第118号 安倍内閣始動!- 第165回国会開会にあたり



◆ 新世代総理の誕生

 新世紀にふさわしい戦後最年少、初の戦後生まれの首相が、国民の大きな期待を伴って誕生しました。9月26日に開かれた第165回国会において、安倍晋三自民党新総裁は第90代内閣総理大臣に指名され、即日新内閣が組閣されました。
 前内閣からの再任は麻生外務大臣だけで、17閣僚のうち初入閣が11人に達し、新鮮さが感じられます。小泉内閣の人事と比べて、阿部首相は政策を一緒にやった人を次々と登用し、政策実行型の布陣はまさに「チーム安倍」といえます。
 小泉前首相は自民党抵抗勢力との対決を前面に出し、個人のカリスマで首相主導政治を推し進めてきました。一方、安倍首相は与党と一体となり、官邸のチームプレーで政治を進めていく意思が見受けられます。
 安倍新総裁の誕生にあたっては、私も20人いる推薦人の一人となりました。新世代の総理誕生に関わることができ、望外の喜びを感じています。
 そして9月29日には、衆参両院の本会議で、就任後初の所信表明演説が行われました。安倍首相は、自らの提唱する「美しい国」の姿について、文化・伝
統・自然・歴史を大切にする国、自由な社会を基本とし規律を知る凛とした国、未来へ向かって成長するエネルギーを持ち続ける国、政界に信頼され尊敬され愛
されるリーダーシップを持った国、であると説明しました。そしてその実現のためにたじろぐことなく改革の炎を燃やし続けると宣言しました。


◆ 自民党総務に就任

 党の役職として、私は今まで国防部会長を務めておりました。自民党には各省庁に対応した13の部会があり、部会で決議されたことは政務調査会の審議を経
て、自民党の最高意志決定機関である総務会に諮られます。そこを通過すると、閣議決定した上で政策として実行されるのです。私はこの度、31人いる総務会
のメンバーに任ぜられました。主なメンバーとしては、丹羽雄哉会長を筆頭に、総裁選に立候補した谷垣禎一前財務相、加藤紘一元幹事長、高村正彦元外相、福
田康夫元官房長官など、まさに最高機関にふさわしい蒼々たる顔ぶれがそろっています。


◆ 第165回国会への抱負

 今国会では、テロ対策特別措置法改正案、教育基本法改正案、憲法改正手続きを定める国民投票法案、道州制特区推進法案などの重要法案の成立が目されています。
 自民党国防部会長として取り組んで参りました私としても、長年の懸案だった防衛庁の省昇格関連法案はぜひ成立を期したいと思います。
 安倍首相は、戦後レジームからの脱却を主張し、自らの内閣で新憲法制定を政治日程に乗せることを明らかにしています。国の理念を形づくるのは憲法です。私も安倍首相の下で、悲願である新憲法制定に向けてさらに力を尽くして参ります。
 この臨時国会の会期は12月15日までの81日間です。新内閣の誕生早々には北朝鮮の核開発問題が起こるなど懸案は山積みです。私も表舞台には立ってお
りませんが、「チーム安倍」の一員としての自覚を持って、自らの信念に基づき、国の改革と暮らしの改善に向け全力で取り組んで参りたいと存じます。


新 藤 義 孝