環境及び公害問題に関する調査(副大臣答弁)                       参議院環境委員会-2号 2008年03月25日

2009年7月28日 20:53

           環境及び公害問題に関する調査(副大臣答弁)

         169--環境委員会-2 平成200325

 

 

 

○委員長(松山政司君) ただいまから環境委員会を開会いたします。

 委員の異動について御報告いたします。

 本日までに、中村哲治君及び大久保潔重君が委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえ君及び松野信夫君が選任されました。

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○委員長(松山政司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。

 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官鎌形浩史君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

○委員長(松山政司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

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○委員長(松山政司君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政の基本施策に関する件及び公害等調整委員会の業務等に関する件について質疑を行います。

 質疑のある方は順次御発言願います。

 

○福山哲郎君 福山でございます。

 大臣、副大臣、皆様におかれましては御苦労さまでございます。今日は三十分しかないので、もういきなり本論に入らせていただきたいと思います。

 温暖化の問題については、随分、佳境に入ってきたというか、洞爺湖サミットを目前に政府内の動きも活発化をしていると思いますし、また、つい先日でございますが、予算委員会のさなかに三月の十四日から十六日まで千葉でグレンイーグルス対話の閣僚級会議がありまして、鴨下大臣も御出席をいただいたということで本当に御苦労さまでございます。

 私も当時、ブレア・イギリスの前首相とも個別にお目にかからせていただいて温暖化に対するかなり強い決意をもらいました。なかなかリーダーシップがあって、EUを引っ張っていく決意もあって、なかなか政治の力というのは大きいなと思っておりましたが、鴨下大臣はバイではブレア前首相とはやられなかったんですよね。要は、会場でということですよね。是非、大臣にもブレアばりに引っ張っていっていただきたいと私は期待しておりますので、よろしくお願いします。

 本論に入ります。今月初めに政府は国連の条約事務局に非常に重要なポイントになります二〇一三年以降の温室効果ガスの排出削減の枠組み交渉に対する日本提案を提出をされました。主要検討項目として八つの提案がなされています。私も手元に持っておりますが、相変わらず、長期目標については世界で半減ということで、我が国の総量削減目標については言及がありませんでした。法的拘束力についても、法的拘束力のない共有されたビジョンという、何を言っているんだかよく分からない提案がなされておりました。

 で、二〇五〇年、現在より半減というのは、安倍総理のときからもうずっと日本のポジション変わらないんですが、それ以上にはなかなか前に進んでいないと。私はこの議論をもう大臣と何度もやり合っているので、大臣ももう耳にたこができて嫌だと思いますが、国連の条約事務局に対する日本提案というのはやはり二〇一三年以降の枠組みについて非常に重要だと、ましてや洞爺湖サミットで議長を務める日本についてはこの提案をベースに議論がスタートするのではないかと私は思っておった関係上、若干失望をしておりました。なぜ我が国の長期目標、せめて五〇%以上削減と何らかの形で言及がなかったのか、大臣、お答えをいただけますでしょうか。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 今月、国連事務局に提出した次期枠組みに関する提案について我が国は、今先生おっしゃったように、各項目ございますけれども、要約しますと、気候変動枠組条約の究極の目的の実現には、世界全体で長期的な排出削減のパスを共有することが必要であり、その前提として目指すべきビジョンを共有することが必要と、こういうようなことをまず申し上げて、その後に、そのビジョンに基づいて地球全体での実効性のある排出削減が図られるよう、世界が協調できる中期のピークアウトに向けた方策及び長期の対策を検討すべきと提案したわけでございます。

 この提案については、長期目標を設定する目的は、各国が今後の課題を共有する上で認識を共有することにあり、長期目標は次期枠組みにおける中期目標とは異なり、法的拘束力のない共有されたビジョンに位置付けていると。まあ何言っているか分からないかも分かりませんけれども。

 なお、我が国の長期目標につきましては、これは今後の国際交渉を見極める必要がありますが、日本の目標を打ち出す時期が来るというふうに考えておりまして、必要な検討を今鋭意進めております。

 

○福山哲郎君 大臣自ら何言っているか分からないとおっしゃったのがもうそのとおりでございまして、中期目標も長期目標とは何か今関係ないみたいな、関連しないみたいなこともおっしゃいましたし、さらには日本の長期目標、削減目標についても検討中だと。私は去年の十月の十六日からずっと実は待ち望んでいて、ずっと検討中、検討中と言って、もう洞爺湖サミットまで目前になっているという状況でございまして、本当にそれでいいのかなと。

 まさに、大臣おっしゃられました中期目標もここに書いてあるんですが、主要排出国によるセクター別積み上げ方式の国別、いいですか、総量目標の設定方法を検討と書いてありまして、国別総量目標の設定方法を検討するというのは削減目標ではありません。つまり、国で一体どのぐらい出すんだということの話にはなりますが、実は中期目標のところでも削減という言葉がありません。これやっぱり、こういう状況でどう洞爺湖サミットをリードされるおつもりなのか。私にとっては、なかなか、大丈夫かなと失礼ながら感じているところでございまして、国の総量削減目標も、結局これ半年間出てきていないわけです。

 もう大臣はよくお分かりですから、私は大臣をこれで責める気はないですが、大臣は、年内にと実は去年の秋には言及をされたと。総理も、作るんでしょうということを、作ればいいんでしょうという御議論もされたと。ところが、現実問題として政府内の調整が付かずに、結局、条約事務局への提出の文書も、まさに大臣が言われたように、大臣すら訳が分からぬと言っているんだから、条約事務局も訳が分からぬでしょう。これで一体どう議長としてまとめるのかということについて、まあ幾ら言っても変わらないんで、僕も何か言うのもせんないんですが、大臣、いかがですか。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 私の認識では、先生がおっしゃった国別総量目標は削減目標と同義だというふうに考えています。

 ですから、削減目標については、これは負担の公平性を確保するという観点から、セクター別アプローチと、こういうようなことを提唱しておりますけれども、削減可能性を積み上げて主要排出国間で比較、分析するという方法で検討をすると。目標の合理的、客観的な相場観を形成すると、こういうようなことにはこれは資するものだというふうに思っております。

 また、加えまして、我が国の国別総量目標については、これは国内で必要な検討作業を精力的にやっているところでありまして、すべての主要排出国の参加や公平性の確保を念頭に、国際交渉の状況を見つつ、いろいろとこれから国際会議がございます、特にG8の環境大臣会合あるいは最終的には洞爺湖のサミットがありますし、同時期にMEMがありますので、そういうようなことを踏まえつつ、これは私の考えとしては早めに明確に出したいというふうに思っておりますし、何よりも、そういうようなことで明確な姿勢を示すことが、日本がサミットにおいてリーダーシップを取ったというあかしになるんだろうというふうに認識しております。

 

○福山哲郎君 いつも大臣とはここまでは大体共有できるんですが、済みません、経産省からも今日は副大臣、お越しをいただいていますが、先ほど環境大臣が言われた総量目標でございますが、中期計画の国別総量目標は削減目標と同義だと今、環境大臣はおっしゃられました。私も同義だと思っているんですが、経産副大臣も同義ということでよろしいですよね。

 

○副大臣(新藤義孝君) 基本的には今、環境大臣がおっしゃられたことのとおりだろうと思っておりますし、現状の京都議定書においても、削減目標ではなくて総量が、目標が記述されているわけですね。それは一九九〇年比でマイナスになっているから削減だということなのであって、我々は世界中でこの排出量をどうやって削減するかという目標の下で、何年までにどれだけのものを、量にしますと決めているわけですから、これは総量目標と削減目標は同意義であると、このように理解をしております。

 

○福山哲郎君 ありがとうございます。

 これも環境大臣とよく議論している話で、環境大臣は理解していただいているので、もう一度確認したいんですが、昨年のバリのオールドAWGでは、IPCCの二五から四〇%削減が二〇二〇年までということを、批准国はそのことを認識しているということについては合意をしました。

 つまり、今二〇二〇年について日本はまだ何も中期目標を定めていないわけですが、この二五から四〇のオールドAWGで認識を共有化したことについては、この提出文書はあるけど、条約への提出文書はありますが、そのAWGの合意はまだ残っているというふうに考えてよろしいですね。その確認はさせてください。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 今お話しになった数字は、これ京都議定書に基づくオールドAWGのバリでの結論文書において、IPCCのシナリオに基づいた場合、先進国がグループとして削減する必要がある幅を二〇二〇年までに一九九〇年比で二五から四〇%の範囲で削減することが必要であるというふうな指摘をしていることを認識すると、こういうようなことでありまして、この認識を踏まえて今後、国際交渉が進められることとなりますが、国別の目標は本オールドAWGの交渉の成果そのものであり、今後、交渉を通じて目標が設定されていくものであります。

 日本提案はバリ合意を踏まえて、主要排出国の参加や公平性の確保を念頭に国際交渉を進めていくために提案していくものでありますから、おっしゃるとおりに、オールドAWGにおける二五―四〇という数字を認識するというようなことはそのまま生きているということでございます。

 

○福山哲郎君 南川さん、どうぞ、手を挙げました。

 

○政府参考人(南川秀樹君) 私ども事務方、各省と連絡を取っておりますけれども、そういったAWGでIPCCが指摘していることを認識するということについては共有の理解、共通の理解があると考えております。

 ただ、委員御指摘のとおり、日本が三月七日に提出しました新AWGサブミッションでございますけれども、これはあくまで今回の三十一日から始まりますAWGが、要は今後二〇〇九年末に向けてどういう段取りで何を議論していくかということを決めるための素材を出せということでございます。したがいまして、その作業対象項目とか作業の進め方とか作業スケジュールとか、そういったことを中心に出せということで注文が来ておりますので、少し具体的には日本としてどういう対策を取るか云々の問題とは違うことが要望されているということから、恐縮ですが、若干の認識のずれが出ているのかなと考えております。

 

○福山哲郎君 分かりました。ということは、このAWGへの提出文書はそのまま、もちろんなんですが、このまま移行してサミットでの議長の提案というふうに直接にかかわるわけではないということを今、南川さんはおっしゃったんだと思います。

 しかしながら、若干懸念するのは、今回の三月に行われたグレンイーグルスの対話の閣僚級会合において日本が議長として提案されたことはほとんどこのことと変わらないんです。こういう実態があるから我々としては、若干今の南川さんの話が少し、ちょっと懸念を持たざるを得ないというのが実態だと思いますが、これ別に事務方に言ってもしようがないですが、事務方からさっき答弁があったので、もし南川さん、お答えいただければ。

 

○政府参考人(南川秀樹君) 二週間前の千葉での会議でこのセクトラルアプローチの問題について日本が問題提起をして、それについて突っ込んだ議論がされたことは事実でございます。

 ただ、私どもとしては、特に鴨下大臣がその基調講演の中で、まずもってこれは、セクター別のアプローチというのは、日本は国別総量を掲げてやるんだということに何ら変わることはないんだと、その方法論の一つであって、これについては国環研など様々な研究がございますから、それを集めて、むしろ世界でオープンにシンポジウムをやろうじゃないかということで、そういったワークショップをやることで世界的に議論をするということで、すべてを、何かを隠して進めようというんじゃなくて、オープンにして国際裏でその公平性の議論をしようじゃないかということでございます。そういう意味で、私どもとしては今回のそのサブミッションの提出について、それをずっと引っ張って、それがCOPのまとめを遅らせるような、そういったことにしてはならないと認識をしております。

 

○福山哲郎君 遅らせることはならないと認識をしていただいていることは評価をしますし、よろしくお願いしたいと思いますが、私は、実は今日のこれまでの質問の中で一度もセクトラルアプローチという言葉は使っていません。まだ一回も多分出していなかったはずです。それから、何か隠し事をしているという話も一度もしていません。逆に、南川さんが意識されればされるほど何かあるのかなと思ってしまいますが、まあそんなつまらないことはやめておきましょう。

 三月の十九日、経産省は長期エネルギー需給見通しの案を発表されました。これは作業大変だったと思いますので、そのお力には大変敬意を表したいと思いますが、二〇二〇年時点で最大限導入ケースをこれで見ても、CO2は九〇年比三%程度しか削減できないとなっています。これは三月の十九日の経産省の長期エネルギー需給見通しの中身でございます。

 先ほどの話は、二〇二〇年は二五から四〇という、オールドAWGである種合意をされた認識に基づいて二〇二〇年はやりたいというふうにおっしゃっておられました。ところが、片方でこの時期に出てきた長期需給見通しだと九〇年度比三%しか削減できないとなっていると。これは一体どういうことなんだと。単純に考えても、そこの調整は一体どうするんだというふうに思います。

 今後のサミットに向かっていくときに、今、鴨下大臣は、日本も中期目標、長期目標を出すことが責任だとおっしゃっていただきました。もうそのとおりだと思いますが、実際に経産省の需給見通しでは三%程度しか削減できないと言っています。それも最大限です。まさか洞爺湖サミットで我が国も最大限三%ですと表明するわけではないと私は思っているんですが、これ環境大臣と経産副大臣、両方に御答弁いただきたいと思います。

 どちらでもいいです。じゃ、鴨下大臣。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 今のエネルギー起源のCO2について省エネ、新エネに関して技術的なポテンシャル、これを一定の仮定を置いて試算した一つの見通しだというふうに私どもは考えています。加えて、環境省が目指しているものは、低炭素社会への転換に向けた削減見通しについては、これ個々の対策技術の導入ポテンシャルだけではなくて、例えば都市や交通の在り方などの抜本的な見直しや、国民、事業者の行動の変革、排出削減を進めるための政策手法の在り方、こういうようなことをすべてを総合して考えると、こういうような認識でありますから、その中の一つの、例えば省エネ技術と、こういうようなことに関しては今先生おっしゃったことなのかなというふうに私どもとしては認識をしているところであります。

 

○副大臣(新藤義孝君) 大変微妙なところだと思うんですが、私どもは、これは正確に言葉を選びますと、先ほど先生がおっしゃったようなオールドAWGのこの指標は二五%から四〇%削減する必要があると指摘していると。で、それを認識していると。しかし、これは先進各国がこのシナリオに沿ってIPCCのシナリオに沿って削減することを合意しているわけではないんだと。また、IPCCにもいろんなシナリオがあるというのは先生も御承知のとおりだと思っております。

 私どもが今回出しましたこの長期エネルギー需給見通しは、これは三年に一度程度の改定で、今回十三回目と。そして、最大限の技術開発をやって最大限の努力を行った場合にこれだけの効果が得られるということで、エネルギー起源のCO2につきましては一九九〇年比三%削減する見通しだと、こういうことでございますが、いずれにしても、これに加えて新たな技術革新だとか更に努力を行って、またセクター別アプローチですとかいろんな工夫をして、更に削減を努力しようと、こういうことではないかなと私は理解しております。

 

○福山哲郎君 これね、政府のやり方の問題なんですけど、今、目達計画が閣議決定されようとしているんですよ。これで第一約束期間六%何とかしますという議論をようやくしていて、それに対してもう今できないんじゃないかと言われていると。洞爺湖サミットには、今申し上げたように、オールドAWGの中で、合意の中で二五から四〇ということを認識してやるんだと、さっき大臣も確実にそうおっしゃられた。ところが、同じ時期に長期需給見通しが出てきて、これには最大限で三%しか削減できないとおっしゃっていると。

 一体これは、我が国の立ち位置というか、我が国は一体どういうポジションに今いるんだと、これ世界中から見ても分からないですよ。だって、僕ら国内にいて分からないんだから。これ一体どういう交渉をしようといって、またどういうふうに洞爺湖でこれは議長がリーダーシップを取ろうとしているのか、私は本当に分からないんですね。

 新藤副大臣のおっしゃったことは、経産の立場でおっしゃればそれは分かると。長期需給見通しでいえば三%だと。あとはいろんな技術革新等をしていかなきゃいけないというのは分からなくはない。分からなくはないけど、もう二月とか三月後に日本のポジションをはっきりしなきゃいけないのに、まさかこれ三%だというんじゃないかなといって、私はどうするのと思っているんですけど。これ、答え求めてもしようがないんですけど、大臣、どう思われます。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 多少繰り返しになりますけれども、エネルギー起源のCO2については、今経産省の試算としてはこういうような数字があると。これは一つの試算でありまして、トータルでいうと、我々は二〇二〇年までには、単なる今の技術水準を延長線上で延ばせばそれでかなうという数字じゃありませんから、例えていえば徹底した新技術、イノベーションを進めるというようなことと、加えて、例えばCCSのような新たな技術を導入するとか、こういうようなことのすべてを導入してやるというようなことで、そちらの方については我々がしっかりと全体像を組み立てて、そして世界に向けてそれなりのメッセージを発信したいと、こういうふうに考えているわけであります。

 

○福山哲郎君 恐らくもう時間がないので、もう最後残っていた、最後にしていた質問をあえて意見として申し上げますと、二月の二十二日に地球温暖化問題に関する懇談会を総理が立ち上げられました。これはいろんな温暖化に対する協議をすると。三月の六日に国内排出量取引制度に対して環境省が研究会みたいなものを設置をしました。三月の七日に経産省が地球温暖化対応のための経済的手法研究会というのを設置をいたしました。

 これ、洞爺湖サミットを目の前に、こんな三つつくって用意ドンで走らせて、どうやってまとめるんですか。今の長期需給見通しと目達計画と、そしてこの条約に対する意見の表明も含めて、相変わらずみんなばらばらに走っている。それぞれがそれぞれ言いたいことを言っている。最終的にまとめに上がったときには調整が付かなくて、さっきまさに大臣が言われたような、何を言っているのか訳の分からないことを言っていると。これどうやって議長を務めるんだというのが、もうさっきから同じことを言いますが、私の認識です。ただ、ちょっと今日聞いておきたいことがあるので、そのことについては問いません。

 さっき申し上げたグレンイーグルス対話、三月十四から十六日の問題ですが、これに対する、環境大臣、本会合の評価についてお述べをいただけますか、短めにお願いします。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 二日間にわたって各環境大臣が集まって議論をしたわけでありますけれども、私は、ポスト京都のフレームワークについては、例えばさっきセクター別アプローチの話と、第一日目に少し誤解がありました。それを受けて私は次の日の基調講演の中で申し上げたのは、共通だが差異ある責任と各国の能力と、こういう原則がまずあって、そしてその後に、仮に言えばセクター別な積み上げという一つの議論もあるんだと、こういうような話で、多分多くの国の大臣方は納得してくださったというふうに私なりには思っています。

 ですから、まず日本がしっかりと示さなきゃいけないのは、セクター別アプローチというのが、これがいわゆる国別総量目標に代替するものではないんだという、こういう認識をしっかりと持っていただけたというふうに思っておりまして、まあ方向性としては私はそれなりにこのグレンイーグルス対話は成功裏に終わったと、こういうふうに認識をしております。

 

○福山哲郎君 まあ、鴨下大臣は正直な方ですから非常に難しい言い回しをされましたが、誤解があったことは間違いないんですが、十五日午前の会合後、議長総括で、甘利大臣がセクター別アプローチについて有効性について共通認識を得たと発言されたと報道されていますが、その認識に変化はあったのかなかったのか、その認識はもう変えられたのか、そこは副大臣、いかがでしょうか。

 

○副大臣(新藤義孝君) これは、いわゆる共通だが差異ある責任、これがセクターアプローチの中でどのように体現されるか、ここに多少の誤解が出たと。そして、引き続いて甘利大臣も、南アフリカ、それから中国、オーストラリア、いろいろと懸念を表明された大臣ともバイの会談を行いまして、各大臣から、日本の立場、またセクター別アプローチの理解は進んだと、このようなお答えもいただいております。

 いずれにいたしましても、このセクター別アプローチがすべての主要排出国にとって納得できる、また有効なアプローチであるということを私たちはしっかりと説明していかなくてはならないんじゃないかと、このように思っております。

 

○福山哲郎君 先ほど鴨下大臣が言われたセクター別アプローチと総量削減目標は別だと、総量削減目標があった上でだということに関しては新藤副大臣も同じ御認識ということでよろしいですね。

 

○副大臣(新藤義孝君) それでございまして、国別総量目標はこれはこれでもう設定すると中期目標にも書いてあるわけですから、しかしその手段としてのセクター別アプローチというものを追求していこうと、こういうふうに私は理解しております。

 

○福山哲郎君 報道によれば、非常に日本のまとめ方について不満が各国から出されたと。例えば、事前準備したG20のバックグラウンドペーパーにセクター別アプローチに対して非常に強調して書かれていたところがあったこととか、議長としてのまとめのときに、セクター別アプローチの重要性について議論をしたいという問題提起があって、重要性について議論をしたいというような形でほかからはいろんな意見が、懸念や反対の意見があったと。また、議長サマリーに対しても、先ほど申し上げましたように、共通の理解が得られつつあるというふうに取りまとめたことについて、そういったような議論を全く反映していないというようなことが実は各国の閣僚や大臣、閣僚から意見が表明をされたと。

 先ほど、若干の誤解があったというふうにおっしゃいましたが、これはやはり国内でやられた会合だから実はこれだけ報道で中身が明らかになります。この実は会合の回し方の問題にしても、やっぱり本当に途上国やそのほかの閣僚に不信感が残ったのか残らないのかも含めて、私は洞爺湖サミットに向けて非常に懸念を持っているところでございます。

 先ほど、鴨下大臣も新藤副大臣も、それぞれバイでやって誤解を解いて理解が深まったという表現があったというふうに言われましたが、それが本当に真実であって各国にいろんな形での理解が深まることを私も願っていますが、やはり洞爺湖サミットではこのような形の議論の進め方についてはできるだけ慎重にお願いをしたいというふうに思っているところでございます。

 鴨下大臣、どうですか。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 今先生おっしゃるように、経緯については、多分、報道されていることもかなりの部分、事実だろうというふうに思います。

 そういう中で、会議は二日ありましたから、あの二日目のところでそれぞれ、甘利大臣も私も含めてですが、単純にセクター別アプローチということだけ日本が申し上げているんではないと、こういうようなことについてきちんとした説明をいたしまして、まあ私も南アもドイツも、それからブラジルも、そしてイギリスも、そういうような方々と立ち話のような形で議論をしました。そういう中で、一つの積み上げの方法論としてセクター別の言わばベンチマーク方式のようなものについてはそれなりに私は科学的な根拠があると思います。

 ですから、それはそれとして、しかし国別総量目標ということ、あるいは何度も申し上げますけれども、共通だが差異ある責任と、こういうような基本原則は絶対に揺るがないんだと、こういうようなことは、これから幾つかの国際会議がありますけれども、その中でもきちんと申し上げて、しかし日本なりのリーダーシップを取れるような形での発言も加えてやっていかなければいけないと思います。

 

○福山哲郎君 ありがとうございます。是非、御努力いただければなというふうに思っています。

 先ほど申し上げましたそれぞれの経済的手法に対するまとめにしても、先ほど大臣がおっしゃられた国別総量目標がまずありきだという話は、我が国が国別の削減目標を提示をしなければ、それは幾らこの委員会の中でそう言っていても国際会議の中ではなかなか説得力を持ちませんので、そのことについて早急に結論をお出しいただきますことをお願いいたしまして、時間になりましたので質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

 

○松野信夫君 民主党の松野信夫です。

 私の方からは、大臣が所信でも触れられました水俣病の問題について御質問したいと思います。

 水俣病の問題、非常に長い歴史があります。最近でも、九五年の村山内閣のときに一応の政治決着というのが見たわけでありますが、その後、唯一残っていたいわゆる関西訴訟、この判決が二〇〇四年、平成十六年の十月十五日、最高裁判決がありました。

 最高裁は、水俣病の発生拡大について、国及び熊本県の国家賠償責任を認めたわけでありまして、また水俣病の認定基準としても環境省が固執をしております昭和五十二年の判断条件、これによらずに四肢末梢優位の感覚障害有する者を被害者というふうに認めたわけでありまして、症状に応じて弁護士費用を除きますと四百万、六百万、八百万という形の賠償を命じたわけであります。

 こうした中で、現在、公健法の認定申請するものも非常に増えている。また、新保健手帳と呼ばれる一定の医療救済、これを受ける方も非常に増えている。正確な数字は教えていただければと思いますが、私がつかんでいるところでも、今年の一月末で五千九百一名が公健法の認定申請、それから新保健手帳の交付申請には一万七千四百九十名、こういうことで、九五年当時、政府解決策で解決を見たのが約一万二千名でしたが、現在ではそれをもうはるかに上回る二万三千人程度が手を挙げている、少なくとも医療の給付は受ける、こういう事態になっているわけであります。大変な被害が残されているというふうに言ってよいかと思います。

 一方、裁判をされていらっしゃる方も昨年十月時点で千四百九十四名、熊本地裁などで裁判を起こされている。私がついせんだってお聞きしましたところ、また最近、数十名の方が裁判を起こす予定であると。ですから、国、熊本県、チッソを相手に裁判する人が千五百名を突破することはもう必至だと、こういう状況で、非常に深刻な状況、またいろいろとこれまでの政策による救済がいろいろ複雑に重なり合っておりますので非常に複雑化をしている、こういうふうに私は認識をしておりますが、まず冒頭、大臣のこの水俣病問題における現状の認識はどのようなものか、お尋ねしたいと思います。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) もう既に先生専門家でいらっしゃいますから、私から申し上げることもないわけでありますけれども、現状の認識としましては、特にこれは長い苦難の歴史と、それからこれまでの救済補償をめぐる経緯、こういうようなものはもう今先生からもるるお話がありました。今なお認定申請等による救済や裁判による解決を求める方々がたくさんいらっしゃる、こういうようなことで、この様々な現状を十分に踏まえながらこの課題に取り組んでいく必要があると、こういうふうに認識しているところでございます。

 そういうような認識の下に、今、地域の人々が安心して暮らせるような社会をつくっていくため、これ、水俣病被害者の救済と紛争の解決を図ることは極めて重要なことと考えておりまして、現に今与党でもPTが動いておりますけれども、そういうようなところとも連携をしながらしっかりと対応してまいりたいと、こういうようなことでございます。

 

○松野信夫君 今大臣から非常に深刻な問題だという御認識が示されましたが、ただ、率直に申し上げて、所信をお聞きする限りでは、どうもその辺の大臣の認識というのが伝わってこない。

 というのも、今年三月十八日に大臣の所信、議事録確認しましたが、二行、特に水俣病問題については云々と、与党のPTと連携して取組を進めます、これだけであります。

 ちなみに、昨年十月十八日に、これは第百六十八臨時国会でも同じ鴨下大臣が所信を述べられておられるので、どういうふうな言い方をされているかと思って調べましたら、全く同じです。議事録上、全く同じで、厳密に言いますと、議事録で唯一違うところがありましたのは、特に水俣病問題についてはというのが、百六十八国会のときには「特に」の下に点が付いている、今回の百六十九通常国会では点が付いていないと、これだけなんです、違いは。あとは全く同じ内容を言われているだけであって、正直言うと、大臣がこの水俣病問題について真剣に、深刻にお考えになっているかどうかというのはいささか疑問なしとはしないわけであります。

 ちなみに、前の若林環境大臣の時代も、ほぼ、多少言い回しは違いますが、ほぼ同じような所信で、与党PTと連携して頑張りますと、その程度のことを繰り返し繰り返しこの間述べておられるわけでして、本当に真剣に向き合っていただけるのかどうかというふうな疑問がないとしないんですが、その点いかがでしょうか。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) この水俣病の被害者の救済につきましては、これ多少繰り返しになりますけれども、与党の水俣病問題に関するプロジェクトチーム、これの中で新たな水俣病被害者の救済策についての基本的な考え方、これが取りまとめられているわけでありまして、今現在は被害者団体あるいは原因企業であるチッソとの調整が行われているところであります。

 単純に調整が行われているという客観的な話ではなくて、私どもも、今日つまびらかにはできませんけれども、水面下ではしっかりとこの原因企業であるチッソとの交渉もさせていただいていると、こういうようなことが現状でございます。

 

○松野信夫君 この間ずっと、今申し上げたように、与党PTと連携をしてという、それの繰り返しで、ただ、私から見れば実際のところはもう与党PTに丸投げに近いのではないかと。環境省独自にこういうふうな解決をする、こういうふうな被害者救済を図るというその具体的なところが全く見えないというふうに言わざるを得ないと思います。

 例えば、被害者の救済というその前提として、被害がどのような実態にあるのか、その被害の全容解明に向けた調査を例えばするとか、あるいは最高裁でも厳しく批判を受けた判断条件、水俣病の認定条件について基準を見直しするとか、そういうようなことも今のところは打ち出しされていらっしゃらない。せいぜい、私から言わせれば、やられたことというのは新保健手帳ということで、医療費だけは何とか面倒を見ましょうと。あとはもう、それこそ与党PTに丸投げという気がしてなりません。

 今大臣の方から、チッソとは水面下でお話をされていらっしゃると、こういうお話聞きました。しかし、チッソはもう責任が確定しているわけで、チッソはもう逃れられないことは明らかなわけですから、それはもう堂々とチッソに要求するところは要求をしてやっていただきたいというふうに思います。

 その責任という意味では、チッソも逃れられませんが、これは最高裁判決決まっているわけですから、国も熊本県もこれは責任は逃れられないわけで、私は正直言って、もう少し、責任が確定した国、環境省が主体性を発揮して是非取り組んでいただきたいというふうに思いますが、この点はいかがでしょうか。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 先生おっしゃることもしっかりと受け止めたいというふうには思いますが、今与党の中で動いていますプロジェクトチームも、平成七年の政治解決の救済策の対象者に準ずる者を救済するという、こういう基本的な考え方で進めているわけでありまして、今までの経緯は私よりも先生の方がもう百倍もお詳しいわけでありますけれども、この平成七年の政治決着と、こういうようなものがございますので、それを尊重しつつ、この度、更にまだいろいろとお困りの方も多いと、こういうような現状を勘案しつつ、政治的にこれは決着するというのが今のところ私たちの基本的な姿勢でございます。

 

○松野信夫君 政治的な解決については私もその必要性は重々認めるところではありますが、ただ、率直に言って、与党が今やっているように、医療費それから療養手当、そして一律の一時金百五十万円というのは、率直に言うと、これはもう最高裁の判決に倣ったものではないと。最高裁自身、症状に見合って四百万、六百万、八百万というような形で賠償金を認めているわけですから、それを一律に一人百五十万円という形で抑えてしまうというのは全く最高裁の趣旨に反するというふうに私は言わざるを得ないと思いますし、私は、何よりもまず被害実態の全容解明、これをまず国が責任持ってしっかり調査をすると。そこから初めて被害の実態に沿った救済というのが出てくるのではないかと思いますので、まず被害実態の解明、これをお考えになったらどうかと思うんですが、この点はいかがでしょうか。

 

○政府参考人(石塚正敏君) 不知火海の沿岸の実態調査を行ったらどうかというお尋ねと理解しておりますけれども、昨年の春に、私ども、この与党PTの救済策を始めるに当たりまして、保健手帳を持っておられる方、あるいは認定の方で認定申請をされておられる方々、約一万人を対象として実態調査を行ったところでございます。そういう意味では、まだ救済されていない方の調査を行ったということが言えると思いますが、これを、仮にもっと対象を広げて救済を求めておられない方まで手を広げて調査をする、つまり四十何万人の調査を行うべきかどうかということにつきましては様々な課題があると考えております。

 一つには、こうした方々に検診を行うとするとすれば、大変今は人材不足になっておりますが、医師、看護師というものを大量に動員する必要もあろうと思いますし、また一番問題になりますのは、こうした個人情報の取扱い、こうした調査を本当に望んでおられるのかどうかということについても十分配慮しなければならない、個人情報の取扱いというものが本当に担保できるかどうか、こうしたものを皆さんが望んでおられるかどうかということについても若干疑問があり、また課題があるというふうに考えているところでございます。

 今後とも、慎重にこうした問題については考慮していく必要があろうかと考えております。

 

○松野信夫君 被害実態については、熊本県もこの地域に住んでいた四十万人対象にやろうというふうに言っているところですので、是非前向きに考えていただきたいと思います。

 次に、これは最高裁判決の後、小池、当時の環境大臣の下でつくられました水俣病問題に係る懇談会がございました。この懇談会は十三回にわたって議論を重ねて、二〇〇六年、平成十八年の九月十九日に提言書がまとめられております。私は、この提言書は相当に評価ができるというふうに考えております。認定基準まで踏み込まなかったのは非常に残念でありますが、それ以外の点についてはかなり評価していいというふうに思っております。

 特に、この提言書の中で、新たな救済、補償の恒久的な枠組みを構築せよというふうにも言っておられます。そして、政府全体として被害者支援総合基本計画、これは仮称ですが、そういうものを策定せよとか、あるいは水俣地域を福祉先進モデル地域、これも仮称ですが、そういうのに指定して、高齢の被害者あるいは胎児性の患者への福祉政策など、こういうものの提言をしております。今申し上げたように、私は大変評価していいと思っているんですが、しかし実際のところ、環境省は、どうもこれ、ガス抜き程度にしかお考えになっていないのではないかなと。この懇談会のメンバーもなかなか立派な方々集められて、このこと自体はよかったんですが、提言は提言で出しておきながら、ほとんどこの提言が取り入れられていないというふうに言わざるを得ないと思うんですが、この点についてはいかがですか。

 

○政府参考人(石塚正敏君) 水俣病問題に係る懇談会の提言におきましては、命の安全の危機管理体制あるいは被害者の苦しみを償う制度づくり、そして環境・福祉先進モデル地域の構築等、多岐にわたる御提言、御提案というものをいただいたところでございます。

 この提言を受けまして、水俣病被害者の救済策につきましては、先ほど大臣からも答弁申し上げましたように、与党プロジェクトチームと連携しつつ取り組んでいるほか、水俣病被害者等の福祉対策等を推進しておりますけれども、提言書に書かれているとおり、被害者支援総合基本計画の策定等、提言の中には、実現は決して容易ではなく、また時間の掛かるものも含まれているという状況でございます。

 環境省といたしましては、引き続き提言として尊重しつつ、粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。

 

○松野信夫君 引き続いて粘り強くというのは、悪いけど本当にもうお役所言葉だなというふうに言わざるを得ないですね。これは、この提言書は具体的に、今私、申し上げたように、一定の政策の策定、これをちゃんと打ち出しているわけです。ですから、例えばこの点は難しいけどこれについてはここまでやっているというような、一つ一つそれについてはお答えできないんでしょうか。

 

○政府参考人(石塚正敏君) 相手のある項目もたくさんございます。そういう意味ではなかなか時間も掛かるというものもあるところでございますが、具体的にどうであるかというお尋ねでございますので、例えば水俣病問題に係る懇談会の提言のうちで、各省庁における被害者・家族支援対策部局の設置、あるいは被害者支援総合基本計画の策定等につきましては、各省庁、各府省あるいは庁にこの提言についての御説明を行うなどの対応を行っているところでございます。また、新たな救済、補償の枠組みにつきましては、先ほどもお答えしましたように、与党プロジェクトチームと連携しながら取り組んでいるというところでございます。さらに、水俣地域のもやい直しの支援、あるいは環境・福祉先進モデル地域の構築ということにつきましては、関係県市と協力しながら、幅広い主体の参加により事業の展開を現在進めているというところでございます。

 繰り返しになりますが、環境省といたしまして、大変時間の掛かる作業ではございますけれども、引き続きこの提言を尊重しながら取り組んでまいりたいと考えております。

 

○松野信夫君 提言のことをしっかりやろうとすれば、私は、少なくとも厚労省、そして総務省と環境省と、せめてこの三つが一定のチームをつくるなりしてやらなければ駄目だというふうに思います。今のお話聞く限りではどうもそういうような取組すらなされていないようですので、是非それは進めていただきたいと思います。

 実は、せんだって、この懇談会の中心メンバーであった方々と何人かいろいろお話もいたしました。大体皆さん口々に言っています。自分たちはガス抜きの対象じゃないぞと、自分たちは相当真剣に議論をして取りまとめを行ったと。かなり途中、環境省から、特に判断条件、認定基準の問題についてはいろいろと介入をされて、それこそ苦渋の選択みたいな形で、そこは受け入れざるを得なかったけれども、真剣な議論をして提言をまとめたと。ところが、実際のところはもうほとんどそれが受け止められていないということで、これは懇談会の座長は有馬先生でしたが、有馬さんをまた囲んでこの検証会議をやりたい、本当に自分たちのこの提言がどこまで真剣に受け止められて、どこまで実現しているか検証会議をやりたいと。これは真剣におっしゃっておられますので、そこはしっかり受け止めていただきたいと思います。

 大臣、何かありましたら。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 今部長の方からお話をさせていただきましたけれども、この懇談会、本当に日本の有数の、それぞれ見識をお持ちの方々がお集まりでありまして、ある意味で包括的におまとめをいただいているわけでありますから、私たちもこれに沿う形でしっかりと取り組むべきと、こういうふうに考えております。それで、今部長から話をさせていただきましたけれども、特に取り組めることからしっかりと今順次取り組んでおります。

 加えて、やはり最終的には新たな救済、補償の枠組みを早急に打ち出すことと、こういうような提言もいただいておりますので、これを受けて今まさに与党の水俣病問題に関するプロジェクトチームが鋭意検討をしていただいて、加えて、それを受けて我々が最終的にどういうような結論に至るかと、こういうような今段階だろうというふうに思っております。

 

○松野信夫君 ずっと与党PTと連携という話がありますが、我々民主党の方もしっかりこの解決に向かってのスキームづくり、近々取りまとめて明らかにしたいと思いますので、与党ばかりでなく民主党の方とも是非いろいろと御協議進めていただきたいというふうに思います。

 さて、それで、実は今週の日曜日、三月二十三日に熊本県の方では知事選がありまして、新しい県知事さん、元東大の教授であられた蒲島郁夫さんが当選をされました。もちろん、この県知事選の中では水俣病問題どうするかと、これは大きな争点でありまして、各候補者それぞれマニフェストの中でうたっておられました。当選された蒲島郁夫さんも、このマニフェストの中で水俣病の解決をしっかり取り組むというふうにうたっておられるわけで、私はこれまで、率直に言うと、熊本県知事と大臣との間でのいろんな協議というものが必ずしも十分になされていないというふうに思っておりますので、是非、知事も新しく間もなく就任しますので、鴨下大臣との間でしっかり協議する、あるいは協議するような場面を是非つくっていただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 三月の二十三日に選挙において蒲島郁夫さんが当選されました。四月の十六日から新しく熊本知事に就任されると、こういうようなことというふうに伺っておりますが、水俣病問題は熊本県を始めとした関係県市の協力を得ながら取り組んでいくと、こういうようなことが不可欠でありまして、今までも関係県市とは情報交換等をやってきたところでありますけれども、今先生からのお話もありましたし、もちろん熊本県と協力をしなければ進まないわけでありますから、環境省の立場としても新しく知事になられる蒲島さんとも連携をしてしっかりと取り組んでまいると、こういうようなことで、四月の十六日以降、できれば早い時期に一回お会いしたいというふうに思います。

 

○松野信夫君 これは、国も熊本県もこれは最高裁で責任を問われたわけですから、是非よく御協議をしながら進めていただきたいと思います。

 また、新潟については新潟水俣病があるわけです。率直に言うと、新潟水俣病については新潟県あるいは新潟市は法的には責任を問われたわけではありません。ありませんが、しかし実際のところ、新潟県知事はこの新潟水俣病問題については、もう正直言って国よりも熊本県よりも、責任問われたわけではないんですが、かなり積極的に取組をしておられるというふうに私は思います。

 新潟県の泉田知事は、この新潟水俣病問題についての懇談会というものを開催して、その懇談会の提言が本日、三月二十五日、知事に最終報告がなされるという事態であります。その最終報告の中身見ますと、国がなかなか動かないということで、それじゃということで新潟県独自で毎月一定額の療養手当を支給しようと。しかも、それは国の認定基準よりも幅広く認めて、新潟水俣病患者さんについては生涯にわたって支給しようと。具体的な金額まではまだ決まってはおりませんが、方向性としてはそういうような提言が今日出されて、泉田知事もそれを踏まえてそういう方向を打ち出されているということで、二〇〇八年度中には実施の方向だと。そうすると、責任を問われた国、熊本県がもたもたしているときに、責任を問われていない新潟県がこういう真剣な取組をしておられると。これは一体どういうことかなというふうに私は思います。

 こうした新潟県のこの県独自の取組については、大臣はどのように評価しておられますか。

 

○政府参考人(石塚正敏君) お尋ねの新潟水俣病に係る懇談会が最終提言を取りまとめ、その提言によって患者支援の独自の施策として、仮称ではございますが、新潟水俣病療養手当というようなものの支給が提案されているということは承知をいたしております。この最終提言書につきましては、懇談会が新潟県に対し、新潟水俣病対策について独自に取り組む施策というものを提言されたものと認識しておりまして、環境省として評価をする立場にはないというように考えております。

 環境省としましては、こうした現状も含め、引き続き与党PTや関係県市と連携を取りながら、水俣病被害者の救済策の実現に向けてあらゆる努力をしてまいりたいと考えております。

 

○松野信夫君 もう時間ですからやめますが、しかし今の答弁はちょっとひどいな。評価する立場にないというような問題じゃないわけで、新潟水俣病についてもやっぱり国とそれから新潟県と、そこはしっかりよく連携取りながら被害者救済というのを進めるのがこれは本筋だと思います。是非、国と熊本県、そして新潟県、新潟市、そこはしっかりお互いに連携取りながらやっていただきたいと、評価する立場にないなんて、そういう人ごとみたいなことは是非やめていただきたいということを最後に申し上げて、時間ですので質問を終わります。

 ありがとうございました。

 

○轟木利治君 同じく民主党の轟木でございます。よろしくお願いいたします。

 私の方からは、廃棄物リサイクルに関する質問をさせていただきます。

 まずは、今回の鴨下環境大臣の所信表明の内容についてお聞きいたします。

 所信表明の中で大臣は資源生産性を表明されております。この資源生産性の概要と具体的な方向性についてお聞かせください。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 資源生産性とは、これは一定量当たりの天然資源等の投入量から生ずる実質国内総生産、実質GDPを算出することによって、産業や人々の生活がいかに物を有効に使っているか、すなわちより少ない資源でどれだけ大きな豊かさを生み出しているかと、こういうようなことを総合的に表す指標であります。

 第一次循環型社会形成推進基本計画におきましても、資源生産性を二〇〇〇年の一トン当たり約二十六万円から二〇一〇年に約三十七万円と、約四割向上させることを目標としてきました。二〇〇五年には約三十三万円まで向上しておりまして、目標達成に向けて順調に推移してきたと、こういうようなところであります。まさに、本日、閣議決定した第二次基本計画においては、資源生産性を二〇一五年に一トン当たり四十二万円と二〇〇〇年から約六割向上させると、こういうようなことを目標にしておりまして、この達成に向けて3R政策を中心に関連施策を積極的に推進していきたいと、こういうふうに今考えるところでございます。

 

○轟木利治君 今、資源を有効にということで、これがいろんな地球温暖化にもかかわると思うんですが、私たちは大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会経済活動が地球環境に大きな負荷を掛けているという認識に立って、3Rを通じた循環型社会を形成しなければなりません。この考え方に立ち、可能な限りリサイクルを推進していくことが大切であると思います。自分たちが使ったものは自分たちの責任においてリサイクルしていく、国に置き換えてみれば国内で発生した廃棄物は国内でリサイクルしていくと、このことが原則であろうと思っております。

 しかし、廃棄物がリサイクル品として循環している間はいいんですが、この廃棄物が資源として評価されてくると、市場メカニズムが働き、価格変動が発生いたします。そうすると、確立したはずのリサイクルシステムが成り立たなくなる、この現象が今、国内のリサイクルシステムの中で起きているのではないかと思います。

 個別の問題点については後で触れますけれども、一つの例といたしまして申しますと、国内で発生する廃棄物の代表に鉄くずスクラップがございます。これはリサイクルというよりも資源として流通しておりますが、今の鉄くずが市場メカニズムによって価格高騰し、六、七年前まではトン当たり一万円前後であったものが、直近ではトン当たり五万円前後となっております。

 この背景には、国内の需要増もありますけれども、それ以上に中国、韓国などの需要増と、それに伴う輸出価格の高騰が大きな要因となっております。加えて、ここ二、三か月では、建築基準法改正に伴う需要減によって鉄くずの発生が減少しているため、トン当たり一万円も高騰しております。

 また、廃棄物の中に含まれるレアメタル、日本では都市鉱山とも呼ばれますが、世界の消費の二、三年分に相当すると言われるこの希少金属が国内に存在しているとも言われております。その金属の代表が携帯電話でございますけれども、この中には金、銀、銅、パラジウムが使用されております。しかし、現在の回収率は平成十八年度の国内出荷台数五千万台に対し、国内の回収台数は約六百万台でございまして、一二%にすぎません。今世界的に発生している原油やレアメタルの資源不足は国民の皆さんに大きな影響を及ぼし、また資源インフレも引き起こしております。言うまでもなく、日本には天然資源がございません。しかし、製品として使用した廃棄物の中には、この携帯電話のような貴重な資源が残っております。

 以上を踏まえますと、国内で発生した廃棄物は原則として国内でリサイクルしていくことが非常に重要であると考えますが、環境大臣としての御見解をお伺いいたします。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) まさしく先生おっしゃることに私も同感でございます。循環型社会構築に当たっての基本的な考え方として、まず各国の国内で循環型社会を構築し、次に廃棄物の不法な輸出入を防止する取組を充実強化し、その上で循環資源の輸出入の円滑化を図ると、こういうような考え方に基づいて、廃棄物処理法上も国内で発生した廃棄物についてはまず国内で処理することを原則とすべしと、こういうふうに考えます。

 また、今後の政策の方向性としては、循環型社会形成推進基本法に定めてあるとおり、適正な物質循環の確保に向けて、廃棄物等の発生抑制、再使用、再生利用、熱回収、適正処分と、こういうような対策を優先順位に基づいて廃棄物の発生抑制を最優先に進めるとともに、廃棄物からの資源回収に一層取り組む、こういうことが必要だろうというふうに思っております。

 これらの考えを踏まえまして、この第二次循環型社会形成推進基本計画を本日、閣議決定したところでありまして、今後、同基本計画に基づきまして、3Rの推進に向けた取組を一層進めてまいりたいと、こういうふうに考えております。

 

○轟木利治君 同じ方向性ということで、よろしくお願いしたいと思います。

 では、具体的にその事業も含めて現状をちょっと少し御確認させていただきたいと思いますが、エコタウン事業、ゼロエミッション構想について経済産業省にお聞きいたします。

 現在、エコタウンプランの承認件数は二十六件と聞いております。平成十八年、十九年は承認実績はありません。この二十六件の稼働状況、採算状況並びに今後の方向性について御説明をお願いしたいと思いますし、現地である県の方で少し聞きましたら、設備は設置したもののリサイクル材料がうまく手に入らないといった現状で採算割れになっているということもお聞きしました。現状と方向性についてお聞きいたします。

 

○政府参考人(伊藤元君) 先生御指摘のとおり、エコタウン事業につきましてはこれまでに全国で二十六地域のプランを承認いたしまして、平成九年度から平成十七年度まで、経済産業省として五十一の事業につきまして補助事業を実施してまいりました。

 そして、エコタウン事業の状況でございますけれども、これにつきましては、エコタウンプランを承認いたしましたそれぞれの自治体からの報告やアンケート調査によりまして、その実態把握に努めております。

 その一部を御紹介させていただきますけれども、まず稼働状況につきましては、本年度に実施をいたしましたエコタウン連携促進等基礎調査事業におきまして、エコタウン承認自治体を通じた調査でございますが、施設稼働率が八〇%以上の企業が三九%、稼働率が六〇%以上から八〇%未満の企業が二七%ということで、この二つを合計しますと三分の二が六〇%以上の稼働率になっているということでございます。

 それから、採算状況につきましては、各年は調査しておらないんでございますけれども、平成十七年度にやりました調査によりますと、収支実績の回答のあった三十六事業のうち、この時点では二十四事業が単年度収支の黒字になっているということでございます。

 先生御指摘のとおり、昨今の中国等を始めとした途上国の大変大きな需要増によりましてリサイクル資源に限らず、天然資源につきましても国際価格が暴騰しているという、高騰しているという状況でございまして、そうした観点で申し上げれば、すべての事業者がそうした資源価格の上昇に直面をしているという状況でございます。

 こうした中で、先ほど大臣からも御指摘ございましたけれども、本日、閣議決定されました第二次環境型社会形成推進基本計画におきまして、地域内の循環を基本としつつも、高度な処理技術を要する循環資源をより広域化させていく地域循環圏の構築という視点が出されておるわけでございます。やはり、事業者が持続的な発展基盤を整えていくということからいたしますと、いわゆる規模の利益ということも考えながら、より大きな域内で資源の調達等を進めると、そして処理も拡大をしていくという形を取って経営の安定化につなげていくということではないかと思います。

 いずれにいたしましても、経済産業省といたしましては、関連の事業者それから地方公共団体とも引き続き緊密に連携をいたしまして必要な対応を取ってまいりたいと考えております。

 

○轟木利治君 ありがとうございます。

 しかし、六〇%以上の稼働が三分の二で、二十四件が収支が黒だというのもちょっとこれは解せない数字だとは思います。稼働六〇%で収支が取れるような状態ではないと思いますし、二十四件の黒字も補助金が出たその単年度の計算ではないかとは思いますし、そういった意味では稼働率をしっかり確保するということ。こういったリサイクル事業というのはそんなにもうかるわけではなくて、企業も社会的責任として私は取り組んでいると思いますので、そういったことも含めてしっかりフォローのほどをお願いしたいと思います。

 それから、リサイクルの関係の問題点について幾つかお聞きをいたします。

 まずは古紙の再生問題についてでございますけれども、再生年賀はがきの古紙配合比率が業界全体として基準に達していない問題が発生いたしました。循環型社会形成推進基本法の第十二条では国民の責務として、国民は再生品を使用することと明記されております。国民の皆さんはこの趣旨を理解し、また再生紙という記載内容を信じて使用してきたわけでございます。今回の企業側の行為は、国民の皆さんに対する裏切り行為であるとも言えます。しかし、業界全体が同様の行為を行ったということは、裏を返せば技術的な問題や古紙リサイクルシステムに異変等が発生したのではないかとも推測されます。

 この問題に対する現時点における環境省の受け止めと今後の対応について、環境大臣にお伺いいたします。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 環境省はグリーン購入法の取りまとめ官庁としてこの問題にかかわっているわけでありますが、本問題はグリーン購入の信頼を揺るがし、今先生おっしゃるように、特に国民の無償の努力あるいは善意によって進められてきたリサイクル社会を言わば著しく損ねた、こういうような意味で問題は極めて重要だというふうに思っています。

 調査の結果によりますと、全般的に言ってかなり以前から多くのメーカー、多種類の製品で大量に、かつ大幅な配合率不足を来す形で意図的に偽装が行われてきたというふうに言えると思います。各製紙メーカーに対しては、過去の偽装について企業としてのコンプライアンス、それからグリーン購入法に基づく配合率を偽ってきたこと、さらには国民が無償で紙のリサイクルに協力してくれていることを裏切ったと、この三点についてきちんとそれぞれ国民が納得できるようにけじめを付けるべきだと、こういうようなことを申し上げてきました。

 これに対して各メーカーで対応策の取りまとめが順次今行われているところでありまして、これらがそれぞれ、社会的な責任として企業が国民に評価されるような、こういうような結果になってもらいたいと、こういうふうに今各メーカーに申し上げているところであります。

 また、今技術の問題というようなこともお話になりましたけれども、これもまだ最終的な評価、検討が固まっておりませんけれども、ある意味では一〇〇%古紙でも十分に技術的にもやれると、こういうようなこともあるようでありますし、加えて、これグリーン購入法導入時に各メーカーがやれると、こういうようなことで導入したわけでございますので、残念ながらそういう期待を裏切ったということであります。

 ただ、今後具体的に現実に即してどういうような形でやるかというようなことは、今まさにメーカーが対応策を順次進めているところでありますから、それを見極めてしっかりと環境省としても取り組みたいというふうに思っております。

 

○轟木利治君 是非それぞれの企業の自主的な反省において対応策を取っていただきたいと思います。

 ちょっと時間の都合もありますので質問を飛ばしていきますけれども、次にペットボトルのリサイクルについてお伺いいたします。

 現状の数字でいきますと、二〇〇六年度の数字でございますが、ペットボトルの販売量が五十四万トン、一方、回収量が三十六万トン、その差が十八万トンあります。この十八万トンがどこへ行ったんでしょうかということと、回収量のその三十六万トンに対しまして再商品化量が十九万トン、その差が十七万トンでございます。単純に三十五万トンぐらい行方不明になっているわけでございますけれども、この状況について環境省にお伺いいたします。

 

○政府参考人(由田秀人君) 容器包装リサイクル法の対象となっておりますペットボトルにつきましては、平成十八年度におきまして約五十四万トンが販売されまして、そのうち約三十六万トンが市町村や事業者によりまして回収されております。十九万トンが国内におきまして繊維やシートなどの製品に再商品化されたと見込まれておるところであります。

 この回収が確認されていない十八万トン、いわゆる全生産量五十四万トンから回収をされました三十六万を引いた部分でありますが、これにつきましては、海外へ輸出されましたか、あるいは再商品化のために回収されず処分がされたものと考えております。

 また、回収が確認されたにもかかわらず国内で再商品化とならなかった十七万トンでありますが、これも海外へ輸出されたものも一部ございますが、国内での再商品化の過程での残渣として処分された部分もあるというふうに考えております。

 今後は回収されずに処分されるペットボトルを減らすために、容器包装リサイクル法に基づきます市町村のより適切な分別収集を更に推進いたしますとともに、国内におきますペットボトルの適正かつ安定的なリサイクルを図るために、指定法人によるいわゆる有償入札や平成十八年度の国内のこの容器包装リサイクル法の改正により明らかにしました国の方針に基づきまして、この分別収集されたペットボトルの指定法人への円滑な引渡し等を促してまいりたいというふうに考えております。

 

○轟木利治君 そうしますと、リサイクルされて再商品化されたのが販売量に対して三五%ぐらい、歩留りを考えても四〇%から五〇%に満たないぐらいだと思います。要は半分が処分されているということ、まあ輸出もあるかと思いますけれども。

 私もそうですけれども、毎日ペットボトルを買って、ラベルをはがして、すすいでちゃんとしている国民の皆さんが大半だと思います。それに対してこういった状況というのは、その信頼を裏切ることにもなるかと思いますし、やるんであれば徹底的にやっていただきたいなと思います。

 それから、本来であればこのペットボトルも、ガラス瓶みたいなようにそのままの形で使うのが本来求めるべき姿ではないかと思ってございます。技術的な問題もあろうかと思いますが、そこら辺の方向性についてお伺いいたします。

 

○政府参考人(由田秀人君) 循環型社会推進基本法におきましては、先ほど大臣からも御答弁していただきましたように、いわゆる環境負荷低減の観点から、第一にリデュース、第二にリユース、第三にリサイクルという優先順位で取り組むこととされておるところであります。

 ペットボトルを始めといたします容器包装につきましては、容器包装リサイクル法に基づくリサイクルというのは一定程度進展をしてきているという認識をしておりますが、リデュースやリユースの取組につきましては、今後より一層進展させていくことが重要と認識をいたしております。

 このため、ペットボトルを始めとした容器包装につきまして、特にリユースの促進とか、デポジットなどの活用による循環的な利用促進について検討するための研究会を設置いたしまして、今月七日に第一回の会合を開催したところであります。

 安全性の確保とか、あるいは品質保持、また回収システムの構築など論点も多いわけでありますが、本研究会では様々な立場の方々の御意見を賜りながら、ペットボトルを始めとした容器包装の循環的な利用の在り方について検討してまいりたいというふうに考えております。

 

○轟木利治君 もう時間ですので、本来、最後に鴨下大臣に総括的にお伺いしたかったんですが、時間が来ましたので、終わります。

 

○橋本聖子君 自民党の橋本聖子でございます。久しぶりに質問に立たせていただきます。

 今、環境問題というのは、地球規模で考えていくことはもうもちろんでありますけれども、宇宙の規模で環境というものがどうあるべきかということをしっかりと今、教育の時点からもやっていかなければいけないもう時代が来ているんだなということを改めて今感じているところであります。

 特に今回の北海道洞爺湖サミット、ここは私の地元でもあるわけですけれども、民間の企業も含めまして、より一層力を入れて今準備に取りかかっているところでありまして、そういったことを含めて、環境をテーマにしたこのサミットを、北海道のみならずですけれども、日本がしっかりと議論をしていく中でリーダーシップを取って、世界にこの環境というものを発信する大事な役割を果たしていかなければいけないところでありますので、地元といたしましても今全力でそのお手伝いをするべくやっているところであります。

 そういった中で、クールアース推進構想に基づきまして、地球全体の排出量の早期ピークアウトと、二〇五〇年までの、早期の、排出量の半減を目指していく中で、議長国としてこれからどのように世界をリードしていくのかということの取組について、現在の状況も含めてこれからの取組について、さきの先生方への答弁とちょっとダブってしまうところがあるかと思いますけれども、お尋ねをしたいと思います。これは副大臣にお願いしたいと思います。

 

○副大臣(桜井郁三君) 今年行われます北海道洞爺湖サミットにおいて日本は環境立国として世界をリードしていく、先ほど先生お話ありましたように、環境問題というのは地球規模で、日本だけでできるものでもございませんから、しっかりしたリーダーシップを取っていけたらというふうに思っております。

 そういう観点から、福田総理は今年一月にダボス会議においてクールアース推進構想を発表いたしました。この構想は、主要排出国がすべて参加する仕組みづくりや公平な目標設定に取り組む中で、我が国としては主要排出国とともに今後の温室効果ガスの排出削減について国別総量目標を掲げて取り組むこととしております。そして、世界全体で二〇二〇年までに三〇%のエネルギー効率の改善、百億ドル規模の新たな資金メカニズムの構築、そしてイノベーションとして革新的技術の開発と低炭素社会への転換などを提案しているところでございます。

 今後、こうした国別総量目標の設定方式や低炭素社会づくりなどに関する作業を加速しつつ、五月に神戸で開催されますG8環境大臣会合では、鴨下大臣が議長として各国の環境担当大臣と議論を進め、我が国の提案に対する各国の理解を求めていきたいと考えておるところでございます。その上で各国共通の認識を醸成していくことにより、北海道洞爺湖サミットにおける首脳間の議論に向けて適切にインプットできるよう努力していく所存でございます。

 

○橋本聖子君 ありがとうございます。

 やはり、しっかりとした議論をしていく中で日本が議長国としてリーダーシップを取っていかなければいけない、その方向性というものをしっかりと進めていっていただきたいというふうに思いますし、これは環境省だけではなくて、各省庁との連携といいますか、取組が絶対的に必要になってきますので、そのことも含めて、今副大臣がおっしゃったように、この環境サミット大成功に向けて是非取り組んでいただきたいというふうに思います。

 次に、鴨下大臣にお伺いをしたいというふうに思いますが、一月に行われたダボス会議におきまして、福田首相が、京都議定書に定められていない二〇一三年以降の温室効果ガス排出削減について国別総量目標、先ほど副大臣からもお話をいただきましたけれども、この目標を掲げて取り組む方針を初めて示していただいたわけでありますけれども、この英断については、鴨下大臣が関係閣僚会議等を通じまして、強くといいますか大きな努力をしていただいたからこそ、こういった発言をしていただいたんだというふうに感謝をしているところでありますけれども、この温暖化対策への強い決意を示したことによりまして、政策を一歩踏み出して、また一歩進んだというふうに私どもは理解をさせていただきたいというふうに思っているんですが、ただ、しかしといいますか、現在におきましてはまだEU各国は具体的数値目標で競い合っている状況なわけですね。

 そして、温暖化対策が最重要課題となるこの七月の洞爺湖サミットに向けて世界の世論の流れをやっぱりつくっていかなければいけないというふうに思いますし、そして議長国としての主導権を握るためには、何といっても中期的な削減と具体的な数値目標というものを設定することが私は一つの課題になってくるんではないかと、ここが大きなポイントだというふうに思うんですが、改めて大臣からそのことをお伺いしたいと思います。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 今先生おっしゃるように、ダボス会議で福田総理が、国別総量目標それからピークアウトの時期、こういうようなことを表明されたということは、これは私は、この七月の洞爺湖サミットに向けて一つの大きな前進があったというふうに認識しております。それぞれ各国の評価は様々ではありましたけれども、私は、ある意味でやっぱりダボスの会議の中で一つの大きな注目される点だったんだろうというふうに思います。

 ただ、加えまして、今先ほど議論もありましたグレンイーグルスのG20、こういうようなプロセスを経て、最終的に洞爺湖までいかに日本の中での国別総量目標あるいはこれからのポスト京都のフレームワーク、こういうような問題についてのモメンタムが持続して更にそれが加速するような、こういうようなことが重要だろうというふうに思っています。

 そういう中で、今御指摘いただいた中期的な削減の具体的な数値と、こういうようなことは、これは国内の中でもまだまだ産みの苦しみがありまして、いろいろと産業界のお考え、あるいは我々環境省の考え方、こういうようなものを最終的に調整をして、そしてしかるべきときに日本がリーダーシップを取ると、こういうような意味において、打ち出すべきときはしっかりと打ち出すと、こういうようなことなんだろうというふうに思っています。

 ただ、そのときに我々は一番考えないといけないのは、京都議定書の反省を受けて、ポスト京都においてはすべての国が参加をする枠組みにならないといけないというようなことでありまして、これはもういろいろな議論があります。先進国には先進国の論理、いや新興工業国にはそれなりの考え方、さらにはG77の途上国には途上国の考え方、こういうものがありますから、その中で例えば各国間の削減負担の公平感をしっかりと持たなければいけないと、こういうふうに考えているわけであります。

 この公平感を確保すると、こういうような観点から我が国としては、これは先ほどから議論がありましたけれども、積み上げ型で国別総量目標を検討すると、こういうことが科学的にも有効な手段であるというふうに考えておりまして、これを一つの相場観としてつくり上げると、こういうことをこれからG8の洞爺湖サミットまでの間にしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っておりまして、例えば、これは場所はまだはっきりしていませんが、そういう積み上げ型の言わば国別の総量目標、こういうようなものを検討する国際ワークショップのようなものも学者さんたちに集まっていただいて実行するとか、こういうことを順次やっていって、最終的にはこれはG8環境大臣会合を踏まえて我が国の国別総量目標についてもできるだけ必要な作業を加速していきたいと、こういうふうに考えているわけでありまして、これは先生おっしゃるように洞爺湖サミットで議長国としてリーダーシップを取ると、こういうようなことは我々日本の国全体の目標でもあるわけでありますので、その中で環境分野は極めて重要ですから、先生の御指摘を受けて、我々も鋭意、最大限努力をしたいというふうに考えます。

 

○橋本聖子君 ありがとうございます。

 鴨下大臣は、洞爺湖サミットでは長期目標のほか、中期目標、そして設定方法、途上国の行動とその支援する仕組みを議論すべきだということを提起されて、また、ワークショップですか、五月に、まだ場所は分かっていないということでありますけれども、日本で開催すべきだということもおっしゃっていただいておりますので、是非そのことを踏まえてお願いをしたいと思いますし、また、先ほど国と、まあ環境省といいますか、あとは産業界ともしっかりと話し合った上で設定するというお話がありましたけれども、それはもちろんだと思いますし、同時に、先進国とやはりまた発展途上国との双方の利害を完全に一致することというのはなかなかやっぱりそういう部分は望めないんだというふうに思うんですね。でも、そこの部分で歩み寄りを求めながら粘り強く話合いを続けることによりまして途上国の信頼をいかに得るかということにもやはり今回は懸かってくるのかなというふうに思いますので、是非自ら高い目標を設定できるんだということを示すことが必要だというふうに思いますので、改めてお願いしたいというふうに思います。

 次に、食料の問題について、これは環境にも大変関連をすることでありますので食料問題についてお伺いをしたいというふうに思うんですが、サミットが終わり、そしてこの八月にはお隣中国北京で世界が注目するスポーツイベントのオリンピックが開催をされるということですけれども、その北京で、中国からのことですけれども、この国内におきまして一月の末にギョーザの事件が発覚をしたわけでありますけれども、このことによって、風評被害も含めて、ギョーザだけではなくてあらゆる冷凍食品も含めて、そういった産業にかかわる企業というのは大打撃を受けた状況になっているわけなんですけれども、その中で国民の食料自給率や食の安保ですね、安全保障に対する危機感というのはより一層今高まっているところなんだというふうに思います。

 食料自給率が我が国は三九%でありますから当然フードマイレージというものも高いわけでありまして、二〇〇一年度で約九千億トンキロと、これはもう世界最大なわけであります。輸送エネルギーを大量に消費しているわけですので温室効果ガスも発生して、環境に大きな負荷を与えているということはこの数値を見ただけでも大変なことになっているわけなんですけれども、その中で、日本への食料輸入に伴って生じる輸出国の水使用量というのがまたすごいんですね。一年間の合計で約四十二・七立方キロメートル、四百二十七億トンということで、ちょっとその数字を聞いただけでは想像が付かないような大量な水になるんですけれども、その四百二十七億トンというのが東大の生産技術研究所の研究グループによって明らかにされているところなんですけれども。

 日本は食料という形で世界中の大量の水を輸入しているとも、言い換えればそのように言えることなんだというふうに思うんですが、まだ全体的に水が不足しているということではないのかもしれないんですけれども、世界の発展途上国を見ればもう深刻な水問題に陥っているわけであります。こういったことを考えると、今、地域だけではなくて、世界の水資源というものに危機を感じたときには、もう日本の食料というものが脅かされていくという大変な問題にこれはなるんではないかというふうに思います。

 昨年の十二月に地域の持続的な水資源利用の在り方について第一回のアジア・太平洋水サミットが大分の別府市で行われたところなんですが、水の衛生問題、これはもちろんでありますけれども、気候変動と深くかかわってくるのがやはり水災害なんだと思うんですね。その防止をするという目標設定といいますか、議長総括で採択をされたところなんですが、日本は水関連技術の先進国でもあるわけですので、こういった国際社会への貢献も含めて、水資源ということに関してこれから何らかの形で改善に向けた努力をしていかなければいけないんだというふうに思うんです。

 ODAでは既にいろいろな国に対してインフラ整備というのは行われておりますけれども、環境省といたしましても、やはり例えば人材育成ですとか、そういうことに関しての援助と、支援ということもしっかりと今からやっていかなければいけないんだというふうに思うんですが、その件についての御見解というものを政務官にお伺いしたいと思います。

 

○大臣政務官(並木正芳君) 橋本委員御指摘のとおり、日本は大量の食料を輸入するという中で、バーチャルウオーターとも言われていますけれども、世界中の水を日本に持ってきているんじゃないかと、そういったことでの責任というのもあるわけであります。

 国連の報告によりますと、食料問題以前のなくてはならない安全な水といいますか、それを確保できないという人が十一億人いて、その六割近い約六億人がアジアだということでもあります。また、衛生的な基本的な施設にアクセスできないと、そういう人も八割がアジアにあるということでは、日本の属するアジアにおいて大変基本的に水というものが問題になっているということで、国連でもミレニアム開発目標ということで二〇一五年までにこうした人々の割合を半減していくというようなことであるということで、日本が果たすべき役割も重要であるというふうに認識しております。

 私も、今御紹介いただきましたとおり、昨年の十二月、まさに第一回目のアジア水太平洋サミットと、こういうものが日本の別府で開かれて、皇太子あるいはオランダの皇太子、そして福田総理、森総理が議長というようなことで、世界からアジアを中心に要人が集まっていただいたわけですけれども、そこに出席しまして、我が国を始めとした各国の経験と資源が衛生問題の解決、また水問題の解決のために活用していくこの会合が大変良い機会になると、そういうことを述べさせていただきました。

 環境省としましても、これまでアジア・モンスーン地域の十か国の国々とともに同地域における水環境の適切な管理の強化を目指し、水環境分野にかかわる支援を行うために、アジア水環境パートナーシップ、WEPA、ウエパ事業というふうに呼んでおりますけれども、その事業としてデータベースの構築等の情報基盤整備、あるいは行政官等の人材育成、先生おっしゃるとおりですね、関係者間のネットワークの形成、こういうものを一体的に推進してきました。その別府の会議の後にも、立命館アジア太平洋大学と、こういうのがございますけれども、共催して、そのWEPAの参加者の中から十六人、こういう者もフォーラムに参加していただいたようです。また、環境省とは違いますけれども、JICA等が研修等を行っております。

 こうした関係機関とも力を合わせて、連携して、水問題の解決に日本の技術と、また日本の経験とをもって資していければというふうに思っております。

 

○橋本聖子君 ありがとうございます。

 並木政務官におかれましては、大分の別府で行われた水サミットに御出席をされて、しっかりとした議論の中で我が国の取組についてお話をしていただいた。本当に有り難い気持ちで見させていただきました。

 そしてまた今、人材育成、これを是非お願いしたいという話を私、お願いをしたんですけれども、やはり水だけではなくて、この日本においてもやはり子供たちの時代からしっかりとそういった環境というものに関心を持つ、そして勉強する、そういう教育というものがこれ絶対必要であって、文科省との連携をしっかりと取って、是非お願いをしたいというふうに思うんです。

 並木政務官はいつもマイおはしを持ち歩かれて、割りばしを絶対使わないと、そういった地道な努力をされている方でありまして、そういうことを私たちもその常日ごろの活動を見ながら、そしてまた見習いながら、しっかりとやっていかなければいけないという気持ちでおりますので、是非頑張ってやっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 また、この食料問題にかかわるまた一つのことなんですけれども、今家庭、家計を直撃しているのが穀物高になります。先進各国ではバイオ燃料の需要拡大というものが進んでいるんですけれども、もう時間もありませんのでちょっとかいつまんでの質問になってしまうんですが、三月四日付けの毎日新聞によりますと、環境省が大阪府の協力でE3を試験的に販売する実証事業を始めたところ、石油連盟がETBEを混ぜた別方式のガソリンの販売を始めまして、E3販売に協力した販売店にはガソリン供給やあるいはブランド名の使用を拒んでいるというふうなことが報じられたんですね。

 これはE3とETBEの規格争いということに見えるんですが、一方では、この報道を見ると、環境省の実証事業に協力した販売店が市場ではいじめに遭っているんではないかというような、そういう印象が受け取れるわけですね。そういうふうに思った人も少なくなかったんではないかというふうに思うんですが、まさにこれは経済産業省との連携がうまく取れてないということになるんではないかと思うんですけど、そのことについて、簡潔でいいですので簡単にちょっと説明をしていただければと思います。

 

○政府参考人(南川秀樹君) 御指摘のとおり、今E3という方法、それからETBEという方法、二つの方法がバイオガソリンの導入についてはございます。

 私どもとして、これは経産省も共通でございますけれども、両方とも制度上認められるということでございますし、いずれも温暖化対策として有効だと考えておるところでございます。実際に、沖縄の宮古島では両省協力してE3事業というものを進めているところでございます。

 ただ、御指摘のとおり、大阪の事業につきましては、現状では石油業界の理解を得るに至っておりません。なかなか円滑に進んでないというところも多いわけでございます。私ども、経産省にもお話をしながら、仕事を頼んでおります大阪府とともに関係業界に積極的に働きかけをしていきたい、協力を呼びかけていきたいと考えているところでございます。

 

○橋本聖子君 済みません、環境省の方からも......(発言する者あり)済みません、経済産業省からもコメントをちょっといただきたいんですが。

 

○政府参考人(上田隆之君) 経済産業省でございますが、今、南川局長からお話のあったとおりの事実関係だと思います。

 私ども、このバイオ燃料の導入というのは極めて重要な課題でございます。石油業界もその点は十分理解をしていると思いまして、つい、実は一週間ほど前になりますけれども、私ども、従来、京都議定書目標達成計画の達成ということで、石油業界は二十一万キロリットルを、バイオ燃料を導入すると言っていたことを、私どもの要請というかお願いを聞き入れていただきまして、この一週間ぐらい前に、五十万キロリットルに向けまして業界として導入目標を拡大していくということを表明されたと承知しておりまして、バイオ燃料そのものにつきましてしっかりと環境省と連携しつつやっていきたいと考えております。

 それから、ETBEとE3は、そういう意味では、バイオ燃料の方式として世界各国には様々な方式があり、その方式であるわけでございますけれども、バイオ由来燃料という意味ではどちらも同じでございまして、私どもはこのETBEの実証実験にも支援しておりますし、また、今お話がございましたように、宮古島におきまして、環境省あるいは農林水産省と連携しながらバイオエタノール直接混合方式と、これにつきましても支援といいますか実証実験を行っているところであります。

 石油業界は、このE3方式そのものにつきましては、なお水分混入の懸念等々業界の事情もございまして、彼らはETBE方式というのを主にやっていきたいということを強く主張しているところでございますけれども、私どもは、現在、揮発油等の品質の販売確保に関する法律というのを国会に提出させていただいております。

 この法律は、E3方式も含めまして、そういったバイオ由来燃料の品質の確保というのをしっかりやっていこうということでございまして、こういった法律を踏まえまして、また、環境省と連携しながらバイオ燃料全体の導入に努めてまいりたいと考えております。

 

○橋本聖子君 ありがとうございます。

 E3もETBEも、どちらも支援をしているということですけれども、こういった報道をされることによってあらゆる、いろいろな考えを持つ方もいらっしゃると思いますので、せっかくこれからの地球資源の問題を考える中でこのバイオエタノールということに取り組まざるを得ない状況に今は置かれているわけですので、しっかりと連携を取って推進をしていただきたいというふうに思います。

 まさに、規格は市場が決めるということで、環境大臣が常におっしゃっている全員参加の取組が不可欠であるということでありますので、まさに全員参加ということは、経済産業省との取組ももちろんですけれども、業界の理解を求めて、より適切な規格へと導くための努力というものが必要になってくると思いますので、引き続いてそのことについてお願いをしたいというふうに思います。

 もう一つなんですが、このバイオエタノールというのは、農作物を育てるために燃料を消費して、そして肥料を使って、そしてその土地の地下水を使い、そしてエタノール製造設備でも重油を使うということで、CO2削減効果を疑問視する団体あるいはそういった方たちが多くいるわけなんですね、一方で。そのことについて環境省はいかがお考えかということをお尋ねしたいと思います。

 

○政府参考人(南川秀樹君) 御指摘のとおり、例えばバイオエタノール一つを例に取りましても、ライフサイクル全体を見て温室効果ガスのプラスマイナスを考える必要があると思います。原料の生産から輸送、それから燃料としての使用に至る一連のプロセス、すべて見る必要があると思っております。

 例えば、そうして見ますと、国内で廃木材から製造してエタノールを使いますと、CO2の排出量ではトータルでガソリンよりも八八%少ないと、またサトウキビ、これはブラジルからでございますけれども、ブラジルからサトウキビを輸入すると、そしてエタノールを作るという場合にはガソリンよりもガスが八一%少ないという結果がございます。

 私ども、あくまで、先生御指摘のとおり、ライフサイクル全体の削減効果に着目してバイオ燃料の導入などを進めたいと考えておりまして、ぱっと見たところCO2が減るからということではなくて、全体を見るということについて、その視点を忘れずにいきたいと考えております。

 

○橋本聖子君 ありがとうございます。

 食料をエネルギーに変えるということについては、いろいろな業界も懸念を示しているところがあり、これから、日本も食料自給率三九%となってしまっておりまして、そのことを考えた中でエネルギー、特にバイオエタノールという問題については相当な研究というものもしっかりと進めていかなければいけないというふうに思いますので、よろしくお願いをしたいというふうに思います。

 ちょっと一点、もう一度経済産業省にお伺いをしたいと思うんですけれども、こういったエネルギーを支援していくためには、業界への適切な規格を導くためのやっぱり努力というものと理解を求めるということが必要だと思うんですけど、いま一度その取組についての御見解を伺いたいと思います。

 

○政府参考人(上田隆之君) 業界の理解を求めるように取組を求められているのではないかという御指摘だと思います。

 ただ、基本的には、先ほど申し上げましたが、バイオ燃料というものについては様々な形態のものがございます。私ども基本的には、一定の品質というものが確保される限り、具体的にどのようなバイオ燃料を導入していくのかということは、導入する事業者の方が判断されるということが基本であると考えております。

 E3方式について様々な懸念があったこともございまして、私ども、先ほど申し上げましたけれども、この新しい法律、揮発油等の品質の確保に関する法律の改正案というのを国会に提出しまして、この中で、例えば品質の確保義務あるいは事業者の事前登録制というのを置きまして、消費者の立場から見ても、そのE3を含めて品質の確保に遺漏がないような形で制度の構築というのを目指しているところであります。

 私どもは、まずはこういったバイオ燃料由来の導入促進整備のための環境整備と申しますか、こういったことをしっかりと進めてまいることが必要であると考えておりまして、こういった環境整備を進めながら、関係省庁と連携しながら、引き続き業界の御理解も得ながらバイオエタノールの導入を促進していく必要があると考えております。

 

○橋本聖子君 ありがとうございます。

 やはり、利害が異なる者同士が互いに理解をし合うということは、しっかりとした対話とそして科学的技術というものが必要になってくるというふうに思います。こういったことを含めて、関係各国との相互理解を求めながら、そしてさらには、まずは国内の関係省庁あるいは国民の皆さん、そういった連携をしっかりと取っていくという、やはり地道な作業が必要だと思いますので、是非そのことをお願い申し上げながら質問を終わりたいというふうに思います。

 ありがとうございました。

 

○山下栄一君 公明党の山下でございます。今日は三点、質問をさせていただきたいと思います。

 まず最初に、七月の北海道洞爺湖サミットに向けて、本番のサミット、また関連の大臣会合等、準備されておるわけでございますけれども、世界のまなざしが日本に、主要先進国の首脳が全部集まられますので、集まる中で、私はこのESDの日本の取組を宣伝するチャンスだというふうにとらえておるわけでございます。

 それで、このESD、国連持続可能な開発のための教育の取組状況につきまして各省庁からまず御説明願いたいと思うんですけれども、まず最初に、関係省庁連絡会議をまとめていただいております内閣官房から岩城官房副長官、その次に外務、木村副大臣、文科省の池坊副大臣、その後、環境大臣と、こういう順番でお願いしたいと思います。

 

○内閣官房副長官(岩城光英君) ただいま委員から御指摘ありましたとおり、本年は北海道洞爺湖サミット、ここにおきまして環境が重要なテーマとして取り上げられることが想定されますので、大変重要な年であると考えております。

 そこで、ESDにつきましては、政府としましても、これまで各省がそれぞれ環境教育に関連した施策や関係の国際会議、そういったものを通じた発信等に取り組んでまいりました。また、政府や民間団体及び有識者の意見交換の場でありますいわゆる円卓会議、この開催を通じまして各主体による取組の強化を図っております。

 例えば、我が国は昨年十月のユネスコ総会におきまして、ESDの更なる推進のための決議案を提出してこれが採択されるなど、ESDの積極的な発信に努めてまいりました。

 そこで、北海道洞爺湖サミットやG8環境大臣会合等、一連の国際会議においてこのESDについて最終的にどのように取り扱っていくか、これにつきましては他の参加国との関係もあり、現時点で明確に述べる段階にはありません。しかしながら、政府としては、引き続き関係省庁連絡会議の下、関係各省間の緊密な連携を図りますとともに、政府一体としてその施策の着実な実施と発信を図っていきたいと考えております。

 以上です。

 

○副大臣(木村仁君) ESDにつきましての御質問でございますが、北海道洞爺湖サミット等の国際会議において、環境・気象問題が主な議題の一つになるということは御指摘のとおりであると存じます。

 G8のプロセスは他のG8諸国との協議を経て進めていくものでありまして、したがって最終的に環境問題の中でどのような論点を首脳レベルで取り上げることになるかということは現時点で予断をすることはできないと考えておりますが、持続可能な社会の実現及び環境問題に対処する上でESDは重要であるとの認識は持っておりますので、サミットその他の国際会議で積極的に取り上げられることになるよう努力をいたしている次第であります。

 

○副大臣(池坊保子君) ESDについての文部科学省の取組は、二〇〇二年の国連総会の議決でユネスコが主導機関として指名されております。それを受けまして、私は昨年十月のユネスコ総会に出席し、ESDの更なる取組の強化をユネスコに求める政府代表演説を行いました。また、同総会において、日本がドイツと共同でESDの十年の更なる推進に向けた決議案を提出し、四十五か国の共同提案国を集め、採択されました。

 提案国である日本としては、同決議を踏まえ、率先してESDに取り組むべきと考えております。関係省庁連絡会議の下、各省庁が緊密な連携を図りながら、政府一体として施策の着実な実施と発信をこれからも努めてまいりたいと思います。明確かつ具体的な発言を行っていく必要があると考えております。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) G8環境大臣会合におきましては、これ気候変動、生物多様性及び3Rのこの三分野を中心に議論を行う予定としております。

 持続可能な開発のための教育、ESDについては、この三分野における取組を進める上で特に重要な横断的な事項であると、こういうふうに認識しておりまして、これらの議論の中で取り上げることを検討しております。

 また、同会合においては、NGOあるいは産業界など、関係するステークホルダーと各国大臣との対話セッションを設けると、こういうような予定もありまして、御指摘の環境教育関係者を含め多様なNGO関係者に御参加をいただくと、こういうようなことを期待されるわけでございまして、そういう中でもこの問題について積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えます。

 

○山下栄一君 ありがとうございました。

 先ほども触れられましたように、このESDの取組は、平成十四年、二〇〇二年の地球サミットで、ヨハネスブルク・サミットで小泉総理が九月に提案されたわけですね。この基になったのは日本のNGOでございます。それを踏まえて首相自らが全世界に向かって提案されて、それが最終報告の中に、まあ小さくても入りました。と同時に、国連総会でも、その年の国連総会、年末でしたか、全会一致で可決されておるわけでございます。全世界が、百数十か国がこのESDに取り組んでいこうということで、二〇〇五年から十年、取組やっておるわけでございまして、その提案した日本の総理自らが提案されて、全世界に向かって、今度はそのリーダーの国が、首脳は全部集まると、これは私は絶好のチャンスやと思うんですね。日本のここまでやっていますよということを。

 それで、先ほどもお話ございましたけれども、この首脳会議の最終文書にESDという言葉を入れるということの取組も是非やってもらいたいと思いますし、と同時に、私は、まあ先ほど子供サミットの話もされましたけれども、そういう関連会合ですね、五月の神戸の環境大臣会合、そして六月末の北海道大学における会合、そして本番、そのプレイベントなり、関連イベントのときに、私は活動報告、活動体験報告を是非やるべきだと。日本の国民がここまで意識して、そして取り組んで、そして地域が変わり、ごみの量も減り、そして行動にまで、子供に至るまで、お年寄りに至るまで変わってきていますよという、こういうものを、下からの盛り上がりの活動体験報告を私は全世界の首脳に聞いてもらったらどうかなというふうに、ありとあらゆる場を使って。

 そして、先ほど環境大臣おっしゃいましたように、この自然との共生、生物多様性の観点、そしてまた循環型の観点、そしてまた低炭素社会に向けての、そういう様々なこの取組も入っていると。と同時に、主体はNGOだけじゃなくて、自治体も入っている、もちろんそこには学者も入っているというふうな、そういう中身のある活動報告で、日本一の活動報告、今から探していただいて、そしてそういういろんな場を使って、環境大臣会合の中でもいいし、そのプレでもいいですし、大学の学長の会合でもいいですし、そして本番のところでもいいですけれども、展示とかミュージカルとかいろんなものを使って、活動体験報告を是非やっていただきたいと。そういう上から何か押してくるような抽象的なことやなくて、こういうふうにして国民の意識、住民の意識、子供の意識まで変わりましたというふうなことの含んだ、そういう報告を是非探し出していただいて、もういっぱいあると私は思います。というようなことを是非お願いしたいというふうに思うんですけれども、これをちょっと答えてもらいたいんですけれども、大臣、まとめて、今の私の提案を是非具体化していただきたいなと思います。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) おっしゃるように、私も環境というようなことにおいては、教育ときちんと結び付けるということがこれからライフスタイルを変えていく上でも非常に重要だというふうに思っています。

 先生おっしゃるように、このサミットまでの期間というのは日本の中で絶好のチャンスでもあるわけでありますから、しっかりと我々なりにも取り組みたいというふうに思っております。

 具体的には、これ環境大臣会合及び洞爺湖サミットを見据えまして、ESD関連のプレイベントを様々計画をしております。例えば、G8環境大臣会合のプレイベントとして、五月の二十二日から二十四日にかけて、二十一か国の子供たちが参加する子ども環境サミット・イン神戸、これを開催いたします。また、北海道洞爺湖サミットのプレイベントとしては、六月二十一日に札幌において、大学、企業、NGO関係者が参加する持続可能な社会に向けた高等教育国際シンポジウム、さらに、六月の二十七日から二十九日にかけて北海道を中心とした日本の子供たち、世界十か国の子供たちが参加するこども環境サミット札幌を開催する、こういうような場を使いまして、NGOを含めて様々な主体が活動報告や意見交換をすると、こういうようなことにしておりまして、是非このチャンスをしっかりと国民の皆様にも分かってもらえるような形で進めたいというふうに思います。

 

○山下栄一君 ありがとうございました。

 今のいろいろ、大臣おっしゃったこと、すばらしい取組だと思います。私は、いろいろ苦労をして、こういうふうにして取り組んで、このように住民の意識変わっていったというふうな、そういう体験報告を是非探し出していただいてやっていただけたらなと。

 徳島の上勝町なんかでも、もうあれ何種類でしたかね、基本的にもう焼却場が町には一つもないので、ごみを減らさざるを得ないというので、もうちっちゃい子供に至るまでごみを出さないということを徹底していると、分別収集は何十種類でしたかね、もう日本一の分別収集をやって、ごみじゃなくて資源にするというような取組をお年寄りに至るまで、高齢化率の高い地域ですけれども、中学生も小学生もそういう意識になって、もう日ごろから食べるものとかトレーなんかも色が違えば別にするみたいな、そういうことをやっているということも聞いておりますけれども、そんな取組が、日本全国にもうすばらしい取組があると思いますので、是非そういう報告をこういう場で、晴れがましい場でやっていただけたらと思っておりますので、御提案させていただきたいと思います。

 お忙しいところ各副大臣、ありがとうございました。二番目の──もう結構でございます、結構です。外務副大臣、岩城官房副長官、池坊副大臣、ありがとうございました。全然違う問題に行きますので。

 ガソリンの話なんですけれども、今これ道路特定財源の問題、大きな問題になっておりますけれども、私は非常に、北京オリンピックもそうですけれども、えらい地球環境に国民の意識も、日本の国民も相当意識変わってきていると。そんな状況の中で、このガソリンの値段を下げるということは、ちょっと私はそういう選択肢はないのではないかと思っておるわけでございます。

 まず冒頭、大臣から地球環境対策の観点から、このガソリン、軽油もそうですけれども、そういう暫定率を廃止された場合、廃止されると下がるわけですけれども、そのことに対する大臣の御見解をお聞き、影響ですけれども、お願いしたいと思います。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) ガソリン等の燃料課税が地球温暖化対策上果たしている役割は無視し得ないものがあるというふうに考えます。その税率を下げることが地球温暖化対策に逆行すると、こういうようなことは否めないんだろうというふうに考えております。

 すなわち、一つは、欧州主要国においても地球温暖化対策などを理由としてガソリンの税率を段階的に引き上げており、我が国は欧州主要国と比べ、ガソリンの税負担が相対的に低い状況にあります。

 また、これは国立環境研究所において揮発油税等の暫定税率を廃止するとCO2の排出増につながるという試算がなされています。こういうようなことを踏まえますと、地球温暖化対策の観点からは暫定税率等の引下げというようなことは、これはまさに温暖化に逆行すると、こういうようなことが言えるというふうに考えています。

 

○山下栄一君 局長にちょっとお聞きしたいと思いますけれども。

 これサミット、先進国の代表も来られますけれども、これは既に国会の議論でも御答弁されているかも分かりませんけれども、この暫定率廃止することに伴ってどのような具体的な、CO2の削減という日本のこの市場テーマについてどんな影響があるかということと同時に、欧州主要国は、イギリス、フランス、ドイツそれぞれ上げてきていると思うんですよ。これは暫定じゃなくてもう税金そのものを上げてきているという歴史があるというふうに思うんですけれども、それについての御見解をお聞きしたいというふうに思います。

 

○政府参考人(西尾哲茂君) 環境省におきましては、暫定税率を廃止した場合の影響ということで、これは国立環境研究所におきまして二〇〇八年から揮発油税、地方道路税、それから軽油引取税の暫定税率を廃止した場合に社会全体でのCO2の排出量がどうなるか、こういうことを経済モデルを使いまして試算をいたしております。その試算結果では、暫定税率を廃止した場合にはガソリン、軽油の使用量が増加し、さらには経済全体への波及効果を生ずるということでございますので、京都議定書の第一約束期間の平均で年間約八百万トンのCO2の排出量が増加するというような試算がなされておるところでございます。

 それから、逆に欧州の方ということでございます。先生御指摘のように、欧州主要国では温暖化対策のためということで、ガソリン等の燃料課税について税率の引上げが行われているということでございます。ただ、例えばOECDの統計におきましても、ガソリンだけじゃなくて、自動車の車体の税とかそういったようなものを環境関連税制とくくっておりまして、これ全体を比較しますと、OECD平均で対GDP比が一・八%、日本は一・七%で、まあ一概にはちょっと比較は難しいかなということはございます。

 その中で、ガソリンの課税のみを取り出して税率を引き上げた場合には、定性的には排出抑制に効くとかいうことは考えられますけれども、どういう形でどういう率で、それからどういうことでということを様々な前提を置いて計算しなきゃいけませんので、さっきの国環研で言いましたような意味での定量的な評価ということは困難でありまして、そこはやっていないということで御理解をいただきたいと思います。

 

○山下栄一君 私も、この暫定ということをもうやめて、もう本則で上げていったらどうかなと私は思います。そして、道路を造るということも、もうそれもやめるというのが正しいのではないかと。今すぐそれをやるかどうかは別としてですけど、そういう考え方を持って話し合ったらどうかなと思うんですけれどもね。

 下げるということはあり得ない選択だと。それで、ヨーロッパ並みに私は上げるという議論の話ですけれども、下げるということについてCO2削減にマイナスなんだという数値があるならば、これヨーロッパ並みに税率を例えば五十円程度上げると、上げた場合には、また軽油も八十円程度上げたという場合にはどのようなCO2の削減効果があるかということは試算しておかないかぬと違うかなと思うんですけれども、試算もあり得ると思うんですけど、そういうことがありましたら、答えにくいかも分からぬけど、答えてください。

 

○政府参考人(西尾哲茂君) 今の点、そういう上げた場合のモデルといった試算ということはできていないのでございます。

 ただ、今御指摘でございますので、例えば価格弾性値というのは、こういう場合に短期、代表的な研究では短期は〇・一、長期は〇・四というふうなことがございますから、ガソリン及び軽油の税率について例えば五十円ずつ引き上げるというふうな仮定をしまして、単純に価格弾性値の計算だけを掛けますと、短期でのCO2の排出量は年間八百万トン程度、それが〇・四の長期になりますと約三千万トン程度の減の効果があるかということがございます。

 ただ、例えばその税収は一体今度は何に使うんだろうかと、あるいは他の税はどうなるかと、そういったようなことも全部仮定いたしませんと、全体の影響にこれは直結するということはいけませんので、そういう面で全体の影響につきましては直ちにお答えができないということで御理解いただきたいと思います。

 

○山下栄一君 ガソリンの値段を下げたらうれしいということはちょっと余りにも安易過ぎるなというふうに思いまして、やっぱりそういう環境の視点からもこういう議論はしっかりとすべきであるというふうに思いますと同時に、何に使うかは、私はまあ何でも使えるようにした方がいいと思いますけれども、副大臣、将来的にもう政府としても現行水準維持と、暫定税率を守る、それも本則にしてしまうとか、またその税率を引き上げると、その地球環境の観点から、何に使うかは別として。そういう議論も環境省はやったらどうかなと思うんですけど、どうでしょうか。

 

○副大臣(桜井郁三君) 先生御指摘のガソリン税など燃料課税のみならず車体課税を含めた自動車関係諸税、これは広い意味では環境に関係する税制であると、こういうことを言えると思います。地球温暖化対策の観点から重要であり、現行税率水準を維持することが必要であろうというふうに思います。

 先ほどから、大臣、あるいは答弁があったわけでありますけど、欧州主要国においては既に上げているような、そんなようなこともございますので、その辺もしっかり考えていかなければならないのかなと。

 いずれにいたしましても、環境面からの税制上の対応を検討していくことに当たっては、こうした諸外国における取組の現状や地球温暖化対策全体の中での具体的な位置付け、その効果、国民経済や産業の国際競争力に与える影響などを踏まえて総合的に検討を進めていかなければならないと考えております。

 

○山下栄一君 次の質問に移りますけれども、ペーパー配られていますな。

 お手元に「平成十八年度末で不法投棄等の残存量の多い十カ所について」というペーパーが行っていると思いますけれども。豊島のときに、こんなたくさんの不法投棄があるのかと、瀬戸内海の風光明媚な島にという、大変なショックを日本列島に広げました。そのちょっと後に青森、岩手の不法投棄、これはもう豊島をしのぐ、豊島の三倍近いそういう不法投棄が、これも非常に自然環境のすばらしいところに不法投棄されていたということが発覚したわけでございます。これ、今、ペーパーを見ましたら、どんどん増えてもう当たり前のようになってきて驚かなくなってきておるわけでございますけど、すさまじい、これは産業廃棄物だけじゃないと思いますけど、産業廃棄物を中心とする不法投棄でございます。

 まず、ちょっと時間が余りございませんけれども。青森、岩手、平成十六年一月に新しく作った法律で、全国民がこれを負担して撤去しようというような法律作りましたですよね。これは、ここに運び込まれたごみというのは、青森、岩手が場所なのに日本列島全国から、よう九州から運ぶなという、九州からも運ばれている。大手マスコミのごみも入っている。それから、医療廃棄物、国立病院、県立病院、医療廃棄物もふんだんに入っている、これどうなっているんだと。一万二千排出事業者というふうに言われました。これは、こんなもの何で日本全国の国民が負担せにゃいかぬのやと。だけれども、そういう仕組みをつくって、やむを得ないことでこの法律が今できておるわけでございますけれども、十年、時間限定です。

 この排出者責任の追及はどの程度進んだのかということをちょっと簡単に御説明願いたいと思います。

 

○政府参考人(由田秀人君) 青森、岩手の不法投棄事案のみにとどまらず、いわゆる産業廃棄物の不法投棄に関しましては、まさにまずはその関係者、まずは排出事業者を含めまして不法投棄した者等の責任ということで、ここのところを措置命令等によってきっちりと責任を追及していくことが重要であります。こういうことの観点から、青森、岩手の事件に関しましても、この特措法の適用に際しまして可能な限り原因者を調査しまして措置命令等を掛けていくということを求めておりまして、青森、岩手の事案につきましても関係者に措置命令を掛けておる状況であります。

 他の事案に関しましてもそのようなことを前提に原状回復措置をしていただいているところでありますが、特に実施計画の承認に関しましては、行為者や排出事業者への責任を明確化するなど、引き続き、措置命令の発出や費用徴収など徹底した責任追及を実施していくことを求めているところであります。

 

○山下栄一君 由田部長は廃棄物の問題、もう大変な戦いをされておるわけでございますけれども、私もこのごみの問題は、これは環境省の取組の真ん中に置いてもらいたいなというふうに思っております。不法投棄の場所で、不法投棄のふんだんにあるところで環境サミットやったらどうかなと思うぐらいでございます。ごみを直視するということでないと環境教育は始まらないというふうに。

 このペーパー、もう驚くべきペーパーですけれども、これまだ出てくるかも分かりません。豊島、これ香川県の豊島は大分減っておりますけれども、三重県四日市、秋田県、東北が多いわけです、青森県、物すごい量です、これ。平成十五年に十年時限立法で国の税金でこれを撤去するということを決めました。青森、岩手はこれにも書いています事業撤去費、総事業費六百五十五億、そのうち国は二百八十七億出すということですけれども、このトップテンだけでも、これ一番下の合計書いてあって分かりますように、総事業費一千百五十八億、そのうち国のお金は五百九億と、もちろん交付税措置も入っておるわけでございますけれども、これは、ここに載っていないやつもまだ三つほどあるそうですけれども、これ安易な税金のしりぬぐいはこれは国民納得できないというふうに思います。

 それで、もちろんこれ地域の問題で、もうとてもじゃないけれどもこんな県民税だけでできませんわということで、国、応援してくれよということでこういう措置法ができたわけですけれども。環境大臣同意、そして総務大臣と協議してと書いてあります、法律には。そのときに歯止めしないともうずるずるとモラルハザードを起こして、どうせこれは国が面倒見てくれるんだと、少々の量やったら面倒見てくれへんけど、めちゃめちゃ多かったら国が面倒見てくれるんだということになりますと、これは全産廃業者も知れ渡っていますから、どうせしりぬぐいは税金でやってくれるんだと。代執行といってもとことん追及しないよというようなことになってしまうと思うんですよ。だから私は、環境大臣同意のときが歯止めのところだと思うんですね。だから、書類だけでチェックしたりしないで、そんな簡単に同意したらいけないと私は思うんです。

 そして、これは地元の県とか地元の市町村が見て見ぬふりをしたり、反対運動思い切り起こったり、問題が千度指摘されていても平気で更新の許可をやっているわけですよ、廃棄物業者としての。これは青森、岩手もそうだし、福井の事案も、この前行ってきましたけれども、そういうことです。福井なんて栃木県とか茨城県の一般ごみまで、六十自治体ですよ、産廃だけじゃなくて一般廃棄物まで、それの責任なんか取れませんよと各自治体言っていると。そんなことを私は許したら、何が環境教育ですかと、何がESDですかと、そんなの口だけじゃないですかと、こうなると思うんですよ。

 ESDの取組を、提案者日本の国は持続可能な社会つくるというんだったら、この不法投棄の問題を直視して、簡単には国は同意しないよと。そして、二十四年で時限立法になっていますけれども、こんな安易に先延ばししたらとんでもないと私は思うわけです。バックにはいろんな政治家が動き、そしていろんな勢力が動くということもあるかも分かりませんけれども、このごみの問題を直視せずしてESDということは言えないと、そしてサミットの問題もこういうことの、全世界が注目しているというふうに、中国だけが注目されるんじゃなくて日本も注目されているというふうに思いますので、ちょっともう時間過ぎてしまいましたので、この問題は私は引き続きちょっとまた機会ございましたら質問したいというふうに思っております。

 以上でございます。

 

○市田忠義君 今日は製紙業界の再生紙の偽装問題についてお聞きをいたします。

 私、昨年十月の当委員会で、製紙業界のデータ改ざん問題について質問をして、大気汚染防止法等の違反行為の大本に企業の責任と同時に規制緩和や法令の不備があるということを指摘しました。具体的には、規制緩和で自動測定装置の義務付けがなくなりましたし、データを改ざんしても罰則もありませんでした。

 大臣は私の質問に対して、事業者に対して厳正に対処していくと、そう答弁されましたが、どのように対処されたか、簡単にお答えいただきたい。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 先生から質問をいただいたことはよく覚えております。

 製紙工場における事案に対しましては、都道府県等に対して工場への立入検査や報告徴収を実施し、必要に応じ適正な指導を行うよう要請を行ったところでございます。また、大手を含む多数の製紙工場で法の違反が認められた結果を重大に受け止め、水・大気環境局長から日本製紙連合会長あてに通知を手交しまして、環境法令の遵守徹底に指導したところでございます。

 特に、日本製紙、王子製紙など大手の事業者については各社を個別に環境省に呼び、原因の究明及び再発防止策の検討を直接指示し、報告を求めるとともに、その後も再発防止措置の進捗について報告を求めることにより、法の確実な遵守を求めているところでございます。

 

○市田忠義君 罰則はなかったんですか。罰則についてはどういうふうに今検討中ですか。

 

○政府参考人(竹本和彦君) 本件につきまして、効果的な公害防止の管理の在り方という検討会で、その点幅広に含めまして、現在、専門家の先生方の知見を得ながら、また地方公共団体又は事業者、それぞれの実態も踏まえながら、現在御検討をいただいておるところでございます。

 

○市田忠義君 製紙業界のデータ改ざん問題を契機に事業者と自治体へのアンケートが実施されました。それを見てみますと、例えば、明らかに高い濃度の異常値の発生については五九・三%があると答えて、原因として、五一・二%が施設稼働状況の変動によると。公害防止従事者、これについては、人数が横ばいと答えたのが五〇%、減少、減ったのが二五%。自治体へのアンケート結果を見ますと、定期的な立入検査のマニュアルについて、何と五八・三%がないと回答して、自治体が測定を行わない理由は、人的・予算的措置がないと、そう答えています。

 こういう状況は、私は公害防止の取組が事業者、自治体共に後退しているということを示していると思うんですが、この点について環境省の認識はどうですか。

 

○政府参考人(竹本和彦君) 先ほど先生御指摘の実態を私どもも大変深刻に受け止めておりまして、むしろいろんな資源、リソースというか人的資源も含めまして、やはり効率的、効果的にこの公害対策にも当然投資されるべきである。そういう観点から、実は先ほど申し上げましたが、効果的な公害防止の取組検討会の中でもそういった課題について、例えば地方公共団体で人的な資源、特にシニアな方が退職されると、そういった場合においても、立入りなんかにおいてそごが来さないように、技術的な点でも研修を充実をさせる等々、様々な観点から今御議論をいただいているということでございます。

 

○市田忠義君 異常値が多く発生していながら、事業者の公害防止従事者あるいは自治体の立入検査内容も後退しているというのは、数字から見ても明らかだと思うんです。これでは排出基準超過やデータ改ざんなどの違反行為がなくならないと。

 そういう中で今度は、再び製紙業界で再生紙偽装問題が発生をしたと。再生紙は全体で年間およそ三千万トンが生産をされて、古紙回収量は二千二百八十万トンですけれども、製紙会社二十四社中十七社が古紙配合率の偽装が行われていたと。言わば、大半の製紙会社でそういうことが行われていたと。去年の十月から十二月だけで平均七・七万トンが偽装される。

 長岡中越パルプの社長が記者会見で、一九九〇年から古紙が利用されて、九六年には偽装が始まったと。日本製紙の実態調査回答を読みますと、一九九二年当時、工場内発生損紙が古紙パルプとして認められないことが分かり、古紙パルプ配合率が低いまま生産していたと、そう言っているわけですが、これも環境省の認識を聞きたいんですが、この再生紙偽装はいつから始まったというふうに認識されているか。時期だけでいいです、簡潔に。

 

○政府参考人(西尾哲茂君) 製紙メーカーからの報告によりますれば、まず私どもの直接関与していますグリーン購入法の基本方針を定めた平成十三年から行われておりますし、あるいは、さらにその前の段階は、率先実行というようなことで再生紙が各省で使われ出したわけですが、その九〇年代後半からも偽装が行われていたということでございます。

 

○市田忠義君 九〇年代後半どころか、王子製紙の再調査の結果は八〇年代から偽装を始めていたと。大手が軒並み十年以上前から偽装を行っていたという事実が明らかになっています。

 そこでお聞きしますが、去年の六月に日本製紙連合会が、古紙配合率一〇〇%はかえって環境に良くないと、一〇〇%はやめると、そう言って、七月には同連合会が、バージンパルプから出てくる黒液を燃料にできるのでバージンパルプをもっと増やせないかと、そのためには森林管理もすると、そういう提起をしてきた。

 環境省は当時、既にタイヤだとかRDF、ごみ固形燃料を燃料にしているし、森林もトータルでは減少するとしてこの提案に評価をしてこられませんでした。しかし、要請を受けた環境省がコピー用紙の一〇〇%を七〇%に、その他の情報用紙や印刷用紙の七〇%を五〇%に引き下げる検討を始めた。

 これは私、判断基準と実際の配合率の乖離を埋めるためのもので、やはり昨年七月の日本製紙連合会の要請というのは事実上のこの基準引下げ提案と。もっと言えば、自ら偽装しておきながら偽装隠し、偽装の合理化がねらいだったんではないかと。大臣はこの点はどういう認識でしょう。

 

○政府参考人(西尾哲茂君) 製紙会社の一部からは、黒液を使うといったようなことで、地球環境とか、あと別の面で利点があるんではないかという議論があることも事実です。

 ただし、私どもは、じゃ、再生紙を使う場合にも、それはバイオ燃料をやっていただくとか、いろいろな努力をすることによってその面でも努力もできるんじゃないか、トータルとして一概には言えないと、こういう議論をいたしております。

 ただしながら、全体として古紙一〇〇%といったようなものが、なかなか商品が作れないとすると、それは国の方にばっかり行って民間の方に広がっていかないというようなことではどうかというような議論がございましたから、そういうことについては全体の資源配分ということは議論をする必要があるという認識はしておりました。

 

○市田忠義君 尋ねていることにお答えになってないんですけれども、大臣はこういう答弁をされているんですよ。現状に合わせるというニュアンスが、一部そういうこともあったのかなと私も疑念を持っていると、偽装隠しになるような形もあったかもしれませんと。だから、私、大臣の認識をせっかく尋ねたんですね、西尾さんが答えられたわけですけれども。

 大臣、この認識には変わりないですよね。時間がないから、もう簡潔に。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 変わりありません。そういうようなことでございます。

 

○市田忠義君 それを確かめたかったんです。

 それで、長岡中越パルプの社長はこう言っているんですよ。去年の七月の引下げ提案は実態との差を埋めるものだと、業界全体に暗黙の了解があったとまで述べているわけです。

 次に進みたいと思いますが、この日本製紙連合会は、今年の一月二十五日、環境省などに古紙配合率に関する実態調査報告、結果を報告して記者会見やったわけですが、こう言っているんです。日本製紙連合会は、高い品質が求められ、良質な古紙の入手が難しくなる中、技術的な対応ができなかったと、こう言っているんです。ところが、北越製紙の社長は、仕様確認をおろそかにしたまま受注する営業部門の売上げ重視の姿勢がこういうことをもたらした、売上げシェアを維持するために偽装したと。すなわち、環境に配慮しているかのような顔をしながら利潤追求のために偽装していたということを自ら告白した発言だと思うんですけれども。

 私は、偽装状態にあることを知りながら十年以上にわたって結果的に放置し続けた経営責任が厳しく問われていると思うんですが、それを技術問題にすり替えるというのは、これはもう言語道断と言わなければならないと思うんですけれども、この点も大臣の認識聞きたいと思います。──大臣、今の認識、西尾さんに大臣の認識答えようがないじゃないですか。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 先生おっしゃるように、この偽装については、これはまあ、例えばリサイクルを善意で無償でやってきた国民の皆さんのリサイクルマインドを著しく損なったと、こういうようなことが私は一番罪が重いというふうに思っています。

 ですから、そういう趣旨においては、これ技術で言い訳をするという話ではなく、むしろこういうようなグリーン購入法等については最初の段階で自らこの技術をクリアできると、こういうようなことであったわけですから、これについてはしっかりと社会的な責任を負ってもらいたいと、こういうようなのが基本的な私の考えでございます。

 

○市田忠義君 大変積極的な答弁で結構でした。

 私、以前の質問で、大気汚染防止法での測定記録義務違反、あるいは虚偽記録に対する罰則がないことを問題にしましたけれども、グリーン購入法も古紙パルプ配合率義務違反に対する罰則はありません。

 不当表示、いわゆる商品の品質を実際よりも良く見せる、これは一般消費者向け表示ですけれども、これは公正取引委員会が調査をして排除命令や警告を行うことになっていますけれども、私、この表示はエコマークやグリーン購入法の認定や判定基準に基づいてやられているものですから、元々判断基準に反して低い古紙配合をしていたところに根本問題があると。単にこの実態と表示との乖離だけを問題にすると、低い古紙配合率になっている実態と国が判断している基準との乖離を覆い隠すことに私はなると思うんです。

 今度の問題を偽装表示の問題にすり替えては駄目だと思うんですが、この点も大臣、端的に認識をお聞かせください。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) ただ、私たちはやはりメーカーの自主的な配合率を、それぞれ一〇〇%、八〇%というようなことを公表して、それに基づいてグリーン購入法で購入しているわけですから、そういう意味でいうと、残念ながらその実態が我々もつかめなかったというようなことでありますけれども、それについては、これ、私どもじゃなくて、何らかの形で公取等がどういうような御判断なさるか、これは我々がとやかく言う話じゃありませんけれども、そういうようなたぐいの問題だというふうに思います。

 

○市田忠義君 日本製紙連合会はまたこういうことも言っているんですね。良質な古紙の入手が難しくなる中、技術的な対応ができなかった、あわせて海外への古紙輸出が再生紙偽装の原因だと主張しているわけですね。で、私、調べてみたんですが、現在の古紙の輸出状況ですね、これは古紙回収量全体のわずか一七%なんです。そこに原因を求めるというのは本当にごまかしだと思うんですけれども。

 もう一つの問題をお聞きしたいんですけれども、製紙連合会は、古紙利用の際、先ほども言いましたけれども、紙を溶かしたりインクを抜いたりする工程で燃料を消費してCO2の排出増につながる、一方、バージンパルプ利用の際は黒液が出て、これを燃料に利用できるのでCO2の排出削減につながると、こう主張しているわけ。製紙連合会では、今になって、先ほど言ったように、古紙一〇〇%は環境に良くないと、そういうことを言い出したと。

 これは本当に実際の古紙配合率との乖離を合理化するための議論だと思うんですけれども、これは古紙回収業者も怒っておられますよね。たしか製紙業界に公開質問状を出されて、必死でこのリサイクルに力を入れているのに、あるいは民間で市民がそういうことをやっておられる方の中にも何のためにこういう古紙リサイクルをやってきたのかと。この古紙リサイクルというのは、少々紙の質が落ちてもコストが仮に高くなっても、資源を大事にするという言わばシンボル的役割を私、果たしてきたと思うんですけれども、こういう製紙連合会が言っているような言い方は古紙リサイクルが後退するということにつながると思うんですが、先ほども大臣答弁がありましたが、改めていかがでしょう。

 

○政府参考人(西尾哲茂君) 黒液を使うことによりまして紙を作るときのエネルギーが減ると、これはバイオ由来であるからというのは、その限りでは事実であります。

 ただし、現に、昔は偽装していたとしてもこの一年ぐらいはちゃんと一〇〇%の古紙を作っておられて、そのエネルギーもいろいろな、バイオとかあるいはエネルギー転換を図って下げて努力をしておられる会社もあります。やはり全体、温暖化対策それから3Rの対策、環境に関する諸面を考えて合理的に考えるべき事柄だというふうに思っております。

 

○市田忠義君 大臣答弁よりもやっぱり後退ですよ。ちゃんと鴨下さんはこう言っておられますよ。古紙のリサイクルを根底から否定する話だという答弁しておられるんですよ。古紙をリサイクルして資源を大事にするという意味において誤ったメッセージを発するものだと、会議録を読めばそうおっしゃって、そのとおりおっしゃっていただいたらよかったんですよ。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) そのとおりでございます。そして、これはもう私の個人的な自分の家庭でも、小まめに古紙のリサイクルに回すために牛乳パックをきれいに洗ったりと、こういうようなことをやっておりますから、実感としてそういうような感情を持っております。

 

○市田忠義君 国がグリーン購入法に基づいてコピー用紙や印刷用紙などを調達しておられるわけですけれども、中央官庁等への納入量、二〇〇五年度実績でコピー用紙、印刷用紙合わせると七万八百七十五トンであります。国が調達する場合、納入業者の入札が行われて落札業者と契約することになるわけですが、環境省の契約書や購入仕様書、これはどうなっているか、環境省、簡単にお答えください。

 

○政府参考人(西尾哲茂君) 環境省から、入札をしてもらうときは仕様書ということをしております。コピー用紙でございますれば、再生紙、古紙配合率一〇〇%と、それから白色度は七〇%以下という、その仕様を付して入札をしております。

 

○市田忠義君 おっしゃるとおりでありますけれども、納入業者は見本品及び製造業者の品質証明書も提出して承認を得ることになっていると。確かに、外見からだけでは古紙配合率は分からないかもしれないけれども、官庁は契約の仕様書を示して年間七万トン納入させているわけですから十年間も偽装を見抜けないわけがないと、私、常識的に考えてそう思うんですけれども、少なくとも、昨年六月に製紙連合会から一〇〇%の配合はやめると要請されていたわけで、その時点でなぜ偽装を見抜けなかったのか、この点はいかがですか。

 

○政府参考人(西尾哲茂君) どうして見抜けなかったかということにつきましては、反省すべき点はあるというふうに思っております。

 ただ、私どもといたしましても、これはちゃんと堂々と表示をされて、日本を代表するようなメーカーが一〇〇%ですとか表示をされて出されている製品につき、よもや偽装があるということはゆめ思わなかったというのが事実でございます。

 

○市田忠義君 大臣自身も記者会見で、反省すべきところは反省し、十分に目を光らせていく決意だと、こうおっしゃっているわけで、私はこういう業界ぐるみの偽装を早くから見抜いておれば、業界に対して基準を遵守する改善指導ができたというふうに思うんです。

 もう時間が来ましたから終わりますけれども、今、冒頭のデータ改ざん問題でも述べましたが、産業界が公害防止対策が全体として後退していると思うんですね。営業利益優先で、やっぱり長年の偽装を放置してきたと、その企業責任、大変大きいというふうに思います。やっぱり十分な原因解明を改めて徹底して行って、厳しい再発防止の措置を講ずべきだということを指摘して、終わります。

 

○川田龍平君 時間もありませんので、早速本題に入らせていただきます。

 ダボス会議で、福田首相は、CO2の削減の数値目標を示さずに、目達計画では経済産業省の反対により排出権取引と環境税が先送りとなり、経済産業省が五十二兆円掛けてもなお二〇二〇年オールドAWG国際合意を達成できないとある長期エネルギー需給見通しを発表しました。これは三月二十一日の日経新聞に、国会の議決や内閣の方針にそぐわない、強い違和感があると評されていましたけれども、そのとおりだと思います。

 環境大臣は、昨年の十二月二十五日の環境委員会で、二〇二〇年、二五から四〇%削減は合意であるとおっしゃいました。一方の経済産業省は英文の解釈と答弁しましたが、先ほど福山議員の答弁に対しても環境大臣は、セクター別アプローチは一つの手段であるということをおっしゃいました。そして、経済産業副大臣の方が先ほどセクター別アプローチと総量目標は国別につくる国別のその手段だという言い方をされて、微妙な違いがあるように感じたんですけれども、これを合意と取るのか合意ではないのかという点について環境大臣と経済産業副大臣の両氏からお聞きしたいと思いますが、よろしくお願いします。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) 先ほどの議論の中で、国別総量目標とそれからセクター別アプローチ、これについての位置付けについては私は環境省と経済産業省はほぼ同じ答弁をしたというふうに理解しています。

 

○副大臣(中野正志君) 御指摘の件ですけれども、私たちは、理解では、二〇二〇年までに先進国は二五%から四〇%削減する必要があると指摘していることを認識する、いわゆるレコグナイズとされているのであって、先進各国がIPCCの特定のシナリオに沿って削減されるということを合意したものではないと、こう認識をいたしておりますが。

 

○川田龍平君 是非この点についてやはり一致した見解を持って取り組んでいただきたいと思います。

 そして、この経済産業省の長期エネルギー需給見通しには、二〇二〇年CO2削減のために、家庭部門は二十六・七兆円を省エネ家電などの購入で負担し、企業は家庭よりも額が低い二十五・六兆円を負担するとあります。これをどのように認識されていますか。

 それからまた、条件は付いているものの、消費者への義務付け、耐用年数到来前の強制買換えといった国民行動への強権的な措置の導入が必要という表現も見受けられます。この点もどうお考えか、経済産業副大臣にお願いします。

 

○副大臣(中野正志君) 総合資源エネルギー調査会の答申、三月十六日に出されました。今般の長期エネルギー需給見通しの参考資料として示したCO2削減の見通し実現に必要な社会的負担、そういうことでは最先端技術に基づく機器設備の導入に当たって、言ってみれば追加的に必要となるコストを試算したものでありまして、機器設備の導入先が企業かあるいは家庭かによって、単にと言うと語弊がありますけれども、機械的に積み上げていったものだという御理解をいただきたいと思います。

 また、本試算はあくまで価格差などに基づいて初期コストの計算を行ったものでありまして、これら設備機器普及のための具体的な政策や負担の在り方については考慮しておりませんで、本試算が直ちに企業あるいは家庭が最終的に負担をする額となるものではないと、このことに御留意をいただきたいと思います。

 いずれにせよ、今後、地球温暖化対策の在り方を検討していく際に、対策の波及効果とともに、今回提示したような企業や家庭の負担という視点を含め国民的な議論を行っていくことが何よりも重要だと、こう考えておるところであります。

 

○川田龍平君 家庭に対してだけではなく企業に対しても何らかの強制的な措置が必要じゃないかと思いますが、時間がないので次に行かせていただきます。

 長期エネルギー需給見通しは生態系に悪影響を及ぼす原子力を前提としている点について質問したいと思います。

 この前回の環境委員会で、私の再生可能エネルギー、その前に、新エネルギーの質問に対して、日本はドイツと比べても遜色ない現状であるとの答弁をいただいていますが、この答弁は誤りではないのか、改めて確認しておきたいと思います。

 

○政府参考人(上田隆之君) 一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合に関する御質問かと思います。

 最新のデータがある二〇〇五年で比較いたしますと、前にも申し上げたと思うんですが、ドイツは四・七%でございます。我が国は五・一%ということでございます。

 

○川田龍平君 その再生可能エネルギーについては巨大ダムなども水力に入っておりまして、日本の再生可能エネルギー、これは特に新エネルギーというときは小水力発電などを指していることを改めてここで念押ししておきたいと思います。

 そういう意味で、こういった新エネルギーを是非、今後促進していただきたいということを言ったことを前回のところで確認して、時間がなくてできなかったので、しておきたいと思います。

 それでは、生態系を影響を危惧する世論が高まっている原子力を、世論を無視して強要することが前提となっている今回の長期エネルギー見通しでは、現実の事実関係を無視して主観的な展望を語っています。現段階で十三施設、原子力発電所については計画があり、そのうち九基が計画どおりに稼働するとしていますが、これを現実的とお考えでしょうか。

 具体的には、報告書の二十九ページにあります東京電力の東通一号、百三十八・五万キロワットの原発は、二〇〇八年十一月着工、二〇一四年十二月稼働となっていますが、東京電力は、三月十九日のこの報告書が公表された三日後の二十二日に、新潟県中越沖地震の影響で耐震安全性の再検討が浮上し、国の安全審査が長期化する、そして着工、稼働スケジュールを一年間延長することを公表しました。

 この長期エネルギー見通しの委員には、電気事業連合会会長、東京電力株式会社社長の勝俣恒久氏も入っています。その時点で知らなかったわけはないと思いますが、この現実をどう受け止めますか。

 

○政府参考人(西山英彦君) お答えいたします。

 発電過程で二酸化炭素を排出しませんで、供給安定性にも優れた原子力発電、これは地球環境問題を解決する上で不可欠なものと、極めて重要なものと認識しております。

 新規の原子力発電所につきましては、現在、泊発電所の三号機、それから島根原子力発電所の三号機、この二基がいずれも建設中でございます。さらに、これら以外につきましても、先生もお触れになりましたように、電力の供給計画におきまして、六地点、十一基の着工が予定されております。

 経済産業省といたしましては、今後とも、この安全の確保を大前提といたしまして、しかも地元を始めとする国民の皆様の御理解をしっかり得ながら、原子力発電の推進に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 そういう中で、もう一言、東通の原発につきましては、東京電力によりますと、着工が一年遅れて平成二十一年十一月ごろとなる見込みと聞いておりまして、ただ、これはこれでまたしっかり審査をしているということでございますので、また着実に進めてまいりたいと考えております。

 

○川田龍平君 十三のうちの九原発が計画どおり稼働という話も実は空想的だと思っているんですが、この報告書は原発の稼働率八〇%を前提に書かれているので、甚だ疑問です。現実に厳しく客観的に向かい合うことが、事実に向かい合うことが必要ではないでしょうか。

 〇二年から〇七年までの稼働率を年度ごとにお答えください。

 

○政府参考人(西山英彦君) 〇二年の稼働率は、原子力設備利用率と申しますけれども、七三・四%、〇三年が五九・七%、〇四年が六八・九%、二〇〇五年が七一・九%、〇六年が六九・九%、二〇〇七年度に入りましてからは、今まだ二月まででございますのであれですけれども、例えば四月だと六四・九%、高いところでは七月が六九・〇%、低いところでいきますと、例えば十月が五六・三%となっております。

 ただ、申し上げておきたいのは、原子力設備利用率につきましては、九〇年代後半は八〇%から八四%ということで推移しておりまして、特に九八年度におきましては過去最高八四・二%まで来ているところでございます。

 

○川田龍平君 最近の耐震について、この問題が起きてからの、それから事故隠しの報告があってからの、そういった稼働率が今動いていないという、この今の現実を是非受け止めていただき、八〇%の稼働率という想定がいかに現実離れしているかということが是非考えていただきたいと思います。

 そして、二〇二〇年度に二五から四〇%削減をするという、CO2を削減するという、世論を無視のこの原子力依存を前提にする限りこれは不可能ではないかと考えます。それは、柏崎刈羽原発停止の電力は幾らで、二〇二〇年総発電量が、すべての発電量の想定ですけれども、一兆五十億キロワット時になっていますけれども、原子力の総発電総量は四千三百七十億キロワットの中でこの柏崎刈羽のものはどれくらいの割合になると想定されていますか。

 

○政府参考人(西山英彦君) 個々の設備の稼働状況を想定するということは困難でございますので、原子力発電電力量の想定値に占める柏崎刈羽原発の割合を特定するということは難しいんですけれども、これに近似するものといたしまして、発電設備容量に占める割合といたしましては約一三%程度と見ております。

 

○川田龍平君 キロワット時で言っていただくとどれぐらいになりますか。

 

○政府参考人(西山英彦君) 今申し上げたような事情で、キロワット時でもほぼ今の一三%に近似した数字だと考えていただければいいと思います。

 

○川田龍平君 大体一年間、柏崎刈羽原発が一年間動かないと想定すると、実はCO2は二千八百万トンだと、増えるということが東京電力の方から出ているんですけれども、この二千八百万トンという数値は九〇年総量の十二億六千百万トンの何%かというと、二・二%に当たります。二〇〇六年度、柏崎刈羽原発はまだ中越沖地震が起きていない段階で、既に事故や情報隠しで原発の利用率は低下、稼働率は六九・九%でした。そのために増加したCO2は三・一%、三千九百九万トンでした。〇七年の稼働率は先ほどお答えいただきましたが、柏崎刈羽の分を足すと六千七百九万トン、CO2は五・三%増加する計算になります。世論の後押しがない、リスク高、コスト高、不安定供給の原発に依存するからこういうことになるのではないでしょうか。

 こうした現実の中でこの九基の稼働と八〇%の稼働率を前提にしているのがこの長期エネルギー需給見通しです。経済産業省は、大丈夫だ、しばらくは動かないかもしれないが大丈夫だと言われるかもしれませんが、柏崎刈羽原発はいつごろ再開すると想定されていますか。

 

○政府参考人(西山英彦君) これは今全力を挙げて電気事業者の方で復興を図っているところでございまして、耐震の手当てなどもいたしまして、なるべく早く再開してもらいたいと思いますけれども、現時点でいつというふうに申し上げるのは極めて難しいところでございます。

 

○川田龍平君 早い時期ということですが、それは極めて主観的ではないかと思います。というのは、今、中越沖地震とその後の耐震チェックで活断層が隠されていたという指摘、さらには想定地震動のS1をはるかに超えるS2を超え、金属疲労の観点から稼働できないという指摘があり、永久停止しかないとの科学者声明が出ていますけれども、この現状をどのように受け止めていらっしゃいますか。

 

○政府参考人(西山英彦君) 今現地では地層の調査などもしっかり行っておりまして、それに基づいて必要な手当てをして再起動に向けて調整していくということだと理解しております。

 

○川田龍平君 それは経済産業省の主観的思い込みではないかと思っているんですが、昨年十二月末になりますが、新潟県の泉田知事、先ほど松野議員の方からも新潟の話が出ましたけれども、新潟県の中越沖地震復興ビジョン復興策定専門家会議を立ち上げていて、その中で、原子力発電所の今後と地域づくりで二つの未来像を想定しています。ケース一は原子力発電所の安全性が確認された後運転が完全に再開するケース、それからケース二は最終的に原子力発電所が廃炉となるケースです。原子力発電所がある自治体の知事が廃炉を想定する事態が生まれています。これはどのように受け止めていらっしゃいますか。

 

○政府参考人(西山英彦君) 私どもといたしましては、科学的なデータに基づいて今の原子力発電所をしっかり点検していただいて、再稼働に向けての調整をしていただきたいと考えております。

 

○川田龍平君 今後のことになるかと思うんですが、このやっぱり世論を無視した原子力強要が前提の長期計画に無理があるということを言っておきたいと思います。

 そもそも、二〇一〇年までに二十基の原発増設としていましたが、現在増設は五基程度という現実、そして二番目には原発は小回りで利かないのでフル稼働で動かし続けるしかなく、小回り対応するためには原発建設と同時にほかの発電所が必要になるという矛盾した現実、そして三番目には原発運転が極めて不安定で放射能汚染という危険性に長期停止を余儀なくされている現実、そして四番目には世論が付いてきていないという現実、そして五番目には結果として現在CO2を増大させているという現実、これらからしても原発による地球温暖化対策施策は破綻していると考えています。

 いいかげん破綻している施策に固執するのをやめないと、未来の子供たちにも説明できないですし、国家の存亡にかかわると思うのですが、いかがお考えでしょうか。

 

○政府参考人(西山英彦君) 私どもといたしましては、先ほど申しましたように、この地球温暖化対策と、原子力といいますか、エネルギーの安定供給を図るために、同時に達成するためには原子力は不可欠なものと考えておりますし、それから、安全とそれから地元の御理解を大前提としての運営をすることによって今の目標が果たせるものとも考えております。

 それから、当然のことでございますけれども、放射能汚染などについては、これが絶対に起こることのないような装備をしているものと考えております。

 

○川田龍平君 その想定外のことも起きますので必ずしもそういう漏れないということを保証はできないと思いますので、是非その辺のしっかりとした対策を取っていただきたいと思っております。

 そして、この報告書によりますと、エネルギー起源のCO2総排出量は二〇二〇年のマイナス三%、二〇三〇年のマイナス一三%と想定されています。これに京都議定書の枠組みでいくと森林吸収分三・八%、CDM購入分一・六%が加算されます。これに京都議定書の枠組みでいった場合に、二〇二〇年八・四%、二〇三〇年一八・四%になります。バリ合意の二〇二〇年、二五から四〇%削減というのは、どう考えても達成しないと予測されますが、どうお考えでしょうか。これは環境省と経済産業省の方、お願いします。

 

○政府参考人(南川秀樹君) 経産省のデータにつきましては私どもこれからしっかり勉強したいと思います。

 ただ、私どもとしましては、これから世界的に二〇〇九年の末に向けてその目標をどうするのか、全世界の目標、先進国の目標、各国目標、議論が活発化してまいります。日本としては、公平な目標をつくる、そしてそれに向かって国民が努力できるようなことにしたいと思っておりますし、また当然ながら二〇五〇年世界半減に向けてのピークアウトも視野に入れたものにしていかなければならないと。そういった議論の動向を見ながら、別途、国内の検討も進めていきたいと考えております。

 

○川田龍平君 是非、排出権取引の問題や環境税抜きで実現できるのかどうかということについて、まず環境省と経済産業省にお願いします。

 

○政府参考人(南川秀樹君) 排出権取引あるいは環境税といった、要するに炭素に価格を付けて削減するということについては非常に大事な手段だと思っております。私どもとしては、排出権取引について具体的な制度設計を現在急いでいるところでございます。

 

○政府参考人(平工奉文君) ただいま南川局長からもお答えございましたように、今後、具体的な対策については検討してまいりたいと考えておりますけれども、環境税の導入につきましては、国民に広く負担を求めるということになるため、地球温暖化対策全体の中で具体的な位置付け、その効果、国民経済や産業の国際競争力に与える影響等々を踏まえて、国民、事業者などの理解と協力を得るよう努めながら総合的に検討すべき課題と考えております。

 

○川田龍平君 最後に、環境大臣は今の経済産業省とのやり取りを聞いていただいてどのように受け止めておられますか。また、京都議定書の枠においても、この二〇一二年までにおいても排出権取引について積極的な発言をされておられます。六%を二〇一三年までに削減する、及び二〇二〇年、二五から四〇%のためには排出権取引、環境税の導入が必要であると思われますが、どう認識されているか、是非発言いただきたいと思います。

 

○国務大臣(鴨下一郎君) まず、足下の第一約束期間にいよいよ入りますので、そういうような意味においてはマイナス六%をしっかりと実現をすると、こういうようなことだと思います。

 加えて、今先生がおっしゃっているように、中期目標をどう立てるか、さらには、二〇五〇年の半減に向けて日本がどの程度貢献するか、こういうようなことについては、これは私ども環境省だけではできませんけれども、国民的合意を取りつつしっかりと前に向けていかなければいけない。

 そのときに、炭素市場をいかに成熟させていくかというのは非常に重要なことでありまして、今局長からも答弁ありましたけれども、例えば国内の排出量取引、さらには環境税、こういうような炭素に価格を付けるというようなことが様々な言わば省エネ技術あるいは排出削減のための工夫、こういうようなことのイノベーションを進めるということにもなりますので、私たちはできるだけこれが早く行われるようにこの議論を加速してまいりたいというふうに思っております。

 

○川田龍平君 ありがとうございました。

 終わります。ありがとうございました。

 

○委員長(松山政司君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。

   午後四時三十五分散会