エネルギーの使用合理化に関する法律案等(副大臣答弁) 衆議院経済産業委員会-10号 2008年04月25日
エネルギーの使用合理化に関する法律案等(副大臣答弁)
169-衆-経済産業委員会-10号 平成20年04月25日
○東委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案及び揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
両案審査のため、本日、政府参考人として経済産業省大臣官房商務流通審議官寺坂信昭君、経済産業省産業技術環境局長石田徹君、資源エネルギー庁長官望月晴文君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長上田隆之君、資源エネルギー庁資源・燃料部長北川慎介君及び資源エネルギー庁電力・ガス事業部長西山英彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○東委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○東委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北神圭朗君。
○北神委員 おはようございます。民主党の北神圭朗でございます。
きょうは、法案というよりは、新エネルギーの代表選手である太陽光発電についてまず御質問したいというふうに思います。
大臣もよく御存じだというふうに思うんですが、この太陽光発電は新エネルギーとして、代替エネルギーとしても非常に効果の大きいものであると同時に、日本の産業も第一次石油ショックからかなり先行的に投資をしてきた結果、世界的にでも産業としても非常に有力な部分である。そういう二面の点において、我が国のエネルギーかつ産業としてもこれから非常に力を入れていかなければならないし、ここで一つ国際的にも勝負ができる分野だというふうに思っております。
そういう中で、経済産業省さんも非常に力を入れてきて一定の成果、一定の成果というよりももっと非常に大きな成果を出してきたというふうに私も思っております。しかし、やはり最近、状況が非常に大きく変わっている。私の資料にもございますが、一ページと二ページを見ていただければわかります。
一ページ目は経済産業省が作成された資料で、国別、企業別の太陽電池の生産のシェア、二〇〇七年末時点であります。一生懸命経済産業省さんも宣伝を兼ねて、日本は今世界トップを維持している、二〇〇七年の日本の生産量は世界の約四分の一を占めている、そして企業別の生産量は、日本のメーカーが上位五位までのうち二社が占めている、こういうことが書かれております。
私も、これはそのとおり事実でありますし、いたずらに危機感をあおる必要はないし、そういうつもりもありませんが、右の会社の順番を見ても、今まで日本の会社が一位だったのがドイツに抜かれた。今ドイツの会社が一位になっている。そして三位が中国の会社になっている。そういう中で、相対的には地位がちょっと落ちつつあるということであります。
また、二ページ目の方を見ると、太陽光発電の累積導入量の推移がありますが、これを見ると、日本の方が、四角の線ですが、二〇〇四年ぐらいにドイツに大きく抜かれている。これは、水曜日の吉井先生の質問にもありましたように、賛否両論はあるものの、強力な政策を打ち出している効果が非常に大きいというふうに思っております。
こういう中で、産業としてもそんなに安心はしていられない状況になっておりますし、また、今度洞爺湖サミットでも環境問題を我が国は大きく取り上げるわけですから、環境政策としても非常に大事だというふうに思っております。
まず、事務方で結構なんですが、そういう意味で、太陽光エネルギーについてどういうふうに普及の目標、日本の目標を考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
○荻原大臣政務官 お答え申し上げます。
まず、太陽光発電の導入目標ということですけれども、本年三月に改定をされました京都議定書目標達成計画におきまして、二〇一〇年度までに、原油換算におきましては七十三万キロリットルから百十八万キロリットルの導入を目標設定しております。
また、ことし三月に公表いたしました長期エネルギー需給見通しにおきましては、太陽光発電については、今ある技術の延長線上にある場合、努力ケースということで、二〇二〇年には現状の四倍の原油換算百四十万キロリットル、そしてさらに、最先端技術で最大限導入したケース、最大導入ケースということでございますけれども、これにおきましては、新築の持ち家住宅の約七割に導入された場合、現状の約十倍の、原油換算で三百五十万キロリットルまで拡大をすると見通しをしております。
そしてさらに十年先の二〇三〇年には、努力継続ケースで六百六十九万キロリットル、そして最大導入ケースでは現状の三十倍、一千三百万キロリットルの導入を見込んでいるということでございます。
○北神委員 ありがとうございました。そういう目標を設定されているということであります。
それで、原油換算というのは非常にまたわかりにくくなってしまうんですが、どっちの基準でも結構なんですが、例えば、二〇二〇年、二〇三〇年と中長期の見通しも立てられているということですが、まず、京都議定書の目標達成計画にあります、二〇一〇年度までに原油換算でいえば百十八万キロリットル、私初めて知ったのは、七十三万キロリットルから百十八万キロリットルと。七十三万という、これは私のいただいた資料には書いていなかったんですが、事実上、そういうふうになっているわけですね。そういう中で、達成の見込みはいかがでしょうか。
○新藤副大臣 御指摘のとおり、京都議定書目標達成計画において、二〇一〇年度までに原油換算七十三万から百十八万キロリットルの太陽光発電の導入を図ると、幅を持たせてあるわけでございます。
一番新しいデータで、二〇〇六年時点での導入量は約四十二万キロリットルです。ですから、この本目標の達成に向けまして、さらなる実証実験の推進、それから地域における新エネ導入の取り組み支援、さらにはRPS法の着実な取り組み、こういったものによりまして積極的に導入促進を図ってまいりたいと思っております。
しかし、いずれにいたしましても、これはさらに積み上げていかなければなりませんので、ことしの二月から、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会、ここで新エネの導入拡大に向けた対策の抜本的な強化について御議論をいただいているところでございまして、京都議定書目標達成に向かいましてしっかりと取り組んでまいりたい、このように思っております。
○北神委員 ありがとうございます。
二〇〇六年度で四十二万キロリットルということです。そしてその達成が、二〇〇六年からいえばあと四年で七十三万キロリットルには最低達しないといけないということですね。
これは、私も専門家じゃないのでわからないんですが、そう簡単ではない状況だというふうに思っております。でも、やはり京都議定書で、全体の二酸化炭素を六%削減しないといけない一つの項目になっておるわけですよね。ですから、やはり我が国としてもこれは非常に力を入れていかないといけないというふうに思っております。
今、一連のやりとりでもわかりましたように、産業としても相対的な地位がやや脅かされている、そして政府みずからが設定した目標も達成について厳しい状況にある。
こういう中で、私も余り詳しくなかったんですが、平成十七年度に補助金を廃止している。これは、難しい言葉ですが、住宅用太陽光発電導入促進対策費補助金というものが、たしか平成六年度から十七年度まで続いていた。これは、要するに、住宅を持っている方が太陽光パネルを設置するときに、非常に高価なものですから、そこにある一定の金額を与えるという補助金で、これは電力会社の人とかあるいはメーカーの皆さんに聞いても、やはり非常に効果があった、非常にいい政策だったというふうに聞いております。
もちろん、補助金がすべてではないと私も思っております。ただ、十七年度ですから、目標達成が厳しいということは重々その時点ではわかっていたはずですし、ドイツとか中国の会社も非常に追い上げてきているということもわかっていたにもかかわらず、この補助金を廃止した理由というのはどういう理由なのか、ちょっとお聞きしたいというふうに思います。
○甘利国務大臣 家庭用の太陽光発電の設置の補助制度について、私、非常に鮮明に記憶をしておりますのはなぜかといいますと、これは平成六年からスタートしたんです。
平成五年のときに、当時、地球環境保全の世界的な活動をしていたGLOBEという組織があって、ゴア副大統領が旗振り役だったんですが、ゴアさんと一緒に活動していた日本の政治家が小杉隆衆議院議員だったんです。小杉さんから私に電話がありまして、太陽光発電を導入していくために補助制度について経済産業省で取り組んでくれという要請が私にありまして、この設置にかかわったのでよく覚えているんです。
では、それを進めていこうということで、当初二分の一補助でスタートしました。その後、三分の一になり、やがて定額補助になって、そして十七年にフェードアウトしたということなんです。
これがスタートしたときには太陽光パネルを設置する金額が物すごく高くて、補助制度が始まる前は一軒当たり千三百万とかいう話、それが七百万ぐらいになったときからたしか半分ぐらいの補助がスタートしたんですね。
それはどういう計算かといいますと、あれはたしか大体十五年か二十年の寿命と設定されたと記憶しておるんですが、それで売電をしていきますと設置費用が賄えるということで、半分補助をすると、残り、七百万であれば三百五十万ぐらいになるんでしょうか、十五年なり二十年なりの売電をすることによってちょうどその費用が賄えるということで、個人負担が最終的には生じないという計算だったと思います。
それが次第に普及が進んでいくに従ってコストが下がってきましたから、それに見合って補助率が下がってきた。定額補助になって、最終的には、電力会社に電力を販売することによって設置費用が賄えるということでフェードアウトしたということがその理由だと承知しております。
○北神委員 これが、当初は設置費用が千三百万円ぐらいだった、これは確かになかなか手が届かない金額だというふうに思います。それで、この補助金を入れることによって、要するに減価償却みたいな考えですよね。電力会社にまた余ったエネルギーを買い取ってもらう。一キロワット二十三円ぐらいでしたか、それで、減価償却で大体二十年で半分ぐらいの費用になるという考え方だと思います。
ただ、今私も話を聞くと、今でも平均大体二百五十万円ぐらいだと。これで、二十年たったらその半分ということで百二十五万円ぐらいになるという計算だと思うんですが、これは理屈の上では減価償却で二十年たったらそうだということですが、やはり買う側にとっては最初の初期投資のことが一番重く感じられる。二百万円、二百五十万円、買うということはなかなかそう簡単ではないというふうに思うんですね。結局、やはりある程度裕福な方じゃないと手が届かないというのが正直なところだというふうに思っております。
ですから、減価償却の考え方でいえば百数十万円に落ちるんだからいいじゃないかということですが、これは理屈の話であって、私もこれは別に普通のエネルギーのことだったらそんなに言わないと思うんですよ。ただ、何回も言いますように、政府が目標を設定しておるし、普及を強力に推進しなければならないという方針も立てているわけですから、そういう意味で、普及が果たして二百五十万円の価格で本当にこれ以上進むのかと。
先ほど、新藤副大臣の方からもいろいろな政策を打ち出しているというふうに言われておりますが、恐らくコスト面を下げるという話だというふうに思うんです。これも、実際数字を見ると、この補助金のこともあり、NEDOの技術開発の効果もあり、コストはずっと下がってきているけれども、かなりこの数年間頭打ち、飽和状態になってしまって、なかなかこれ以上下げるというのも大変だというふうに思うんですね。そういう中で、本当に普及ということを目標とするのであれば、やはりこの補助金制度というものを復活すべきではないかというふうに単純に思うんです。
もちろん、これは万能薬だというふうに私は思わないんですが、あらゆる政策を二〇一〇年度までに動員しなければならない中、よほどそれに取ってかわる代替的な政策がない限りはあらゆる政策を動員して力を入れるべきだというふうに思うんですが、大臣、この点についていかがでしょうか。
○甘利国務大臣 太陽光発電というのは、先ほど来御指摘がありますように、地球環境保全という意味で極めて重要な政策でありますとともに、これも御指摘ありましたけれども、産業フロンティアとして極めて有望だと私も思うんです。
産総研に、私、視察に行きまして、日本の太陽光発電技術がどこまで進んでいるのか。これはエネルギー効率がどこまで上がっているか。普通は一二、三%ぐらいですけれども、技術的にもう四〇%を超えるというところまで近づいているわけですね。
これを素材から考えて日本がナンバーワンになるということは、産業としてのポテンシャルも物すごくありますし、資源エネルギー外交をしている中で中東の国が極めて関心が高いんです。つまり、自分たちには石油以外の資源は太陽があると、電力輸出まで考えていますから、ですから産業ポテンシャルとして極めて高いわけなんです。それはよく承知しています。
二〇一〇年もさることながら、実は、二〇二〇年というのは、我々が提出している見通しで、新設の住宅にみんなつけなきゃならないという見通しを立てているわけですね。新設住宅の七割に太陽光パネルを設置。七割というのは、要するに北向きのところもある、日陰のところもあるということを考えれば、太陽が当たる南向きのところにはほぼすべてということを言っているのと同じなわけです。
そこで、私もこのままで本当にそれができるのかねという思いがありまして、住宅産業メーカーはパンフレットの中で太陽光発電の宣伝というのは大体どれくらいやっているのと。パンフレットの中に組み込みでこういうのがありますというところを考えると、そこまでいっていないと思うんですね。
まず、私がここで国交省とすぐ連携をとれとする大臣指示を出しましたのは、住宅メーカーと太陽光パネルの製作メーカーそれぞれの団体、片や住団連で片や太陽光パネルをつくっているメーカー団体がありますから、この協議会を発足させようという指示をしました。これは国交省とも連絡をとって、国交省もおおむね了解をしているはずです。これを近々立ち上げたいと思います。
そこで、住宅を新設する人は、景観上もうまくマッチしたものを開発してもらうということで、最初から太陽光パネル入りの住宅のPRをパンフレットでしてもらうということを進めたいと思っているんです。もちろん、RPS法等々いろいろ促進策はありますし、それから自治体への補助というのはまだあるわけでありますけれども、購入する人が最初からそういうことを視野に入れるということを考えてもらいたい。
その上で、さらにどういう支援策がいいか。これはコストパフォーマンスを考えなきゃならないです。予算が無尽蔵にあるわけではありませんから、一番最小のコストで最大の効果が上がる方法を考えなきゃいけないので、どういう方法があるかを少し検討していければというふうに思っております。
○北神委員 ありがとうございます。
非常に前向きに取り組んでいただけるという話をいただきました。特に、当然この普及に当たって、やはり住宅というものが主軸になる。二〇二〇年までに新築について太陽光パネルというものを七割設置するという非常に野心的な目標も立てているわけですから、太陽光のメーカーさんと住宅の業界と協力をしながらこれをいかに推進するかということも大事だし、その上で政策を、どういうことを打ち出すのかということも大変大事だというふうに思います。もちろん宣伝も大事ですし、やはり業界同士が協力をして力を入れる、そしてまた経済産業省さんがそこでリード役を務めるということも大事だというふうに思っております。
ただ、やはり普及の上でどうしてもコストというものが買う側にありますから、今の二百五十万円ぐらいの平均価格では非常に厳しいなということは厳然たる事実だというふうに思いますので、そこを加味した政策をぜひともお考えいただければというふうに思っております。
というのは、これは私、先週たまたま住宅二百年ビジョンの議論もここでさせていただいたのですが、考えてみたら、私の資料にもあるんですが、福田総理が肝いりで推進をしようとしている政策です。
ちょっと飛びますが八ページを見ていただければ、長期優良住宅の普及の促進に関する法律案。今まで三十年しかもたなかった家を二百年もたせるようにするという政策の中にまさに重要な理念の柱として、第一条の目的規定のところに、この法律は、国民の生活の基盤となる良質な住宅が建築され、及び長期にわたり良好な状態で使用されることが住生活の向上及び環境への負荷の低減を図る上で重要となっていることにかんがみ、国土交通大臣が基本方針を定めるとかいろいろな政策を打つ、こういうことになっております。
この長期住宅の、これからまさにこういう方針のもとでいろいろな新築の住宅ができてくるというふうに思うので、そこは理念的にも合致するというふうに思うんですよ、今大臣がおっしゃられたことと。ですから、まさにこういうことに絡めていただいて、積極的に新築住宅の設置というものを図っていただければというふうに思っております。
もう一つは、今申し上げた補助金以外に、いわゆる事業者向けの補助金というものが二つほどあるということがわかってまいりました。これは六ページと七ページを見ていただければ、まず、新エネルギー技術フィールドテスト事業というところで補助金みたいなものを出している。そして七ページの方は、新エネルギー等事業者支援対策事業、これも三分の一以内の補助というものを行っている。これらは全部企業向けなんですよね。
私がちょっといまいちわからないのは、別にこれは悪いとは思わないし、五ページの方を見ると、FT事業の補助金についてなんかは、平成十九年度の応募数が五百九十六件と大量に殺到してきている。そして採択数がそのうち三百五十八件で、はねられているところも結構あるという意味では、企業の方もだんだん意識を変えてきて、やはり、自分たちの商売のイメージとしても太陽光パネルというものを備えて、自分たちは環境に配慮しているということを宣伝する、そういった思惑もあるというふうに思います。
だから、これはこれで非常にいいことだというふうに思っておりますし、むしろこの応募数を見ているともう少し枠を広げてもいいんじゃないかというふうに思っているわけでありますが、住宅の一般の消費者の方の補助金を削って企業の方が存続をしているというのも、非常に本末転倒というかバランスが悪い。
当然、企業の方は資金力もありますし、そして何よりも自分たちの商売に結びつく利点もあるんですよね。要するにISOみたいなもので、一つの流行みたいなものかもしれませんが、こういう意味で環境に配慮している、消費者の人たちもそういう企業だったら気持ちよくその商品を買ったりサービスを受けたりするという利益があるんですね。
住宅の方は、いろいろな思いで太陽光パネルを買う人はいると思うんですが、私が聞いた話では、多分ボランティア的な精神で環境にいいことをしたい、あるいは自分たちの子供に教育的な観点からも、環境に考慮していることは大事だ、そういう意味でうちは多少お金がかかったけれども、こういう意味で二酸化炭素が減るようなことに我々も貢献しているんだよ、そこに誇りを持とうじゃないかと。非常に善良な意思というか、非常にすばらしい意識で取り組んでいただいている。
片やこっちの方の補助金を削って、資金がある程度ある企業の方の補助金を存続しているというのも非常に不公平だ。私、何も企業のを削るべきだというふうには全く思わないんですが、むしろその普及ということを考えると、これもまた、何らかの形でそういう一般の方に対する支援というものを打ち出さないと、不公平感がやはりあるというふうに思っておりますので、この点についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○甘利国務大臣 補助金を組みますときに、査定をされる側からしますと、その補助金をつけることによって普及が進んで、商業ベースに乗ってきたか乗ってきていないかというところが査定を受ける側として大事な点、された方ですからよくおわかりだと思うんですけれども。そこで、できるだけ早く自立していくような支援措置が大事ということの指摘を受けるわけであります。
このフィールドテストの方は、太陽光発電の新技術を、導入の進んでいない産業、公共用施設に試験的に設置して、その太陽光発電システムの有効性を検証することにより促進をする。要するに、残念ながら産業用、公共用の普及がおくれているという事実があります。
なぜおくれているかというと、その大きな原因の一つは、やはり電力の買い取り価格だと思うんです。家庭用からの買い取り価格は、ばらつきはありますけれども、平均するとキロワットアワー二十三円前後で買い取っています。業務用だと十二、三円でありますから、家庭用は何とかそれで償却ができるけれども、業務用はできない。
もちろん、企業の好感度PR、環境貢献PRということからすれば、これは投資して十分PR効果があるんだと思うんです。思うんですが、そういう価格差の点から、こういう一見不公平と見えるような補助制度がある。実は、この補助制度によって地ならしをしているというのが事実だと思っています。
○北神委員 その事業者用の補助の理由としては、私もよくわかるんです。ただ、一見不公平だというふうに言われましたけれども、私、一見じゃなくて、やはり素直にこれは不公平というか、いわゆる税金の不公平とかそういう意味での不公平じゃないですけれども、やはり力を入れる入れぐあいが非常に均衡を欠いているというふうに言わざるを得ないと思うんです。
というのは、それは住宅側の、一般の消費者にとってもおかしいと思う部分もあるかもしれませんが、それよりも、まさに国の政策として目標を設定して、新築住宅の七割に設置をするということを掲げているわけですから、そういう意味でも、こっちの事業者側に補助金があるけれども一方の住宅の方は削ってしまっているというのは、やはり私はこれはバランスを欠いていると言わざるを得ないと思っております。
大臣も、これからいろいろ検討されるという話もいただきましたので、そういう点もぜひとも考慮に入れて、査定側にもそういうことをどんどん言っていただきたい。やぶ蛇で、事業者も削れということになっちゃうと困りますから、そこはちゃんと守りつつ攻めていただきたいというふうに思っております。
また、買い取り価格の話も私も聞いたことがございますが、これも大臣みずからおっしゃったように、やはりイメージを改善する効果、宣伝効果があるわけですし、実際、さっきの資料の五ページにありますように、FT事業については非常に応募件数がふえている。話を聞いたところによると、このトレンドというものは今後も恐らく続くだろうというふうに聞いておりますので、大分企業側も意識は変わってきているというふうに思っております。
そういうことで、特に住宅との連携については、私なんかは、極端に言えば、新築住宅に義務づけてもいい、義務づけて、そのかわりある一定の助成金を出すとか、一定の条件はつけたらいいというふうに思いますが、そのぐらいの力を入れなければならない。
先日、水曜日に近藤委員が、この新築の七割に普及する点について最後の質問でされていましたが、そのときの国土交通省の役人さんの答弁なんかは、読み返すと、目標は達成できるかわかりませんがとか、そういう言葉もちゃんと入れているんですよね。その程度の意識ではとても普及は図れない。
国土交通省はいいんですよ、彼らは別にそんなに興味ないですから。太陽光の産業の育成とか、それは彼らの分野ではないし、まあまあ、何か交付金をもらえるということで、これでちょっと頑張ろうというぐらい、そこまで言うとあれですけれども、意識に当然差があると思うんですよ。それは別に非難ではなくて、経済産業省の意識とは全然違う意識で彼らは動いているので、やはりその情熱が違うというふうに思っております。
ですから、大臣がさっき言われたように、その情熱でもって、ぜひとも国土交通大臣も巻き込んで、この住宅との連携というものを強く打ち出していただきたいというふうに思っております。
もう一つ、この太陽光の点について最後に御質問したいのは、大臣もおっしゃったように、公共施設の太陽パネルというのもおくれている。ただ、霞が関の中央省庁は大体もう全部設置をしているというふうに聞いておりますが、そもそも、ほかの公共施設、県庁とか市町村庁とか、こういうところも徐々にそういう設置をしていくべきかなと。
というのは、一般の住宅とか一般の企業にこういうことを求めるのであれば、みずから役所がそういう太陽光というものを導入すべきではないかと。一部、兵庫県庁とか沖縄の方でもそういうことをやっている役所もあるというふうに聞いておりますが、こういうところも、やはり順序としては、多分こっちの方を先に推進することも筋ではないかというふうに思っておるんですが、この点についてはいかがでしょうか。
○甘利国務大臣 まず、中央省庁では、平成十四年以降に、政府の実行計画に基づきまして、国の庁舎等に太陽光発電の率先導入を進めております。全体で約六百キロワットを設置しておりまして、昨年より、地方支分部局も含めまして太陽光発電の導入を図ることとしたところであります。
ちなみに、経済産業省では、本館の屋上に二十キロワットを設置しております。別館にも四十キロワットのものがありまして、当省では全体で六十キロワット。本館の二十キロワットは、今後八十キロワットまで拡大することを考えております。
御指摘のとおり、中央省庁に限らず、他の公共施設におきましても太陽光発電の導入が進んでいくということは極めて重要でございまして、こうした観点から、経済産業省では、地方公共団体等の太陽光発電の導入について補助をすることによりまして、公共施設への設置を促進しています。NEDOの補助で、これは二分の一補助であります。
こうした支援策もありまして、例えば、岡山県の浄水場、今話が出ましたでしょうか、兵庫県の県庁舎などでは百キロワット以上の太陽光発電を設置するなど、積極的な取り組みが今進められているところでありまして、今後ともこういう意欲のある地方公共団体等の努力を国が適切に支えていくということによりまして、中央省庁以外の公共施設におきましても太陽光発電の導入が着実に進んでいくということを期待しているところであります。
○北神委員 ぜひ、その点についても強力に推進していただきたいというふうに思います。
もう一点ちょっと言い忘れたのは、大臣も水曜日の質疑の中でおっしゃっていましたけれども、太陽光というのは非常にすばらしいエネルギー源だけれども変動が激しい。これは、当然、曇りの日とかそういうときも非常にエネルギーが少なくなるし、冬のときとかはやはり太陽が出ている時間が少ない。そういう意味で、ほかのエネルギーである程度その変動を補っていかないといけないわけですよね。今は十分それを補っている状態だというふうに聞いております。
ただ、皆さんがどんどん政策を進める上で、太陽光のエネルギーが日本の全体のエネルギーに占める割合が大きくなればなるほど、多分、住宅なんか、蓄電池みたいなものを備えつけないといけない、ここである程度蓄電してやるということだというふうに思います。
これもまた、今の時点では百万円とかそのぐらいのコストがかかるわけですから、まさに住宅の一般の人たちに対して購入しやすいような支援措置が改めて大事だというふうに私も思っておりますので、そういう点もぜひ踏まえて、もう答弁は結構ですので、ぜひとも検討いただきたいというふうに思っております。
太陽光はこれまでにしまして、次は、石油の価格の高騰の問題に移りたいというふうに思います。
これも、何回もこの委員会で議論に出て余り詳しくは繰り返しませんが、十ページにありますように、原油価格は相変わらず非常に高く推移している。四月二十三日の時点で、バレル当たり百十八・三ドルということであります。なかなか下がるような予想がないというふうに思っております。こういう中で、この前も大臣もおっしゃったように、投機的な要因というのがやはり私は、解せないというか、こういうものをずっと放置していていいのかというふうに非常に強く思っているわけであります。
まず御質問したいのは、大臣がこの前、石油価格について、実需だけでいけば今よりも大体四十ドルぐらい安くてもおかしくない、そういう趣旨の発言があったんですが、これは何かそういう計算とかされているんですか。それについてちょっとお聞きしたいと思います。
○甘利国務大臣 先般のIEF、世界七十カ国の閣僚が集まった会合で、第一セッションで私が基調講演をいたしました。その基調講演を受けて、第一セッションの議長から私に何回か追加発言が振られました。
そういう中で、私は、今の実勢の価格よりも現状の価格づけは四十ドルくらいは高くつけているんではないかという発言をしました。私以外からも、四十ドル程度は実需を離れた価格づけだという発言も出ました。ですから、複数の者が四十ドルという話をいたしました。私のイメージは、今はもう百二十ドル近くになっちゃいましたけれども、百十ドルを設定したとして七十ドル以下であるべきだという意味で、四十ドルと言ったわけであります。
これは、なぜそう言うかと申しますと、私は、あるメジャーの経営責任者が昨年私の部屋に来られまして対談をしたときに、石油価格というのは、先物市場と別に実勢価格、実勢価格の設定というのはどのくらいで、どこが基準で決まるんだということを質問したことがあるんです。
そのときに、そのメジャーの経営責任者は、基本的にはやはり、産油国の長はサウジで、サウジが国家予算としてバレル幾らで設定するかということが実需の基本になるでしょうと。予算ですから、その予算を下回っちゃうとその予算に基づく政策の執行ができないわけですから。それが、当時、四十五ドルとつけていると思うという話でありました。
その後、資材価格とか、ドルが安くなったりとか、いろいろな要素があります。ですから、それを最大加味したとしても、アッパーリミットは実需に基づくものは七十ドルではないかというのが私のイメージでありまして、でありますから、少なくとも四十ドル以上は高くつけているんではないかということを発言したというところであります。
○北神委員 わかりました。
私が聞いているのは、要するに、石油の今の乱高下というのはいろいろな要因があって、実需もあるし、投資的な要因もあるし、またファンドによる投機的な要因もある。私の個人の考えは、やはり、経済活動の基本的な原材料であるものについて、余り、マネーゲームで原油価格が乱高下して産業活動に支障を来すというのは、どう考えてもおかしいなと。
私も、決して改革派ではないということではないんですよ。私も改革派で、自由化すべきところはすべきだというふうに思っておりますが、余り単純に何でも、金融が野方図に走り回ってもいいじゃないかというのは、むしろ、一部の投資銀行とかそういう人たちが主張するのはわかるけれども、国民経済というものを考える我々政治家としては、やはりこれについて一定の歯どめをかけるべきだ。ただ、言うはやすしで、なかなかこれはいろいろな意味で難しいというふうに思っているわけでございます。
ただ、それをやるにせよ、どういう要因でこの今の石油の高騰が起きているのか、そこを正確にとらえる必要があるというふうに思っておりますし、大臣がまさに行かれたIEFですか、四月二十日から二十二日に行かれたIEFでは、石油データの整備は、石油市場の透明性向上、原油価格変動の減少を導き、ひいては投機の余地が減少するという議長総括がございます。
これについて、これは事務方でも結構なんですが、私はこの文書でちょっと勉強不足でわからないのは、データを整備する、そして石油市場の透明性が向上する、ここまでわかるんですよ。ただ、それが石油価格変動の減少を導いて、ひいては投機が少なくなるということを書いてあるんですが、この因果関係がよくわからないんですが、これについて、もしわかれば御説明いただきたいと思います。
〔委員長退席、谷本委員長代理着席〕
○望月政府参考人 御指摘の石油価格に関する情報収集でございますけれども、これは、JODIというシステムがございまして、IEFがまさにそのシステムの運営をしているところでございます。在庫とかそういったデータについて、特に途上国、最近の新興国における在庫状況などについてのデータの提供が不正確だという問題は、最も指摘されているところでございます。
したがいまして、需給状況を適正に反映した価格形成という観点からいくと、十分なデータがないので、相当、予測に基づいた投機的なところが、誤った風聞みたいなところから価格変動を激しくさせるというようなことの原因になっているんではないか、ここを整備することが非常に重要な要素だというのが、そこの議長総括の意味だろうと思っております。
○北神委員 ありがとうございます。よくわかりました。
さっき大臣がおっしゃった、メジャーの経営者の方とお話しした中で、石油の価格というものはやはりサウジとか産油国の予算というものを見ないといけないと。ただ、おっしゃっていたように、恐らく四十五ドルだろうとか、最も高くて七十五ドルだとか、そういう話がありました。要するに、そこもわからない、なかなか実際はわからないということですか。
○望月政府参考人 大臣のおっしゃいました、産油国などの予算上における原油価格というのは、一応予算をつくったときに一定情報として公開されているところがございまして、そういう前提で予算を組まないと、彼らの方も歳入のほとんどがそれでございますので、そこは公開されている国が多うございます。
一番わからないのが、短期的に変動する、新興国の在庫などがわからないというのがございます。例えばアメリカなんかは透明性が非常に高い、日本もそうですけれども、統計が整備されていて、在庫状況のデーリーのフラクチュエーションも非常によくわかるのでこれがまた市場に反映するんですが、特定国といいますか、中国、インドなど、必ずしも在庫が十分わからないところがございまして、そこの点についての情報提供を強くそういうところで求めているということだと思います。
〔谷本委員長代理退席、委員長着席〕
○北神委員 ありがとうございます。
もう時間がないので、最後にちょっと質問したいのは、そういうデータの整備も非常に大事だと。それで、私個人は、さっきから申し上げているように、こういう石油の投機的な動きというものを何らかの形で抑えないといけない。
それは、どういう方法があるのか非常に難しい問題もあるし、また、いわゆる世界、アメリカを中心とした金融関係者とのいろいろなやりとりも、やり合いもあると思いますし簡単ではないと思うんですが、でも、そこの方向に検討すべきだ、その絶好の場が洞爺湖サミットだというふうに思っております。
サブプライムローンの問題も、もちろんこれは取り上げられるんですが、それと同じぐらい大事なのは石油の問題であって、大臣にぜひ洞爺湖サミットでも取り上げていただきたいし、アメリカなんかは消極的だとか、国によっていろいろな温度差はあるというふうに思いますが、やはりそこで日本と同じような考えを持っている国を培ったり、あるいはそういう国と連携したりして、ぜひともこういう問題について世界的に検討するような動きをしていただきたいと思いますが、最後にいかがでしょうか。
○甘利国務大臣 私は、基調講演でも、それから産油国とのバイ会談でも申し上げたんですけれども、産油国がひとり勝ちをするということはあり得ませんよ、世界経済がリセッションを起こしている中で産油国だけが繁栄していくなんということはないんですよ、特に途上国の経済というのはもうついていけなくなっていますよ、原油高による暴動だって起きている、このことをちゃんと見詰めてくれ、我々は産油国も消費国も同じ船に乗っているんだということを認識してもらわなきゃ困るんだという話をしました。
そうしたら、同じ船に乗っているという私の発言が、基調講演でも話したんですが、あちこちで引用されました。我々は産油国も消費国も同じ船に乗っている一員だということを認識するべきだというのが共通のキーワードになったわけであります。
恐らく、売る方にしてみれば、世界経済がうまく続くのならば、なるべく高値で売るのがそれは一番いいよなという思いは当然あるでしょう。あるでしょうけれども、しかし、細く長く売っていく、いつまでも原油があるわけではないから、なくなった後の経済も考えなきゃならない。いろいろな意味で世界は共存しているんじゃないですかということを言っているわけなので、その点については彼らも反論をしてこないんです。
ですから、我々は供給に責任を持ちますと。日本のマスコミで余りそこが言われなかったんですが、ロイターとかよそのマスコミは、私、甘利大臣がこういったことについてと言っているのは字になっているんですが、日本は、今増産しないということだけ書きたいらしくて、彼らは、今は間に合っているからいいんじゃないの、これから間に合わなくなったらちゃんと増産しますよということはコミットしているんです。
私が言ったのは、それが大事だ、それを市場に発せよと。市場は、将来はタイトになるだろうからということで高くつけて先物に走っているんだから、将来もショートしないんだというメッセージを出せということを私からは強く言ったんです。それは、彼らは将来も責任を持つということをちゃんと言っているんですが、そこの発信が日本のマスコミに余り載っていないんですね。
洞爺湖サミットの際に、G8プラス中国、韓国、インドのエネルギー大臣会合をやりますし、その前に、五カ国会合というのを前に中国でやりました、主要五カ国が集まったエネルギー大臣会合、これもあわせてやりまして、意識を共有したいと思っています。
今の価格は、この高騰は異常だということをもう一度共有したいと思いますし、途上国も含めて、世界経済が順調に発展していくことがすべての国にとってハッピーなことなんだということを共有したいというふうに思っております。六月にそれをやるんですけれども、それを七月の洞爺湖サミットにつなげていきたいというふうに思っております。
○北神委員 ありがとうございます。
○東委員長 これにて北神圭朗君の質疑は終了いたしました。
次に、近藤洋介君。
○近藤(洋)委員 民主党の近藤洋介でございます。
水曜日に引き続き、省エネ法の改正案について質問してまいります。
まず、今回の省エネ法の改正では、やはり規制の見直し、すなわち、規制対象を事業所や工場ではなくて事業者単位に変えるであるとか、建物の省エネの基準について罰則等を加えるとかといった規制の見直しのほかに、新たな省エネ支援の枠組みとして、事業者間での省エネルギーの取り組み、共同省エネルギー事業が法案に盛り込まれているとのことであります。
これは具体的にどんな事業を意味するのか、そしてどんな形で支援をするのか、改めて御答弁をいただけますでしょうか。
○甘利国務大臣 御指摘のとおり、今回の改正におきましては、複数の事業者が共同して行う省エネルギー対策の促進について、国が適切な配慮をする旨を法律上明確に規定することといたしているわけであります。
これを具体的に申し上げますと、まず、大企業による中小企業に対する省エネルギー技術であるとかノウハウの提供等といった支援、それから、コンビナート地域におけるエネルギーの融通等の連携などによりまして、事業者が単独で実施する場合に比べて追加的な省エネルギーの効果が認められる場合に、省エネ法上の定期報告においてあわせて報告していただければ、当該事業者みずからの取り組みとして制度的に適正に評価したいというふうに考えているわけであります。
これによりまして、個々の工場や事業者の枠を超えた複数主体によります省エネルギー対策を推進し、自社だけの取り組みによる省エネを上回る効果を創出したいというふうに考えておるところであります。
○近藤(洋)委員 大臣、ありがとうございます。
実は、これは大事な点なのであえて大臣に御答弁をいただいたんですけれども、共同省エネルギー事業は、御答弁をいただいたように、この法律の八十四条の二、委員長のお許しを得て資料を配付させていただいておりますが、この一枚目に書いておりました八十四条の二に記載されております。「経済産業大臣は、」中を省略しますが、「事業者が自主的に行う技術の提供、助言、事業の連携等による他の者のエネルギーの使用の合理化の促進に寄与する取組を促進するよう適切な配慮をするものとする。」こういう法文なんですね。
今大臣が御答弁をいただいたように、この中身が、事業者間、大企業、中小企業者間の共同省エネであるとかコンビナートであるとか、そういった中での技術のノウハウだとか、そういったものを融通し合って、協力し合って複数の者が省エネに取り組む、それを省エネ法上評価するんだという旨の御発言がありましたけれども、この法律を見る限りは、その辺のところが全くイメージがわかない法律になっておりますね。
この法律を見る限りは、今御答弁いただいたことが、イメージがわかないんですよ。だれがどういうイメージなのか、そして、適切に制度的に評価するならどういう評価なのかというのもよくわからないんですね。
大臣、大切なことを法律に書かないというのは私はよくないと思うんですよ。イメージがわかないようにするというのはよくないと思うのであります。
と申しますのは、この法律ができるときに基本となった総合エネ調の省エネルギー部会のペーパー「今後の省エネルギー対策の方向性について」、次のページをめくっていただければと思うんですが、これは抜粋でございますけれども、このペーパーのまさに柱に共同省エネルギー事業の推進というのが盛り込まれているんですね。この報告書の目次は、ちょっと割愛しましたが、目次には「規制面からの抜本的見直し」そして「支援面からの抜本的強化」と。この支援面からの強化の中の一丁目一番地に書いているわけであります。
そして、この文面の下線の一ですけれども、省エネ法上、合理化を実施することを省エネルギーの手段として自主的に選択できるよう位置づけることにより云々、期待される。さらには、もっと言うと、別途検討中の中小企業等のCO2排出量削減制度と認証基準の整合性を図る必要がある。さらに言えば、家庭部門も含めた省エネルギー、新エネルギーの活用性も含めて、実効性の高い手法を検討すべきである。どんどんどんと書いているわけですが、法文は非常に寂しい法文だと。
報告書は二本柱の一つに位置づけておきながら、なぜ内容が寂しい法文になったのか。これは経済産業省の考え方が十二月から比べて後退したのか、それとも何か横ぐしか足かせでもあったのか、いずれでしょうか、お答えをいただきたいのですが。これは事務当局で結構です。
○上田政府参考人 御指摘のとおりでございまして、昨年の省エネ部会の報告書でこういった共同省エネルギー事業をしっかり進めていくようにという御指摘をいただいているところでございまして、私ども、こういった共同省エネルギー事業をしっかり進めていきたいと思っております。
法制的な書き方の点でございますが、私ども、いろいろ苦心しながら考えていたわけでございますけれども、本来、この省エネ法という法律は、法律体系といたしましては、基本的には事業者がみずから省エネルギーを一生懸命進めていく、それを促していくという法体系になっているわけでございます。
こういう法体系のもとでは、他人の省エネを応援する、貢献していく、そういう取り組みにつきましては、自分の省エネを一生懸命やる場合にそういったことを判断する、これは判断基準で判断していくわけでございますが、そういった際の配慮事項として位置づけられる、そういう位置づけになるかという法律上の整理がございまして、そういった法律上の整理に基づいて、今般の省エネ法改正案では、自分の省エネという場合に、その判断する際に、他者のエネルギー使用の合理化の促進に寄与する取り組みに対して配慮をする、こういう書き方になったものでございます。
私どもは、内容的には、ここに書いてございます省エネ部会の報告書を踏まえまして、しっかりとやっていきたいと考えております。
○近藤(洋)委員 しかし、この報告書に書いているてんこ盛りの意気込みと、「配慮をするものとする。」だけでは、非常に格差があるなという点だけは申し上げたい。だからこそ、委員会の質疑でその内容を明らかにしていかなきゃいかぬ、御答弁をいただかなきゃいかぬと思うわけであります。
この報告書にも書かれていますけれども、大企業と中小企業の連携により排出量を企業取引グループ等で削減する、このことは大事なことだと思うんです。
こういった手法の一つに国内クレジット、要するに国内版のCDMという手法があろうかと思います。これは、実は、海外とのCDMについてはいろいろ異論はあるけれども、国内のCDMというのは注目すべき制度ではないか、私はこう思っております。
と申しますのは、やはり中小企業、特に製造業というのは、サービス業でもそうですけれども、まだまだ省エネの余地がある、しかもウエートは大きい。しかしながら、資金がない、技術力がない。そこで、大企業がその部分を購入するということもあっていいのだろう、こう思うわけですね。国内の中での取り組みということで、あってもいいんだろう。
それで、きょうは省エネ法上の話でありますけれども、省エネ法上は大企業の報告義務として配慮するという御答弁でありましたけれども、この報告書に書いている趣旨をさらにもう一歩広めると、そういった部分について位置づけて、何らかの支援のスキームをつくるとか、評価をする機関をつくるであるとか、さまざまなことがあっていいのではないか、こう思うわけでありますが、この国内CDMの現在の検討状況、そして実現化の道筋についてお伺いしたいと思います。
○甘利国務大臣 御指摘の件でありますが、経済産業省といたしましては、大企業が技術そして資金等を提供しまして、中小企業が削減を行った温室効果ガス排出量というものをみずからの自主行動計画等の目標達成に活用する制度、いわゆる国内クレジット制度でありますが、この構築に向けて、昨年の五月以降に、関係者、有識者等から成ります中小企業等CO2排出削減検討会と称しておりますが、ここにおきまして制度設計に係る検討を進めてまいったわけであります。
本検討会における論点整理を踏まえまして、先月の末でありますけれども、改定されました京都議定書の目達計画、これにおきましても、本制度を構築する旨及び制度設計のポイントについても盛り込んでいるところであります。
現在、経済産業省といたしましては、第三者認証機関の創設、審査基準の策定、審査人材の確保などを進めているところであります。また、来月中にも、民間の関係者間でプロジェクトの早期創出や制度の普及を推進するための国内クレジット推進協議会を発足させるなど、本年の秋を目途とした制度の開始を目指しまして、今、官民を挙げて制度構築の加速化というものを図っているところであります。
○近藤(洋)委員 ぜひ、これは大事なことなので進めていただければいいんではないかなと思うんです。というのは、やはり大企業が得た利益を広く中小企業にも循環させろという仕組みだと思うんですね。これは非常に意味がある。
いわゆる排出権取引、キャップ・アンド・トレード議論というのはいろいろこの委員会でも議論されていますけれども、これは国別にキャップをかけ、事業所別にキャップをかけ、本当に制度的に有効なのか、本当に市場というのができるのかというのが大きな論点だと思うんです。
今御答弁いただいた国内CDMというのは、どちらかというと物々交換の世界、相対取引の世界であろうから、そうだとすると、市場のゆがみというものが随分なくなるわけであって、相対取引なり物々交換の世界をどんどん、排出技術を移転させ、そしてその分クレジットというもののような形で大企業も利益を得るという仕組みはあっていい。むしろ、こういうことをいわば日本版の提案、日本版のスキーム、まさに日本ならではの考え方としてやるというのは意味があるんだろうな、こう思うわけであります。
そういうことについて、この報告書ではさらに広めて、家庭部門も含めた共同省エネルギーというんですか、まさに相対の中での共同省エネルギーというものも考えたらどうだということで、大変意欲的に書いておるわけでありますが、この法文が「適切な配慮」という形では、やや寂しい法律になりましたけれども、場合によっては、ぜひそういったものを今後きちんと位置づけて、こういったものを広めていくということも必要かと思うんですが、御所見はいかがですか。
○甘利国務大臣 法文は簡略化した書き方にしておりますが、委員会の質疑の議事録あるいは附帯決議等でその意味をしっかりと具体的に位置づけていただければというふうに思っております。
○近藤(洋)委員 先ほど来の大臣の御答弁もありましたし、院としても、これはやはり一丁目一番地に位置づけていい、なかなか、経産省やエネ庁の事務方も御苦労されたというのはよくわかります。
逆に、推察するに、法制局等からもいろいろなことも言われてということもあったのかもしれませんが、これはいいことを大臣はおやりになられて頭出しをされたということでありますでしょうから、今後大きく育てる政策の柱になるんだろうなと受けとめさせていただきたいと思います。
次のテーマに移りますが、先般、日本とEUの首脳会議が行われて、報道によりますと、温室効果ガスの産業別削減目標、いわゆるセクター別アプローチについて有用との認識で一致した、こういう形の報道がされていますし、私もレクといいますかヒアリングで聞いております。
日本がこれまで言ってきたセクター別アプローチについてEU側が有用であると認知したというのは、これは大変意味を持つものだろうと思うわけですが、大臣、この首脳会談においてEUが有用と認めたことに対する意義について、どのようにお受けとめになるか。
もう一つ、まさにこのセクター別アプローチの基本となる、原単位を向上させる、エネルギー効率を高めるということを基準といいますかベースに物事を設計していく、ポスト京都の枠組みにおいてもエネルギー効率の向上ということをベースにポスト京都の枠組みを考えるということが日本の、そしてある意味で世界のCO2削減にもプラスになる、この認識を広める戦略についてお考えをお伺いしたいと思います。
○甘利国務大臣 セクトラルアプローチの有効性というのは、私は当初からかたく信じて、ありとあらゆる場面で、経済閣僚の会議ではこのPRをずっと世界じゅうでしてきました。それで、環境大臣が集う会合で公にしたのが、この間のG20、千葉でやった会合であります。
当初、EUというのは、自分なりの主張がありますから、日本のいわば新しい提案にはなかなか乗ってきてくれませんでしたし、途上国は途上国で、今までの枠組みに関して新しい仕組みができると、何となく自分たちが何か見たことがない義務を負うのではないかという警戒感があって、すぐに賛成という形になってもらえませんでした。
正直、物すごく苦労しました。私自身もそうですけれども、事務方はもっと苦労したと思います。ですから、どこかの新聞に、ローマ教会の前でそれでも地球は回っていると叫ぶガリレオの心境というのは、私の心境よりも、ずっと続けてきた当省の事務方の心境。しかし、やはり真理は一つでありますから、ローマ教会も過ちを認めてきつつあるということだと思うのであります。
日・EUの定期首脳会議でも、我が国の提唱するセクター別アプローチについて、EU側から有用という評価を事実得たわけであります。
実は途上国も、当初、G20が終わった後、南アから批判が出たというようなことを日本のマスコミが報道しましたけれども、直近の話で、例の第三回の主要経済国会合、MEMのセクター別アプローチに関するワークショップで各国からのコメントの中で、その南アもこう言っています、G20対話における日本の貢献は大きいと。セクトラルアプローチの有効性の部分について、こう表現しているんですね。
ようやっと、途上国でもその有用性については認めざるを得ないというところまでたどり着いてきたと思います。何よりも公平性が保てる、それから、共通だが差異ある取り組みということを満たすことができるという意味で極めて有効だと思いますし、真実がわかるに従って評価が高まってきたというふうに思っております。
もちろん、すべてがこれで取ってかわるということまで言うつもりはありませんけれども、極めて主要な部分をなす取り組みだというふうに確信をいたしております。
○近藤(洋)委員 大変大きな一歩になったんだな、こう評価をしたいと思いますし、甘利大臣を初め、これまでこのセクター別アプローチの有用性について御努力をされてきていることについては本当に敬意を表したい、こう率直に思います。
国際交渉のスケジュールというのは、考えてみると非常に長く、かつ複雑なスケジュールであります。ですから、一つ間違うと、洞爺湖サミット、洞爺湖サミットと、これで何かがすべてというようなものにともすれば世間は集約してしまうんでしょうけれども、やはり時間のかかる部分でもありますでしょうし、いろいろな会議、いろいろなものが複雑に入り組む。
しかも、アメリカの大統領選もある、政治の状況もある、こういう中での二年間のマラソンということでありますでしょうから、ぜひこの日本の提案が最終的にはきちっと成るということについては御期待申し上げたいと思いますし、これはいろいろな考え方がうちの党内はありますが、私どもも党内で広めていきたい、こう個人的に思うわけであります。
いずれにしろ、大臣御答弁のとおり、日本は正しいことを提案しているんだという認識が途上国でも広がってきたという御答弁でございました。やはり外交交渉というのは理屈だけではなくて利も必要なんだろうな、こう思うわけでありまして、日本はいいことも言っているし、日本とつき合うとプラスになる、これも非常に大事なんだろうと思います。そして、仲間をふやしていくということなんだろう、こう思うわけです。
最後の質問でございますけれども、その意味では日本側も、どうやって途上国の方々、さらには大きな排出国である中国、インド等も含めてポスト京都に入っていただくかという意味で、環境関連の資金協力というのも戦略的に考える必要があろうかと思います。
資料の三では、これはいわゆる資金メカニズム、おおむね五年間で累計百億ドルの資金供給を可能とする、二〇〇八年から開始するという我が国の全体の資金メカニズムの概略図でありますけれども、この資金メカニズムも含めて、それに限らずですが、環境関連の国際協力の日本の資金の使い方について戦略的に考える必要があろうかと思いますが、最後に大臣の御所見をお伺いして、終わりたいと思います。
○甘利国務大臣 まさに今御指摘の戦略的にというところが大事なんですね。
福田総理は、一月のダボスの演説で、百億ドル規模の支援を行うクールアース・パートナーシップというのを表明したわけであります。それ以降、途上国等から、既存の資金メカニズムとどう整合性をとるんだ、そこを整理してくれ等の問題提起はありましたが、基本的には歓迎の意が表されました。
ただ、大事なことは、ちゃんと一生懸命取り組むところにお金が行くようにしないといけないんですね。志の高い途上国を支援する資金メカニズムということが大事で、お金だけもらって、後ちゃんとやったかやらないかよくわからぬということじゃ無駄銭になってしまいますから、ちゃんと自分はここまで取り組むということに対して、技術支援、もちろん知財保護はちゃんとやらなきゃならないんですが、それと一緒にお金をつけて、それが達成できる、しかも、それがきちんと検証できる、そういうふうにしなければならない。
頑張るところに支援が行くということをきちんと戦略的にやるということが必要であって、それを綿密に組んでいくことが必要だと思っております。
○近藤(洋)委員 時間ですので、終わります。
○東委員長 これにて近藤洋介君の質疑は終了いたしました。
次に、大島敦君。
○大島(敦)委員 前回に引き続き、関連の質問をさせていただきます。
先ほど近藤委員の方から、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案の八十四条の二について質問がございました。同法案の五条の改正点について、まず、具体的にどういう意図を持って改正されるのかということについてお聞かせください。
○上田政府参考人 済みません、共同省エネルギー事業に関するお尋ね......(大島(敦)委員「セクター別のベンチマークの策定の方です」と呼ぶ)失礼いたしました。
セクター別ベンチマークでございますけれども、セクター別ベンチマークと申しますのは、事業者が省エネを行った場合に、それが適切かどうか、判断基準を用いて判断させていただくことになるわけでございます。従来は、事業者の原単位が毎年一%ぐらいずつ改善するかどうかという判断基準でやってきたわけでございますけれども、今後は、そういったものに加えまして、客観的な指標としてセクター別のベンチマークというのを導入したいと考えております。
このセクター別ベンチマークというものは、具体的には、鉄であるとか、あるいは業務部門であるとか、そういった部門につきまして幾つかの測定可能な客観的な指標を導入いたしまして、そういったものも判断基準として判断をしていく。これによりまして事業者の省エネ取り組みが共通に評価できるようになりまして、既に相当程度省エネが進んだところにつきましてはそういったものを適切に評価しながら、他方で、取り組みのおくれた事業者に対してはさらなる改善を促すということを企画するものでございます。
○大島(敦)委員 ありがとうございました。
このセクター別のベンチマークを国として各産業ごとにつくっていくというお話と思います。
このベンチマークのつくり方というのが非常に大切だと私は思っておりまして、非常に簡略なベンチマークのつくり方もあるかと思うんです。そのベンチマークのつくり方というのは、例えば生産量とか面積当たりのエネルギー使用量で粗い指標でつくる、簡略につくることもできると思いますし、製造プロセスのそれぞれを標準化していくことが必要かなと思うんです。これから我が国が、甘利大臣がおっしゃるとおり、各国との折衝あるいは標準をつくっていくことになるかと思うんです。
同じ鉄鋼業でも、例えば、日本のように、原料、鉄鉱石なり石炭が製鉄所の岸壁に着いてそのまま高炉あるいはコークス炉に入る製鉄所もありますし、あるいは、中国のように、奥地まで鉄鉱石なり石炭を運んでいる場合だってあるわけでして、それぞれの熱効率が違うわけですね、輸送に関する熱効率あるいはプロセスのそれぞれについての熱効率が違うと思うんです。それを我が国が中心となってこれから担っていくためには、このベンチマークづくりを国際標準として各国の理解を得るまで積み上げていく必要があると考えております。
その点について、国際標準化の視点が重要だと思う点につきまして、御所見をお聞かせください。
○上田政府参考人 セクター別ベンチマークというのは、その作成はなかなか難しい作業であると私どもは思っております。
同じ工場といっても、内製している場合、外製している場合、さまざまな場合がございます。したがって、これをできるだけ精緻にするというのはおっしゃるとおり非常に重要なことでございまして、同一の生産工程に着目したり、あるいは内製比率、外製比率といったものを考慮したり、あるいは設備の導入比率といったものを指標とするなど、公平な比較が可能になるような形でつくっていく必要があると考えております。
これは、今後、省エネ基準部会という審議会の場で詳細な議論を行っていきたいと考えておりますけれども、その際、委員御指摘のような、もちろんセクターアプローチということを提案していることもございまして、国際的な標準化あるいは国際的な連携といったことも十分念頭に置きながらやっていく必要があると思っております。
国際エネルギー機関、IEAでございますとか、クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ、APP、こういったところで同じような、産業の省エネを客観的に評価する基準をつくるという作業が行われておりますものですから、こういったところと連携しながら、また彼らのそこにおける議論を踏まえながら、国際的にも通用するような指標というものを今後検討してまいりたいと考えております。
○大島(敦)委員 今回の審議を通じまして、甘利経済産業大臣から、産業セクトラルアプローチにつきまして各国の賛同が広がっているというお話がございました。この審議の中でも、あるいは一般質疑の中でも、このセクトラルアプローチにつきまして、私は非常に理解しやすかったものですから評価をさせていただくというお話をさせていただいております。日本が多分、国際的な会合あるいは集まりの中で珍しく一石を投じたのがこのセクトラルアプローチだと思います。
そうしますと、これから必要なのは、細かい内容について我が国としてまず規格をつくって提示するということが大切だと思うんです。外交交渉の場では、最初につくったものにつきましての今度は修正ということになりますから、まず、そこのところについて進めてほしいのが一点。
もう一つは、今政府参考人からも答弁いただきました、外国との連携、仲間づくりも必要だと思っております。この点についても、多分、ベンチマークをつくる産業というのは、それほど多くの、さまざまな業種ではないと考えておりまして、幾つかの限られた業種の中でのベンチマークかもしれないと思いますので、その点についてもぜひお願いしたいと考えております。
その点について、甘利大臣から一言いただければと思います。
○甘利国務大臣 このセクトラルアプローチの提案がなぜ大変だったかというと、従来の方式が既にあるわけですね。頭から国別に何%という、どういう根拠があるかどうかわかりませんけれどもかぶせていって、それでやっていくと。その延長線上でやればいいという主張が一方にある中で、その矛盾点を是正するべく、こういう枠組みが公平公正じゃないですかということを新たに提案するので大変なんですね。真っ白なところに一つの提案がぽっと行くということであるならば、かなり受け入れられやすいんですけれども、もう既にスタートしている枠組みの中で動いている人たちがいますし、それでのビジネスも進んでいる部分もあるわけですから、だから非常に難しかったわけであります。
新しく参加する国にとっても、負担を強いるばかりじゃなくて、これを取り入れた方がいいことがある、参加しない方が不利ですよということが見えるようにしていかなきゃいけないということの説明をしてきたわけであります。
その基準点をどう求めるかというのが、御指摘のように一番大事な点でありまして、鉄鋼なんというのは、世界鉄鋼連盟が連帯して、そういう基準点の割り出しということについてすぐ協力ができる理想的な業界なのでありまして、それ以外がそのとおりいくかというと、なかなか大変なんです。しかし、先行事例がありますから、ベストプラクティスとしてこういうふうにやってくださいということで、それ以外のセクターも進めていく。そういう中で、国ごとの理解を積み上げていくという経過が大事だと思います。
何より大事なのは、日本が有利なようにしかけてきたのではないかということととらえられちゃいけないんですね。そうじゃなくて、世界がいいでしょうということをしっかりと説明することが、あわせて大事だというふうに思っております。
○大島(敦)委員 今回の経済産業委員会での大臣の答弁は、世界が注目していると思っているんです。前回質問させていただいたとおり、多分一兆に迫るお金が、これから五年間の間に動いていくわけですよ。この間、二十ドルを一ドルにしようと言ったら、この一兆円が大分減ってくるわけですから、大臣の今の発言は、恐らく、インターネットあるいは活字メディア等を通じて、各国の政府の交渉相手の方が注目をしているのかなと考えておりまして、踏み込んだ発言をすることも大切だと思うんですが、私ども議員の方は、できるだけ日本の利益を守らなければいけないものですから、その立場で質問をさせていただいております。
その中で、先ほど鉄のお話がございました。EUが今回、セクトラルアプローチに乗ってきたという、非常に賛同を示したということは、もともとEUというのが石炭と鉄鋼の共同体から始まっていますから、そういう風土というのはあったのかなと。もう一つは、IISIで大体世界のプレーヤーは見えているものですから、同じソサエティーの中で、皆さん情報交換してなじんでいるので、非常にわかりやすく進んでいくのかなとは思うんです。
若干、前回の質問の延長上で一問だけ質問させていただきたい。
ちょっと気になっている点がございまして、この間、日本の一番大きな製鉄会社がブラジルで製鉄所をつくるという新聞報道がありまして、新聞報道自体には、それはお客さんがあるからつくるという記事でした。しかしながら、これを見たときに、本来であれば日本でつくってもよかったのが、やはりCO2の問題があるので海外で工場をつくるということの選択も、経営陣は言わないかもしれないけれども、心の奥底ではそういう気持ちもあったのかなと思っております。
ですから、CO2の削減ということと、国別にキャップをはめるということと、あともう一つは経済の変動ですね。ここ五年間、十年間、比較的世界経済はよかったものですから、我が国の中でもCO2の排出量が非常にふえた時代だと思っておりまして、今回上限が決められると、今後の経済成長がそこでとまるということもあり得るのかな。
そうすると、そのエネルギー効率に着目をして、経済変動にも耐えられるような国際的な仕組みが必要だと考えておりますので、その点についても、ぜひ大臣には、国全体としての取り組みの中で、京都議定書以降の話だと思うんですが、多分御検討されておるとは思うんですけれども、注視をしていただいたらありがたいなと思っています。
もう一つ、先ほど近藤委員の方から一番最後に、戦略的に必要だという話がございました。私も同意見でございまして、今回質問として、東欧諸国から日本が排出権を購入するという話があったかと思うんですけれども、その点につきましては、単価と今現状がどうなっているかについてお聞かせいただければと思います。
○中野副大臣 お答えをいたします。
私たちの国は、グリーン投資スキーム、いわゆるGISについて、その具体的なスキームの構築を目指しております。
具体的には、余剰排出枠を有して、それらを自国の環境保全等に役立てたいという意向を持つハンガリーを初め、チェコあるいはポーランド等の中東欧諸国、そして、ウクライナとの間でGIS実施に向けた交渉を行っておりますし、またロシアとも、GIS交渉に向けた協議を開始したところであります。
○大島(敦)委員 今のは、中東欧と、ウクライナあるいはロシアの交渉という話で、ロシアについては二〇〇四年ですから、ある程度動向を見てから入っていますから、その点についても着目してほしいなとは思うんです。やはり戦略的に考えなければいけないなと。
私たちがそうやってCO2を買うということは、これはその国に対する投資なわけですよね。それは、恩義という言い方は非常に古い言い方なんですけれども、感謝をして、将来的に我が国の考え方に賛同してくれるということが僕は大切だと思うんです。
今後、各国、先進国も発展途上国もすべて平等な、我が国だけが得するようなシステムじゃないという前提で進めるにせよ、やはり私たちが貴重なお金というんですか、財を各国に提供していくわけですから、貴重な技術も、産業界の御了解を得て恐らく非常に安い価格で御提供申し上げるわけですから、そこには、それに対する見返りというわけじゃないんですけれども、それに対するその国の配慮というのも私は必要だと思うんですよ。
それをしっかり各国別に見ていただいて、今後、どの国が我が国に対して一番配慮してくれるのか。その点について、ぜひ大臣から、各国の皆さんが聞いていますから、余り踏み込んだことは言えないとは思うんだけれども、お考えの指針をいただければと思います。
○甘利国務大臣 日本から移転される技術、それはもちろん、民間の技術にはそれなりの対価が必要ですが、おっしゃるとおり、それは民間企業としてぎりぎりの線で協力していただくようなことになろうかと思いますし、この知財が流出しないように政府はしっかりとガードしますが、いずれにしても民間企業に協力をしてもらう。
あるいは、移転に伴っては日本のお金が動くわけであります。そのお金は天から降ってくるわけではなくて、国民の血税を投入するわけであります。しかも、日本は世界で一番エネルギー効率がいい優等生、優等生の日本がお金をわざわざ払うわけであります。
でありますから、移転先の国については、そういう国民の血税が優等生の日本からそちらの国に移るんです、それは、宇宙船地球号で全員が運命共同体で乗っている、そういう使命感から行うわけでありますから、その意はしっかり酌んでいただいて、これは日本の国民の汗の結晶が移転していくという認識をしっかりと持ってもらう国に優先的にさせていただきたいというふうに思っております。
○大島(敦)委員 ありがとうございました。
各国の交渉担当者も聞かれていると思いますので、大臣おっしゃったとおり、我が国が貴重な税を使って対策をとり、民間企業はそれぞれの利益の中から、近藤委員も御指摘があった、ひょっとしたら株主訴訟もあるかもしれないというリスクを冒しながら、各国に対して我が国の責任を果たしていこうという意思でやっているわけですから、その気持ちに賛同してくれる国に対してしっかりとした供与を行っていく必要があるのかなと考えておるわけでございます。
次に、今回の法律の中でバイオの問題があるんですけれども、目標達成計画の中で、原油換算で五十万キロリットル、バイオ燃料を導入するという話がありまして、このことにつきましても、この場でも大分議論が進んでまいりました。
今後の五年間の推移を見ると、恐らくこのバイオの燃料を導入するということは、今の食料の需給のアンバランスを考えても、多分これまでのように強くは求められないのかなと思うんですよ。なかなか国際的な理解というのも進まないのかなと思いまして、ひょっとすると、この五十万キロリットルを我が国が輸入するということが行われないのかもしれないなということも考えるわけなんです。
そのときに、この五十万キロリットルが、私はすぐお金に、要はCO2の値段に換算するとどのくらいかなと思っていまして、ちょっと役所の方に伺いたいんですけれども、五十万キロリットル、トン大体二千円ぐらいだと思いますので、どのくらいの効果があるのかということについてお聞かせいただければと思います。
○上田政府参考人 原油換算で五十万キロリットルは、京都議定書上カーボンニュートラルということでございますので、それがそのまま二酸化炭素の削減に結びつくということになります。計算いたしますと約百三十万トンぐらいになりまして、今のトン当たり約二千円ということであれば、約二十六億円程度になります。
○大島(敦)委員 二十六億円の一つの対策だと僕は理解をするわけなんです。ですから、対策としては二十六億円なんですけれども、大分手間がかかるなという感じもしないでもないわけなんです。
もう一つ、ちょっと確認のために、事業所等の省エネ対策の徹底とかあるいは住宅・建設物の省エネ性能の向上につきましても、今回の法案の中に、あるいは施策の中に盛り込まれておりまして、ここについても、トン二千円と換算すると、どのくらいのCO2の削減量になるかについてお聞かせください。
○上田政府参考人 今回の省エネ法改正によります事業所それから住宅・建築物の省エネ性能による削減効果でございますが、まず事業所等につきましては約三百万トン、それから住宅・建築物につきましては二百万トンの削減効果があると試算されております。それをCO2トン当たり二千円という仮定で計算いたしますと、事業所等が約六十億円、住宅・建築物が約四十億円となるわけでございます。
○大島(敦)委員 そうしますと、この二つの対策で大体百億円ぐらいの対策で、今ので二十六億円ですから、大体金額的には、打った費用対効果がよくわかったと思います。
効果としてはもっとあったのかなと思ったものですから、前回もこの場で述べさせていただきました、大きな効果がねらえるところをしっかりやっていくことが結果的に我が国の利益というのか、我が国の義務を果たすことになるかと思いますので、ぜひその点についても御検討の上、注力して進めていっていただきたいなと考えております。
続きまして、これは多分最後の質問になるかと思うんですけれども、先ほどの、いろいろと今後政府が対策を打つ、あるいは御答弁していただいているように、中東欧とかロシアとかあるいはウクライナから排出量なり排出権を政府が購入する場合のスキームについて、ややもするとルーズになりがちだと思うんです、私たちが資金を手当てしたとしても。個々のプロジェクトがしっかりと行われるということが私は必要だと思っているんです。どうしても私たちとしては、お金を払って、CO2分のこれだけ減りましたよという紙をいただければ、その分だけ我が国の義務を果たしたことになります。
ですから、それはそれでいいんですけれども、私たちが投入した資金というのがしっかりとその国でプロジェクトとして行われ、そしてその効果についての検証が行われなければいけないと私は考えているんですけれども、どうやってそれを担保していくか、その取り組みについて最後にお聞かせいただければ幸いと存じます。
○甘利国務大臣 私は当初から、いわゆるホットエア取引というのは信用していないんですね。これは、こういう言葉を使っていいかどうかわかりませんが、ある種のごまかしです。地球全体としてどうCO2削減に貢献しているのかといったら、これは数字の上のことだけだと思います。でありますから、GISという方法を使って、その取引をしたお金がちゃんと環境に使われているということを検証しないと、地球全体としては余り意味がないということなんであります。
要は、それをどう検証していくかということだと思います。これは相手があることですから、ある部分は相手を信用しなければいけませんけれども、日本側としても、お金を払う以上は、それにある部分干渉していかなければなりません。
そういうことが可能かどうかは別として、契約のときに全部お金を払わないで、そのGISが確認された時点で残金を払うというようなことが可能ならば、そういうことも検討していいんではないかと私は個人的には思います。
とにかく、地球全体として、払ったお金が温暖化防止に貢献しているということに確実につながるように、いろいろと検討していきたいと思っております。
○大島(敦)委員 ありがとうございました。
○東委員長 これにて大島敦君の質疑は終了いたしました。
次に、吉井英勝君。
○吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。
省エネ法に基づく取り組みについて、これはコンビニ本部とか規模の大きな中小企業などに報告を求めることとか、それから、小売店についてみれば三百平米以上の建物に届け出義務を課すことなど、強化するということは前進面ですから賛成をするものですが、同時に考えておかなきゃいけないのは、コンビニ本部なり親企業の方からCO2削減に要する負担分をちゃんと面倒見てもらえる仕組みができるかどうかとか、そこにかかるコスト負担が転嫁されるだけではなかなか大変な面がありますから、やはり法目的を達成するためにも中小企業の支援には力を尽くしてもらいたい、このことを最初にまず求めておきたいと思います。
その上で、最初に政府参考人に伺いますが、省エネ法に基づく企業の定期報告、これは、現在は事業所、工場単位で、本改正で今度は本社で事務所分もまとめてやりますから、そうすると、事業所の数値がわかりにくくなってくると、ベンチマークに対する各事業所ごとの実際のエネルギーの消費量とか、あるいはCO2の排出量も、それが本社、事務所に係る分なのかどうかとか、いわばどんぶり勘定みたいになってしまいますとわかりにくくなりますから、この点については従来どおり、現行の事業所単位で報告をするものだというものだろうと思うんですが、そこのところを確認しておきたいと思います。
○望月政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、今回の省エネ法の改正法案では、工場または事業場単位から事業者単位の規制体系に変更するということになります。これに伴って、規制の対象となる事業者には、設置するすべての工場などに係る情報につきましてまとめて定期報告の提出を求めることになります。
ただ、規制の対象は事業者ごととなりますけれども、現場での的確なエネルギー管理ということは改正後も引き続き重要でございますので、現行法上の第一種または第二種エネルギー管理指定工場に該当する工場については、その地位を引き続き継承し、エネルギー消費量等の情報を事業者からの定期報告の内訳として提出していただくということを考えております。
○吉井委員 次に、それぞれのセクターの中の輸送セクターについて、資料を配らせていただいておりますが、せんだって環境省の政府参考人に確認しておいたのが、上が航空機、次にタンカー等国際貨物、そして三番目が自衛隊のCO2排出量で、商業施設が四番目のものです。
それで、商業施設の排出量がふえたのは、これは実は経産省の方にお願いしておりまして、新しいものまで小売の分で出ればよくわかるんですけれども、残念ながら二〇〇四年以降の分がないものですから二枚目の資料の方で、いずれにしろ、二〇〇二年の商業統計と二〇〇四年で比べても、十時以降まで営業しているところから二十四時間営業というのがふえているわけですね。
それがどうふえているかというのはこちらの統計でわからないものですから、それで、二〇〇五年四月から二〇〇七年十二月までの新設大型店、五千平方メートル以上のものについて届け出られたものについて見たのが三番目の円グラフになります。十時以降まで営業から二十四時間営業というものが圧倒的にふえているということは、これを見て一目瞭然ということになってきます。
それで、この間も大臣にお伺いしたところなんですけれども、やはり、商業施設の排出量がふえたというのは、九八年の大店法廃止、大店立地法施行以来、長時間営業というのがふえてきていることと非常にかかわりが深いものです。
それを二枚目の資料で見ていただいたわけですが、やはりそういう点では、個々の特定の店舗なり何なりだけ、おまえのところはこれ以降はやめておけというわけにはいきませんから、これはドイツの閉店法のような省資源、低エネルギー型の社会経済構造への転換を含めた方策というものが必要になってくると思うんですが、大臣は、政府としてどういう取り組みを考えておられるか伺います。
○甘利国務大臣 商業施設の二十四時間営業につきましては、平成十九年度の産構審と中環審、中央環境審議会の合同会合において審議がなされたわけであります。
この審議の中では、深夜営業の時間帯の客数は少なくて、深夜営業の必要性は薄いのではないかといった意見もありました。他方で、二十四時間営業をたとえやめたとしても、試算によれば省エネ効果は限定的であるといった意見であるとか、あるいは、営業時間の見直しによる省エネ効果と失われる利益について慎重に検討すべきという意見もあったわけであります。
こうした議論を踏まえまして、本年の三月二十八日に閣議決定された改定京都議定書目標達成計画、いわゆる目達計画でありますけれども、これにおきましては、深夜化するライフスタイル、ワークスタイルの見直しに関して、国民の抜本的な意識改革に向けて諸外国の状況も踏まえて総合的に検討するとされているところであります。
なお、日本百貨店協会、そして日本チェーンストア協会、日本ショッピングセンター協会等の小売業界の事業団体は、自主行動計画を策定してエネルギー消費原単位の削減に取り組んでいるところであります。
今後とも、民間事業者のこうした取り組みを政府としても促進してまいりたいと思っております。いろいろ御意見がありまして、それを総合的に検討していきたいと思っております。
○吉井委員 次に、再生可能エネルギーに関して、マイクロ水力のことを取り上げておりませんでしたから、先に政府参考人に確認しておきたいと思います。
日本の年間降水量が大体六千五百億トンですが、その中で、水力発電というのは現在百二十六億キロワット時ですけれども、可能な発電電力量としては四百五十八億八千八百六十三万キロワット時、つまり約五百億キロワット時あるということ、その確認と、それから買い取り電力価格ですが、風力の場合、電力会社が買い取る価格は十円七十銭、太陽光発電は大体二十二円から二十三円ぐらいですが、小水力発電の単価はキロワット時当たり八円四十銭。
そういう点では、産業向けの十二、三円と比べて風力、小水力は安いわけですが、家庭電力の二十円から二十三円と比べたときに太陽光の買い取り価格はほぼ同じぐらいでもかなり安いという、この事実を数字の面だけ確認しておきます。
○望月政府参考人 お答えいたします。
昭和五十五年から六十年度に実施いたしました第五次包蔵水力調査、これは埋蔵量みたいなものですけれども、二〇〇七年末における水力の発電電力量ベースで、未開発のものは四百五十九億キロリットルというのは御指摘のとおりでございます。
それから、RPS法に基づく新エネルギーの取引価格で調査をいたしました。風力発電については十・七円、水力発電については八・四円、太陽光発電については、住宅用で、幅がちょっとございますけれども、およそ十九円から二十三円、おおむね先生おっしゃるとおりだと思います。
○吉井委員 それで、実は、エネ庁の方で以前出してこられた物理的限界潜在量からしますと、太陽光で百七十億九千万キロワット時ですが、これはまだ〇・二%なんですね。可能性がすべて現実になるものじゃありませんが、風力でいきますと、二十六億キロワット時ですから、これは物理的限界潜在量からするとまだ〇・一%。
ですから、もっともっと可能性をどう広げていくかということが再生可能エネルギーを伸ばすということにつながってきますし、そういう点では、買い取り価格についても、産業用に比べたらかなり安いものですから、やはりそこのところはどう進めるかということでもっともっと検討していかなきゃいけない問題だと思います。
次に、バイオマスの方なんですが、これは大臣に一つ確認しておきたいんですが、バイオマスエネルギーの開発普及というのは、これは農畜産廃棄物とか生ごみとか下水汚泥の持つエネルギーのリサイクルを考えても大事なことだと思っているんです。
しかし、穀物、飼料作物である飼料米や稲発酵作物など、バイオマス燃料の原料にそれを使ってしまうというのはやはり間違いだというふうに思うんです。食料自給率が三九%と低い日本の現状からはもちろんのこと、地球温暖化の中で世界的食料危機の現実からしても、これはやはり方向として許されない方向だと思うんです。また、温暖化対策で必要な森林を破壊してまでバイオ燃料への作付面積をふやすとか、とんでもない話だと思うんです。
そこで、日本の政府が進めるバイオマスエネルギーの開発普及には、原料として穀物や飼料作物は含めない、農畜産廃棄物、間伐材や製材所の木くず、砂糖や酒類製造工場の廃棄物などの利用に限って考えていく、こういう立場に立っているというふうに考えていいのか、ここは大臣に確認しておきます。
○甘利国務大臣 結論から申し上げますと、極力使わない。いきなりスタートから全く使わないということになかなかできないと思うんです。というのは、規格外のものを活用しようというアプローチがあります。
おっしゃるとおり、セルロース系とか、食料あるいは飼料とバッティングしないというのは基本原則です。森林を伐採してそれらに植えかえるなんというのはもってのほか、おっしゃるとおりです。
ただ、最初から一グラムも使わないという宣言ができるかというと、なかなかそういうふうにはいかない。規格外のもので、まともに食料にならないみたいなものは有効活用していく。飼料になるじゃないかと言われるとそれはそうなんですが、極力そういう方向でいくということだと思います、今の時点では。
○吉井委員 極力ということは、少し限定的についていますけれども、基本原則といいますか、基本的には穀物、飼料は使わない、この立場で臨むということはいいですね。もう一度確認しておきます。
○甘利国務大臣 そういう方向が理想的でありますから、そういう方向を目指していきます。
○吉井委員 最後に、今挙げましたような風力、太陽光、マイクロ水力とかバイオマスとかを進めていく上で、やはり再生可能エネルギー発電を普及する上では、一つは固定価格買い取り制度、あるいはその設置補助とかですね、その財源には電源開発促進税などが既に電力料金にオンされておりますし、あるいは石油石炭税などの実質的に炭素課税というものがありますから、その活用などがあり得るわけで、ですから、やはり制度設計が大事だと思うんですね。
実際にインセンティブを与えて、炭素を使用する方には抑制効果を働かせ、そして再生可能エネルギーのように、設置時には別として、基本的に太陽のエネルギーそのものですから二酸化炭素を出さない、そういうエネルギーの活用、再生可能エネルギーの発電等をもっと急速度に進めるインセンティブをどうつくっていくか、その点での制度設計というのが物すごく大事だと思いますから、私は今二点挙げましたけれども、大臣のお考えを最後に伺っておきたいと思います。
○甘利国務大臣 新エネルギー、特に太陽光発電というのは産業としてのフロンティアでもありますし、技術開発の余地があるし、有望なエネルギーであります。これをどう推進していくかについて、先ほど来いろいろ答弁をさせていただきました。ドイツと比較しての議論は今までもたくさん出てきたわけでありますし、いかにコストパフォーマンスを上げながら導入促進をしていくかということについて、総合的な検討を引き続きしていきたいと思っております。
○吉井委員 時間が参りましたので、これで質問を終わります。
○東委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
○東委員長 これより両案に対する討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
まず、内閣提出、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○東委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
―――――――――――――
○東委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、谷本龍哉君外二名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
提出者から趣旨の説明を求めます。谷本龍哉君。
○谷本委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
まず、案文を朗読いたします。
エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、限られたエネルギー資源の有効な利用を図るとともに、エネルギー起源の二酸化炭素の排出をより一層抑制することにより、地球環境と経済の両立に配慮した対策である省エネルギーを確実に推進するため、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一 民生部門における省エネルギー推進の必要性や本改正による具体的な効果等について国民に対してわかり易い説明を行い、国を挙げた省エネルギー推進に向けて対策を一層強化すること。
また、中小規模の住宅やオフィスビルについても省エネルギー等の取り組みが進むよう、新築や改築に係る住宅等に対する支援策の拡充を図ること。
二 事業者単位の規制の導入に際しては、中小の事業者の実情等に十分配慮した運用を行うとともに、中小企業への情報提供や省エネ診断の普及等に努めること。
また、高度な省エネルギー技術を有する大企業が中小企業等と連携して省エネルギーに取り組むための、共同省エネルギー事業に関する制度設計及び支援措置について早急に具体化すること。
三 我が国が今後とも世界の省エネルギー技術をリードしていくことが可能となるよう、更なる技術開発や新エネルギーの大幅な導入等を推進するための施策の効果的実施に努めること。併せて、我が国企業が有する優れた省エネルギー技術等の活用は、世界規模での地球温暖化対策に極めて有効であることから、我が国経済の競争力に及ぼす影響を勘案しつつ、諸外国に対する省エネの制度導入及び新エネ技術の普及等のための条件整備に努めること。
四 将来の国際的な枠組みの構築に当たっては、米国、中国等の二酸化炭素大量排出国やインド、ブラジル等の二酸化炭素排出量の大幅な伸びが予想される国々に対する働きかけを強化するとともに、他の先進国との負担の公平化を図る観点から、各国における業種別の実情を考慮に入れた制度の確立に努めること。
以上であります。
附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○東委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○東委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
―――――――――――――
○東委員長 次に、内閣提出、揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○東委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
―――――――――――――
○東委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、谷本龍哉君外二名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
提出者から趣旨の説明を求めます。太田和美君。
○太田(和)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
まず、案文を朗読いたします。
揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、国民生活に深い関わりを持つ自動車用燃料へのバイオ燃料導入を受け、本法施行に当たり、次の点について適切な措置を講ずべきである。
一 特定加工業者の登録制度の実施に当たっては、事前の審査を厳格に行うとともに、登録後の業務の状況についても継続して確認を行うよう努めること。また、販売されている揮発油等の品質確認についても、十分な検査が実施されるよう検査方法や体制の整備に努めること。
二 石油価格高騰の下、激しい価格競争にさらされるなど厳しい経営環境にある中で、石油販売業者が不正な混合を行ったガソリン・軽油を販売することのないよう、監視体制を強化するとともに、石油販売業者の経営基盤強化や経営革新支援のための施策を推進すること。
三 バイオ燃料導入に当たっては、最近の世界的な食料価格の高騰を踏まえ、燃料と食料の競合問題を引き起こすことのないよう十分に配慮するとともに、二酸化炭素削減効果や水資源問題等を総合的に検討しながら普及のための条件整備に努めること。また、「菜の花プロジェクト」等のバイオディーゼル燃料にかかる「地産地消」の取り組みについては、その支援体制の充実に努めること。
以上であります。
附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○東委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○東委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
この際、両附帯決議について、甘利経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。甘利経済産業大臣。
○甘利国務大臣 ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、これらの法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
―――――――――――――
○東委員長 お諮りいたします。
ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○東委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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〔報告書は附録に掲載〕
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○東委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時十三分散会

























