますが、具体的に事業者がターゲットとする販路に応じまして、地産地消をねらった農林水産品を活用した新商品作りへの支援であるとか、あるいは商店街の空き店舗等を利用した農産物販売のアンテナショップの設置であるとか、あるいは全国的なマーケットを視野に入れました地域団体商標制度による地域資源のブランド化であるとか、あるいは地域特産品を販売するネットサイトの設置であるとか、あるいは海外に向けてはジェトロ等による地域産品の輸出促進、農水省も農産物輸出に向けての取組ということも精力的にやっていただいておりますし、農水省版ジェトロなるものもつくりつつあるというふうに伺っております。
経済産業省、農水省が省を超えて連携することによって活路が開かれるんではないかというふうに考えております。
○下田敦子君 大変ありがとうございました。示唆に富んだ御意見、御指導ありがとうございます。
異業種交流、また、そういうコーディネーター、アドバイザーの登録などなど、どこまでだれがどういうふうに運んでいけるか、これは地元の問題としても大きな問題だと思います。
大変、これは私事で恐縮ですが、手前どもの大学でこういう、シーズになるかどうか分かりませんが作って、大分自費出版として出しました、ホタテとかリンゴとか。(資料提示)定着したのはレストランあるいはお菓子の製造業、そういうところで少しく役立ったかなと思いますが、なかなか大量に増えていくはずの家庭に浸透するのに手間暇が掛かりましたけれども、もはや二十年も前のことになりまして大変お恥ずかしいんですが、そんなこともありまして、これ面白いと思われている方、どうぞ種明かしをしますが、このリンゴの皮は、これタングステンでつって撮影したものであります。などなどであります。申し訳ありません。
そこで、次の質問に入らせていただきます。
企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案についてお尋ねをいたします。
我が国の中小企業助成制度は多様化しつつありまして、現在も確かにないものがないというくらいにたくさんあります。揺りかご、いわゆる創業支援から墓場まで、いわゆる倒産防止まで包括的にたくさん取りそろえていただいて、我が国の中小企業政策を目指そうとしていることの意味では大変心強いものがありますが、逆に、たくさんあり過ぎるがゆえに方向がちょっと見えなくなっている場合もあるんじゃないかなという声があります。
例えば、恐縮ですが、メニューの多いレストランは仕入れにロスが出ます。本来、政策というものは解決するべき政策課題の優先順位に沿った形で優先順位を極めて高いものに焦点を絞るべきという声もまたあります。
ここに、ちょっと勉強しなければいかぬなと思って取りそろえてみたんですけれども、これが十九年度の中小企業施策総覧です。実にたくさんあります。それにこしたことはないんですけれども、これが二十年のものでありまして、むしろその中小企業という枠を広げた方が私は活用がもっともっとできるかなという感じがいたしました。
大変恐縮ですけれども、私は四十年この方、霞が関にちょこちょこ通わせていただきましたけれども、経済産業省に上がりますときはとても心豊かに楽しく上がらせていただきました。省庁の中でさあさあどうぞなどといってコーヒーを出してくださるのは経済産業省だけでございまして、他の省庁に参りますと、何かもう、どういうおしかりをいただくか、どういうことかという気がいたしまして、上がってみますと、経済産業省は、朝から晩までカラオケの研究をしている方もいらっしゃれば、本当にホスピタリティーが豊かであります。そんなことで私は大変期待しております。
そこで、ちょっと脱線しますが、脱線ついでに、この時計は実はスイスで大変安く、何千円でしょうか、日本に換算しますと、ちょうだいしてきました。ところが、この文字盤が大変変わっているんですね。何を申し上げたいかというと、弘前の本当に小さな中小企業ですけれども、この文字盤の作る、あるいは壊れない、時計がだんだん古びてきますと文字盤がはがれるなどありますけど、これがはがれない。そして、この作り方が実にきちっと短時間にやれる。これで世界の特許を持つに至っております。これは経産省の御当局並びに商標登録で大変御指導いただいたものだと思いますが、このことになりますと本当に私は有り難いなという気持ちがまず第一に出てまいります。そんなことをちょっと御紹介させていただきます。
まず、地方自治体においてこういうふうなことを考えましたときに、独法の中小企業基盤整備機構、これは国や地方自治体の中小企業関連政策を簡単にまとめられて検索できるデータベースを二〇〇六年度に約五千種事業を収録しておられるなど、大変きめの細かい、また心強いものをセッティングをしていただいていると思います。
ただ、ここで私が心配になりますのは、施策の浸透の度合いは地域の受入れ土壌がいろいろあります。ですから、その違いが出てきて、中小企業の施策は成長の可能性を秘めた日本経済の成長には欠かせないものなんですけれども、これの受入れ土壌がかなり差があるのではないかなという気がしてならないんです。
そこで、お尋ねに入らせていただきます。
公的支援が本当に中小企業者、経営者に役立つということで成長にプラスになったかに思えるようなもの、たくさんありますけれども、その区切り区切りの時点で検証が必要ではないのか。今までどのような検証をしてこられたのかをまずもってお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘のとおり、経済産業省というのは予算規模がそう大きくない割に施策がたくさんあります。昔、私は中小企業の補助金というのはどんなものがあるんだろうかと読み始めましたけれども、途中まで読んで眠くなってやめちゃったんですけれども、経営指導員の人でこれをすべて精通していたら、それだけでもう何でも、いろいろ仕事がどんどん来るんじゃないか、独立できるんじゃないかと思うくらいであります。
だから、どうやって効果的に既存の支援施策、補助金と新しいのをつなげていくかということに精通している人を育てるかということがまず一つ大事なことと、それから今御指摘のとおり、過去の施策がどう効果を発揮をしているかということを検証するということは併せて物すごく大事だというふうに思います。
法律及び法律による支援施策の検証でありますけれども、例えば、中小企業新事業活動促進法というのが平成十七年から施行されておりますが、十九年末までに認定した四百八件の事業計画のうち二百七十件が実際に商品の事業化に成功したと、販売金額の累計は二百八十七億円になるということを検証をいたしております。
予算を計上するときにはその計上する目的が事前の評価書で掲げられるわけでありますが、検証後についても、インターネットで検索をして、それがどういう評価であったかということを分かりやすくさせていただいておりますし、予算項目ごとにそれにインターネット上で検索しやすいような符号といいますか、分かりやすくこれからもしていきたいと思っております。
全国三百か所程度地域力連携拠点というのを設置するわけでありますが、各種の支援策、たくさんある支援策を利用者の視点に立って、どの組合せが一番いいかと、最適組合せについて提示できるように、よく分かっている人間を配置をし、支援策の普及啓発そして効果的な活用に努めていきたいというふうに思っております。
いずれにいたしましても、中小企業政策、あまたある中小企業政策が本当に役に立っているのかどうかは不断の検証をしていきたいというふうに思っております。
○下田敦子君 大変ありがとうございます。
時間が限られておりますので、とても重要なお話をもっともっとお伺いしたいなと思う気持ちでございますが、次に入らせていただきます。
じゃ、検証という言葉を私先ほど申し上げてしまったんですけれども、その意味の一つとしてお尋ねするのではありませんが、私のつたない経験の中で今気になっておりますことを申し上げて、お尋ねしたいと思います。
中小企業基盤整備機構造成事業の、いわゆる地方拠点都市法に基づいて経産省が進められましたオフィス・アルカディア事業というのがかつてございました。これは全事業地は何か所ありますか。そのうちの造成事業の着手済みは何か所であるか、その土地の利活用率は平均何%であるか、そして各自治体が計画したけれども、まだ着手、実施していないところは何か所なのか、また、なぜ利用率が上がらないのかもお答えください。
次に、あわせて、かつてウエルフェアテクノハウス、福祉機器の家というのがありまして、これは秋田県が大変早くこれを誘致されました。とても、お年寄りの実体験、あるいは介護というものに対する実習その他、家族的に泊まり込みで利用してもいいという施設のものなんですが、これをお造りになりました。大変秋田県がすばらしい成果を上げておられますので、私ども青森県でもということでお願いをし、この予算を付けていただいて、実際ございます。全国で何か所くらいあるのかお尋ねをし、また、その利用、活用状況はどうなっているのか、その成果はどうなのか、これを具体的にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(勝野龍平君) お答え申し上げます。
御質問のオフィス・アルカディア整備事業でございます。
これは、先生御承知のとおり、過度に産業業務施設、オフィスとか研究所が東京に集中していると。したがいまして、これを分散するという観点から、地方拠点都市地域へ受皿を整備してそういった分散を図ろうという趣旨でございまして、平成四年制定されました地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律、これに基づいて整備しているところでございます。
現状でございますけれども、御指摘のとおり、中小機構、旧地域公団でございますけれども、業務拠点地域における産業業務用施設の造成を行っているわけでございます。これまでに造成した団地は合計十一団地でございます。分譲対象面積が二百二十六・七ヘクタールでございます。
現状の状況でございますけれども、平成二十年三月末の状況でございます。分譲、賃貸借済みの面積は百三十七・八ヘクタール、全体の分譲面積の約六割ということで活用されている状況でございます。
そしてまた、今後の未着手あるいは着手の予定はどうかという御質問でございます。これは、着手の予定ございません。未着手のものもございません。
そしてまた、六割の利活用について、なぜ遅れているところがあるのかということでございます。これは、全国に今申し上げたような十一団地を造っているわけでございます。全国の十一団地の中には一〇〇%分譲が済んだところもあるわけでございます。団地の置かれている立地条件、あるいはその地域の置かれている立地環境、例えば私ども、九州地区では二つの団地を整備してございます。久留米、そして長崎県の大村でございますけれども、これは大体八割ぐらいが利活用されているわけでございます。これは九州全体に立地が進んでいるという、そういった大きな立地の流れを背景としたのではないかと思っております。また、例えば高知県、これは立地がなかなか難しい状況でございますけれども、ここに整備したものについては一〇〇%実は利活用されてございます。これはほかに代替地がないというようなことではなかろうかとは思いますけれども、いずれにしても、地域地域によって置かれている立地環境あるいはその地域を取り巻く経済環境によってその利活用の程度に差が出ているのではないかというふうに理解してございます。
○政府参考人(石田徹君) 私の方から、ウエルフェアテクノハウスの関係、御説明をさせていただきます。
経済産業省は、平成五年から平成九年度まで、車いすあるいは介護用ベッドなどの在宅介護機器の実証試験を行うための住宅施設としてウエルフェアテクノハウス、福祉機器の家というものの整備事業を実施をいたしました。
本事業では、全国の自治体あるいは事業者に公募を行いまして、その結果として全国十六か所にウエルフェアテクノハウスを整備いたしております。先ほどもお話にちょっと出ましたけれども、下田委員、福祉介護の分野の専門家であられるわけですけれども、当時、ウェルフェアテクノハウス弘前の整備に積極的に御支援をいただいたというふうに伺っております。
これらの施設でございますけれども、機器を実際に住宅環境で使用する場合の課題の発見でありますとか、あるいはそれを機器の性能改善に反映をさせていくといったような実証研究等に活用をしてきたわけでございます。そうしたことで、この制度を通じて在宅介護機器あるいはシステムの性能改善、普及に一定の役割を果たしてきたものと考えております。一例を挙げますと、例えば高齢者がトイレ内で異常を起こした場合の通報システムの開発などにも貢献をしたというふうに考えております。
なお、この施設整備に対する補助は平成九年度で終了いたしたわけでございますけれども、福祉用具の実用化に向けた研究開発に対する補助につきましては現在も継続して行っているところでございます。
○下田敦子君 大変ありがとうございました。
このオフィス・アルカディアのことで今ちらちら思い出しておりましたんですが、青森県弘前市もそうですけれども、岩手県の北上市、あそこは元々黒沢尻という県境の大変な降雪地帯であります。そこの町が非常にいろんなことで発展、向上いたしまして、今東北で一番の人口増加率の市でございます。そこの市長さんは大変優れた方々が多くて、私が非常に忘れ難いのは、職員の皆さんに、朝出勤してきたら、日経、日刊工業、それから中央紙、この三紙を必ず見てから仕事に取りかかるようにと。その見た中で、是非この北上市に合いそうな企業があったならば、すぐにその日のうちに背広を着替えて東京へ行きなさいと、新幹線が通っておりますから。それで、三回その先に出向いていって、脈がありそうだったら市長の私に言いなさいと、詰めに入るからという話を聞いたことがあります。ですから、今や日本一の図書館もございますし、大変な発展ぶりでございますが。
私は、例えばこのウエルフェアテクノハウス、大変なお力とお心をいただいてきても、たしかあの当初で一億円、地元負担が八千万ほどちょうだいしてできているものですが、眠っているという言葉は大変地元でいながら恐縮な表現なんですが、こういうことを、国民の税金をちょうだいしてやっていることでございますので、関係者のみではなくて、もう少しこういうことの意味合いを、その市で分かるようなチェックといいましょうか、指導といいましょうか、やっぱりそういうことを続けていただきたいと私は思います。そういう意味での検証という言葉をちょっと使わせていただいて恐縮ですが、お願いを申し上げたいと思います。
それでは、次の質問に入らせていただきます。
経済産業省にも医療関係のあるいは福祉関係の産業室がございますので、あえて申し上げたいと思います。
医療システムと健康増進サービスビジネス育成、これを、この度手を挙げている都道府県が非常に多いのに、なるほどなと思っております。
次に、このことを付け加えさせていただきます。帝国データバンクの調査によりますと、上期より、診療報酬の引下げが影響いたしまして、昨年、毎年社会保障費の引下げの政策も手伝いまして、医療業の倒産が急増しています。福祉、介護の現場でも介護加算の減によって賃金低下などがあります。ですから、介護従事者が資格がありながらも激減していると。介護福祉士という資格を持っていながら別な仕事に就く、こういうことを繰り返していますと、将来、大量の介護を受けられない介護難民が続出するという昨今の大きな社会問題がございます。
そうこうしている間に、これは大臣始め釈迦に説法であるかと思いますが、インド、これは世界屈指の医療大国でございます、今。そこに、例えばムンバイ、これは昔からよくデータが流されてきますので聞いておりますが、最近は、バンガロール市、これもまた大変な医療現場を展開しておりまして、御案内のとおり、日本の医療現場に医療検査業務などの波がIT産業としてどんどん今定められようとしています。これをねらう産業として、医療ビジネスの波が押し寄せてきていることは御案内のとおりであります。いわゆる医療の国際化が始まっているということであります。
このことの中で具体的にちょっと例を申し上げますと、例えば、日本の医療の場で検査検体が必要で、目の前に血液検査とか出てくる、これをインドのムンバイのあるセンターに出すと、即刻飛行機で運ばれて、そのデータが翌々日には確実に日本の各診療所なり病院に届くと、こういうことが平然と行われてきている。そうすると、日本の検査技師はどうなるんだろうと、医師会の検査センターはどうなるんだろうというふうなことも懸念される今日であります。このことにどういう対応をしていかれるお考えがあるか。
それから、次の質問を併せてお尋ねします。
先ほどの鈴木議員に対する御答弁の中で、甘利大臣が大変うなずける御答弁をなさいまして、時代に先駆けた御見識だなと、御前にして申し上げるのは御無礼なんですが、こういう方が総理になったらいいのになと私はふとそう思いました。本当に時代を見抜いておられる方はたくさんおられると思いますが、実によく見ていなさる、先見性、こういうことをやはり私は、派閥がどうあれ、これは国民による投票で選んでいく時代が早く来ないかなというような気がしております。
そこで、次の質問を申し上げたいと思います。
各省庁の縦割り行政、いろいろあります。例えば、人材育成一つ取り上げてみましても、文科省とか厚生労働省との垣根がいろいろありますが、それを取り払って各政策ごとに行っていかなければもはや間に合わない時代が出てきているのではないかなと。まさに農商工連携ならぬ教育経済商工連携若しくは厚生労働経済商工連携が必要な状況に入ってきているのではないかなと思います。
大臣の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(岡田秀一君) 最初に私の方から、委員御指摘になりましたインドの関係についてまずお答えを申し上げたいと思います。
委員御指摘のように、インドは大変な医療大国でございまして、検査であるとかあるいは薬の治験であるとか遠隔診断というようなところで、特にアメリカとの関係でアウトソーシングをどんどん進めておりまして、その波を日本にも及ぼそうというような動きがあるというふうに承知しております。まさに医薬品や医療機器だけではなくて、様々な医療関連ビジネスにおいて国際化ということがどんどん進んでいくのではないかと私どもも予想をしております。
このような状況の中で、日本の医療関係の産業が国際競争力を強化していかなければならない、このように私ども認識しておりまして、まず医療関連産業の生産性の向上というものを図っていかなければならないというふうに考えております。IT関係の技術を活用するであるとか、あるいは医療機器産業の技術開発力を強めるというようなために研究開発を進めると、このような施策を私ども進めているところでございます。
今後とも、医療分野の産業の生産性の向上に向けて積極的に対策を講じてまいりたいと思っております。
○国務大臣(甘利明君) 下田先生に過分なるお褒めをいただいて本当に恐縮至極でございます。今日ほど大臣になってよかったと思う日はないんでございますが、それだけにこれは残りの任期、相当気合引き締めてやらないと大変なことになるなという思いであります。
人材育成施策についての各省連携であります。それはまさに御指摘のとおりであります。我が省も幾つもの人材育成をやっております。例えば、産学人材育成パートナーシップでありますと文科省と連携をして取り組んでおりますし、アジア人財資金構想についても同じくであります。アジア人財資金構想を構築する際には、まさに連携、コラボレーション、つながり力というのを非常に重視をしまして、海外の留学生を、アジアの優秀な留学生を文科省と連携をして日本の大学に受け入れるわけでありますが、その後の受皿がないとせっかくの人材育成が意味を成さないということで、その方が日本で企業に就職するもよし、帰って日系の企業で就職するもよし、いずれにしても、日本で頑張っていただくか、祖国の発展に貢献するか、どっちの選択も取れるようにということで経団連とも連携をしているわけであります。
それから、人材で引き続き申し上げますと、例えばジョブカフェというのを取り組んでまいりましたが、これ厚労省と連携をしまして、特に若者とそれから地域の中小企業との接点を拡大をしたということ等でございまして、これからも、うちの役所は基本的によその役所に出張っていくのを本旨としておりますので、かなり迷惑がられることも多いのでありますけれども、先方からも是非乗り込んでいただければというふうに思っております。
○下田敦子君 大変ありがとうございました。
今、併せて思い出しました。ジョブカフェで大変成績を上げまして、青森県がとても雇用が改善されたんです。ところが、この事業計画がたしか経産省から三億だったか何かいただいていた事業だったと思いますけれども、もう終わったんですね。大変困っています。一番有効求人倍率が低い県、下から二番目なものですから、とても本当に、御前にしてさっきから変なことばっかり申し上げて失礼なんですが、とっても成績が上がって良かったです。新聞にも何回も出て、明るい兆しが出ていたということだけは御報告を申し上げたいと思います。
さて次に、時間もありませんので、ちょっと、私は大きなお願いを込めて申し上げたい質問があります。
経済産業省において、医療関連産業における一中学校区における介護保険財政とそれによる経済効果、対応するところの公共事業、建設事業における経済波及効果、これをどのようにとらえていらっしゃいますか。
例えば、かつて新ゴールドプランベースによります介護保険関連は、在宅サービス又は介護老人福祉施設、介護老人保健施設、それから昨今激減させられている療養型病床群、介護、医療の従事者の雇用につながっています。それから、出入りの関連業者の経済波及、例えばこれは薬品、食品の納入、それから医療機器、福祉機器、クリーニング、またお入りになっていらっしゃる入所者の方に対する理美容、それから衣類、それから配送業、運搬、そしてまた建設関係、設備関連などなどを入れますと、これは一次経済波及効果、二次経済波及効果、三次まででありますが、これをどのように算出されておられるのか、また併せて公共事業との比較をしておられるか、その経済効果をどのようにとらえていられるかをお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(岡田秀一君) ただいまの先生の御指摘でございますけれども、医療・福祉分野の経済波及効果がどのくらいあるのか、それが公共事業と比べてどのような状況であるのかということについて、大変恐縮ですが、経済産業省として独自の調査をしたところはございませんけれども、厚生労働省の方で昔、二年ほど前に調査をしておりまして、それによりますと、社会保障関連の生産の波及効果は全産業の平均よりも高いところにあると、特に雇用誘発効果、介護であるとかあるいは医療であるとか、そういうところの雇用誘発効果というのは全産業の平均よりも格段に高い効果があるというデータがあるということを承知しております。
私どもは、このような社会保障分野、医療・福祉分野の雇用波及効果の大きさというものに着目をいたしまして、これから高齢化が進展する中で、健康、医療、福祉サービス、そしてそれを取り巻く様々な産業が市場と雇用の拡大が期待される重要な分野と認識しておりまして、新経済成長戦略でも重要な産業として位置付けております。この分野の生産性の向上のために様々な施策を積極的に講じてまいりたいと存じております。
○下田敦子君 恐れ入りますが、その先生という呼称はおやめいただきたいと思います。議員でございます。よろしくお願いします。
ただいまのお話で、大臣にこれ直接お願いを申し上げたいと思います。
確かに、介護保険の経済波及というものは数字としては厚生労働省もとらえておると思います。確かにそれはいろんな業種、業態がありますのでとらえていると思いますが、これをどうするかということは厚生労働省は考えておられません。個人的には思っていらっしゃる方は何人かはいらっしゃるとは思いますけれども。ですから、雇用の促進に波及していくとか、例えば若い人たちが定住して地域で暮らして家を建て、物を買い、子育てをして納税していくというところまで考えておる方もいるかもしれませんけれども、それを実態として一つの地域、地方の発展ということを考えている方は、実際それをやろうとしてもできないことが厚生労働省の置かれている状態であります。
ですから、私はこの点を申し上げるのについて申し上げておきますけれども、医療とか福祉で金もうけをしてはなりません。そういう哲学をちゃんと持った上できちっとした経済であると。
一次波及、二次波及、三次波及、お答えが今ありませんでしたので、ちょっと参考になるかどうか分かりませんが、これは京都大学の西村周三先生、長く御指導をいただきました。それから、渡辺先生とか、いろんな方がいらっしゃいますが、もう十年もその余の前から、四億三千万、一中学校学区、この数字は公共事業と変わらない四億三千万の経済波及。地方において、高齢者がいらっしゃる地域というほど固定して安定してこの波及が続きます。このことを幾ら県議会で私申し上げても、地方の県議会においては執行部も知事もなかなかにこういうことを理解してもらえませんでした。言ってみれば、常に道路財源に目が回りましてか、常に常に公共事業の展開だけでありますけれども。
公共事業というものは、例えば武道館を造っても体育館を造っても公民館を造っても、その造っている間だけは確かに雇用も発生しますし、経済波及もあるかとは思いますが、でき上がった翌年からはむしろ、例えば公民館であれ体育館であれ維持管理費がまた県税から出ていくと。百三十五億の建物であるならば一億三千五百万が常に毎年毎年、建物がある限り、どういう効果が、経済効果が出ているか出ないかは別として、それが県税を圧迫していることであるということを県民は気が付きません。ですから、そろそろこういうことをやっぱり気付いていかなければ、政党にかかわらず、税金の有効さというものは追求できないのではないかと。だから私は、甘利総理がこの場に臨んで是非こういうことを展開していただきたいと私は思うのです。
ですから、大変恐縮ではありますけれども、医療機器だとかあるいは福祉機器だとか、あるいは製造産業局生物化学産業課というお仕事でなされている中でおやりになればいいのか、あるいはまた編成替えがあるのか分かりませんけれども、こういう部署を一つ御検討願えないだろうかと、私は常々そう思っております。これは別に利益誘導で申し上げるのではなくて、高齢者の多い県は保険料が大変だとか介護保険料が掛かり過ぎて云々といいますけれども、これは浅い見方だなと思います。是非是非そういうことを御研究を願いたいと思います。
あともう一つ、最後、これで終わりたいと思います。
今国会に提出されております地域再生法改正案、これは企業立地促進法での産業活性化協議会に相当する地域再生協議会を仕組んで改正がなされる予定と聞いております。これは内閣の御担当である法案だと思いますが、今回の私どもに今示されております二法案に関連する企業立地促進法では同様の措置がとられていないというのはなぜでしょうか。これは、とられている別な機関があるのであればそれをお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 法律の条文が二本立てになっているので、ちょっと誤解があろうかと思います。
企業立地法及び地域再生法というのは地域での主体的な検討の場として協議会の設置というのが規定されているわけですが、地域再生法においては協議会の設置は地方公共団体の任意にゆだねられている、で、今般の地域再生法の制度改正は、地域再生に取り組もうとする者が協議会を組織するよう関係地方公共団体に対して要請することができるようにするものであります。一方、企業立地促進法は、地方自治体が基本計画を策定をし国の同意を得る場合には協議会における検討を必ず経なければならないという仕組みになっておりまして、協議会を必ず設置するということになっております。つまり、その手だてを経ないといけないということになっておりますから、ちょっと条文の、二つに分かれておりまして、片方だけ見るとそうしてもよい的な書き方があるので誤解を受けやすいんだと思いますが、手続上、協議会を必ず設置をするという仕組みになっております。
このような両法の性格の相違にかんがみますと、企業立地促進法においては、地域再生法改正法案のような仕組みはつくらずとも、条文を二項目読んでいただきますと心配ないということになろうかと思います。
○下田敦子君 七条の読み違いの、私の国語の力が不足なのだと思いますけれども、どうぞ、この法案は大変すばらしいことですので、運びやすいようにいろいろ御指導を、お力添え......
○国務大臣(甘利明君) 七条とそれから五条の方を読んでいただくと、五条の三行目に地域産業活性化協議会における協議を経て作成しということになっておるものですから、この五条、七条を合わせますとそういう手だてを経なければならないということに御理解いただけるかと思います。
○下田敦子君 大臣自ら御指導いただきまして、大変恐縮でございます。本当にありがとうございました。
以上で私の質問を終わらせていただきます。
○増子輝彦君 民主党の増子輝彦でございます。
二十分の予定でございましたが、時間が大分食い込みましてあと十六分ほどしかございませんので、手短に申し上げさせていただきたいと思います。下田議員の総理にしたいナンバーワン甘利大臣には、もう少しですので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
今回の農商工連携促進法案は、私も大変いいものを出していただいたなと大変評価をしているところでございます。
さはさりながら、今地方経済あるいは農業、漁業、林業、大変厳しい状況に置かれていることはもう私が言うまでもございません。特にこの連携を図るということ、非常に難しい面があるんだと思うんです。と同時に、今まで、こういったものを連携しようという形の中で同じようなものが幾つかありました。先ほども鈴木委員の方からもございましたとおり、この農商工連携八十八選もまたその一つなのかなと。それ以外でも幾つかのものが、類似のものがたくさん出ております。
今までこの成果、どのような効果があったということはそれぞれの答弁の中でもちょうだいをいたしております。ただ、大事なことは、こういう連携をするに当たっても、その基にある農林業、漁業あるいは中小企業そのものがしっかりとした基盤がなければ、幾らこの連携の物を作ろうといっても、その基盤がなければなかなかできないと思うんです。
私の感ずるところ、この法案が出されるということによって、結構多くの方々に話を掛けてみました。意外と乗ってこないんですね、はっきり申し上げまして。それはいいけれどもというところで実は止まってしまうんです。これは、市町村あるいは商工会、商工会議所あるいは農林漁業従事者、中小企業者に話を掛けてもなかなか実は乗ってこないんですね。乗ってこなければ引き上げるんだと、背中を押してやるんだということも先ほど来の答弁の中でございますが、それでもなかなか私は現実にはそんな簡単ではないような気がいたしているわけであります。
仮にこれにのっとってこの連携をしてみても、果たしてこれが長い間、長い期間これがずっと続いていって初めてその成果が私は現れるんだと思うんです。最初の一年、二年、三年ぐらいまでは結構みんな頑張るにしても、途中で息切れすることが結構あるんですね。と同時に、日本のこれ特性なんですが、ちょっといい物ができると、農林業でもみんなまねをする人がどんどん出てくるんです。中小企業経営者でも、ちょっといいなという商品を扱えば、すぐそれをまねをするということがこの国には結構多いんですね。
と同時に、もう一つ。気の利いたと言っては失礼ですが、しっかりとした経営をされている中小企業の皆さん、あるいはちゃんとした農業基盤を持って、農業者としてまさに意識改革を持って、経営感覚を持っている方々は、先ほど八十八選の話に出たときに、JAを通してやっている事例が二件しかないという事例が出ましたけれども、その原因の一つは、私は、結局JAを通してやってはうまくいかないということを過去にみんな経験則として知っているんですよ。もっと厳しく申し上げますと、国の農業政策だとか、そういうものに乗っていって失敗しているという日本の基本的な農政というものがあるものですから、国の農業政策と逆のことをやった方が成功するという事例がある。いや、この国には実際たくさんあるんです。その方が農業者として頑張っている方々が非常に多いんです。
こんなことを言って手前みそ、自慢話になるかもしれませんが、前に申し上げたかしれませんが、実は私も、農業で理屈ばかり話しても仕方がないということで、十四年前から自分で農家の田んぼを一つ、三反歩を借りまして、実は米作りをやっているんです。三反歩です。先週の日曜日、田植をやってまいりました。実は、どうせやるならば一番手の掛かる難しい無農薬をやろうということで、無農薬栽培をやっているんです。田車を掛けているんです、ちゃんと。
そうしますと、収穫した米、これ無農薬ですから付加価値が高いんですよ。何と私の米は一俵三万円で売れるんです。それは別に増子ブランドだから売れるわけではなくて、安全であるということ、安心であるということ、おいしいということが一つの基準になっているんですが、まあこれは申し訳ありませんが、農協は通しておりません、販売は。個人の開拓したルートで実は販売をしているんですが、こういう事例が地方にはいっぱいあります。
ですから、問題は、それぞれの農業あるいは林業、漁業を含めたこの大事な日本の一次産業の農林水産業、あるいは中小企業、ここの連携をするときに、今までの連携した事例も含めながら、大臣、今回のこの促進法のほかの実はあった様々なものとの最大の違いは一体どこなんだろうと、そこを甘利ビジョンが具体化してきたわけでありますから、もう一度そこのところを再確認をさせていただきたいと思います。お願い申し上げます。
○国務大臣(甘利明君) 農水省も、日本の農産物が世界で一番おいしくて、世界で一番安全だということに関しては大変な貢献をされてきたんだと思います。ただ、現状を見ますと、日本の農業というのは正直言ってじり貧状態になっているんですね。生産調整をして何とか国産品の需給ギャップを調整しなきゃならないと。だけど、海の外では足りなくて暴動が起きているわけですね。世界では足りない、国内では調整しなきゃならないと。
この問題はどこにあるかというと、品質が良くておいしい物を作っただけでは完結しないんだと思いますね。市場にどうつなげていくかとか、どうその良さを認識させるかとかいうある種の販売に向けての戦略が必要だと思うんです。だから、いい物を作ってきた努力、安全な物を作ってきた努力は大いに評価できる。だからこそ日本の農産物の評価が高いんだと思いますけれども、それと市場につなげるというコラボレーションを今こそやらなきゃならないんだと思うんです。
地域を回りまして非常に感化される例がありまして、ある大手企業に勤めておられた方が、家業は農家なんですけど、実家は農家なんですけど、お父さんが高齢になってきたので、それで大企業を辞めて家業に戻って、おやじの手伝いをして農業を始めたと。月末になったので、まずおやじに、おやじ、もう月末だから給料くれと言ったら、ばかたれ、そんなものあるかと言って、ああ、農業には給料、月給がないんだということに気が付いたと。じゃ事業計画があるかというと、それもないと。それじゃ市場に向けたアプローチが何があるかというと、ないと。
要するに、自分でしてみればカルチャーショックでしたと。大企業のそこそこの責任者として部下を率いて事業活動をしてきた、その感覚で農業に来たら全く別世界だったということに驚いた、と同時に、今度はそっちの感覚でこっちをやったらどうなるんだということで始められて、もうそれこそ畑ごとに全部パソコンで管理をすると。第一工場、第二工場みたいな感じで管理をしていって、どうやってブランド付けて、どういう市場をねらっていくかということをITを駆使してやると。その畑の成分までQRコードをクリックすると全部出てきて、ホームページにアクセスすると、カメラであなたの今の食材は現物はこれですというのが分かるようにすると。つまり、安全を見える化する、安心を見える化するということをやって、それから、この食材を利用したお勧め料理とレシピまで全部出るようにしたとかですね。要するに、一次産業に自分が一流企業に勤めていたときの事業経営感覚というのを持ち込んで物すごく成功しているんですね。
そういう、それぞれ農水は農水の良さを持っている、経産省は経産省の強みを持っていると。これを連携させないと実は打破できない状況に陥っているということが原点なのでありまして、ただ、やっぱり踏み出す勇気というのは必要だと思うんですね。今のところでとどまっていればそこそこにはできますけれども、しかしじり貧ですよと。あなたの代はいいかもしれないけど、その次の代はないし、日本全体としては不幸なことになりますよということで、踏み出す勇気というのは必要だと。そのために事例を、踏み出した人たちを身近にいるようにして、やればできるかもしれないという思いを喚起をしていくということだというふうに思っております。これはしかし大変だと思います、正直な話。あしたからすぐ、じゃ閉塞状況が打破できるかというとそんな甘いものじゃないとは思いますが、しかし座して死ぬよりは何かやらなきゃならないというふうに思っておりますので、こういう提案をさせていただいたという次第であります。
○増子輝彦君 大臣のおっしゃるとおりなんです。要は、それがある意味では継続して長期間これが続けられるかどうかということが私一つ大きなポイントだと思うんです。
今回、この農商工連携を促進をしていく、垣根を乗り越えて農業と経済が一緒になっていくということ、本当にすばらしいことなんです。ただ、今回の促進法を使ってそういう促進が五百を一つのめどとして行われるといいますけれども、そこで止まってはいけない、その認定された五百が更にずっと続いていくことと同時に、新たなそういう意欲を持った人たちが勇気を持って立ち上がってくるというものにこれを仕上げないと、せっかくこういうものを作り上げても何もならなかったということになると思いますので、実は時間が十二分までしかありませんので答弁は結構でございますので、是非ここのところを大臣も経済産業省も農林水産省もしっかりと踏まえて、ここのところをこれからどう進化させていくのか、どう継続させていくのか、どう広げていくのかという点を十分踏まえてこの促進法をしっかりと完成をしていただきたいということを御要望させていただきたいと思います。
そこで次に、実はこれだけはどうしても聞きたいなと思っていたことを最後に申し上げさせていただきます。
実は、鳥インフルエンザ、大変今、日本にも大きな影響が出てきているということで心配をいたしているわけであります。先般もオオハクチョウの死骸から鳥インフルエンザが発見されました。秋田、北海道ということで、これも実はこの関係に全く関係ないわけではないんですね。養鶏業者の皆さん、あるいは食肉業者の皆さん、みんなこの業者関係の皆さんが農林水産業や中小企業の皆さんと結果的にはかかわっているということになっていくんです。ですから、この鳥インフルエンザの現時点での今状況、どのようにとらえて、これに対する様々な予防策についてどのような段階にあるのか、簡潔にお願いをしたいと思います。
○政府参考人(谷口隆君) お答えを申し上げます。
委員御指摘のように、先般、十和田湖畔、それから北海道におきまして、オオハクチョウの方から高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出をされたところでございます。幸いにいたしまして現在のところ農場等への被害はないという認識をいたしておりますけれども、農林水産省といたしましてはこの点を十分にまだ気を緩めることなくしっかり対応を立てさせていただきたいというふうに考えておるところでございます。
これまでに取りました対応について若干御説明をさせていただきたいと思います。
まず、秋田、十和田湖関連でございますけれども、四月の二十八日におきまして、環境省に対しまして、野鳥のサーベイランスを強化していただくようまず要請をいたしました。同日また同じように、十和田湖周辺の秋田県、青森県、岩手県、近隣の三県でございますが、養鶏農場への緊急的な立入り指導、これは防鳥ネットの点検でございますとか、それから飼養衛生管理の徹底、こういったことを主眼といたしまして立入り指導というのを県の方でやっていただいたということでございます。これらの結果、五月一日までに終了いたしまして、それぞれ異常がないということも確認をさせていただきました。
それから、飼養衛生管理と申しまして、各農家の方で守っていただくべき様々な留意点ございますけれども、こういった点につきまして徹底を要請するということでございまして、その三県だけではございませんで、日本全国ということに一応我々としても留意をさせていただきたいということで、野鳥の侵入防止対策の徹底、それから農場に出入りする車両の消毒の徹底、異常鶏の早期発見、早期通報等の防疫対策の徹底のための通知というものを発出をさせていただいたところでございます。
また、緊急的な消毒というのもこれ併せて大事な観点でございますので、これも家畜防疫員の指示に基づきます消石灰等の農場内散布についての通知を発出いたしまして、秋田、青森、岩手がもちろんやることは当然でございますけれども、その他の県につきましても、県の御判断によりましてできるだけ消毒をしていただくような、そういう通知を出したところでございます。
それからもう一点、風評被害ということも併せて私ども心配をいたしておりまして、近隣の農場の鳥、卵、こういったものが安全であるという視点から変な表示がなされていないかということにつきまして農政局の方でチェックをさせていただきました。五月二日の段階で六県、四百六十九店舗調査いたしまして、幸い不適切な表示はないという確認をしたところでございます。
それから、北海道につきましても基本的に同じような形の対応をさせていただいております。そういうことを踏まえまして、現在のところ問題はないと認識をいたしておりますが、今後も我々気を緩めることなく様々な対応を取っていきたいと考えております。
以上でございます。
○増子輝彦君 この問題は農商工連携に決して無関係ではないというふうに私は認識をいたしております。
実は、先般、オーストラリアのトニー・バーク農林水産大臣と昼食を共にすることがございました。率直に意見交換をさせていただきましたけれども、このとき、オーストラリアとしてはBSE関係、いわゆる牛肉等についても徹底した検査をしながら安全で安心な肉を日本に輸出したいと、あるいは果樹業者や様々な関係の団体の皆さんもおいでになりましたが、必要以上に安全性にはしっかりと対策を取りながらこれからオーストラリアもやっていきたいという決意が述べられました。
この農商工連携、やっぱり最終的には様々なものが人間の口を通して我々の大事な食生活に関与してくるわけですから、安全ということが何よりも大事であります。どうぞ鳥インフルエンザの問題にかかわらず、今回の農商工連携の中で衛生、安全面にも十分気を遣いながらこの促進を進めていくことが必要だと思っております。どうぞ関係の皆さんにも積極的にこの促進が広がるように私は心からお願いと期待を申し上げると同時に、我々も微力でありますが、せっかくいい、できた制度を運用するために少しでも御協力をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。答弁は結構でございます。
以上で終わります。
○委員長(山根隆治君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時まで休憩いたします。
午後零時十二分休憩
─────・─────
午後二時開会
○委員長(山根隆治君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律案及び企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
○松村祥史君 自由民主党の松村祥史でございます。午前中の質疑に引き続きまして質問に立たせていただきたいと思います。
大臣におかれては、午前中の委員会、また衆議院の本会議、またこの参議院の委員会と、非常にタイトな日程の中にありがとうございます。また、岩永農林水産副大臣までおいでをいただきまして質問できますことを光栄に存じます。
今日、農商工連携という、非常に地域の方々にとっては期待の持てる法案の質疑でございますけれども、まず、この法案の質問をさせていただく前に、午前中にも議論がございましたけれども、昨今、格差が広がる中で地域経済の活性化策というのはたくさん出ております。
特に、この経済産業においても、平成十七年に新連携、平成十九年には地域資源活用促進法と、それぞれに役割を持った法案を精査をいたしまして、地域の活性化の一端を担ってもらうような法案を精査したわけでございますが、まず確認をさせていただきたいんですが、これまで出したこの二つの法案、これそれぞれの役割があったと思いますが、今回出しました農商工連携との位置付けの違い、その辺を少し御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。
御質問のありました、まず平成十七年四月からいわゆる新連携事業というのを始めてございます。これは、中小企業者同士、二社以上が一緒になって新たな商品とか作っていこうという、既存の事業分野と異なる新たな事業分野、そこに挑戦していこうというような枠組みで始めたものでございます。これは中小企業者同士がやっていこうというような仕組みでございました。
この法律は、天候等のリスクを踏まえました農林漁業者向けの支援措置がこの法律の中にはございませんということと、非常に革新性を求めておったというふうなことから、今回のような中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進ということを進めるにはある意味の限界があったわけでございます。
それから、昨年六月から施行いたしております地域資源活用促進法につきましては、地域の強みであります産地の技術でありますとか、農林水産品、あるいは観光資源、こういういわゆる地域資源を活用した新商品、新サービス、そういうことを支援していこうということでございます。
この支援対象につきましては、地域資源であります農林水産品を活用した取組に限定されるというふうなことでございますし、農林漁業者の経営の改善というふうなことも含まれないということで、これも同様に、農商工連携、両者がウイン・ウインの関係をつくっていくという点からすれば、同様の限界があったということでございます。
今回、御審議いただいております農商工連携法案におきましては、一次、二次、三次という産業構造の壁を超えまして、ITを活用いたしました経営管理システム、あるいは販売手法等の企業経営を促進するようなそういう取組を効果的に支援していこうというものでございます。
この法案の中には、中小企業者の支援はもちろんでございますが、農林漁業者向けの支援措置、こういうのも充実して入れておりまして、中小企業者のみならず農林漁業者の経営の改善につなげていきたいというふうに考えまして、新しい法案を提出いたしている次第でございます。
○松村祥史君 たしか地域資源活用促進プログラムにおいては五年間で千社という目標も掲げられたと思います。まだ一年もたっておりませんから、その結果というのは出ておるでしょうけれども今日はお尋ねをいたしませんが、今後ますますもってやっていただきたいと。
この二つの法案の位置付けがあって今回のやはり大きな布石になったと私はこう理解をしております。今回の法案の一番の重要な点は、経済産業省と農林水産省が手を取り合ったという点に大きな評価をしたいと思っておりますし、今後の期待も大でございます。
振り返ってみますと、甘利大臣御就任以前からでございますが、十七年の新連携、そして十八年にまちづくり三法、そして十九年に今の地域資源活用促進法と、こう考えてみますと、やはり格差が広がる中で地域経済をどうつくるんだという甘利大臣の思いが一つのストーリーになって出された法案が数多くあるんではないかなと、こう思っております。そういう意味では、今回の農商工連携は、一つの単なる農業と商業の連携だけではなくて、経産省と農林水産省という省庁の気付きでもあり連携にもなっていくんだなと思っております。
そのことを踏まえまして、この法案に限らず、甘利大臣におかれては、この格差社会の中で地域経済をどうつくっていくんだという思いがあられるんだなということを私は感じておるんですが、これまでの一連の法案、そして今後、甘利大臣が思われる地域経済のグランドデザイン、これを少しありましたらばお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 私は、本職に就任をする前後、党の政策担当者として、あるいは就任した後、政策を実行していく主体の責任者としていろいろと考えてきたことは、日本といいますか世界を取り巻く状況に一種のパラダイムシフトが起きているということであります。つまり、従来、世の中を支配していた基本的な哲学、考え方が大きく転換をしている時代に入っているんではないかと、そういう時代感覚を見極めた上で政策を打たないと空振りになってしまうのではないかという思いであります。
日本は戦後からずっと人口が増える、それから資本蓄積が増える、つまり拡大していく中での施策推進だったと思うんです。縦軸、横軸、すべて大きくなっていくということが前提に設計がされていまして、町づくりでいっても、外へ向かって広がっていくということを前提とした設計です。しかし、人口が減っていく、高齢化になって貯蓄の取り崩しが始まる、つまり投下資本が減っていく中で経済成長をどうやって確保し、どうやって効率的な町づくりをするかということになると、従来の基本的な哲学、考え方と違った流れになっていく中で設計変更をしなきゃならないということなんだと思います。
町づくりはそういう考え方でいろいろ提案をし、先生にも参加していただいて議論をしていただきましたが、コンパクトシティーというのは外へ拡大するのとは全く違った発想でやってきたわけであります。あわせて、地域資源とか農商工連携、企業立地も、従来パターンでない新しい基本的な縦軸、横軸の下に設計する必要があるんではないかということであります。
今まで各省がそれぞれ自分の省を中心に政策を立てていって、それから、一部重なっていく点もありましたけれども、これからは省庁間のコラボレートと、各省庁が持っているツールといいますか資源といいますか、それを全部縦横無尽に組み合わせていかないとうまくいかない時代が来ると。なぜそうかといいますと、経済が拡大をして、あるいは借金のことも気にしないで政策資源に国費を使えた時代は多少ラフな使い方でも可能だったかもしれません。しかし、財政再建をやっていく中で政策予算が限定をされてくる、そうすると予算の効率を上げる、私なりに言いますと予算の燃費効率を上げるという言い方をしておりますけれども、従来の予算の効果を二倍、三倍にしていかなければならない、そういう使い方をしないと財政再建と経済成長は両立しないわけですね。そこで、あらゆる日本中にある資源を全部コラボレートさせていくと。
かつて、ここでも申し上げたかとも思いますが、公設の研究機関を中小企業がどう使っているかの調査をさせたことがあります。それは公設の研究機関が、ただ研究のための研究、それも大事なんですけれども、地域の中小企業にどのくらい役立っているか、そのコラボレーション、これお金全然新しく使う必要ないんですね。中小企業が自分の社外研究所として公設試を使えれば、だれもどこでもお金を払っている、増やしたわけじゃないけれども効果は上がっていく、これは予算の燃費効率を上げることにもなるんだと思います。
日本にはこれから大量の団塊世代OBというのが出ます。この団塊世代OBというのは日本の発展を支えた世代であります。その人たちのノウハウがみすみす外国企業に全部持っていかれてしまうよりは、日本の国内で活用されるためにどうしていくかと。今度の地域連携拠点に大企業OBを配置するのも、その経験、ノウハウというものをどう現場に使えないかと。農業者と中小企業者が連携をする場合にも、ただ中小企業、農業、両方とも連携したことがない人が出会ってもどう連携していいか分からないと。しかし、例えば商社のOBなんというのはいろいろ市場を開拓したりブランドをつくったりいろんなことをやってきた。そういう人たちが、現役の経験冷めやらぬ人がそこに加わることによって思いも掛けないいい方向に業が展開していくこともある。
今までの見方と少し軸を変えて見るということと、それから今あるあらゆる資源というものを縦、横、斜めにつなげていくということをやると、新たな予算をどんどん、もちろんお金はあればあるほどいいと思いますけれども、財政再建を無視した考え方でやらなくても両立するぎりぎりの考え方ができるんではないかというふうに思った次第であります。
そういう視点で従来と違う、従来のやり方が何で効果が出ないんだろうかということを検証するのと同時に、こっちからやったんだけど、こっちからやるとどういうことになるかという視点を持ち込むということが大事で、農業は、農業というと次に来る言葉は守るになるんですね、外から守るのが農業と。だけど、だんだん守り切れない、WTO交渉で少しずつこじ開けさせられていく中で、じゃ守り切れないで終わりましたと言うのかと。それは、補助金政策といったって、国内支持政策をWTO交渉の場でたたかれていくわけですから、あるいはこっちがたたいているわけですから、同じようなことを取れないと。そういう中で、じゃ農業を守るんじゃなくて逆に攻めたらどうなるのと。農業は攻めるという全く違う視点で考えたときに、じゃ何が必要かということになるわけでありまして、そういう従来考えていた基盤と別なフェーズ、別な縦横軸で物を考えるとどうなるんだろうかということが私の発想の原点であります。
実際、世の中の基本的な考え方がシフトしていく、パラダイムシフトと申し上げましたけれども、そういう転換点に日本が立っているときに、従来と同じ縦軸、横軸で物を考えていくとやっぱり閉塞感から脱却できないと。そこを、別な縦軸、横軸で従来の政策を検証するとどういうことになるかということを取り組んでみたいと思いましたし、取り組んできたつもりでありまして、そうした視点からいろんな、時にとっぴと映るようなものも含めて政策提言をしてきたつもりであります。
○松村祥史君 大臣の思い、聞かせていただきました。パラダイムシフトがその発想の真ん中にあるということでございますが、私も同感でございます。
私は昭和三十九年の生まれでございますから、まさしく高度経済成長の真っただ中で、東京オリンピックの年でございます。そのころの地方というのは、経営者の方々に関して言えばとてもやる気があって、やればやっただけ企業が伸びるんだという思いがあったと思うんですね。しかし、今の経営者の方々と話すと閉塞感がございます。やっぱりそこに希望が持てないんではないかなと、意識の転換がまだできていないんではないかなと、こう思うんですね。そういう意味では、産業構造体系をやっぱり変えていく、変わるんだと、いや変えなきゃいけないんだということをしっかりとメッセージを送らないと、こういった法案も水泡に帰してしまうんではないかなと、こう思う次第ですが、そのことにしっかりと頑張っていくのがこの今の役割であろうと、こう思っておりますが。
企業で言いますと、人、物、金というのが大体企業戦略の柱になって事業を展開いたします。今ほどお話がございました政策の転換も、人、物、金に例えますと、金は予算であったり金融政策であったりと。それから、人で言いますと人材育成、物で言いますと組織の体制、こういったものに当てはまるのかなと思いますが、こういう観点からひとつ質問させていただきたいと思いますが、まず、財政措置においては経産省とも、農林水産省においても百億ほどの予算を、財政措置を組まれております。この詳しい施策の内容、まず経産省の方にお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(勝野龍平君) お答え申し上げます。
経済産業省及び農水省、それぞれ約百億円の予算措置を講じて農商工連携を推進してまいるという所存でございます。百億円の経済産業省の予算、主なものを御説明させていただきます。
一つは、新事業、新商品のシーズを生み出す研究開発段階において、農林水産業と商工業の技術やノウハウを活用した産学連携の技術開発、まず技術開発を支援する予定でございます。これは具体的に申し上げますと、農商工連携枠で十億円という予算を用意してございます。これは各地域で様々な地域支援がございます。そういった地域支援を活用しながら産学連携で提案公募型で提案していただいて、いいものを上から取っていく。全体的な評価、審査がございますけれども、全体では十億円の枠を用意しているという、こういう研究開発助成が一つ、これ研究開発の一番最初の段階でございます。
そして次のステップとして、中小企業と農林漁業者が連携して行います新商品、新サービスの開発あるいは事業化の段階におきましては、試作品を開発したりその商品を展示会に出展して販路拡大を行ったりする際の費用に対する支援を行います。これは中小企業政策として中小企業地域資源活用プログラムというプログラムがございます。これ二十八億円の予算計上してございます。そしてまた、新連携対策支援事業として十一億円の予算、こういったような予算を活用しながら支援をしていく予定でございます。
そして三点目でございますけれども、さらにマーケットを海外にもということで、新しい市場開拓というところが一つのポイントになってくるわけでございますけれども、こういった海外への販路拡大を目指すような段階の方に対しては、これは私ども、農水省と協力してでございますけれども、ジェトロというものを抱えてございます。ジェトロに五・五億円の予算計上をしているわけでございまして、ここで、海外で例えばコーディネーターを雇って新しい日本商品が入るようなマーケット開拓を行うとか、あるいは例えば具体的にある特定の商品をトライアル輸出ということで輸出してみると。そうしますと様々な問題点が出てきます。例えば、検疫とか向こうの流通経路とか等々がございます。そういったようなトライアル輸出をやってみるとか、あるいはかつて輸出促進をやった時代、私ども、品目別の貿易会議というのをやりました。現地でいろいろな様々な専門家の方集まっていただく、あるいは輸出業者の方々あるいは日本国内の生産者の方々集まっていただいて、その地域に行っていただいて貿易会議をやって、いろいろな課題抽出あるいはアイデアを作り上げるという取組でございますけれども、そういったような貿易会議も開催される。そういうようなことで輸出促進にも努めていきたい。こんなところが主な予算内容でございます。
○松村祥史君 農林水産省においてはいかがでしょうか。
○政府参考人(平尾豊徳君) お答え申し上げます。
農林省におきましても同様に約百億円の関連予算を計上しております。
まず、食品産業とかあるいは農林水産業の関連の方々が結び付きをされるためのいろんな支援をしようと思っております。具体的には、セミナーとか交流会とか、あるいはコーディネーターの育成でございます。こういう予算といたしまして、食料産業クラスター展開事業としまして、約六億円を計上しております。
また、漁業関係では、同じような異業種との交流ということでございまして、漁業再チャレンジ支援事業ということで、約五億円の予算を計上しております。
それから次に、こういう結び付きを得て新しい商品を開発されるというふうなことについて支援をするという観点から、実用技術の開発の支援を産学官連携でやっております。これは、五十二億円程度予定をしておりまして、その中で、いろんな新商品を開発される場合に支援するというふうなことがございます。あわせて、そういう新商品をお作りになった後で、試作品の開発をされるわけでございますから、その試作品の開発の支援をやるというふうなことでございます。
それから、具体的にお作りになった商品の販路開拓でございます。これは、マーケティングとか、あるいは交流会の開催とかあるいは展示会、見本市、商談会でございますね。それからまた、輸出促進のための予算も用意しております。
それからさらに、地域での地産地消ということも非常に重要でございます。給食関係者あるいは商工関係者、観光業の関係者がお集まりになって、地域の関係者で地産地消を進めていただくような予算としまして約八億円を計上させていただいています。
このほかも、農山漁村の生産段階での各種の基盤強化の予算を用意しておりまして、こうしたそれぞれの予算を活用しながら農商工連携事業の促進を支援していきたいと思っております。
○松村祥史君 それぞれにきっちりとした予算配分がされているようでございます。
次に、人の観点から少しお話を聞かせていただきたいと思いますが。
午前中、増子委員の方からもいろんな御質問がございました。たまたま増子先生のお話しになった方々はちょっと食い付きが悪かったというお話ですが、逆に、私が周知をしましたときはこれ食い付きが良かったんですね。これは決して対比するわけではなくて、やっぱり聞く側の層によって変わってきたのかなと、こう思うんですね。
というのが、ある一定の事業の体制を取っていらっしゃるところは、また年齢、こういった経営者はなかなかよそにまで手を出してやらないよと、やっぱり本筋を今だからこそ究めようという体制だと思うんですね。しかし、若い経営者の方であるとか小規模事業者の方であるとか、幾らかこれからまた伸びていきたいという発想のある方々、こういう方々は非常に食い付きが良かったなと。
ちなみに、昨日、私、茨城県へ参りまして商工会の青年部の会議に出てまいりましたけれども、四、五人ほど、私がこういう話をしましたときに、ちょっと詳しく教えてくださいよというような話もあったんですね。そういう方々は、本業がそういう農業と関連した仕事ではない方々でありました。やっぱりそういうふうにビジネスチャンスを模索していると言えるのではないかなと思います。
そのことを考えますと、そういった層に対してしっかりマーケティングをやってこういう周知をやっていく必要があると思いますが、何より大事なのは、これをつなぐ方々の、コーディネーターの重要性であると思うんですね。というのは、やっぱり経験値がないと、私は予算委員会のときに「あまおう」というイチゴの話をさせていただきましたけれども、これにはしっかりとしたマーケティング戦略と経営戦略が裏打ちされているんですね。
ちょっと時間がありませんので、詳しくはお話をしませんが、そのことを考えると、つなぎ手の力によってその商品はいかようにでも生まれ変われる要素があると。しかし、その地域だけでの流通をしているような話であればこの可能性が出ないと。そのことを考えると、やっぱりつなぎ手の重要性、これは大変大事であると思います。
そういう意味では、どういったコーディネーターの配置をお考えなのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(長尾尚人君) 委員御指摘のとおり、地域におきまして農林漁業と中小企業が売れる物づくり、そういったものを実現するためにはコーディネーターの役割が非常に重要でございます。特に、マーケットとかブランド戦略の専門家によるきめ細かなサービスを通じまして、両者が市場の声をしっかり聞いてマーケットに取り組むと、そういった経営感覚を磨くことが重要になってくると思います。
例えば、昨年度から開始いたしました地域資源活用プログラムの中でも、事業者単独でやっていて事業がうまくいかなかった例がございますが、これを中小機構のハンズオン支援の専門家の助言を得て、国の認定を得て、事業がうまくいって売上げが伸びていると、こういう事例もございますんで、そういったようなコーディネーターを地域力連携拠点に配置をしまして、事業の掘り起こしとか磨き上げの支援、それから、先ほど申し上げましたけれども、機構におります専門家を通じました商品開発や販路開拓、それに加えて海外ではジェトロ、そういった専門家を使って、政策を総動員して売れる物づくりというものにつなげていければというように思っております。
○松村祥史君 分かりました。
次に、物の観点から、こういう法案の周知度を高めていくということが非常に必要になってくるわけですが、その制度体系、どのようにお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○大臣政務官(荻原健司君) 今先生お話しいただきました、まずこの制度を周知、普及させる、これ重要なことだと思いますけれども、まずは現場の皆さんの声をしっかり聞いた上で、その多様なニーズに合った支援策を的確に講ずること、これは重要だというふうに思っております。
このため、全国三百か所程度に設置をいたします地域力連携拠点や食料産業クラスター協議会等におきまして、地域の中小企業者と農林漁業者に、農商工連携に取り組む皆さんに気付きを提供するとともに、両者の積極的な出会いの機会の創出、あるいは事業の掘り起こしであるとか事業を進めるに当たっての相談など、こういった支援をきめ細かく対応したいと思っております。
また、地域力連携拠点がそのパートナーとして地域の商工会、商工会議所、農協、漁協等の関係支援団体とも連携をして、地域が一体となって支援をできるような取組、そしてこれが全国レベルとして根付くように努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○松村祥史君 その周知徹底においては、地域力連携拠点三百か所をお設けになるということでございましたが、その中に商工会議所、商工会、JA、それから漁協というお話がございましたけれども、具体的に商工会、商工会議所の果たす役割というのを少しお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(長尾尚人君) お答え申し上げます。
商工会、商工会議所におきましては、これまで地域に密着して中小企業支援や地域活性化に取り組んでいただいておりまして、今回の地域力連携拠点の担い手として、またこれらの拠点と連携してパートナーとしてきめ細かな支援をする機関として極めて重要な役割を担われるものと期待しております。
とりわけ、農林水産業が基幹産業になっております地域におきましては、商工会や商工会議所が中核になって、早い段階から草分け的に地域の農林水産資源を活用した新たな商品開発や販路開拓等に取り組まれている例がたくさんございます。例えば、地域資源の全国展開事業とかJAPANブランド事業、そういったものを活用して相当なる成果を上げられているところでございます。また、農林水産事業が多い地域におきます商工会組織におきましては、多くの農林漁業者自身が商工会の中にも入られて一緒に活動されているということで、最も近いところで連携が図られている例もたくさんあると聞いております。
今後とも、農商工連携の促進に向けて、商工会とか商工会議所が農協等と連携しながら、これまで先駆的な役割を果たされてきた事業をベースに重要な役割を担っていかれることを期待しております。
○松村祥史君 よく分かりました。ありがとうございました。私も期待してまいりたいと思います。
岩永副大臣、お待たせして申し訳ございませんでした。
今法案の一番大切なところは、今回の農林水産省との連携であり、その現場での窓口でありますJAや漁協の皆さん方がいかに気付いていただいて今後販路を拡大できるかと、またしっかりと地域経済として根付いていただくかと、こういったことであろうと思っております。
先般、農林水産大臣に予算委員会で御質問させていただいたときに、今後輸出を一兆円規模で広げていきたいんだと。農業というのは今攻めの農政ということで転換をし始めて、日本にはすばらしいものがたくさんある、しかしその付加価値をしっかりと広げていくことが大事なんだと。そのためにも、やっぱりこの法案の中での農協や漁協の果たす役割というのは大変大きなものがあると思っております。
是非副大臣から、どのようにお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○副大臣(岩永浩美君) 先ほど来、中小企業庁福水長官そしてまた甘利大臣から、経産省としてのそれぞれのお立場で御説明がございました。松村議員御自身も、全国の商工会の青年部長として大変商工会の進展のために努力をしてこられて、地域の産業の進展をどうすべきかという模索をしてこられた運動をよく私も理解をいたしております。
そんな中で、先ほど甘利大臣もお話しいただいたように、今回の農商工連携のこの法案が、私自身農林水産省として、経産省並びに中小企業庁が窓口になってやっていかれるということについて大変私は意義があると思っております。
ややもすれば素材の提供だけで終わって、直売所はそれぞれの地域に数多く展開をされていますが、地域ブランドで終わってしまってナショナルブランドになり得なかった部分が今数多くあります。逆に、そのことによって、本当に鮮度の高いそういう素材が眠ってしまって有効に活用されないで終わってしまうこと、それは、翻って農家の所得を上げることを阻害してしまっている事実もあったかと私は思います。
そういう中にあって、今回、幅広く農商工連携を促進していく上において、農協や漁協がその中心的役割を担っていただくということはもう当然のことですが、農林漁業者などの取組を今後も力強く私たちは支援をしていかなければいけないと思っております。
この法案については、先ほど来もうお話しいただいているように、農林漁業者が実施する事業の相談やあるいは計画策定の支援を行う窓口として積極的に活動、活躍をしていただくことが一番大事なことだと思っています。
農協が農商工連携事業の実施主体となる場合には、先ほども御説明があっていたように、中小企業者、農林漁業者のいずれの立場でも事業に取り組むことが可能に今回なります。また、農林漁業者として、食品メーカーと連携し経営規模の小さい農業家などを束ねて、その原料となる農林水産物の生産、集出荷並びに一次加工に取り組むことが期待されます。その一方で、中小企業者として、組合員を含め広く農林漁業者と連携をして、その生産する農林水産物を活用した新たな加工品の開発、製造、需要の開拓などに取り組むことが今まで以上に期待されると私は思います。
農林漁業者が行う連携事業の支援活動としても、農林漁業者からの相談活動に加えて、先ほど部長からもお話しいただいた地域連携拠点、あるいはそのパートナーとして活動していただくように、農協系統についてはJA、全中を通じて各農協へ呼びかけるなどの取組を行っております。
農水省としては、農商工連携の促進のために農協や漁協といった関係団体が積極的に役割を果たすように、今後とも指導をしてまいりたい。
そんな中で、今年は三百か所拠点をつくる、その予算措置を今講じていることは御答弁をいただいておりますが、先生の出身地である熊本県はまさに農林水産物の非常にやっぱり供給基地として大変活発な活動をしておられる地域でもありますから、今後、経産省と十分に協議をしながら、その目的が達成されるように更なる努力をしていきたいと思います。
○松村祥史君 副大臣、ありがとうございました。大変力強い御答弁をいただきまして、特に地域力連携拠点の認定においては、JAや漁協の皆さん方が率先をして認定を受けられることを大いに期待をしたいと思っております。
最後になりますけれども、もう時間がございませんので終わらせていただきたいと思いますが、今、甘利大臣のお話を冒頭聞かせていただきました。みんな地方のことを心配をしております。産業構造をどう変えていくのか、地方をどう活性化するのか、もがいていると言っても過言ではないと思います。そういう意味においては、こういう法案をしっかりと精査をしていくこと、そして何よりその成果として税や雇用が上がっていくことではないかなと。人口が減り、少子高齢化がますます進む地域にとっては、やはり働く場所づくりであったり、そのことによって所得が増えていくこと、これが何よりの経済政策であろうと。その地域地域によってそれは変わってくると思いますが、こういったことが地域の活力になることを大いに期待をいたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○塚田一郎君 自由民主党の塚田一郎でございます。松村委員に引き続きまして質問をさせていただきたいというふうに思います。
冒頭になりますけれども、ミャンマーでのサイクロンによる多くの被害、そしてまた中国四川省、これは本当に大地震でありまして、既に一万五千人からの死者を数えるというふうに報道はされております。こうした度重なる自然災害で多くの皆さんが命を落とされ、あるいは今は大変に厳しい状況にある。これを我々としては何としてもできる限りの御支援をしていかなければいけないんじゃないかなというふうに思う次第であります。改めてこうした被害に遭われた皆様に対しての私からもお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
実は私自身は新潟でありまして、過去数年に二度の地震を経験をいたしました。昨年の七月十六日の日は、実は参議院選挙のさなかであったわけですが、中越沖地震が発生をいたしまして、よもやこんな短期間に二度も地震に遭うとは思わなかったわけですけれども、そういう地震に遭ったときほど政治の力が本当に頼りになることはないんだというふうに改めて思った次第であります。多くの被災者の皆様、本当に政府からのお力によって、まだ仮設住宅にお住まいの方も大勢いらっしゃるわけですけれども、今復旧復興に向けて頑張っていらっしゃいます。その意味では、国は違えども、やはり今中国そしてミャンマーでこうした方々がいらっしゃる。我々としても、政府を挙げてできる限りの御支援をしていただきたいということを冒頭お願いをさせていただきたいというふうに思います。
質問に入らせていただきます。
農商工連携、大変にすばらしいまた法律を今回お作りをいただけるんだというふうに私も理解をしておりますし、是非これを農業の活性化あるいは地方の支える中小企業の活性化に役立てていっていただきたい。また、それと併せて、大変に今食料自給という問題が大きくクローズアップをされています。こういう時期にやはりタイムリーな立法ではないかというふうに思っているんですね。
今、世界で実は食料は大変に不足をしております。国内でも食料の自給率はわずか三九%というところであります。さらには、さきにありました中国の冷凍ギョーザの問題等、まさに食の安全と安心という問題も大変に大きな課題でありまして、我々のこの国の食料自給率をどうやって高めていくか、これが非常に今大きな課題だと思うわけです。その意味で、是非こうした農商工連携という新しい仕組みも活用して我が国の農業を再生をしていく起爆剤にしていかなければいけない、そんな思いであります。
また、先ほど来甘利大臣からも御発言がありました。地方経済、まだまだ厳しい状況であります。特に地域によってそのばらつきが大変大きい。甘利大臣のお話にもありましたけれども、例えば輸出関連の製造業を抱える地域、そうした地域の中小企業の皆さんはそうした恩恵にもあずかることができますけれども、従来の第一次産業といったところが主要な産業である地域、こうしたところは有効求人倍率にしてもなかなか上向きになってこないという状況があります。しかし、全国どこに行っても農業、これは必ず第一次産業として存在しているわけでありますから、是非この農業とまた地域の今足腰のまだ弱ってきている中小企業を結び付けていく中で、この法案を活用していただきたいというふうに思う次第であります。
最初に、大分論点も出ておりますので、少し目先を変えて、農業の今の置かれている状況、世界の食料の状況を少しお伺いをしたいというふうに思います。
まず初めに、世界の食料需給の動向は今どのような状況にあるのか、これを農林水産省の方から御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(伊藤健一君) お答えいたします。
世界の食料需給でございますけれども、まず需要面では、人口の増加、そして中国やインド等の途上国の経済発展によりまして大変需要が増大しているということに加えまして、バイオ燃料のように、食料以外にも穀物を回すというそういう需要が新しく増えているという、そういう需要の増加の要因がございます。
また、これに対しまして、豪州の二年連続の干ばつですとか、あるいは地球温暖化等による地球規模での気候変動の影響という供給面の制約要因といったものが顕在化してきているということで、逼迫の度合いを大変強めているというふうに認識しております。
〇八、〇九年度の期末在庫率、これはまだ見通しでございますけれども、期末在庫率は一五・五%ということで、一九七〇年代初めに食料危機ということが騒がれました時期の期末在庫率の水準にまで落ち込んでいるという状況でございます。
こういった状況に加えまして、投機資金の流入ですとか、あるいは輸出国の輸出規制といったものが広がっていくといった要因も加わりまして、穀物の国際価格、大変高騰しております。本年に入りまして、二月には小麦、三月には大豆、五月になりましてトウモロコシ、米というものが市場最高値を更新するという大変な高騰になっております。
こういった状況の下で、アフリカですとかあるいはアジア等の一部の国では、暴動ですとかあるいはデモといった抗議行動といったものが発生いたしまして、国によっては死者を出すというような事態にも至っている国もあるという状況でございます。
したがって、今先生御指摘ありましたように、我が国としては、やはり国内にある農業資源を最大限活用して国内農業生産を高め、自給率を高めていくということは最も大事ではないかというふうに考えております。
○塚田一郎君 今お話、御説明があったように、実は世界の食料在庫、この水準は今三十年来の非常に切迫した状況にあるというふうに言われています。農水省の方からいただきました資料によりますと、FAOの一つの指標として、全在庫の比率で一七から一八%がこれは切ってはいけない一つの水準というふうに言われています。ここを今割り込んで一五・五%という水準、これは一九七〇年代の在庫の水準というふうに言われています。その意味では本当に今世界的に、人口は、日本は人口減少ですけど、人口も増えている中で、食料はどんどん不足をしていく状況にあるんではないかと思います。
ある調査によりますと、現在、世界の穀物在庫量というのは五十三日分しかないんだというような調査もあります。これは、毎日食料は生産されていくわけですけれども、仮に何らかの理由で世界的に食料が生産できなくなった場合にわずか五十三日分しか在庫がないんだという、大変に危機的な数値を表したものではないかと思います。
その意味で、やはり最後はどの国も自国の食料を守る、こういう方向に走っていく可能性が極めて高いんですね。したがって、日本はいつまでも食料の輸入に頼っていられるわけではありません。少しでも今から自給率を上げていく、これを国の政策、国策としてやはり推進をしていっていただきたいというふうに思います。
こうした観点も含めて、今回、またこの農商工連携の推進を通じて、国内の農林水産物の増産あるいは我が国の食料自給率の向上にどのように取り組んでいかれるのか、岩永副大臣の方から御説明いただきたいと思います。
○副大臣(岩永浩美君) ただいま御指摘いただいたように、自給率の向上を図っていくことは国策として農林水産省として積極的に今取り組んでいるさなかでございます。
もう先生御案内のように、本法案では農林漁業者が中小企業者と連携することによって、その経営資源やノウハウを有効に生かして新商品の開発や販路拡大につなげる取組を支援するのが今回の法案でございます。こうした新商品の開発の販路拡大は農林水産物の需要拡大につながることが期待できます。
例えば、先生の出身県である新潟県では、JAささかみと農業者、豆腐メーカー株式会社ささかみと流通業者が連携をして、転作大豆を活用して長期保存が可能な豆腐を製造して年間三億円以上を売り上げることに成功し、大豆転作面積が約四倍に増加した実績等がございます。本法による支援策を行うことによって、全国における農商工等の連携が促進されることによって、我が国農林水産業の増産ひいては食料の自給率の向上へも寄与できるものと私どもは期待をいたしております。
先ほど松村議員のときにも御答弁をさせていただいたように、地域ブランドで終わることではなくてナショナルブランドに育てていく、そういう農商工連携のこの法案が有効に皆さん方に認知をされて活用されることによる試金石だと私どもは思って、農林水産省としても精いっぱいの努力をしていきたいと思っております。
○塚田一郎君 ありがとうございます。
私の地元の笹神のお話も聞かせていただきました。大豆によって米からの転作に成功して更に売上げを今上げていただいていると、まさに私も地元でそういうお話も聞いております。是非こうした芽が全国で広がっていくことを、是非この法案、また一つの起爆剤として広げていっていただきたいと思います。
次に、同じ農業に関して、農業の担い手の問題について少しお伺いをしたいと思います。
実は、新潟は農業県でありますので、農業に従事をされている方は大変大勢いらっしゃいます。県内を歩いておりますと、いろんな地域で農業に従事されている方の高齢化が大変に進んでいるなということを実感をいたします。
農林水産省からいただいた資料によりますと、農業就業人口、これが約三百三十五万人いらっしゃる、そのうち六十五歳以上の割合が実に五八・二%、百九十五万人が既に六十五歳を超える年齢であるということであります。こうした状況で次の世代に担い手をバトンタッチしていけるかどうか、これは農業だけではない、中小企業でも同じ問題があるわけですけれども、これがなかなか今進んでいない。
よく農家の皆さんとお話をすると、やはり今のお米の価格の水準ではなかなか利益を上げることができない、場合によってはコストが割れてしまうような状況がある。昨年は、御承知のとおり、米の価格が大変に下落をしたことで政府から緊急に買入れ等を行っていただいて何とか急場をしのいだわけでありますけれども、そういうこともこれからずっとやっていただけるかどうか保証はない。こうした中で、次の世代にこの農業をバトンタッチしていくことにどうしてもちゅうちょが出てきてしまう、こういう方が大変多く実際に私も回っているとお声を聞かせていただきます。
そういう意味で、是非この仕組みも含めて、いろんな仕組みがあるわけですけれども、利益の上げられる農業に転換をしていくということを頑張っていただくことなんだと思うんですね。そうして、次の時代にやはり、企業ではないですけれども、きちっと産業としてバトンタッチをしていただけるようなものにしていっていただきたい。そんな意味で、今回の法案も含めて、いわゆる農業生産者の所得向上についてどのように引き上げていくのか、その点についてお話しいただきたいと思います。
○副大臣(岩永浩美君) 農業の体質強化を図っていくために意欲と能力のある担い手を中心にするということは当然なことだと思います。
今議員から御指摘いただいたように、我が国農業従事者の高齢化が非常に危惧されている部分、これは他産業並みの所得を確保し得る効率的な安定的な農業経営を育成する上において欠かすことのできない大事な私ども要件だと思っております。
そういうことを含めて、今後、担い手を中心にしてやっていくということは、決して零細農家の皆さん方を切り捨てるということではありません。一定の競争力に勝ち得る農業を育成をしていかなければ、そういう立場に立って、今回の法案の中にも示してあるように、農商工連携というのはまさに農林水産漁業者と中小企業者が連携をして新商品の開発や販路拡大を行うことによって、双方が売上げの増あるいは収益拡大を期待するために今回の法案を御提案をさせていただいております。
具体例として、食品加工業者との連携によって開発した新商品の原料農産物の生産拡大、それから、中小流通業者との連携によって地産地消など新たな販路拡大による需要拡大、農業者の加工分野への進出による経営の多角化、付加価値の向上を図ること、IT企業との連携による生産コストの削減や経営の効率化という形で農家所得の向上が期待されると我々考えております。
そういうことによって、農商工連携の取組促進を通じて、農林水産業の幅広い担い手の確保に今後とも努めてまいりたいと思っております。
○塚田一郎君 ありがとうございます。
是非本当にこれを起爆剤に、若いこれからの担い手の皆さんが農業に戻ってきていただけるような、そんな方向に転換をしていっていただきたいなというふうに思います。
今ほどいろんなIT化のお話とか事例も挙げていただいているわけですけれども、甘利大臣もよくお話をいただく、どうしても農業の場合、作ることに喜びの一義があって、今まで、それから売っていくことというですかね、マーケティングそのものに対しては余り農家の皆さんは重きを置かれてこなかったのかなというふうに思う点があります。作る喜びを売る喜びにつなげていくということが恐らくこういう法案の大きな意味になってくるんではないかなというふうに考えます。
そんな視点で考えたときに、私は、米どころでありますので、昨年からは中国への米の輸出を、これを再開をしていただいて、まだ量は少ないですけれども、岩永副大臣御存じのとおり、コシヒカリも今中国の方に輸出をさせていただいています。こういう我が国の農業というのは、量よりもやはり付加価値の高い農業を海外に向けて輸出をしていったりとか、こういう方向性だと思うんですね。
そうした付加価値性の高い農業のこれからの推進、あるいは事業者がこうした農林水産物のブランド力を高めてどのようにマーケティングを行っていくことに今回の法案が支援ができるのか、この点について甘利大臣からお話をいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(甘利明君) 日本の食料自給率はカロリーベースで四〇%を切りました。じゃ、生産を増強すれば自給率が上がるかといえば、はけなければ自給率は上がらないわけですね。ですから、その一つには、将来の消費者に国産のものを好きにさせなきゃいけないと思うんです。
だれかが言っていましたけれども、学校給食で安くてまずいものばっかりやっていたら、食べるはずがないと言うんですね。将来の消費者予備軍には日本の産品の一番いいものを出した方がいいよと。今の若いお母さんは、朝出るときに御飯を炊いているという人はほとんどいなくなっちゃって、お手軽にトースト一枚でということになると、学校給食でまずい米食って、何か出荷もできないミカンを食べて、それでうちに帰ってきたらお母さんが輸入品の高いオレンジを渡して、それで国産品を好きになれって言ったって、これは作ったって売れないという状況が出るよという話をされる人がいます。だから、国産品が好きになるような、やっぱり学校給食から始めて総合体系つくらなきゃならないということと、もう一つは、生産した物が国内消費プラス輸出でそういう自給率がカウントされますから、先進国の自給率が高いというのは輸出寄与度というのがあるんですね。
イギリスやドイツ、まあフランスは農業大国ですから別としても、イギリスやドイツで自給率が七〇パー、八〇パーというのは、七〇パー、八〇パーは国産品を消化しているんじゃないんですね。作った物のうち国内消費とそれから輸出している物を合わせるとそこに行くということだけの話なんで、輸出寄与度が二五パーから三〇パーあるんです。日本の農産物というのは、輸出が自給率に寄与している輸出の自給率寄与度というのは〇・四%しかないんです。だから、国内で消費させるように国産品を好きにさせるということと輸出をドライブさせるということをしないと、自給率って絶対上がらないんですね。食料危機のときには外に出るやつを止めて内側で使えばいいだけの話ですから、要は生産体制がちゃんと整っているということが大事なんですね。
その外に向けていくときに、コストを下げて価格競争力を付けるというのは不断の努力で、これは農水省が規模拡大ということを通じてやっていただいていると思うんですけれども、やっぱり高くても売れるということを選択を取らないと、同じ土俵じゃなかなか勝てないですから。
その際に、こん包している、袋自体からデザインしていくというぐらいのことで市場を開いていかないとなかなかうまくいかないんだと思うんです。そこにマーケティングということが大事で、同じコシヒカリも、何の変哲もない袋に入って並んでいるのといかにも高級品ですねという感じで並べているのでは消費者の手の出し方が違うはずですから、そこまで見極めて戦略を立てなきゃいけないと思うんです。そういう内外にわたる戦略を政府全体でつくっていくということが大事なんだと思います。
だから、我が省でいえば、ジェトロも使ってください、あるいはブランディング戦略にたけた人材もいます。同じものでも扱い方一つで売れたり売れなかったりすると。ある化粧品会社が、ちっとも売れないものを、瓶を替えていかにも高級そうにして、中身は替えないで値段をうんと高くしたら、今度は売れましたというようなことってあるんですね。そういう総合戦略を市場に向けて発するということが大事だと思うんです。
だから、国内外でマーケティングをしっかりして、何を求めているか、何を仕掛けていくかということを総合的な戦略としてつなげていくと。そういう人材も縦、横、斜めに全部つなげていくということで展開をしていけば、自給率も上がるでしょうし、もちろん輸出もドライブされるでしょうし、そしてそれに、一次産業に依存している地域の活性化にもなっていくのではないかと思うんですね。
○塚田一郎君 ありがとうございます。
新潟のお米はいかにもではなくて本当においしいお米でありますので、いやいや、それは十分御理解いただいていると思うんですが、袋の見立ても確かに大事ですけれども、やはり品質、安全で安心な日本の農作物というのが私は最大のブランドだと思います。
中国でよくお話が出るのは、中国の高所得層の方々は、とても安心して中国の農作物は食べられないので、日本からのこういうお米ですとかを値段が高くても買うんだというようなお話を伺います。この前の事業承継のときにも少しお話ししたんですが、中国では今、日本の五倍から六倍の値段で、副大臣よく御存じだと思いますが、お米が売れるということでありまして、しかもあっという間に完売をするところが多いということでありますから、いろんな貿易に係る障壁もあるんだと思いますけれども、是非これからもこの量をもっと増やしていっていただきたい。仮に中国の富裕層が一〇%だとしても、日本の国民の人口に比べれば十分それぐらいの規模があるわけですから、それをやはり一つのターゲットにしていっていただきたい。
また一方で、今、甘利大臣御指摘された、国内での米の消費が実はすごく減っております。農水省からいただいた資料によると、私の生まれたころは年間約百十二キログラム国民一人当たり消費をしていたと。今それが六十一キログラムですから、半分ぐらいの水準にここ四十年ぐらいで下がってきていると。
ですから、給食のお話もそうなんですけれども、大臣おっしゃるとおりで、子供のうちからおいしいお米というものの味覚を、まさに国の食糧にもっと慣れ親しんでいただくように、学校給食でも今推進していただいていますけれども、こういうものも回数を増やしていっていただいたりしていくことが大事なんだと思いますね。子供さんは小さいころに食べたどこかのハンバーガーがやはり味覚に染み付くと、お米を食べないでよりそういう食生活が変わってしまうということもあるわけですね。そういったことはある意味では国民の選択に任せるしかない部分もあるんですけれども、やはり米の消費を上げていくということも輸出と併せて重要な課題だというふうに思います。
さらに、これからこうした法案を実際に運用していく上で、先ほどから幾つか論点が出ていますけれども、どうやってPRをして、この法案そのもの、農業の関係者の方にはまだ余り認識されてないようです、少しお話をしてみても。そういうことを、経済産業省もそうですし、農林水産省も一体となってPRをしていただくわけですけれども、どのように具体的にこの法案をPRをしていくのか、その点について御説明をいただきたいと思います。
○副大臣(新藤義孝君) もう既に何度かお答えをさせていただいていると思うんですが、とにかくあらゆる手だてを通じて農商工連携という言葉を認知してもらうこと、これがとてもまず大事だというふうに思っております。
そのためには、まずこの法案を成立していただいて、その成立の暁にはキックオフセミナーという形で大臣がお出になって始めましょうと、こういうようなPR活動も予定をされております。そして、農商工八十八選ですとか、パンフレットを作って、さらにはインターネット、メルマガ、こういうものを総動員をしてPRのチャンネルをつくりたいと。
そして、そこに気付きと出会いの場として、地域力の連携拠点であるとか、それから農水省さんの行っております食料産業クラスター協議会、こういう情報を集める場所をつくって、そこできめ細かに事業の可能性を探ろうと。そして、その可能性が見えたところには、今度は中小企業基盤機構のハンズオン支援事務局と。より具体的に仕事を進めるための、これはもうまさに手に手を取って御支援するというような形で、現場の声をきちんと把握して、そして仕事として成り立たせるような、そういう総動員体制を組んでいこうということでございまして、これはもう、いかにこれを周知させるかというところが生命線だと思いますので、しっかりとやっていきたいと、このように思っております。
○塚田一郎君 是非よろしくお願いします。
事業承継のときにもお話をしたんですけれども、せっかく地域力の連携の拠点をつくっていただくわけですから、そこでワンストップでこうした農商工についても是非受け止めていっていただいて、そうしたつながり力を強化するために活用をしていっていただきたいというふうに思います。地方の場合でも、地方農政局と地方の経済産業局とそれぞれあるわけですから、そうしたところがきちっと連携しないでうまく機能しないと、たらい回しになったりすることがあってもいけないので、そうした点も含めて頑張っていっていただきたいというふうに思います。
ちょっと質問の通告から少し、農業の方の問題で少し発展をさせていただくんですが、先ほどから、例えば農協さんですとかJAさんに協力をお願いしていくというお話、副大臣からもいただいたんですが、場合によって、こうしたものが新しい販路を拡大していくとなると、既存のそうした農協さんの売られているようなものと競合していくケースも出てくる可能性があるかなと。
そうすると、こうしたものを推進をしていくときに、そうしたことが障害になってはいけないなというふうに思うんですけれども、実際そういったことをどのようにきちっとJAの御協力も含めてやっていくのか、その辺少しお話しいただければと思うんですが。
○副大臣(岩永浩美君) そういう形でずっと商品がそれぞれの地域あるいは国民の中に高まっていくということは非常に有り難いことだと思います。
要するに、これは拠点地域をちゃんとつくって、農協が中心になってやっていくわけですから、それぞれの地域の生産財と一緒になってそういう付加価値のある商品を開発をしていくわけだし、農協にとって、生産者にとって、その地域のメリットがどっちの方にあるかということの選択は、どこかで画一的にやるということではなくて、そこでやっていただく、中心的役割を担っていただく拠点の地域のリーダーの皆さん方が選択をしていただければ私はいいと思うし、そういう混乱は起きないのではないかと思います。
○塚田一郎君 ありがとうございます。是非、今の副大臣からのお話のように、うまくその辺のことが総合的に連携ができるような仕組みにつくっていっていただきたいというふうに思います。
最後に、ちょっと目先を変えて一点御質問をしたいんですが、企業立地促進法に基づく課税の特例は、既存の対象十一業種、これは比較的投資規模の大きい企業が活用できるような仕組みになっております。今回追加をした農林水産関連業種の場合は投資規模要件等が引き下げられているわけですが、この辺について、従来からの業種についても投資規模要件等を引き下げるべきではないかと思うんですが、この点についてどのようにお考えになるか、お願いします。
○政府参考人(勝野龍平君) お答えを申し上げます。
企業立地促進法は、日本を含めて、日本を取り巻く韓国、中国、台湾、あるいはASEAN等々とのグローバルな競争の中で、日本企業が、日本を選択してもらいたいと、そういう観点から日本の立地環境を改善しようということで制定したわけでございます。もちろん、それによって地域の活性化を目指していくということでございます。したがいまして、企業立地法に基づきます課税の特例となる企業は、IT産業や自動車産業など、我が国とアジア等諸外国との間で工場等の立地をめぐり競争がなされている蓋然性の高い産業、日本標準産業分類ですと小分類で六十六業種という、こういう縛りがございます。
なおかつ一定の規模の要件、今御指摘のように、機械については三億円以上、建物については五億円以上の投資、これが対象になるというふうになってございます。これは、このような程度の規模の投資が行われますと、その周辺地域において取引関係のある中小企業等への波及効果も期待できると、あるいは地域活性化にも大きな効果があるということで、言わば新たな投資減税なものですから一定のすそ切りが必要だということで設定させていただいたということでございます。
この措置というのは、まさにこの法律が昨年六月に施行されて、なおこれから使われるという、具体的な企業の投資減税でございますので、投資が起これば使われるという状況でございます。したがいまして、今後使われるであろうこの投資減税の活用状況、あるいはその効果、こういったものをよく見極めながら今後の在り方については判断をさせていただきたいというふうに考えている次第でございます。
○塚田一郎君 是非これからの運用の中で適宜見直しも検討していっていただきたいと思います。
いずれにしても、こうした法案、できてスタートを切るわけですから、いい事例がたくさん生まれてきて、そうしたものが見えてくると、また次に続こうという方が大勢出てくるんではないかと思います。是非そうした試みが早く、いろんないい事例が、好事例が出てくるように推進をしていっていただきたい、そんな思いを最後お願いをさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。大分お疲れだと思いますけれども、もう少しでございますので、よろしくお願いを申し上げます。
私からも、さきのミャンマーでのサイクロンの被害、そしてまた中国での成都近郊での大地震による被害に遭われた皆様に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。まさにいつ我が身にあるいは我が国に、我が場所に起こるか分からない自然災害であります。世界家族という観点で、我が国として、また私個人として、それぞれができる精いっぱいのことをしなければいけないと改めて心に誓っているところでございます。
それでは、質問に入らせていただきます。
実はこの法案に入る前に、当委員会で私は大臣所信に対する質疑を三月の二十七日に行わせていただきました。それは、日本の企業が海外で得ている利益を日本国内に還元できない、還流できないという問題を指摘をさせていただいたわけでございます。某大手の自動車企業などはその全利益の三分の一をまさに海外で上げていると、こういうことで、日本の法人税、実効税率高いわけでありまして、何とかなりませんかといろいろ申し上げたんですけれども。
早速、先週、私は新聞報道で、還流へ税制改正要望ということで、大臣は記者会見で、日本経済の規模が低下する中で、成長戦略として海外市場の獲得と国内のイノベーション促進を構築することが必要、海外で稼いだ利益を国内に還流させて日本経済の足腰を強くする税制改正を求める姿勢を示したと。本当に素早い対応に私はもう高くこれを評価し、まさに感銘しているところでございます。午前中の質疑の中で、甘利大臣こそ総理大臣にふさわしい方だという御発言もありましたけれども、まさに私はそうであろうというふうに思います。なぜならば、ですから、実はその今の話ですけれども、国外所得免除制度、これを是非やっていただけると私も確信をいたしておりますので、よろしくお願いいたします。
先ほどからお話伺っておりましたら、これからはもう今までと同じ見方をしていては駄目だ、各省庁の持っているツール、資源を組み合わせ、従来でない別の縦横軸に立たなきゃいけない、そうしないと日本の将来ビジョンは開けない、成り立たないというような御発言もございました。私はそれを実行していただいている大臣であるということで大変うれしく存じ上げる次第でございます。一言よろしくお願い申し上げます。
○国務大臣(甘利明君) ありがとうございます。これで首班指名で二票だけは取れるということになりました。
三月の二十七日のこの委員会で適切な御指摘をいただいたと思っております。私自身がこの問題については同様の認識と危機意識を持っておりました。
海外に今十二兆円の日本子会社の利益が積まれているわけであります。もちろん、海外で再投資をするために積んであるという部分は当然あるんでありますけれども、本当は日本に持って帰ってもいいんだけれども、現地の国と日本国内との法人税の格差があるので、持ってきた場合、向こうで税金を払った後、更に日本の差額の税金を払わなきゃならないから、だから、だったら向こうに置いておこうという会社もアンケートの結果あるのは事実であります。
この持って帰ってきたことと日本の国内経済の発展とをどうリンクをさせるかと。利益を持って帰れば何かに使われるんですから、何かには使えるはずでありますけれども、日本を国際戦略の中でどう位置付けるかといえば、日本国内は産業イノベーションを起こしていくセンター、イノベーションセンターでありますね。もちろん製造基盤はあるんですけれども、製造拠点がかなり海外に行っていますから、メーンの国際展開するときの製造拠点は日本よりも海外の方が比重が大きいかもしれません。しかし、日本はその技術革新を起こしていくセンターでないと全部が流出してしまうわけですね。一番根幹部分は日本が離さないということが大事ですから、海外利益が日本に返ってくると、日本で各企業が技術革新なり新商品開発なり新サービス開発なりをする開発拠点としての機能を持たせると。そこによってできた新しいものを、日本でもちろん製造、販売もするし、あるいはメーンは海外の生産工場でそのノウハウの下に生産、販売をしていくと。
そこで、シェアを取っていくわけですね、競争力のあるものですから。常に競争力のあるものを投入していくわけですから、シェアを取ると。シェアを取ることによって利益が上がる。利益を還元することによって更なる競争力のあるものを開発をされる。それが海外市場に投入されて更にシェアを広げるという、この循環ですね。好循環を図っていくということが、日本という市場が人口減少で縮小していく中で、しかし、もっと経済を拡大していくという要素になるわけであります。その考え方をまさに三月二十七日の時点で私は共有できたと思います。
その後、いろいろと事務的な根回しをさせてきましたし、財務大臣も好意的な反応を示してもらったというのは、事務的に打診も多少はさせていただいてきたわけでありますけれども、これをこの暮れの税制改正で実現をしたいと思っておりますが、単に海外の資金を還流させるんではなくて、どういう構図の下に還流をさせるかということを企業の皆さんにも分かっていただきたかったということで連休の前に取材に応じたということであります。
○松あきら君 ありがとうございます。
私は、本当に申し上げたような制度ができるということは大変喜ばしいことで、こうしたイノベーションのみならず、私は労働分配率の話もいたしましたけれども、やはり、賃金の上げ、あるいは下請、孫請会社に対するまた賃金、これの引上げ、こういうこともこれ還元によって潤ってくるのではないかという期待をするわけでございます。やはり、私は女性ですので、GDPの六割は個人消費でございますので、こういうところも上がっていくとGDPもしたがって上がっていくのではないか、すべてにとって好循環なのではないかと。
まさに先ほど大臣は、海外に技術やノウハウを出すばかりでは駄目だと、まさに日本を拠点としてしっかりとしてこういうものを構築していくということは非常に大事なことであると思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
それでは、本法案の質問に入らせていただきたいと思います。
これまでも地域経済活性化に資する様々な中小企業対策が取られてまいりました。先ほどから地域資源活用プログラムあるいは新連携支援、これはほかの役所ですけれども特区あるいは地域再生プログラム等々があるわけでございますけれども、私も副大臣をさせていただいておりましたときに、地域資源活用プログラム、これ大宣伝をしておりまして、これは入口から出口まで、今までと違う新しい支援策だと。つまり、地域に特産品、何か眠っていても、これをどう活用したらいいか分からないというところにまず専門家を派遣して相談するところから始まると。そして勉強会を重ねて試作品を作って、あるいは展示会を開いて、良いとなれば低利の融資を御紹介して販路開拓までお世話をしたり、そして最後は設備投資減税ということで、入口から出口までというふうに申し上げて活用されていたと思うんですけれども、まさに、これは中小企業から産地あるいは農業、そういう特産品ということだと思うんですけれども、今回はまさにその逆をやろうとなさっているんだなということであると思います。
実際にこうした政策、このことだけではありませんけれども、いろいろな支援策を実施して、その実際に実施された中小企業者に、この使い勝手がどうなのか、良かったのか悪かったのか、あるいはもうちょっとこれをこうしてほしい、そういう今までヒアリングとかあるいはフォローアップをしているのかどうか、まずそれをお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(山本香苗君) 私の方から改めて申し上げるまでもなく、もうよく御存じでありますけれども、経産省でこれまでも中小企業支援施策をたくさん行ってまいりました。じゃ、その効果、またフォローアップはちゃんと行っているのかということでございますけれども、例えば、新連携におきましては平成十九年十二月末までに認定したのは四百八件ございまして、二百七十件が商品の販売を達成して販売総額、金額の累計は二百八十七億円にも上っておりまして、現実に中小企業の経営の向上に寄与していると考えております。また、昨年の六月に施行いたしました地域資源につきましても既に三百二十八件事業計画を認定するなど、着実に成果を上げてきております。
このように、随時この事業者や運用の現場に対してフォローアップを行ってきているわけでございますけれども、農林漁業経営の改善を目指す方々からは、先ほどもお話ありましたけれども、新連携を使おうと思うと、技術開発等による革新的な取組を求めているため大変ハードルが高いといったことが御指摘されたり、また地域資源を使おうとしても、地域資源であるこの農林水産品に限定されてしまったり、また農林漁業経営そのものの改善に資するものになっていないといったような指摘を受けていたところでございまして、このような指摘を受けて、本法案におきまして農林漁業者経営の改善に資する取組についても支援をするなど、いわゆるフォローアップをした結果、今回の農商工連携に必要な措置を講じさせていただいているところでございます。
○松あきら君 よく分かりました。そのフォローアップの成果として今回の新たな法案ができたということであろうと思います。
この本法律案第二条第四項は、農商工連携事業を新商品あるいは新役務に関するものというふうにしているわけですけれども、商品又は役務を新しいものに限定した理由というものは何でしょうか。また、具体的にどのような認定基準を設けるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(長尾尚人君) お答えいたします。
本法案におきましては、農商工等連携事業に関する基本的な要件としまして、中小企業者と農林漁業者がお互いの経営資源を活用して双方が工夫を凝らすこと、両者にとって新たな商品、サービスの開発や販路の開拓を行うこと、事業を通じて中小企業者の経営の向上及び農林漁業者の経営の改善が実現される見込みがあること、この三点を考えているところでございます。
このうち、新たな商品又はサービスの開発と販路の開拓を求める点につきましては、双方が何らかの工夫をすることによって商品又はサービスに新たな要素が加わることを期待しておるわけでございまして、いわゆる既存の事業と全く異なるような新たな事業分野を開拓するというところまでを求めているものではないということでございます。
いずれにしろ、詳細な認定要件につきましては、基本方針を規定するところでパブリックコメント等を通じて幅広く意見を聴取していきたいというふうに思っております。
○松あきら君 全く違う新たなということではなくて、広くということであろうというふうにお伺いいたしました。
主務大臣による事業計画の認定に当たっては、判断基準を明確化して、公正中立な認定がなされるよう配慮すべきであると私は考えますけれども、どのような制度設計を考えていらっしゃるんでしょうか。また、その地域の実情に精通をしている地方自治体を事業計画の認定に今回関与させていないんですけれども、その理由を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(長尾尚人君) お答え申し上げます。
事業計画の認定につきましては、委員御指摘のように公正かつ適切に行われる必要があろうかと思っておりまして、その認定におきましては、地域における有識者、専門家、そういった方々を第三者委員会を設けましてそこで客観的、公正な判断をしていきたいというふうに思っております。
それから、今回の法律におきまして地方自治体を関与させなかったのはどういうことであるかという点であろうかと思います。この点につきましては法律論、手続論、実態論、幾つかの局面があるわけでございますけれども、一つ最初に法律論的に申し上げますと、いわゆる地域資源法のように地域資源の特定を行う、そういうようなことではなくて、農商工連携でございますので、その活動がどの地域であるかにかかわらずそれを対象にしていくということでございますので、特定の地域を対象にする自治体との関係において、そこはある意味でニュートラルというふうな整理をしたところでございます。
二つ目に、手続的な面でございますけれども、もしある自治体をかませていくと、こういうことになりますと、いろんな地域で連携して事業を行うときにすべての自治体のすべての承認を取っていかなくちゃいかぬということで、ある意味で、今度、農水省と経産省の方で現場でのワンストップサービス等で徹底的に事業者の利便を図ろうということからすると、かえってその事業者にとって非常に煩雑なそういったメカニズムになるおそれがあったということでございます。
ただ、実態面から申し上げますと、例えばこの農商工連携をつくり上げていくときの中核になります地域力連携拠点、そういった中には県センターにも入っていただくと、相当数の県センターが入ってきて、その県センターが農協等と連携してパートナーを組んでやっていくというようなケースもございまして、そういった観点から自治体との関係の実質的な関係もできますし、地域力連携拠点では、先ほど大臣からもお話がありましたように、地域におきます行政資源、全部使い倒すということを考えておりますんで、自治体のそういった行政資源も使えるように、各地域で協議会を設けて、きちっと連携を取って運用していきたいというふうに思っております。
○松あきら君 なかなかすばらしいと思います。私はかえってどうかなとは思っていたんですけど、実は。しかし、反対に、まさにニュートラル、どの県でも使える、そういう煩雑なことがかえってないと。しかし、きちんと協議会をつくってやっていこうというお考えでいらっしゃるので、これはすばらしいことではないかというふうに思います。
それでは、次に行きたいと思います。
公益団体やNPO法人が行う農商工連携支援事業としては、具体的にどのようなものなのでしょうか。これは増えているというふうに聞いています、こういう公益団体、NPO法人が支援するということが。
また、事業計画が認定される団体としてどのようなものが想定をされているのでしょうか。これらの団体に対する支援策は中小企業信用保険法の特例のみであるわけですけれども、例えばほかの支援を講ずる必要というのはないのでしょうか、お尋ねをいたしたいと思います。
○政府参考人(長尾尚人君) お答え申し上げます。
農商工連携を進めていくためには、中小企業者と農林漁業者、その出会いの機会、それが少ないものをどうやって広げるかということでございまして、そういったような連携を支援する活動、それは、これまで商工会、商工会議所その他農協を含めて、各種な層でやられておったわけでございますけれども、昨今NPOという形でされる方々の数が非常に増えているという状況でございます。そういった中で、これまで商工会、商工会議所等につきましては、もとよりみなし中小企業ということで中小企業保険法の特例というものが掛かっておったわけでございますけれども、それと同様に、これからそういった同等の支援事業をやっていくようなNPOにもその支援措置をかぶせていくということで今回この対象に加えていったということでございます。
委員御指摘の、保険法の特例だけかということでございますが、実は、何回も申し上げますけれども、地域力連携拠点の中に相当のNPOの方々も手を挙げておられます。そういった方々が拠点として活動し、農協等とつながられて農商工連携に入っていかれるというときには地域力連携拠点として認定して、しかるべき助成措置を講じていくということを考えております。
○松あきら君 ありがとうございました。
時間がそろそろ迫ってまいりました。
農水省所管の資金助成法に対する特例を設けて、助成金の償還期間と据置期間を今回延長したんですね。それは、現行は十年以内、あと、三年以内に償還すると。あと、十二年以内、据置期間五年以内と、こういうふうに延長したわけです。実際のしかし償還期間というのは七年と変わらないんですね。今、農商工連携は非常に私はいい取組だと思っております。商業の観点から見てくるわけですから、今までと違うまさに観点で、とてもいいと思うんですけれども、これをやっても利益が出るまでにやっぱり時間がどうしても掛かるんです。また、その利益が薄い場合もあります。なかなか、自然をまた相手にするところもありますので、大変な状況が出てくるわけです。ですから、実際七年というのはちょっと短いんじゃないかなと、据置きはしようがないにしても、実際は七年じゃなくて十年ぐらい償還期間を延ばしていただければ非常に皆さんが助かると思うんですけれども、これはちょっと短く御答弁、いかがでしょうか。
○政府参考人(小山信温君) お答えを申し上げます。
農業改良資金につきましては、農業改良資金は農業者が農業経営の改善を目的として新たな作物や新しい生産方式の導入を行う場合に無利子で貸付けを行う極めて政策性の高い資金でありまして、無利子という性格から、償還期間は十年と定められているところでございます。
今回の法案におきまして、農商工連携という観点から、農業改良措置を支援する中小企業者についても新たに貸付対象としているところでありますし、また償還期間につきましても、事業活動が軌道に乗るまでに通常よりも長い期間を要することが想定されますことから、償還期間を十年から十二年に延長することとしております。
さらに、いわゆる据置期間、これは返済を猶予する期間ということになりますので、返済をしなくていいという期間でございますが、これにつきましても三年を五年に延長しておるということから、極めてメリットが大きい措置というふうに考えているところでございます。
本資金を有効に活用することによりまして農商工連携の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○松あきら君 しかし、さはさりながら、かなりこの事業が安定するあるいは利益が出るまでに時間が掛かるということで、すぐにはお答えなれないことは分かっておりますけれども、考えていただきたいということを再度申し上げておきたいと思います。
もう一点農水省に伺いたいんですけれども、今特区で建設会社が例えば米とか野菜とか、米、野菜、建設会社が救うがけっ縁農業なんという、こういうのも出ておりますけれども、大変いいことだと思っております。
特区が実は全国展開になって好評と聞いております。何かリース式にして五百法人を目指しているというふうに聞いておりますけれども、さはさりながら、例えば借りた土地を一生懸命努力をして肥沃な土地にして、契約期間が終わって返してくれと言われたらやっぱりこれは困っちゃうわけですし、やはりこれは取得をしてきちんと生産したいと思う方も多いんですね。そして、その農地を取得したりするためには農業生産法人の要件が必要なんですけれども、法人を設立しようとするとですね。役員のうち農業に携わる人が過半数以上だとか、あるいは売上高の半分以上が農業収入でなければならないという規制があるわけであります。
参入企業が自由な経営をして安価で質の高い農作物を作るために農業生産法人の設立要件の緩和をお願いしたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(小山信温君) お答えいたします。
企業が農地を利用して農業に参入するためには二つの方法がございまして、農地法の要件を満たした農業生産法人を設立をする方法と、市町村が適当と認めた区域において特定法人貸付事業を活用して農地のリースを受ける方法、この二つがあるわけでございます。リース方式を活用すれば、農業生産法人を設立することなく企業の形態のまま農業に参入することができるということになっております。
今お話がありましたように、このリース方式による農業参入につきましては年々増加しておりまして、今年の三月時点で二百八十一法人ということになっておりまして、政府といたしましては、平成二十三年の三月までに参入法人数を五百とするという目標を設定し、農業参入に積極的に取り組んでいるところでございます。
また、農林水産省といたしましては、昨年十一月に取りまとめました「農地政策の展開方向について」におきまして、所有から利用への転換を図り、農地は農業資源として有効に利用されなければならないという理念の下に、利用権につきまして規制を見直すことにしておりまして、農業生産法人制度につきましてもこの見直しの中で検討していくという考えでございます。
これらによりまして、農業生産法人の経営発展、農業経営に意欲ある者の参入を図りまして、多様な主体による農地の有効利用を促進してまいりたいというふうに考えております。
○松あきら君 時間が参りました。
耕作地を取得するのはいいけれども、ほうり出して放棄地になると困るとか、いろんな御心配もあったんだと思いますけれども、新たにまた見直していただけるということなので、よろしくお願いいたします。
時間が来ましたので終わります。
ありがとうございました。
○松下新平君 無所属の松下新平です。通告しておりました質問でかなりの部分が重複しますけれども、採決の前の質問ということで、確認の意味でお付き合いをいただきたいと思っております。
まず、農商工連携の法案についてお伺いいたします。
地方経済の状況、それぞれの選挙区のお話もございました。これまでも地域経済あるいは中小企業の支援策についていろんなプログラムを打ち出されてまいりました。ただいま、この分析そして課題についてお伺いしようと思ったんですけれども、しっかりフォローアップを取るという御答弁がありましたので、このことを再度お願いをして次の質問に参りたいと思います。
農商工連携、この成功事例を集めた八十八選についてですけれども、今般、既存の支援策に加えて農商工連携事業に特化して支援策を新たに設ける理由は何でしょうか。既に実施されている事例も新法による支援策の対象となるのでしょうか。また、これまで実施してきたほかの支援策や各府省庁が実施してきたプログラムとの連携、統合はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。御答弁をお願いいたします。
○副大臣(新藤義孝君) 地域経済活性化のためにこの地域経済の中核である農林漁業の活性化、これを今回頑張ってみようということが今度の法案の趣旨であること、そしてまた、農林漁業者に経営やマーケティングの観点を持っていただいて、またそれを加えることによりまして農業と商工業が連携することによって、またITの力ですとか、そういったものを活用していただいて経営や生産の効率化を行おうと、これが農商工連携の目的でございます。
したがいまして、これまでの事業でいいますと、例えば新たな事業分野に挑戦するという新規性の高い取組を支援するのが新連携支援事業ということでございます。また、地域資源として認定したもの、この認定した地域資源を活用いたしまして経済の活性化を図るのが地域資源活用プログラムということでございまして、例えばこれまでワサビの販売を建設会社が行ったと、こういう例におきますと、まずそのワサビを販売するのが地域にとどまらないので、地域外になってしまうので認定されないんですね。それから、農林水産物であるワサビそのものが地域資源の認定にならなかったんです、その区域においては。したがって、どちらの事業にも入らなかったと。こういう農商工連携で既に成功している事例の中でも既存の事業に当てはまらないものがあったんです。
ですから、今度は、いろんな事例を見まして、既存の政策に当てはまらないもの、そして更に枠を広げて応援できるような形でこの農商工連携というプログラムを組んだということでございまして、重複しての認定というのはないということなんです。どれかに当てはまるようにしようと。
いずれにしても、それぞれの分野を、地域力連携拠点においてはそれぞれの事業を取り上げることになっておりますから、総合的に支援をできるようにしようと、こういうことでございます。
○松下新平君 続きまして、本法律案第十五条ですけれども、国は、農商工等連携事業の促進に当たっては、地域経済の健全な発展に配慮するよう努めることという文言がございますけれども、これは具体的にどのような点に配慮されるのか、お願いします。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。
地域経済の健全な発展のために地域活性化に関する施策、いろいろあるわけですが、これらを総動員してきめ細かく適したところに活用していくということで効果を上げていくということが必要であるということでございますが、こういう点を踏まえまして、既存政策との比較の中で事業者のニーズに即した最適な支援制度として活用されることによりまして、地域にあります中小企業あるいは農林漁業者の経営の改善が進展して地域経済の健全な発展のために最大限成果が得られますようにこの農商工連携法、運用、取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○松下新平君 是非よろしくお願いいたします。
続きまして、企業立地促進法の施行状況についてお伺いいたします。
昨年の本法制定による基本計画作成の状況と具体的な立地の実績はいかがだったでしょうか。今後の見直しについてもお答えください。
○政府参考人(勝野龍平君) お答え申し上げます。
昨年六月に企業立地法を施行したところでございますけれども、全国各地で極めて活発な取組が行われてございます。
この法律に基づきまして基本計画が策定されているところでございますけれども、現時点で、四十二道府県で百八の基本計画が策定され、これに国が同意したところでございます。これら百八の基本計画におきましては、今後五年間で約七千九百件の企業立地を目指して、二十八万人の雇用創出と二十一兆円の製品出荷額、売上高の増加を見込んでいるところでございます。
さらに、今後、四十二道府県の中でも地域を変えて追加的に基本計画を作ってくるところや、四十二道府県に入っていない残りの都府県におきましても基本計画を作ってくるということでございまして、約三十を超える基本計画が更に追加的に提出される見込みでございます。
具体的な企業の立地、ゴールでございますけれども、企業の立地という観点からも動きがございます。例えば、秋田県の秋田市には東北フジクラ、あるいは岩手県久慈市には北日本造船、大阪府堺市にはシャープ、こういった企業等々、六十六件の企業立地計画が提出され、これは県に提出されているわけでございますけれども、県に提出されて承認されているところでございまして、今後ますますこの数が増えるのではないかというふうに考えております。
私どもとしましても、地域活性化のかぎを握ります雇用と所得を生み出す原動力であります企業立地が促進されるよう、本法律に基づきまして所要の支援措置を更に強力に的確に展開してまいる所存でございます。
○松下新平君 続きまして、支援施策についてお伺いいたします。
昨年の本法制定に伴って、企業立地情報、手続等に関するワンストップサービス、これを提供します企業立地支援センターが開設されましたけれども、その活用状況はいかがでしょうか。
○政府参考人(勝野龍平君) お答え申し上げます。
経済産業省では、地域への企業立地を促進するため、企業立地に関する情報や手続等に関するワンストップサービスを提供する企業立地支援センターを昨年六月、全国の十地域のブロックごとに設置したところでございます。
企業立地支援センターには企業立地に関する専門家を配置したわけでございますけれども、この専門家に対して様々な企業立地法の活用に関する法律とか他法律についての手続等の相談が参っている状況でございます。こういった相談、この三月末で集計してみますと、民間企業あるいは地方自治体からの相談でございますけれども、合わせて九百九十五件の相談になっているわけでございます。
相談の内容も極めて多岐にわたるわけでございます。例えば、この法律の、どういった形で活用できるのかとか、あるいは地域で基本計画を作ろうとしたときにどういった形で作ったらいいだろうか、あるいは地域活性化協議会ということを設けて、そこで基本計画を、意見を聴くという手続になっていますけれども、一体協議会をどういった形で構成したらいいだろうかとか等々、極めて多数の要望が寄せられているわけでございます。それに対して的確な助言等に努めているところでございます。また、こういった専門家の助言が例えば工業団地の造成あるいは各種の規制手続の進展につながっているというような、具体的な事例、成果も見られるわけでございます。
私ども、今後こういった企業立地センターの活用を通じまして、地域におきます企業立地の促進に一層努めてまいりたいと考えている次第でございます。
○松下新平君 この農商工連携、私の地元宮崎でも、農業県でありますし、大変期待が寄せられております。キーワードとしては、大臣からの御答弁でもありましたけれども、意識を改革していくんだと、そして地域に埋もれている潜在力を発掘していくんだということでございました。
宮崎は今、東国原ブームに沸いておりまして、そういった意味では、具体的に、この宮崎の産品をいろんな工夫で全国あるいは海外にもアピールしているわけであります。東国原知事がトップセールスとして、ネーミングでありますとか奇抜な発想とか、そういったものは大変刺激になっております。そういった意味では、この農商工連携の国の支援と相まって更に地域経済に寄与していただくということで期待もしております。
やはり実際、宮崎にいて思うのは、政治家の言葉で、政治のリーダーシップでしっかり事業を打ち出すということが重要であると思います。甘利大臣も力強くこの農商工連携のことを説いていらっしゃいますけれども、我々も地域でも相まってこの地域活性化のために取り組んでまいりますことをお誓いして、質問に代えさせていただきます。
ありがとうございました。
○委員長(山根隆治君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
まず、中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律案について採決を行います。
本案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○委員長(山根隆治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
この際、鈴木陽悦君から発言を求められておりますので、これを許します。鈴木陽悦君。
○鈴木陽悦君 私は、ただいま可決されました中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党・無所属の会及び公明党の各派並びに各派に属しない議員松下新平君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律案に対する附帯決議(案)
地域経済を活性化するためには、地域経済の中核をなす中小企業者と農林漁業者が業種の壁を超えて有機的に連携し、それぞれの保有する技術や産品等を活用することで、両者の強みを活かした活動を促進することが重要であることにかんがみ、政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一 基本方針は、農商工等連携事業計画及び農商工等連携支援事業計画の作成に資するよう、具体的かつ明確に定めるとともに、事業計画の認定に当たっては、関係省庁が連携し、手続きの簡素化を図り、その公正性及び透明性を確保すること。また、中小企業及び農林漁業をめぐる環境の変化に対応し、かつ事業者等のニーズを十分に反映させるため、適宜適切に見直しを行うこと。
二 中小企業者と農林漁業者の連携を強めるには、両者を結び付ける専門家の役割が重要であることから、農商工等連携事業計画の作成、商品の開発・生産・販売等の各段階における支援体制を整備するとともに、商工業及び農林漁業の実情等に精通した専門家を育成・確保するため、予算措置その他の必要な支援策を講じること。
三 本法律案の趣旨、内容について関係者に周知徹底するとともに、農商工等連携事業や農商工等連携支援事業を効果的に支援する観点から、経済産業省及び農林水産省を始めとする関係行政機関、地方公共団体、商工会・商工会議所、食料産業クラスター協議会、金融機関等との緊密な連携体制を構築すること。
四 農商工等連携事業の促進を効果的かつ効率的に支援するため、他の類似又は関連する施策との有機的連携を図るとともに、政府全体として、これらの施策の在り方について、利用者の利便性の向上等の観点から、不断の見直しに努めること。
右決議する。
以上でございます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(山根隆治君) ただいま鈴木陽悦君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○委員長(山根隆治君) 全会一致と認めます。よって、鈴木陽悦君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
ただいまの決議に対し、甘利経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。甘利経済産業大臣。
○国務大臣(甘利明君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
○委員長(山根隆治君) 次に、企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
本案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○委員長(山根隆治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山根隆治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
次回は来る二十日火曜日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午後三時五十一分散会




















