行政機関が行う政策評価に関する法律案(総務政務官答弁)                                        参議院総務委員会-17号  2001年06月21日

2001年6月21日 21:28

行政機関が行う政策評価に関する法律案

151-参-総務委員会-17号 2001年06月21日

  

○委員長(溝手顕正君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十九日、久野恒一君及び佐々木知子君が委員を辞任され、その補欠として岩井國臣君及び関谷勝嗣君が選任されました。
 また、昨日、世耕弘成君、山下善彦君、輿石東君及び高橋千秋君が委員を辞任され、その補欠として鹿熊安正君、常田享詳君、石田美栄君及び本田良一君が選任されました。
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○委員長(溝手顕正君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に海老原義彦君及び宮本岳志君を指名いたします。
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○委員長(溝手顕正君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政機関が行う政策の評価に関する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁長官田中節夫君、警察庁長官官房長石川重明君、総務大臣官房審議官衞藤英達君、総務省行政評価局長塚本壽雄君、総務省郵政企画管理局長松井浩君、厚生労働省老健局長堤修三君、厚生労働省政策統括官坂本哲也君、農林水産省農村振興局次長佐藤準君、国土交通省河川局長竹村公太郎君、国土交通省航空局長深谷憲一君及び国土交通省政策統括官山本正堯君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(溝手顕正君) 行政機関が行う政策の評価に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は去る十九日に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。
 きょうは、行政機関が行う政策評価に関する法律について、新しい国会審議の一つの形であります政治家同士の答弁の中で、できれば逐条的にもやってみたいと思っておりますので、ぜひ大臣にもよろしくお願いしたいと、こういうふうに思っています。また、この法律の第一条に国民に対する説明の義務ということが記されておりますので、ぜひこの審議の中でも総務大臣含めて皆様方にわかりやすい言葉で具体的にお願いしたいと思います。
 さて、まず冒頭、四問ほど逐条審議に入る前に総論的なことを伺わさせていただきたいと思いますが、まず第一は、行政監察制度における旧総務庁の権限とこの政策評価制度における総務省の権限というのは具体的にどう異なるか、御説明いただきたいと思います。

○副大臣(遠藤和良君) 今回、総務省が行いますこの行政評価は、その対象とする政策をその効果に注目をして見直すということを目的にしております。一方、行政評価、監視、これは従来総務庁が行っておりました行政監察にも該当するわけですけれども、これは行政の運営の適正な確保や改善を目的にしておりまして、したがいましてこの両者は機能面あるいはひいては取りまとめの観点についても大きな差異がある、このように理解をしております。
 それからまた、今回の法律の仕組みはまず各府省がみずから自己評価をいたしましたことを前提にしておりまして、総務省が再度それを担保評価すると、こういう仕組みになっております。従来はすべて総務省が行政監察ということをしておりましたから、基本的なスタンスにも両者に違いがあります。ただ、両者とも評価の土台となる実地調査とかあるいは各省の大臣に対する勧告の実施とか、そうした権限についての差異はございません。

○浅尾慶一郎君 わかりました。
 それでは、勧告に差異がないということでありますが、先般の本会議でも総務大臣に御質問させていただく中で、行政監察制度がしり抜けではなかったという御答弁をいただいて、九九%は勧告に対して答えをいただいておるというような御答弁だったと思いますが、その根拠というのをもう少しわかりやすく御説明いただけないでしょうか。
 例えばここに、これをお手元にお配りしていないので問題があるかもしれませんが、郵政事業に関する行政監察というのがありまして、勧告要旨ということが書いてありまして、それに対して回答要旨という形で、多分すべての行政監察に対して同じような形でやっておられると思いますが、勧告したことに対して何らかの回答があれば、それでもって九九%実施ということになっているのかなと。中身として本当にしり抜けではないというような根拠があればお答えをいただきたいというふうに思います。

○副大臣(遠藤和良君) 監察の結果については、勧告後、大体おおむね六カ月後及び一年半後にその実施状況を全部フォローアップしておりまして、その結果、改善措置率は平成二年度以降の十年間で約九六%になっておりまして、実際の勧告の結果がきちっと改善に結びついている、このように認識をしております。

○浅尾慶一郎君 そうすると、総務省とされては勧告に対する改善が勧告の趣旨に一〇〇%のっとった形で改善されておられるという理解でよろしいですか。

○副大臣(遠藤和良君) そのように理解をいたしております。

○浅尾慶一郎君 それからもう一点、総論の中で伺わさせていただきたいのは、せっかく新しい制度を導入されるわけですけれども、これを国民にPRをされたいと大臣もおっしゃっておられたと思いますが、具体的にはどういう形でPRをされるんでしょうか。お役所が出される文書だとなかなかPRとしてなじみやすいものでもないのかなというふうに思うものですから、その点についてお答えをいただければと思います。

○国務大臣(片山虎之助君) この制度につきましては、新しい制度ですから、これまでもホームページや政府広報の活用によってPRに努めておりまして、特に雑誌への掲載、説明会への出席、パンフレットの作成、その他やっておりまして、今後ともさまざまな機会をとらえて積極的にPRを行いたいと思いますが、これをちゃんとやることが一番のPRですね。各省にちゃんとやってもらう、その結果を公表する、それからマスコミ等にも取り上げてもらうと、これが私は場合によっては一番のPRじゃなかろうかと思いますし、各省がやらなかったらちゃんとこっちは勧告しますから、これをまた取り上げてもらえばPRになると、そういうふうに思っております。

○浅尾慶一郎君 それでは、具体的な条文にのっとって質問をさせていただきたいと思いますが、第一条のところは今大体御説明いただきましたので、第二条の方から入っていきたいと思いますけれども、第二条で「行政機関」ということが出されておりますが、この行政機関の定義について、その制度の対象から外れる行政機関というものをすべて列挙していただきたいと思います。

○副大臣(遠藤和良君) この法案におきまして、内閣の統括のもとに国の行政事務を分担管理する行政機関はすべてをその対象としておりますけれども、この法案の行政機関の定義から外れる行政機関というものを具体的に列挙せよという話でございますから、それは例えば会計検査院であるとか、人事院であるとか、それから内閣官房等内閣に置かれる機関でございます。それは例えば内閣官房のほか、内閣府のうち内閣補助事務に係る部分、あるいは内閣法制局であるとか、あるいは安全保障会議であるとか、あるいは中央省庁等改革推進本部であるとか、司法制度改革審議会であるとか、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部であるとか、そういうものでございます。

○浅尾慶一郎君 次に、第二条二項に「政策」という言葉が出てきますが、私は法律の条文の中で政策というものが定義されているというのはこの法律以外に知らないんですが、ほかにあるかどうか教えていただきたいと思います。

○副大臣(遠藤和良君) 他の法律におきまして、政策という用語の定義が規定の中で置かれているということはないと、このように承知をしております。
 この法案で、特に政策という用語を定義いたしました理由は、本法案が政策の評価について規定するものでございますから、政策というのは本法案の基本になる概念である、こういうことで定義をいたしたということでございます。そして、他の法令において、施策とかあるいは事務事業とか対策などといった表現で規定されているものも本法案においては政策という概念を使用しているということでございまして、こういう意味から、本法案におきましては政策という定義規定を置いたものでございます。

○浅尾慶一郎君 この政策というものには予算や組織というものは含まれますか。

○副大臣(遠藤和良君) 予算とか組織というのは、一般的には政策という方針に基づき行政活動をしていくために必要になるものでございまして、いわば行政資源あるいは手段というふうな概念であると思いますものですから、政策そのものには該当しない、こう思います。

○浅尾慶一郎君 それでは、例えば総務省の行政事務で本法案の政策に当たるものの例と当たらないものの例、わかりやすいものを一つ挙げていただけますか。

○副大臣(遠藤和良君) 総務省で所管の行政事務の中でどういうものが当たり、当たらないかという話でございますけれども、まず当たるものとして具体的にお答えいたしましたら、例えば情報通信分野における個別具体の事業の実施の決定とか研究開発課題の選定等、そうしたことはいろいろ各行政分野であると思いますけれども、そういうものは該当すると。
 一方、総務省内部における会計とか人事であるとか組織であるとか、当然必要となる経常的な内部管理事務は特定の行政目的を実現するためのものと位置づけるにはなじまないものでございますから、それは一般に政策に該当しない、このように考えております。

○浅尾慶一郎君 次に、三条の方に移らさせていただきたいと思いますが、三条には、「行政機関は、」、ずっと飛ばしまして、「その評価の結果を当該政策に適切に反映させなければならない。」と書いてありますけれども、政策に適切に反映させなければならないということはどういうことなんでしょうか。例えば、予算やあるいはその政策を実施するための法律を国会に提出しなければいけないというふうに理解をしていいでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 法律三条第一項に関するお尋ねですけれども、これは各府省に対して政策評価の結果をその政策に適切に反映させなければいけないという義務づけをしているわけですね。
 具体的にはどんな形で政策に反映させるのかというお話ですけれども、それは各府省が行う予算要求あるいは所要の法律案を立案する、こういうことも当然その分野の中に入っておりますけれども、その政策を実行するためにはそれが何としても必要だと、あるいは法律を提案することが必要であるというふうな結論に達した場合は、当然それは義務づけの一部に入っていると、こう思います。

○浅尾慶一郎君 それでは次に、第二項の一ですね。「政策効果は、政策の特性に応じた合理的な手法」というふうに書いてありますけれども、その合理的な手法というのは具体的にどういうことを考えればいいんでしょうか。例えば、総務省所管の政策の中でどういうふうに考えたらいいかということを御説明いただけますでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 政策効果を把握する際に用いる手法といたしまして、合理的なコストあるいは事務負担の範囲内で適切な結果が得られる、そういうものであることが前提でありますので、具体的にどのような手法が合理的であるかどうかということは、個々の政策ごとに特性があるわけでございまして、その特性というものを考えながら、政策効果を把握する際の技術的な困難性とか、あるいは政策評価の開発状況だとか、そういうものを踏まえて個別に判断するということになると思います。
 それから、総務省の中ではどうかという話であったわけですけれども、例えば事後評価をするという観点から申し上げますと、政策の達成すべき数値目標が既に提示されている政策があります。例えば高速ネットワークインフラ整備だとか、あるいは行政改革におきまして公務員の定数の削減計画だとか、そうしたものの場合には当該目標の達成の度合いを見ることにしたり、具体的な達成水準を目標として示すことができるわけですけれども、あとの項目についてはこれからどういうものが具体化できるかということは検討の課題であろうと思っております。

○浅尾慶一郎君 次に、時間の関係で若干通告しているところを飛ばさせていただいて、四条の方に移らせていただきたいと思いますが、政府は予算の作成に「その適切な活用を図るように努めなければならない。」と書いてありますが、この予算の作成についてはなぜ努力義務になっているんでしょうか。努めなければならないということで努力義務になっているわけでありますが、努めたんだけれどもできなかったということも当然考えられるわけで、もう少し厳しい表現の方がよかったんではないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。

○国務大臣(片山虎之助君) この政策評価は何のためにやるのかといったら、これは選択する政策への反映、施策への反映や、やっぱり予算への反映ということが私はポイントだと思います。
 そこで、どうやるかということなんですが、この法律は、まず予算要求には反映してもらうと、政策評価の結果を。これはそうやってもらう。編成の方は、これは即そのままというとなかなか、政策評価自身がまだ極めて成熟しているという段階じゃありませんから、これから各省庁がいろいろこれをやってみて、そのもののレベルを上げていくという段階でありますから。また、予算というのは政策評価の結果だけじゃなくて、財政面全体の制約やそのほかいろんな要素を加味して総合的に決めていくというものでございますから、今直ちにこれを拘束するようなことでなくて、努力義務でもだんだんその努力の度合いを高めていけばいいんではなかろうかと、こういう考えで今のような規定にいたしたわけであります。
 私は、経済財政諮問会議でも、こういう政策評価という新しい仕組みをこれから始めるんだから、できるだけそれを予算編成へ取り込んでほしいと。ただ、一遍に全部というわけにはなかなかいかないかもしれぬけれども、そういう姿勢はぜひ貫いてほしいということを二回ぐらい発言しておりまして、それは民間の委員さんを含めて大体御同意をいただいていると、こういうふうに思っておりますので、法律の条文は条文として努力は続けていきたいと、こういうふうに思っております。

○浅尾慶一郎君 そうしますと、この法律は御案内のとおり修正で三年後に見直しという形になっておりますが、三年後にはもう少し努力規定よりも強い規定ということも考えられるという大臣の御意思というふうに受け取っていいでしょうか。

○国務大臣(片山虎之助君) 衆議院の方で与野党の合意で見直し規定が入りましたので、しかも三年後という年限つきですから、三年の状況を見てその時点でいろいろ検討してみたい、いろんな場合を想定して検討してみたい、こう思っております。

○浅尾慶一郎君 それではもう一点、法律の提出についてはどんな義務が政府に課せられているんでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) この法律では政策に反映するということは義務づけているんですけれども、直ちにそれを法律として提案することを義務づけているわけではありません。
 しかし、各府省におきまして政策に反映するためには法律の提出が不可欠である、こういった場合には、当然結果的に法律を提出することを義務づけている、こう理解することになると思いますね。

○浅尾慶一郎君 きょうは財務副大臣にもお越しいただいておりますが、今予算の話をいろいろとさせていただく中で、例えばある政策に対して予算をつけたりつけなかったりする場合、政策評価、結果が出ていて、努力義務で基本的にはつけなければいけないんだけれども、つけなかった場合もあり得るでしょうから、そういう場合にはどういう優先順位をして運営していくんでしょうか。

○大臣政務官(林田彪君) 御案内のとおり、予算編成過程におきましては、各省庁の要求、施策の目的といいますか、意図と申しますか、それから当然必要性、そしてまた手段の適正性等についていろんなデータをもとに議論しているのが現状でございます。
 その調査結果あるいは審議会の答申も踏まえまして、いろんな総合的、多角的に検討を進めていくわけでございますけれども、この政策評価の結果は、こうした議論をする上でよりその議論を深める重要な判断材料を予算編成過程の中で提供してくれるものと思っております。したがいまして、予算の重点化、効率化には十分資するように活用してまいりたいと思っております。

○浅尾慶一郎君 政策評価の結果がこれから公表されるようになると思いますけれども、それに基づいて予算がつく場合も当然あるでしょう。しかしながら、場合によってはつかない場合ということも考えられると思いますが、国民に対する説明する責務、説明責任という観点からすると、どういう理由でついてどういう理由でつかなかったということを国民に対して説明するべきだと思いますが、総務省そして財務省はその点についてどういうふうに考えられますでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) この法案では少なくとも一年に一回、大体恐らく、年度が終わるのが三月末ですから、そこからまとめて六月ごろには結果を毎年公表して国会にも提出するということになると思うんですね。
 その中で、具体的に政策評価があったもののうち、予算に反映されたものあるいは反映されなかったもの、これは自然に全部その公表の中に入っているわけですから、それを国会でも御審議していただくし、国民の皆さんにも御評価を仰ぐということでございますから、すべて国民の前に公表すると。この公表を義務づけているところが大変大きなここの特徴だと思いますので、予算がついたものつかなかったもの、それはすべて公表される、こういうことであります。

○大臣政務官(林田彪君) この制度の導入によりまして、政策への転換あるいは国民に対する説明責任の向上等は当然期待されるところでございますけれども、このため、この法案によりまして、行政機関の長に対して政策評価の結果及び政策への反映状況については公表を義務づけております。
 その中で、評価結果の予算への反映状況についても説明されることと考えておりますけれども、ただし、先ほど御説明申し上げましたように、予算編成過程におきましては、この施策の必要性、妥当性に加え、マクロ経済とかあるいは財政面での制約、あるいはその当時の国民世論の動向等、種々さまざまな要因があろうかと思います。それらを総合的に判断して行うものでございますけれども、いずれにしましても、政策全般にわたり説明責任が求められている中で、所管の予算につきましても説明責任を果たすべく引き続き努めていくことは重要なことと考えております。

○浅尾慶一郎君 私が申し上げているのは、国会に対してついたかつかないかということの事実は公表されると思いますが、そうではなくて、なぜつけるべきだという努力規定があるにもかかわらずつけなかったのかということについては、今の副大臣の御答弁ですと、国会でそれを受けて審議をする過程の中で明らかにしていくというふうにとれるんですが、できればもう一歩踏み込んで、別に、おっしゃるマクロ経済とかそういった意味はよくわかりますから、それも含めて公表段階で明らかにしていただいた方がいいんではないかと思いますが、その点についてどのように考えられますか。

○副大臣(遠藤和良君) 各府省は、当然概算要求の中には義務づけられておるわけですから、予算の概算要求を出します。しかしながら、国全体の予算に反映するということは努力義務規定になっておりまして、それは当然いろんな要素が考えられるわけですから、これは硬直的な、機械的に予算に反映するということはできないと思うんですね。
 それは、各府省の行政評価はどのような形で、概算要求したけれどもこういう理由でつけられなかったと書くのかどうか、あるいは予算では実現しなかったけれどもほかの施策としてこういうふうな政策評価の結果は実現をしておりますとか、各府省が知恵を絞って第一義的には政策評価書をおつくりになる。概算要求で出したけれども実際の予算につかなかったわけですから、そこの部分についてはどういうふうな表現をされるか、国民の皆さんによく事情をわかっていただけるような、説明責任を伴う表現の仕方というものをお考えになるんではないか、こう思っております。

○浅尾慶一郎君 今の御答弁を伺っていると、各府省がせっかく概算要求を政策評価に基づいて出したけれどもつけてもらえなかったと、お金を、わかりやすく言うと。それについては多分国会に報告する中で書かれるんではないかというふうに理解をしたんですが、もう一度確認ですが、そういう理解でよろしいですか。

○国務大臣(片山虎之助君) 各府省にお任せしているんですが、今、遠藤副大臣が言いましたように、説明責任という観点が一つ大きくありますから、これはやっぱりわかるようにした方がいいでしょうね。一遍、実際の取り扱いその他については、各府省の意見を聞きながら相談してみます。

○浅尾慶一郎君 ありがとうございます。
 ぜひ、事情はよくわかりますし、つけられるもの、つけられないものがあるということはわかりますが、どういう理由でということの説明を国民に対して明らかにしていただきますようにお願いをしたいと思います。
 それでは、大分時間もたちましたので少し飛ばしまして、六条に移らさせていただきたいと思いますが、六条の第三項に「主要な行政目的に係る政策」という言葉が出てきておりますが、これは具体的にはどういったようなものを指すんでしょうか。例えば総務省では、どのような政策がこれに該当し、どのような政策が該当しないのか、お答えいただきたいと思います。

○副大臣(遠藤和良君) 御指摘の六条三項ですけれども、これは、各府省の任務を達成する上での主要な施策がすべて適切なタイミングで事後評価の対象としてとらえられまして、評価が確実に実施されるよう基本計画に記載することを義務づけているわけですけれども、総務省自身の施策について申し上げますと、基本的にはこの法律が成立しました後、国会での御論議だとかそういうものも踏まえまして具体的に検討することになりますけれども、今思い浮かぶものは、例えばe―Japan重点計画に盛り込まれております超高速ネットワークインフラの整備であるとか行政の情報化の推進とか、あるいは行政改革だとか地方分権の推進だとか、当省の主要な行政目的に係る施策につきましては幅広く基本計画に定めることを検討していきたいと思っております。

○浅尾慶一郎君 特に総務省はこの制度の所管官庁でありますから、積極的に多くの政策をその政策評価の対象にしていただきたい、こういうふうに思います。
 さて、きょう外務副大臣お越しでございますけれども、まず総務大臣に、いわゆる外交機密費、報償費ですが、これはこの「主要な行政目的に係る政策」のための予算ぐらいには該当するのではないかなと私は思いますが、その点についてお伺いしたいと思います。当たるか当たらないか。

○国務大臣(片山虎之助君) 機密費の問題は本会議で浅尾議員に御答弁したとおりで、我々は今回のこの政策評価の対象にはなじまない、こういうふうにお答え申し上げたとおりであります。
 まあ副大臣おられますから、どうぞ。

○副大臣(植竹繁雄君) 機密費の問題でございますが、政策評価法との関連ですが、非常に難しいと思います。
 外務省におきましては、現在、政策評価法の成立を念頭に外交政策全般にわたる政策評価の実施体制及びその具体的な手法につきまして鋭意検討を行っているところでございます。個別の事項につきましては、具体的にお答えできる段階には現在ございません。
 他方、一般論といたしましては、政策評価に当たりましては個々の施策あるいは相互に関連のある施策を対象に評価を実施する考えであります。
 予算の問題でございますが、これは行政手段であるということで、予算を費目別に評価を行うことは考えておりません。

○浅尾慶一郎君 私がお聞きしているのは、費目であるというのは本会議で御答弁いただいたとおりなんですが、そうではなくて、例えば外交ということになると、情報収集あるいは日本の外交の推進ということが当然一番の大きな政策ということになるんだと思いますが、そのために使われる報償費というものが予算としては存在するのではないかなと。
 そうすると、これから考えられるということでありますけれども、当然その政策評価法の中に報償費、機密費というものを組み込んで考えていかないとおかしくなってしまうのではないかなと思いますが、その点はいかがでしょうか。

○副大臣(植竹繁雄君) ただ、外交の場合の報償費の使われ方が政策的に、具体的にどうであるということは非常に難しい問題でもあります。したがいまして、ある施策を通常実施する場合に当たっては、種々の異なる費目から予算を使用する場合が非常に多いわけです、外交の場合は。予算、費目のみに着目した評価というものは必ずしも意味があるとは考えておりません。
 いずれにいたしましても、政策評価は文字どおり政策を評価の対象とするものでありまして、報償費を含む予算の適正な使用につきましては会計検査の対象であろうとは考えておりますが、なかなか費用そのものが非常に包括的なものであり、具体的に出てくるものではないということであります。

○浅尾慶一郎君 費用そのものをということではなくて、先ほども申し上げましたように、外交政策を推進するに当たって包括的に機密費というものが使われるということであれば何らかの形でその効果ということも考えるべきではないかという趣旨の質問でありますが、きっと同じようなお答えになると思いますので、次に進まさせていただきます。それで、副大臣、お時間があるということですから、どうぞ御退席いただいて結構でございます。
 次に、七条の方に移らさせていただきたいというふうに思いますが、七条第二項に「当該政策ごとの具体的な事後評価の方法」と書いてありますが、これも条文だけではなかなかイメージがつかめないものですから、例えば総務省ではどんなものがあるか、お答えいただきたいと思います。

○副大臣(遠藤和良君) 事後評価の方式としては二つあります。一つは実績評価、もう一つは総合評価というものでございますが、総務省の例で申し上げますと、実績評価の方法としては既にその政策の達成すべき数値目標が示されておるもの、先ほど申し上げました高速ネットワークインフラの整備だとか、行政でいえば国家公務員の定数削減だとかですね、こういうものが具体的に目標及び実績の測定法を記載することにしたり、具体的な達成水準を目標で示すことができるわけですが、そのほか困難な場合にはなかなか難しい、こういうことだと思います。
 具体的には、この法案が成立した後、国会での御議論とか政令とかそれから基本方針等を踏まえて検討をいたしたいと思っております。

○浅尾慶一郎君 第二項二号には、イ、ロに分かれておりますけれども、「当該政策が決定されたときから、」「政令で定める期間を経過するまで」、間を飛ばしていますが、「効果の発揮のために不可欠な諸活動が行われていないこと。」というのがイであります。そして、ロの方は「効果が発揮されていないこと。」というようなことも書いてあるわけでありますが、行政機関の長は、この第二項二号のイまたはロに該当する政策は必ず政策評価の対象としなければいけないのでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 法律七条の第二項二号のイとロですけれども、イはいわゆる未着手のものです。ロは未了のものです。これについては必ず政策評価の対象としなければならない、事後評価の対象とすることを義務づけております。

○浅尾慶一郎君 何となくイ及びロともに公共事業をイメージしやすいんですが、公共事業以外では具体的にはどんなものが該当すると思われますか。

○副大臣(遠藤和良君) 今のところは公共事業を念頭にしておりまして、公共事業以外のことは念頭にしておりません。

○浅尾慶一郎君 それでは、イの部分について「政令で定める」というふうになっておりますが、この「政令で定める期間」というのは具体的にどれぐらいになるんでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 政策の特性に応じて決めなければいけないと思いますけれども、五年から十年の範囲内で検討していきたいと思っています。

○浅尾慶一郎君 きっとこの法律が通ってから政令はつくられるので今検討中だというお答えになるんだと思うんですが、五年から十年というと非常に幅が広いと思いますし、なおかつ法案を出されておる段階である程度細かい政令も含めて素案というものがあるんだと思いますので、もう少しその五年、十年の中でどういう形かというのをお答えいただけますか。

○副大臣(遠藤和良君) 公共事業の中にもいろんな特性に差異がありますから一律ですべてを例えば五年とか十年とか決めるのは難しいと思うんです。したがいまして、例えば都市公園事業の場合はこうだとか、土地区画整理事業はこうだとか、下水道事業はこうだとか、そういう小さな単位で特性に応じて政令で定めていく、こういうことになろうかと思います。

○浅尾慶一郎君 では、イに定めております「不可欠な諸活動が行われていない」というのは具体的にはどういう状態を指すんでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 政策が意図しました本来の効果を発揮するために不可欠な活動が全く行われておらず、当該政策に基づく活動に着手しているとは言えない、こういうものでございます。

○浅尾慶一郎君 公共事業でちょっと具体的にこういう場合というふうにお答えいただいた方がわかりやすいかと思いますが、大規模公共事業でも結構ですけれども。

○副大臣(遠藤和良君) これは具体的には国土交通省で議論をされる話だと思いますけれども、こちらへ答弁を振ってよろしゅうございますか。

○副大臣(泉信也君) 先生も御承知のような事例を申し上げざるを得ないわけですが、一応計画し、事業の予算もついた後、実際に用地買収に入る、あるいは漁業補償交渉に入る。しかし、それがなかなかできないという事態があるわけでございまして、そういうことを我々も想定しておるところでございます。

○浅尾慶一郎君 では、ロについて、「効果が発揮されていない」というのはどういうことでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) ここは未了のものを指しているわけでございまして、所期の効果が全く発揮されていない状態を示すものでございまして、当該政策はその意図した本来の効果を一部でも発揮し始めるまでに至っていない、こういうふうに理解するに至ったものです。

○浅尾慶一郎君 また恐縮でございますが、例えば総務省関係でイあるいはロに該当するものというものがありますか、現段階で。

○副大臣(遠藤和良君) 本省の関係では直ちに今思い浮かべるものはございません。ただ、この法律が施行されるまでに具体的にすべて洗い直しをいたしまして、そういうものがあるかどうか検討したいと思っております。

○浅尾慶一郎君 それでは、国土交通省は恐らく多分あるんだと思いますが、具体的にどういうものがあるか、あればお答えいただきたい。工事名、事業名でも結構です。

○副大臣(泉信也君) 先ほど来、御議論いただいておりますように、一定期間を経過いたしました後も事業等に未着手である、あるいは未完の状態である、未了の状態であるものについては、やはり何らかの社会経済環境の条件が変わったのではないか、そういう見直しをする必要があるという観点からこの七条二項を私どもは受けとめさせていただいておるところでございます。
 国土交通省関係では、所管しております公共事業が大部分こういう観点からの評価が必要だと思っておりまして、事業採択時から五年を経過しても未着手のもの、十年を経過しても未完のもの、言いかえますと、継続中の事業につきましては再評価を既に実施しておるところでございます。
 今後もこうした事業評価を的確にやりまして、信頼される公共事業を進めたいと思っておるところです。

○浅尾慶一郎君 次に九条に移らさせていただきたいと思いますが、九条は一号と二号、恐らくこの両方を満たすものが事前評価の対象というふうに思いますけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) そうです。両方ともにということでございます。

○浅尾慶一郎君 一号で言う「相当程度の影響を及ぼす」というのはどんなことでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 九条の第一号に規定しております国民生活もしくは社会経済に相当程度の影響を及ぼすということ、あるいは多額の費用を要するということと、ちょっと先回りでお答えいたしますけれども、これは社会経済情勢の変化や政策の特性なども踏まえまして各政策分野ごとに判断していく必要があると考えられまして、これらの要件に該当する政策について、第九条に基づく政令を今後検討していく中で具体的に考えていきたい、こう思っております。

○浅尾慶一郎君 多額の費用の方も具体的な金額というのを伺いたかったんですが、具体的な金額というのはお答えいただけますか。それとも、それは個別の事案によって違うということになるんでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 個別の事案によって違うということでございます。

○浅尾慶一郎君 二号で言うところの事前評価の方法が開発されている政策というのはどんなものがありますか。

○副大臣(遠藤和良君) 例えば個々の研究開発とか公共事業とか政府開発援助ということを法律でも例示しておりますが、こういうものでございます。

○浅尾慶一郎君 逆に言いますと、事前評価の方法が開発されていない政策は、一号二号両方とも満たさないと九条の対象にならないということですから、国民生活への影響や多額の費用を要するものであっても事前評価の対象にならないというふうに読めるんだと思いますが、今後、事前評価の方法を幅広く開発していこうという意思はございますでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 多額の費用を要するけれども評価の手法が開発されていないということが該当しないことになっていますから、評価の手法を開発していくということは大変重要な観点だと思いまして、必要に応じまして政策評価・独立行政法人評価委員会等でもいろいろと御議論をしていただきたいと思っております。

○浅尾慶一郎君 九条では「政令で定めるもの」となっておりますが、政令には、素案の段階で結構ですけれども、具体的にどのような政策が事前評価の対象として盛り込まれることになるんでしょうか。一例で結構ですけれども、例えば総務省の関係等でお答えいただけますでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 今のところ、具体的なものについてこれから検討する話なんですけれども、今、二つお話がありましたけれども、国民生活に相当程度の影響を及ぼす、あるいは事前評価の方法を開発していくということで、そういうことを中心にいたしまして政令を今後具体的に検討していきたいと思っております。

○浅尾慶一郎君 そうすると、現段階では政令のアイデアがないということですか。

○副大臣(遠藤和良君) この法案が通りましたらすぐに基本方針と政令について、具体的には、先ほど申し上げましたが、政策評価・独立行政法人評価委員会、ここに諮問をいたしまして、本法案施行後六カ月以内をめどにして政令を定めたい、こう思っております。

○浅尾慶一郎君 わかりました。
 本当は恐らく政令をつくるための素案はあるんだと思うんですが、お答えいただけないようですので次に進みます。
 十三条に移らさせていただきますが、十三条で「総務大臣は、毎年度、」、飛ばして、「前条第一項及び第二項の規定による評価に関する計画を定めなければならない。」と書いておりますが、この計画で政策評価の対象とする政策はもう既に具体的に決定しておりますでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 現段階での考えでございますけれども、来年度以降について検査検定制度、ODAあるいはバリアフリー施策などの政策評価に取り組みたい、こういうような予定でございます。

○浅尾慶一郎君 それでは第十四条に移らさせていただきますが、総務省の政策について第十四条を読むと、「総務省は、前条第一項の計画に基づき、第十二条第一項及び第二項の規定による評価を実施しなければならない。」となっておりますけれども、これは身内に甘いということにはならないというふうにお答えになるんだと思いますが、どういった仕組みで公正さを担保するおつもりでしょうか。

○国務大臣(片山虎之助君) 行政評価局に今度監察局が変わりましたので、ここは評価専担組織という難しい名前で専門で担当する組織として法的にも位置づけておりますから、ここの行政評価局が第三者機関でございます政策評価・独立行政法人評価委員会と連携をしてというか、個々にいろんなことを御意見を聞きながらやっていくということですけれども、具体的には行政評価局が行う評価につきましては、評価に関する計画への記載、公表、評価の結果としての評価書の作成、公表を行うなどして国民への説明責任を果たしていきたいと、こういうことによって客観的な政策評価の実施が可能になるんではなかろうかと考えております。

○浅尾慶一郎君 それでは、第十五条の方に移らさせていただきたいと思いますが、十五条は第二項二号、三号でいろんな法人というものを定めておりますが、ここで言う法人というのはどういった法人が入りますでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) この十五条二項二号の方は、特殊法人のうち民間法人化されたものを除くすべての法人であります。それから三号の方は、認可法人のうち資本金の過半が国から出資され、かつ国の補助を受けている法人であります。

○浅尾慶一郎君 関連して、特殊法人について少し伺いたいと思いますが、特殊法人の情報開示には今後どういうふうに取り組まれるおつもりでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) この国会に独立行政法人等情報公開法案を既に出しております。
 ただ、この委員会ではまだ審議をいただいておりません。これは来年の四月一日施行の法案でございまして、行政機関の情報公開と同じレベルで特殊法人も情報公開を義務づけている法案でございまして、早急に御審議をお願いしたい、こういうふうに思っておるところでございます。

○浅尾慶一郎君 私も特殊法人の情報公開には賛成であります。
 そこで関連して、きょうは金融庁、お待たせいたしました。お越しいただいておりまして、証券取引法の情報開示の中で、いわゆる政令で、恐らく証券取引法の三条で、特殊法人を一般の企業とは別に開示規定から外しておられますけれども、特殊法人も一般の企業と同じような形で情報開示を証券取引法上やられたらいいんではないかと思いますが、これは政令ですから法改正は必要ありませんが、その点についてどういうふうに考えられますでしょうか。

○副大臣(村田吉隆君) 一般的に言いまして、証券取引法上、民間企業が有価証券を発行する場合には、投資家保護という観点から、不特定多数に公募するような有価証券の形態の場合には有価証券届け出書並びに報告書を提出、縦覧するという、そういうディスクロの義務を課している、こういうことでございます。
 先生御指摘のように、証取法の二条で有価証券の定義を規定しまして、かつ三条においてその適用をしない、いろんな措置を適用しない有価証券というか、適用除外証券というふうな規定がございまして、御指摘のとおり特殊法人の発行する債券については有価証券報告書の提出等の適用が免除されているわけでありまして、そういう例として国または地方公共団体の発行する有価証券、政府が元本の償還及び利息の支払いについて保証している社債券、それから特別の法律による法人の発行する債券等でございまして、そういう規定がなされているわけでございます。
 特殊法人の発行する債券についてでございますが、例えば日本電信電話株式会社の発行する債券のように一般則に戻って商法の適用があるものと、それから発行根拠が当該法人の設立根拠法、特殊法人を認める設立根拠法に基づいている場合、そういう法律体系がございまして、そういう発行根拠が商法に基づくものは、これは証券取引法の規定を受けておりますけれども、そうでないものは除外する、こういう形になっているわけでございます。
 それでは、何で設立根拠法の中に債券等の発行の規定があるようなものについて除外になっているかということでございますが、当該特別の法律によりまして所管大臣の債券等の発行の認可とか財務諸表の所管大臣の承認あるいはディスクロージャーの義務が定められておりまして、そういう観点からそうした特殊法人の発行する債券についても投資者保護の観点から見てそれなりの適当な保護が図られているという観点から除外されているというふうに心得ております。

○浅尾慶一郎君 御説明はわかるんですけれども、小泉内閣のもとで財投機関についてもいろいろな改革をされておられるわけであります。特殊法人が財投機関債を発行するに当たって、特殊法人が抱えているいろんな隠れた債務、不良債権というものもいろんなことが言われておりますから、そういう観点からすれば別に一般の民間法人と同じようなディスクロを、繰り返しになりますが、これは政令で定めているわけですから法改正は要りませんから、民間法人と同じようにすれば私はむしろマーケットの参加者を含めて安心材料になるのではないかなと思いますが、その点についてどういうふうに考えられますでしょうか。

○副大臣(村田吉隆君) 御指摘のとおりでございますが、私どもとしては、ただいま特殊法人等に係ります会計処理についていろいろ論議が進められているということでございますので、その推移を見ながら今後どうするかということについて決めていきたい、こういうふうに考えております。

○浅尾慶一郎君 それでは、十五条の第四項の方に移らさせていただきたいと思います。
 村田副大臣はもう結構でございます。あと、国土交通副大臣も財務省の皆さんも、あとは総務省だけのはずですので御退席いただいて結構でございます。
 十五条の四項に「公私の団体」というものが定められておると思いますが、この公私の団体というものは具体的にはどういうものが入るんでしょうか。例えば、私の団体というものには当然企業も入るでしょうし、その他宗教法人あるいは労働組合なども対象となるのかなと思いますが、その点についてお答えいただきたいと思います。

○副大臣(遠藤和良君) 十五条の四項ですけれども、これは政策の評価を行うために必要な範囲において、公私の団体に必要な資料の提供について協力を求めることができるということを規定しているところでございます。
 お尋ねの私の団体といたしましては、評価の対象とする政策に関係する事業者団体が入ります。それから、御指摘がありました宗教団体だとかあるいは労働団体等も、特に政策効果や政策の実施状況について、その把握に必要があればその範囲内で協力を求めることができる、こういうことでございます。

○浅尾慶一郎君 何となく具体的にイメージする場合に一番わかりやすいのは、恐らく公共事業のときにそれに携わっているゼネコンに協力を求めるというようなイメージがあるんですが、ほかに何かわかりやすい具体的な、こういうようなケースがありそうだというようなことがあればお答えいただきたいと思います。あるいは、今申し上げたのが具体的なケースとして当たるのかどうかも含めてお答えいただければと思います。

○副大臣(遠藤和良君) 例えば規制改革、規制緩和等のときに、各事業者団体に直接意見を聞くということがあるかもわかりません。あるいは、そのほか宗教法人法だとか例えば労働組合法だとか、そういう関係の法令等について何か政策の評価をするといった場合には、当然そうした方々の御協力をいただくということになるわけですから、直ちに今想定はしていないんですけれども、こういうことも個別には起こってくる可能性があるということで規定しているところでございます。

○浅尾慶一郎君 私の団体でなおかつ国から一切補助金等を受けていないものに関しては、これは協力を求めることができるということなんですが、協力しなくてもいいという理解でよろしいでしょうか、あるいは拒むことができるという理解でよろしいでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) そうでございます。

○浅尾慶一郎君 それでは、十七条の方の関係に移らさせていただきたいと思いますが、十七条では勧告を行うということになっておりますけれども、この勧告というのは年間どのくらい行うんでしょうか。行政監察の時代と比べてふえますか。

○副大臣(遠藤和良君) 行政監察結果に基づく勧告というのは、大体年間十七本前後行っております。今度の政策評価について、これは的確に勧告を行っていきたいと思いますけれども、その勧告の目標の数、これを直ちに幾らというふうなものは考えておりませんけれども、十七本前後かつて勧告していたわけですから、それぐらいの数は目指していきたいなと、こう思っております。

○浅尾慶一郎君 そうすると、ふえることはないという理解ですか。行政監察時代の勧告と比べてふえることはないと。

○副大臣(遠藤和良君) これはふえることも減ることもあるということでございまして、直ちに固定の目標を掲げているものではございません。

○浅尾慶一郎君 私はなるたけ、せっかく新しい制度ですから、積極的に勧告も含めてやっていただければと思います。
 この十七条の二項で「総務大臣は、前項の規定による勧告をしたときは、当該行政機関の長に対し、その勧告に基づいてとった措置について報告を求めることができる。」となっていますけれども、むしろ報告を求める、あるいは求めなければならないというふうにした方がいいのではないかなと思いますが、なぜこれを必ず求めるというふうにしなかったのでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) これまでの行政監察の場合も法律でそれを義務規定とはしていないんですけれども、運用ですべて報告を求めてきておりまして、それが実行されておりますから、今後も実行されるだろう、こういうふうに見通しております。

○浅尾慶一郎君 運用でということは多分そのとおりだと思いますけれども、であればなおさら法律の中にもそういうふうに書かれた方がいいのではないかなというふうに思います。
 それで、三項なんですが、「総務大臣は、第十二条第一項又は第二項の規定による評価の結果を政策に反映させるため特に必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、」「意見を具申するものとする。」というふうになっておりますが、旧総務庁時代に総理大臣に係る意見具申というものが行われたことはありますか。

○副大臣(遠藤和良君) ございません。これはいわば伝家の宝刀的なものがございまして、今まで抜かないでも済んだと、こういうことでございます。

○浅尾慶一郎君 伝家の宝刀だから抜かなかったということなんですが、これからは場合によっては、せっかくそういう制度的な担保があるわけですから、意見具申が行われることもあってもいいのではないかなと思いますが、その点についてはどのように思われますか。

○副大臣(遠藤和良君) 当然そういうふうに考えております。

○浅尾慶一郎君 時間の関係で少し急がさせていただきます。二十条に移らさせていただきますが、この二十条で定めることというのは具体的にどんな措置が講じられるのか、教えていただきたいと思います。

○副大臣(遠藤和良君) 例えば、政策評価を担当する各府省の職員の統一的な研修、あるいは国内外の制度運営の実態に関する啓発活動の実施、官民交流その他の人事交流、そうしたものが挙げられると思います。

○浅尾慶一郎君 二十一条の中身というのは具体的にどんなものでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) これは、各府省が政策評価の実施とか政策手法の研究を通じて集めた情報等について、情報を交換する場の設定、データベースの作成などを想定しています。

○浅尾慶一郎君 それでは最後に、二十二条では具体的にどんな措置が講じられるんでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) これは、政策評価を初め評価に関するさまざまな情報について、その所在に関する情報を一元的かつ容易に検索できるようなクリアリングハウス機能の整備あるいは充実等を想定しております。

○浅尾慶一郎君 最後に総務大臣に、新しい政策評価の法律が通るわけでありますけれども、これを生かすも殺すも総務大臣のリーダーシップにかかっておると思いますけれども、この法律が通って政令も整備されたときにどのように活用していくのか、その点について御所見を伺いたいと思います。

○国務大臣(片山虎之助君) 早期の成立を我々期待いたしておりますが、この政策評価制度は、私は、中央省庁再編等を含む一連の行革の中でも目玉の一つだと思っておりますし、大変いろんな方面からこれができたらという期待も大きいような手ごたえを感じておりますから、成立いたしましたら、準備のための諸般のことを整えながら的確に実施、推進してまいりたい、こういうふうに思っております。
 せんだっても本会議その他で申し上げましたが、打っ立てが大切でございますので、行政評価局の皆さんには、名前が評価局に変わったんだからしっかりやってくれ、各省にぴしぴしやってくれと、こう言っておりますので、各方面の期待にこたえるような努力をいたしたいと思っております。

○浅尾慶一郎君 ありがとうございました。
 終わります。

○高嶋良充君 民主党の高嶋でございます。引き続いて、よろしくお願い申し上げます。
   〔委員長退席、理事海老原義彦君着席〕
 私は、行政評価制度の目的というのは成果重視の行政を推進することに尽きるというふうに思っているんですが、そこで若干別の角度から質問をさせていただきます。
 このような法律ができる以前から旧総務庁が所管をされてきた事業の行政で成果重視の行政がとられてきた事業があったというふうに思うんですが、それは同和行政の地域改善対策事業ではないかというふうに私は思っているんです。
 そこで伺いたいんですけれども、この評価法の成果重視という目的に照らして、地域改善対策事業の評価というのは今まで適切に行われてきたというふうに理解してよろしいんでしょうか。

○政府参考人(衞藤英達君) 同和のお話でございますが、政府としては、先生御存じのように、同和問題の早急な解決が国民的課題であるという認識のもとに、法律としては昭和四十四年以降三本の特別措置法を制定してまいりました。この間、三十年余にわたりまして関係諸施策を一生懸命やってきたところでございます。
 最近の状況でございますが、平成五年に総務庁は、総務庁の時代でございますが、全国の実態調査というのを行っていまして、それはある意味で評価につながる事実調査でございますが、この間、評価としては、国、地方公共団体の長年の取り組みによりまして、少なくとも生活環境を初めとする物的な基盤整備はおおむね完了すると。そういうことで、同和地区を取り巻く状況は大きく改善と。また、非物的といいますか、差別意識でございますが、差別意識の解消に向けた教育啓発につきましてもさまざまな創意工夫のもとに一生懸命やってまいりまして、そういうことがこの実態調査で明らかになったということでございます。
 このような実態調査を踏まえまして、審議会でございましたが地域改善対策協議会というものがございまして、地対協と言っているわけですが、地対協の意見具申、それから与党の検討結果等に基づきまして、平成九年に現行の地対財特法の改正がなされまして、通常、我々は平成九年改正地対財特法と言っているわけでございますが、この法改正によりまして、平成十三年度、本年度末をもちまして特別な対策は終了する、そういう運びでございます。
 先生、政策評価との絡みでおっしゃっているわけでございますが、我々としては、平成五年の大規模な総務庁時代の実態調査、またその結果を踏まえました地域改善対策協議会、それから与党におきます審議、検討等が実質的に政策評価に当たるのじゃないかというふうに考えてございます。
 以上でございます。

○高嶋良充君 節目節目で政策評価をしてきた。確かに事業の効果や進捗状況という部分については、きちっと点検され検証されてきたということは評価をしますし、その評価によって継続すべき事業は継続をしてきた、もう目的を果たしたものについては終了してきた、そういう措置をとられてきた、それもきちっと予算にもリンクをされてきたという、そういう意味では、行政評価法に照らせば優等生的な事業ではなかったかなというふうに思っているんです。
 そこで伺いますけれども、先ほど言われました、来年三月で期限切れになると、こういうことでございますが、平成八年ですか、延長されてきたこの五年間の政策評価についてきちっと点検、検証されてきたのかどうかということについてはどうでしょうか。

○政府参考人(衞藤英達君) 結局、平成八年に専門機関たる地対協で意見具申が出されまして、その後閣議決定、それから平成九年の改正地対財特法、その国会の御審議を経て動いてきたというようなことでございますので、基本的に同和行政につきましては、もう平成八年なり九年で流れとしては決まっているということでございます。

○高嶋良充君 ということは、この五年間の政策評価については、基本的にきちっと検証されていないと、こういうふうに理解をさせていただいていいのかなというふうに思いますが、私は、物的事業であれあるいは非物的事業であれ、その成果をきちっと検証しないで、法が失効した後、一挙に機械的に一般対策に移行するということに対して危惧を抱いておるわけです。
 簡単な例を挙げれば、文部科学省が取り扱っている解放奨学金制度、あるいは国土交通省が取り扱っている小規模住宅改良事業、さらには厚生労働省が取り扱っている生活相談や雇用対策に係る事業等々と、それ以外にも農水省を含めていろいろあります。こういうことですけれども、これらが機械的に一般対策に移行していくということになれば、今までの長年、約三十年間続いてきた施策の成果が損なわれることになるんではないかという、そういう危惧を抱いているわけであります。
 そこで、総務省にお伺いしたいんですけれども、九六年の地対協の答申で指摘されているような特別対策で行ってきた施策の成果を損なうことなく同和問題の解決を図るというためにも、法失効後の新たな方策の検討が具体的に必要なのではないかなというふうに思っているんですけれども、その点についてはどういうふうにお考えでしょうか。

○政府参考人(衞藤英達君) まさに先生がおっしゃられるとおり、これまで営々として積み重ねてまいりましたこの特別対策、これが終了するわけでございますが、終了するに当たりまして、円滑な一般対策への移行が非常に大事でございまして、それに十分配慮することが必要と考えております。
 現行法の、先ほど来申し上げています平成九年の改正地対財特法というのは、まさにそういう意味で一般対策への円滑な移行のための経過措置を定めた経過措置法というわけでございまして、その経過措置法の中で着手済みの物的事業については今年度までの間、特別対策の対象とすると。またそれから、今ちらっと個別、奨学金の話も出てございますが、平成十三年度末に在学している方々に対する奨学金の貸与の継続等につきましても所要の措置は講じていこうというようなことでいろいろ配慮しているわけでございます。
 ただ、やっぱり行政の流れとして、今年度末に地対財特法は失効するわけでございますので、同和地区に限定して実施してきたこれまでの特別対策の法令の根拠は法体系上なくなるということになるわけでございますが、十四年度以降は、個々のまた施策ニーズに対して、他の地域と同様に地域の状況それから事業の必要性の的確な把握等を踏まえて、所要の一般対策により対応していくという形になっておるわけでございます。

○高嶋良充君 先ほど私が例示で挙げましたような、各省庁のまさに十四年以降、法失効後懸案になる事業等については地方自治体からもかなり強い要望が多分出ているというふうに思いますし、きのう、私は大阪出身ですけれども、大阪府議会が意見書で一致をして奨学金制度の対応について要望が来ました。当然、総務省にも行っているというふうに思いますけれども、そういう部分については、一般対策に移行してもきちっと受け皿があって十分にやっていけるもの、しかし受け皿がないから、受け皿のない部分については一般対策にやっぱり工夫を加えて、今までの成果を損なうことのないようなそういう施策を充実させていっていただきたいということを、これは御要望として申し上げておきたいというふうに思います。
 そこで、総務省自身にかかわる問題について伺いたいと思いますが、この同和行政の総合調整の窓口というのは総務省の地域改善対策室で行ってこられたわけですけれども、これも法失効後については総務省設置法との関係で廃止をしなければならないんだと、こういうふうに聞いているんですが、簡単に廃止をしてしまうと、先ほど申し上げたような施策の成果を損なうことになるのではないかというふうに思うんです。
   〔理事海老原義彦君退席、委員長着席〕
 そこで、同和問題の解決だけではなしに、これから二十一世紀は人権の世紀とも言われているわけですから、人権政策の確立という観点も含めて、こういう調整機能を果たす部局を引き続き、総務省なのか内閣府なのかはいろいろあろうと思いますけれども、そういう部局を設けていくべきだというふうに思うんですが、いかがお考えでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) これは旧総務庁時代から一生懸命取り組んできたわけでございまして、現在、総務省の地域改善対策室、これが各行政機関が特別措置法に基づいて実施する特別対策事業に関する調整等の事務を行うということでこの室があるわけでございますけれども、平成十三年度末にこの特別対策が終了するわけですね。そういたしますと、所掌事務がなくなってしまいますものですから廃止せざるを得ない、こういう状況にございます。
 したがいまして、地対財特法失効後をどうするかという話なんですけれども、同和地区に限定した施策の調整を行うという組織自体がなくなることでございまして、総務省ではその室を廃止する、こういうことでございます。しかしながら、人権という問題でお話がございましたけれども、人権は大変大切な問題でございますし、日本も人権大国を目指してしっかりした施策を展開していかなければいけない。これは委員と全く同じ考え方でございまして、これはやはり法務省を中心にいたしまして、関係行政機関が十分に機能していくような形をつくっていく、十四年度以降の話ですけれども、そういう話で法務省が一生懸命準備をしているものと理解をいたしております。

○高嶋良充君 総務大臣に御要望とお伺いを申し上げますけれども、まず要望しておきたいのは、先ほども申し上げました地対協の答申が指摘していますように、今日までの長い特別対策の施策の成果をやっぱり損なってはならないというふうに思っておりまして、いずれにしてもそういう観点で法失効後の新たな方策の検討については十分に行っていただきたいというふうに思いますし、前向きに取り組んでもらいたいというふうに思っています。
 もう一つは、今、遠藤副大臣から御答弁をいただきましたけれども、法の裏づけがないからこの組織が設置できないということですが、しかし、やっぱり当面、人権問題も大切です。当面の関係としては、先ほども申し上げましたように、一般対策にすべてが移行できればいいんですけれども、一般対策で工夫を加えなければならない施策等もこれから残されてくる。それをやっぱりある程度調整する窓口が必要なのではないか、各省庁ばらばらでは対応するということになかなかならないというふうに思っておりまして、地域改善対策室にかわる窓口的なものをぜひ総務省の中に当面設けていただくということにならないのか。総務大臣の前向きな御検討に対する御答弁をいただきたいというふうに思っています。

○政府参考人(衞藤英達君) 先生十分御存じのように、地対協の意見具申で、同和につきましてはこれからはむしろ非物的、心理的差別が中心になるだろうということで、まさに二十一世紀、人権ということでございまして、そうなってくると、やっぱり基本的には法務省が中心かなということは一つございます。
 それからもう一点、中央省庁の改革の考え方として、今後なるべく、各省庁それぞれが中心となってできるものについては、総合調整といいますか調整をやるという形になってございますので、そういう観点で、今後一般対策という流れは一応もうでき上がってございますので、一般対策の中で各省それぞれが頑張る、また人権という観点で法務省が頑張るというふうに当方は理解してございます。

○国務大臣(片山虎之助君) 高嶋委員御承知のように、また遠藤副大臣から答弁しましたように、今、私どもの方にある地域改善対策室は特別対策事業に関する調整を行うというのが設置根拠ですから、それがなくなるとこれは廃止せざるを得ない。そこで、その後については何か要るんではないかと、お気持ちはわかりますけれども、今はまさに行政改革の時代で、今も審議官が御答弁しましたように、必要があれば、各省間の協議は私どもの方が音頭をとってやるようなことを含めて考えてもいいと思いますけれども、組織までということはなかなか現時点は難しいのではなかろうかと私は思っております。

○高嶋良充君 終わります。

○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。
 私は、行政を改革していこうというこの問題、今まで経過をたどってまいりましたけれども、たしか一九九三年でしたか、我が党の石田前委員長が総務庁の長官のときに、行政の公平性また透明性を高めるために行政手続法というのを通しました。また、本年四月からは情報公開法も施行されました。いよいよ政策評価をするというこの政策評価法ということになっているわけですけれども、そういう意味で、これを今後もっと充実したものにするという立場から質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど来、浅尾議員から、今まででも総務庁の時代に行政監察をずっと行ってきたと、一方では会計検査院の検査があると。ことしの一月からは標準的ガイドラインに基づいて既に運用も始まっていると。こういう中で、先ほどもお答えがありましたけれども、今までの行政監察だとか会計検査院の検査と違った、先ほどは効果に注目してこれを見直していくと、こういうような御答弁もございましたけれども、もう一度そこら辺の違いというか、この法案と今までのものの違いを明確にしていただきたいと思います。

○副大臣(遠藤和良君) 従来の行政監察というのは、行政運営の見直し、改善を図ってきたところに観点があります。今回の行政評価、政策評価ということは、これに加えまして、必要性、有効性、効率性等の観点から政策そのものを見直すという権限が新しく付与されたものでございまして、従来より守備範囲が格段に広くなっていると、このように理解をいたしております。
 また、会計検査院の検査というのは、主に国の会計経理の執行状況に着目して、その正確性だとか合規性のほか経済性、有効性あるいは効率性の観点から評価をしているわけでございまして、それぞれ立場、目的を異にしていると、このように理解をしております。

○弘友和夫君 守備範囲が広くなったと、こういうお話でございますけれども、私は、今回のこの政策評価法の対象とする政策というのが非常に大事になってくると思うんです。何が政策なのかということだと思うんです。それは後で答えていただきたいんですけれども、この政策が、私は今まで行政評価法をつくるべきだということで言ってきた、今回は政策評価だと、どこが違うのかなと思いましたら、総務省の行政評価局が一月二十九日の説明資料というのがあるわけですけれども、それを見ましたら、政策評価と行政評価・監視というのはもう明らかに分けているわけですね。
 行政評価には、例えば、来年度でやるものには郵政事業、私学振興、介護保険云々と、こうある。今回の政策評価法、この法律ではこの行政評価は対象にならないのかなるのか。そこの区別がはっきりしておりますので、上には政策評価、下が行政評価と、こうなっている。この政策評価にこういう行政評価の中に入っているものはならないのかなるのか、そこら辺を、政策とは何なのかということをお聞きしたいと思います。

○政府参考人(塚本壽雄君) 御指摘の文書でございますが、私どもの行政評価等プログラムというものと承知をいたしております。
 御指摘にありましたように、この中では政策評価の部分とそれから行政評価・監視の部分を分けております。これは、現在の総務省設置法におきましてそのような業務の区分がなされているということに対応したものでございます。
 そこで、政策ということでございますけれども、これは法律案におきましては、全部を読みませんけれども、一定の行政目的を実現するために企画立案をする行政活動の方針、方策その他これらに類するものということになります。具体的に各種の法律や行政の実務で使われている言葉を例に引きますと、例えば基本方針、方針、施策、対策あるいは指針等々、いろいろな言葉が用いられていると同時に、非常に幅広い分野でこれが展開していると。また、具体的な分野におきましてもさまざまなレベルでこれが存在しているということと承知をいたしております。
 そこで、今後、要するにこの法律案の中ではどうかということでございますが、この法律案の中では、今申し上げましたような政策というものについて、この法律案に指摘しておりますような有効性、効率性、必要性等の観点から評価をしてまいるということになります。
 一方におきまして、私どもが行っております先ほど御指摘の文書にございます行政評価・監視でございますが、そのような意味の政策を一応前提といたしまして、具体的な執行あるいは現場のレベルで果たして法律等で指示されましたような形で適正あるいは規則に従った形で行われているか、これをまた別の見地から見てまいるということでございます。
 さらに申しますれば、そのような二つの作業を展開いたしますけれども、この法律案に関する限りは、私どもの局の政策評価の部分がこれによってカバーされます。しかしながら、この法律案では別のところで、その政策評価の中で、仮にこの政策の具体的実施に当たっての問題点、現場段階等での問題点があったとした場合においては、先ほどの文書の下に書いてございます行政評価・監視というものと連携をとってこれをまたやるようにということで、トータルといたしましては、私どもの局の活動というものと、それからこの行政評価法案におきますこの政策評価部分は、その限りにおいてまた関係ができ上がる、こういう整理になっておる次第でございます。

○弘友和夫君 よくわからない部分もあるんですけれども、じゃ、具体的にお聞きしたいと思うんです。
 これは私も予算委員会でやりましたし、この間、本委員会でも八田議員がやられました。例えば汚水処理の問題。これは一方では、国土交通省が公共下水道事業としてやっております。国費で一兆一千億、公共事業の一一・八%を使っております。地方を入れたら二兆二千億、全部で大体毎年四兆近く使っている事業があります。これは国土交通省。合併処理浄化槽というのは環境省がやっています。農村集落排水事業というのは農水省がやっている。同じ汚水処理をやっている、それは三つの省庁がそれぞれやっているわけですね。
 それでいうならば、じゃ、この下水道事業という、合併処理浄化槽事業という、農水排水事業という、これはそれぞれの省庁でまず省庁で評価をするわけですが、この事業はまず評価の対象となるかならないか、これをお聞きしたいと思います。

○大臣政務官(新藤義孝君) 非常に先生大切な御指摘をいただいておりまして、わかりにくいんです。私どももいろいろどういうふうに言葉を整理したらいいかなと思っておりますが、私が解釈しているのは、行政運営の改善を行うのが、要するに今まで行政監察、行政運営の改善を行うのが今でいえば行政評価・監視ということになって、そして政策本体の見直しを行うのが今回取り入れられる政策評価だと、こういうふうに私は整理しているんです。そういうふうに、わかりやすく言うと、そういう言葉ではないかなと私は思っています。
 今の御質問の観点から言うと、下水道の関係は当然総務省が行う要するに全体の政策評価の対象となり得ます。なり得ますが、例えば今年度は、この政策評価も、これまた私もいろいろと御答弁をずっと申し上げておりまして、ああこれも申し上げなきゃいけないんだなと思ったんですが、全部やるわけじゃないんですよね。行政評価・監視、これもテーマを決めて、決められた中で年に十数テーマということでやります。
 それから、政策評価もやはりありますが、その中でこれはというものをあらかじめ計画を立てて、今三カ年計画になっておりますが、その中でやっていきますので、実際にその対象とはなるんです、下水道が。しかし、それがいつの時点でテーマとして入るべきか、タイミングであるか、それはまた総合的な評価をしなきゃなりませんし、それよりもまず前に各省庁が自分たちで自分の政策を評価しているわけですから、それらを踏まえた上で、じゃ総務省として全体的な政策評価に入るべきかと、こういう検討の段取りになるんじゃないかなと、こういうことでございます。

○弘友和夫君 対象となると、こういうお話でございます。
 私は、三カ年計画を見ましたらそれには入っていないわけですね。これは、公共事業の見直しというのが今大変なテーマになっているわけですよ。しかも、公共事業の中の一一・八%を使っている事業なんですね、これは。しかも、これは十二条にある、二つの省庁にまたがる、これはまさしくこの十二条にかかわる問題だと思うんですね。しかも、先ほど三条もありましたけれども、「合理的な手法を用い、できる限り定量的に把握する」と、こうありますが、これほど定量的に合理的な手法を用いてどちらがいいのかというのを見きわめられるというのは、はっきりしていると思うんですよ。
 今最大のテーマである公共事業の見直し、一一・八%を占めているわけですから、その中の一番手のつけやすい、抵抗がどうとか、そういうのは別ですよ、一番定量的にも合理的な判断もできる、そういう問題を総務省として真っ先にこれは手がけるべきじゃないかと、このように思いますけれども、大臣はいかがでございますか。

○国務大臣(片山虎之助君) 役所の答弁は全く読みませんからあれでございますけれども、なるほど言われるとおりですね。そういう意味で総務省が統一的な評価をやる、客観的な担保をするということに最もふさわしいあれかもしれないと、こういうふうに思いますね。
 ただ、今、三つありますけれども、弘友委員、恐らくそれぞれが分担関係の調整をしていると思うんですよ。こういう場合に公共下水道、こういう場合に合併浄化槽、こういう場合に農水省の集落排水と。ただ、そこはもう一遍見直してもよろしい。それから、市町村がやる場合に、本来ですと合併浄化槽でやればいいものを公共下水道でやったり、そうやっているんですよ、いろいろ。だから、過重な負担にあえいでいるようなこともありますから、この辺は少し三省庁と協議して、今回すぐ取り上げるか取り上げないかは別にしまして、対象にいたします。

○弘友和夫君 大臣の積極的な御答弁をいただきましたけれども、今までも行政監察の中で勧告をされているわけですね。先ほどの答弁では九六%改善というか、あれされていると、こういう答弁だったけれども、九六%の中にそれが入っているかどうかわからないんですけれども、多分入っていると思いますよ。それは、改善されたというのは、それぞれの省庁で今まで全くばらばらに基準もなかったと。その基準が、例えば合併処理浄化槽だったら三十年もちますよだとか、そういう基準をある程度統一した、その物差しをある程度つくったと。それはそれで前進でしょうけれども、今、大臣言われたように、話し合いをして、そして自治体が、うちはこれでいきますよとかいう話になるとなかなかこれがまた難しいんですよ。
 だから、私は、今回のこれはまさしく行政評価、それを話し合いをしてやるんじゃなくて、ここの地域というのは経済的な効率性から見ても何にしてもこれでやるべきだということ、これは示さなければ、それでこれを勧告して予算に反映すると、こうならなければ余り意味がないんですよと思いますけれども、ひとつ御答弁をお願いします。

○国務大臣(片山虎之助君) この事業は、最終的には自治体というか市町村がどう選択するかという問題になると思いますけれども、やっぱりできるだけ、同じような事業が三つあるんですから、調整をして、選択しやすいように一定の評価で成果を示して選択してもらったらいいと思いますね。
 そこで、その関係をどうするのか、ちょっと関係の三省庁と当方と相談させていただきたいと思いますが、弘友委員のお気持ちはよくわかりますので、それを受けていろいろ相談いたします。

○弘友和夫君 しつこいようですけれども、今回の政策評価は地方公共団体は入っていないわけですね。ですから、地方公共団体が明らかに効率の悪いものという政策判断をしても、これは何にも言えないということになる。その前の段階で、例えば比較検討するのであれば、そうしたら国土交通省は予算がつけられなくなるわけですから。それだとか、明らかに毎年毎年の維持費を一般会計から補てんしないといけない、これはおかしいじゃないかという判断を下せば導入ができなくなるわけですからね。そういうあらゆるものを通して、本当にいいところはみんなそれぞれありますよということには私は絶対ならないと思うんです。はっきりしてくると思うんですね。ということで、ぜひやっていただきたいと、このように思います。
 もう一つ、これは厚生労働省の方、来られていると思いますけれども、去年から介護保険が導入されました。民間が参入される、民間を入れるということにした、これはどうして、どういう判断でされたんでしょうか。

○政府参考人(堤修三君) 介護保険制度では、従来の特に福祉分野では、市町村とかあるいはそこから委託を受けた社会福祉法人というところが主として事業を行うというふうになっておりましたんですけれども、特にこういう在宅のサービスにつきましては、一定の条件を満たす民間事業者が県の指定を受ければ参入できるようにしたわけでございます。
 これは、これからますます増大をいたします介護ニーズに対応するためには、従来の市町村とかあるいは社会福祉法人に限らず、民間事業者によってもやはり幅広くサービス提供が行われることが必要だろうと。それからもう一つ、民間企業やあるいはNPOなど多様な主体が健全な競争を通じて効率的で良質なサービスを提供することが期待されるんではないかと、そういう観点から、介護保険制度では民間事業者等多様な主体の参入を認めることにしたわけでございます。

○弘友和夫君 これも、今までいろいろな措置の場合は、社会福祉法人だとか医療法人だとか、非常に問題が出てきたと私は思うんです。ただ、介護保険を導入したときに、やる人の数が足りないから、じゃ民間も入れましょう、NPOを入れましょうというだけじゃないと思うんですよ。いろいろな問題がある。今言われたように、幅広く多様な経営主体をもって競争をやって立派な介護にしていこうと、こういう目的だったと思うんです。
 ところが、これの考え方と全く逆行する政策をとられているわけですね。例えば低所得者の利用者負担、これの社会福祉法人による減免措置。社会福祉法人は低所得者の一割負担の部分を減額してもいいですよと、減額して。その減額、半分減額したらその半分の半分は国が補てんしましょうと、こうなっているわけです、社会福祉法人には。ところが、NPOとか民間には、そんな減額はしちゃいけませんよと、減額はできない仕組みになっているわけですよ。
 同じ土俵の上でやらせる、競争をさせて良質な介護サービスをさせようと、こう言っているときに、社会福祉法人にだけ減額を認めて、しかもその半分は国から補てんをする、片一方は全部丸々かぶると言っても減額をさせないと。どこで競争させるんですか。

○政府参考人(堤修三君) 介護保険制度を実施するに当たりまして、今、先生御指摘がありました低所得者の利用者負担をどうするかというのはいろいろ議論があったわけでございます。制度の中では一割の自己負担がございますけれども、この額が非常な高額になるという場合には制度の中で頭打ちをつけております。その頭打ちの額に低所得者の場合には低い頭打ちの額をつける、これを制度の中で一つやりました。しかし、それだけでもいろいろ足りないんじゃないかと。
 まず、一つ問題になりましたのは、従来、例えばホームヘルプサービスというのを市町村から受けていた方々、この方々の八割ぐらいはほとんどただということでございますので、従来から受けておられた方が急に十二年四月以降一割の負担ということ、これはやはり制度の円滑な移行という意味でも問題ではなかろうかということで、ホームヘルプサービスを従来から受けておられた方々については、経過的な措置として、法律の施行後三年間、当面三年間は一割を三%に軽減する、こういう措置を、これは制度の外でありますが、助成をするということで講じたわけであります。しかし、これは従来からホームヘルプサービスを受けていた方ということで、そういう観点の措置でございます。
 そうしますと、新規にサービスを受けられる方についても何らかの配慮が、特に真に負担能力のない方についての配慮が必要ではないかということでいろいろと検討したわけでございます。そういう検討の中で、介護保険制度の利用者負担の趣旨を損なわないいい方法がないかということでいろいろ検討したわけでありますけれども、医療保険の中で、社会福祉法人が医療事業を行っている場合には一定の範囲で低所得者に負担の一割の、自己負担ですね、一割なり二割なりの負担を軽減できるという規定がございます。これは、例えば済生会という社会福祉法人がありますけれども......

○弘友和夫君 そんな話はいい。端的に、何でそうなるか。

○政府参考人(堤修三君) ということで、そういう法人に、社会福祉法人の場合には認められているということがございますので、それと同等の観点から、社会福祉法人が行う介護事業についても低所得者の利用者負担の軽減を、法人の負担が一定を超える場合には助成をするということにしたわけであります。

○弘友和夫君 だから、私が言っているのは、じゃ一緒にすればいい。民間であろうとNPOであろうと社会福祉法人であろうと、低所得者にそういう負担を余りかけないようにと言うんだったら全部一緒にすればいいんですよ。片一方は減額すらサービスしようと思ったってできないんですよ。例えば、一万円の利用に対し千円が負担だと。半分まけるといったら五百円。そうしたら、民間の人は五百円の九倍、四千五百円しか保険を請求できないんですよ、四千五百円しか。そんなことをしてやる人はいないんですよ。それで、社会福祉法人は減額ができますよと言う。どういう競争をさせようとしているわけですか、民間参入させて。いろいろ言わぬでいいよ。ちょっとはっきり、明確に答えてください。

○政府参考人(堤修三君) まず、先生にしかられるかもしれませんが、医療保険の場合に、例えば医療機関が独自に自己負担を軽減し......

○弘友和夫君 医療機関じゃなくて。

○政府参考人(堤修三君) いや、似たような制度でありますから同じようなことになるわけであります。
 独自に自己負担を軽減するということになりますと、やはり受診が非常に、不必要にふえてしまう、医療費が非常にふえてしまうというようなことがあって、サービスを提供する医療機関なり、介護保険の場合にはサービスを提供する事業者は自己負担を受け取るべしということを義務づけしているわけであります。
 イコールフッティングではないのではないかと、こう言われるわけでありますが、社会福祉法人の場合にはほとんど非課税であります。固定資産税も法人税も非課税であります。そういうところで一定の自己負担をしながら、自己負担というか自腹を切りながらやっていただくのは公正な競争に合うと思っております。

○弘友和夫君 非課税だったら余計経営はしやすいでしょう。民間業者は課税された上にそういうことはないと。全然、今の答弁はおかしいじゃないですか。

○政府参考人(堤修三君) 非課税でありますから、社会福祉法人には一定限度自腹を切ってもらってやっているわけであります。その点でバランスがとれるんではないかということでございます。

○弘友和夫君 だから、じゃ民間業者が経営は苦しいけれども自腹を切りたいですよと言ったときは認めるんですか。

○政府参考人(堤修三君) 先ほども申し上げましたように、介護保険、医療保険の自己負担も同じでありますけれども、保険料を払う人とサービスを利用する方のバランスを考える。それから、適切な受診をしていただく、これは医療保険の場合でありますが。そういうコスト意識も持って適切なサービス利用をしていただく、こういう趣旨でありまして、サービス提供機関に自己負担をとっていただく、受けていただくということを義務づけているわけでありまして、そういう原則を守りつつ、しかし新規の利用者の方も含めて対応する、そういう苦肉の策といいますか、やり方として両立できる方策は社会福祉法人のそういう社会的使命に着目した制度しかないというふうに考えているわけです。

○弘友和夫君 全く答弁になっていないんですよ、今の。理屈が通っていると思いますか、今言われていて。
 大臣、どうですか、今のを聞かれて。今から政策評価をしていく、これは政策評価の以前の話なんです。不当な、法のもとの平等じゃないけれども、全然、自分たちで導入しておって同じ競争をさせないという、こんなばかな話はない。大臣、感想を。副大臣でも結構でございます。

○国務大臣(片山虎之助君) 介護保険にも私は個人的には民間参入大いにあるべしだと、こういうふうに思っておりますが、いろいろ民間参入も難しい条件があって、私の県の例なんかを見ていると、かなりありましたけれども少し減ったり、いろんな状況ですね。
 そこで、今のことは私は全く知らないことですけれども、もう一遍状況を見ながら、厚生労働省にも検討してもらうということもあるのかもしれませんね。そういう感じを持ちましたが、私は責任者でも何でもございませんので、内政干渉は厳に慎みたいと思います。
 以上でございます。

○弘友和夫君 この法律ができましたら総務省は内政干渉していかなければいけなくなるわけですよ。いけなくなるので、一応感想をお聞きしました。これは引き続いて今から、ちょっと時間がありませんので、今、理屈が通ると、こう言われましたので、徹底的にやりたい、このように思います。
 最後に、会計検査院に来ていただいたので。
 会計検査院は、いわゆる正確性、合規性、経済性、効率性及び有効性の観点ということで検査をする。有効性というのが入ったわけですね。これはまさしく政策評価的な側面というのが入ったと思うんですよ。そうなってくると、衆議院の段階でうちの若松議員がアメリカのやつを引いてきて、大体アメリカの監察総監制度というのは会計検査院とよく似ている部分があるんですけれども。こういうことで、余り総務省でやらなかったら会計検査院を強力にした方がいいんじゃないかという意見もありますけれども、いかがでございましょうか。

○説明員(重松博之君) ただいま先生御指摘のとおり、本院は従来から正確性、合規性に加えまして、経済性、効率性、さらには有効性の検査も行ってきたところでございます。これらの観点につきましては、平成九年十二月に会計検査院法が改正されまして法律上明定されました。そういうことで、そういう法改正も受けまして、本院といたしましては、この分野の検査、有効性の観点から事業を評価していくという検査に力を注いできております。
 その結果、最近の検査報告で、二、三事例を挙げますれば、本州四国連絡道路について、実績交通量が推定交通量を非常に下回って、収入で利息さえ支払えないというような状況を検査、分析いたしましたり、あるいは補助金で整備いたしました地方空港、これはやはり実績が大きく下回りまして、収入が運営に伴う支出を賄えないというような状況も分析しております。さらには、年金財源が多額に投入されております年金福祉事業団の貸し付け、施設、資金運用の三事業の現状につきまして、年金資金運用基金への業務承継を前に多額の欠損を生じている事態についても総括的に分析、検査してございます。
 そういったことを取り上げておりますけれども、今後ともこういった分野の検査は充実強化に努めてまいる所存でございます。

○弘友和夫君 最後に一点。一昨日でしたか、行政相談員の大会がございました。全国五千名の方が無報酬でいろいろな年間二十一万件にも及ぶ苦情、照会等の約七割、十五万件ぐらいをやっておられる、こういう組織があります。行政評価なり行政のあり方、いろいろなものに対してこうした無報酬で頑張っておられる行政相談員の皆さんの本当に声を聞いて活用するという、そういうことが必要なんじゃないかと思いますけれども、最後にお聞きして、終わりたいと思います。

○国務大臣(片山虎之助君) 言われるとおり、この間行政相談員の全国大会がありまして、私は、一隅を照らすものは国の宝だと、きょうおいでの皆さんはもう一隅も二隅も三隅も照らしているので全員国の宝だと。全部で五千人おるんですね。おいでになられたのは二、三百人ですけれども、そういうふうにあれしましたが、本当に無報酬で頭が下がる活動をやっていただいておる。
 政策評価につきましても、やっぱりいろんな役割をやってもらう必要があるんではなかろうかと。それぞれの行政評価事務所と一体で行動していただいておりますから、広く国民の声を聞いて実効あるものにいたしたいと。今は介護保険の話もありましたが、一次的には厚生労働省にいろいろお考えいただくにしまして、我々は、評価をしていただいた後、二次的にどういう調整や担保ができるか、そういうことを考えていきたいと、こう思いますので、行政相談員の皆さんにも協力をしていただくように、どういうあり方がいいか、ちょっと検討させていただきます。

○弘友和夫君 終わります。

○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。ちょっとお聞き苦しくて済みません。
 本法案では、政策効果を把握し、これを基礎として、必要性、効率性または有効性の観点からみずから評価するとしていますけれども、二十一世紀における行政の役割から見ますと、自然環境との共存を図ること、あるいは国政の重要課題として閣議決定にもなっております男女共同参画社会の実現、また住民参加型行政の実現、これは欠かすことのできない項目だというふうに思いますが、この法案を見る限りはこういった明文化というのはないわけなんですけれども、こうしたことを明確に横断的に基本的な問題として位置づけるべきだと私は思いますけれども、この法案についてはいかがなんでしょうか。

○副大臣(遠藤和良君) 御指摘のような自然環境との共生、あるいは男女共同参画、あるいは住民参加、こうしたものは大変大切な観点であると私も認識しております。したがいまして、各府省が行います政策の個別の評価に対して、そうした観点を重視して基本方針をおつくりになるなり、実施計画をつくるなりしていただきまして、そうした観点も十分に反映された政策評価になると、このように期待をしているところでございます。

○八田ひろ子君 その他の必要な観点というところに含まれるというのではなくて、基本的にそういった観点を重視してと。今私ども、いろんな統計資料とかそういうものを見せていただくときに、男女の別とかあるいはジェンダーバイアスを取り除くとか、そういうことを諸外国からも求められているんですけれども、そういった観点をきちんと打ち出していただきたい。それと同時に、むだをなくす、こういうことが必要じゃないかなというふうに思います。
 総務大臣にちょっと伺いたいんですけれども、政策評価は適時行う、こういうふうに書かれていますけれども、政策策定過程において、私、後で質問しますが、公共事業とかいろいろ先ほど来出ているんですけれども、事前評価というのが非常に重要だというふうに思います。
 また、九条関係なんですけれども、法案においては、相当程度の影響、多額の費用、事前評価方法の開発、これを要件として、政令として定めると。先ほども政令の中身というのはお示しなかったんですけれども、大臣としてはどのように想定をされているのか。
 この事前評価の問題とそれから九条関係のこの問題で今お考えのところをお示しください。

○国務大臣(片山虎之助君) 委員言われるように、事前評価の重要性は私も十分認識しております。事前評価をできるだけやるということがあるいは意味があるのかなと。事業や政策、施策の選択の場合の目安にするということが必要ですから、その点は委員と認識は同じでございまして、公共事業につきましては事前評価の対象になると。
 ただ、これからやるんですから、だから全部じゃなくて、例えば国民生活に影響があるとか、予算額が多いとか、あるいは手法がある程度合理的に客観的に認知されているとか、そういうものから入っていきたいと思いますけれども、公共事業は一番国民に関係があるし、関心を持っている事業ですから、国土交通省の方とも相談しながら、対象はできるだけ拡大していきたいと、こういうふうに思っております。

○八田ひろ子君 事前評価を中心に据えることが国民の納得を得るというふうに私も思いますし、大臣も同じ思いだと思います。
 とりわけ、今公共事業、むだなものは何かというと、むだをひっくり返すとダムだということで、ダムが大きく取りざたされているわけなんですけれども、ダム事業というのは長時間かかりますし、私どもから見ていますと、何が事前でどこまで進行しているのが事業に入っているのかというのがなかなかわからないものですから、そういうものがそもそも必要かどうかという事前調査というのが非常に大事だと思うんですね。
 ダムはいろいろありますが、私の住んでおります愛知県には設楽ダム建設が、事業費が約二千億ぐらいではないかということで計画を進められようとしています。当然、事前評価の対象とすべき事業であるというふうに思いますけれども、現在のところ、国土交通省はこのダムについてはどういうふうにされているんでしょうか。

○政府参考人(竹村公太郎君) 御質問の設楽ダムでございますが、これは豊川に計画しているダムでございまして、豊川というのは川の割には大変多くの人口が張りつき、そして渥美半島の先端まで非常に高度な農業が行われているというところでございまして、農業の粗生産だけでも千七百億円をこの豊川に頼っているという状況にございます。
 このダムの必要性につきまして、私ども事前評価が大変重要だという認識のもとに、建設省時代でございますけれども、平成十年の事務次官通達によりまして、建設省所管の事業評価制度の要綱を通達いたしまして、これに基づきまして、平成十年度、中部地方建設局の事業評価監視委員会におきまして設楽ダムの事前評価を受けたところでございます。この設楽ダムは妥当という判断をいただいておりまして、私ども現在調査を進めておりますが、なおこれはこの後、平成九年に河川法の改正が行われております。この河川法の改正の中で、事前に河川整備計画の策定をすると。この河川整備計画の中にダム計画も当然位置づけられるわけでございますが、この法律に基づく河川整備計画の原案をつくるときも、実は流域の方々の御意見を聞こうということから、中部地方整備局は平成十年十二月に豊川の明日を考える流域委員会ということで、学識経験者、流域住民の方々の御意見を聞く会を設けまして、河川整備計画の原案の作成に向けての御提言をいただいているところでございます。
 このように、ダムの事業に関しまして、流域の方々にわかりやすく、なおかつ事前評価が公平にできるような努力をしている段階にございます。

○八田ひろ子君 ダムの場合は、どういう時期にどういう評価をして、何を公表するのかが問題だと思うわけです。今、国土交通省に伺うと、こういったものは全部公表をしているんだというふうにおっしゃいますけれども、もう既に相当な予算を使って現実に進んでいるんですけれども、地主の皆さんの反対の会もつくられておりますし、また、農業と言われますと諫早湾や川辺川ダムなど、農業者が本当に水が必要かということが問題だと思うわけです。そこにどういって周辺の住民や国民の声が反映できるのかというのが、今までの国土交通省のやり方では大変疑問に思います。
 これから進むのが設楽ダムなんですけれども、もう進んでいるものというのでは、例えば日本一大きなダムとして徳山ダムの建設が始まっております。相当時間が経過をしておりますけれども、これは再評価というんですか、そういうものが行われているのかどうか。先ほど第七条の二項に関して、事後評価の問題として、社会的、経済的変化の勘案ということが言われておりますけれども、徳山ダムについてはどうなっているんでしょうか。

○政府参考人(竹村公太郎君) 徳山ダムの評価に関しましてのお答えを申し上げます。
 徳山ダムは時間がかかっておるというのは事実でございますが、平成七年に、当時まだ公共事業の事業評価という制度がない段階で、私ども河川局長通達で、ダムに関しましては、「ダム等事業に係る事業評価方策の試行について」ということで、ダムというのは大変大きい構造物でございまして関係者も多いということから、評価をしようという試行を始めました。
 この中で徳山ダムも対象となりまして、平成七年十二月より全十三回にわたりましてこの徳山ダムのダム事業審議委員会が開かれまして、これはマスコミもすべて公表してございます。そして、申し入れのあった一般の方々も入っていただいております。このような形でわかりやすい審議会を繰り広げたわけでございますが、さらにこのダム事業審議会の後の制度としまして、平成十年度から、先ほど申しましたが、いわゆる公共事業の再評価制度が設けられましたので、これは国土交通省にも踏襲されております。
 この再評価の制度におきましては、五年ごとにその評価をするということになってございます。徳山ダムにおきましては、本年度が先ほど申し上げましたダム事業評価審議委員会から五年経過しておりますので、今年度、学識経験者等から構成される事業評価の監視委員会で審議いただくというような予定になってございます。

○八田ひろ子君 今年度再評価をされるということでありますけれども、このダムは治水とか利水とか総合ダムなんですけれども、名古屋に水が必要だということでつくっているようですが、名古屋では徳山ダムの水は一滴も使う予定は現在もありません。木曽三川と言われます木曽川、揖斐川、長良川の水を利用するというこの地域なんですけれども、長良川の河口堰も利水といって建設が強行されておりますけれども、名古屋は使いませんし、三重県の十市町でも、最近、給水事業の延期という形で水は要らないと正式な表明がありました。莫大な税金を投入した結果、長良川河口堰はもうできているんですけれども、こういう問題になっておりますので、公共事業では事前の評価、再評価で国民の声、利用者、負担をする人たちの声をしっかり反映させることが重要だというふうに思います。
 そこで、空港の問題をちょっと伺って、後で改めてまた国土交通省に全体のことを聞きますけれども、空港も今、日本じゅうで空港建設ラッシュと言われて大変批判が高いものでありますけれども、私、この地域にあります中部国際空港のパンフレットを持ってまいりました。このパンフレットによりますと、二本これから滑走路をつくる、こういう表示があるんですけれども、二本目の滑走路というのはいつ必要になるんでしょうか。

○政府参考人(深谷憲一君) 中部国際空港、現在建設中でございますが、それにつきましての二本目の滑走路についてのお尋ねがございましたけれども、中部国際空港につきましては、中部国際空港の設置及び管理に関する法律というのがございますが、その第三条に基づきまして、平成十年五月に基本計画というのを国が作成いたしておりまして、その基本計画の中にいろんな事柄が規定されてございますが、滑走路の本数につきましても規定がございまして、この基本計画の中で滑走路一本というふうにされておるところでございました。
 現在は、この基本計画に基づきまして、滑走路一本の空港として二〇〇五年開港へ向けて工事を進めているという状況でございます。したがいまして、お尋ねの二本目の滑走路につきましては、現在のところ具体的な検討は行っていないという状況でございます。

○八田ひろ子君 この地域には御承知のように名古屋空港という滑走路一本の空港が国際線、国内線とあるわけであります。総務省がことしに出されました空港整備等に関する行政評価・監視結果に基づく勧告を見ましても、空港の需要予測の精度や透明性の確保、空港勢力圏の問題などが指摘をされているわけです。
 この中部国際空港というのも、一昨日も国土交通大臣は必要性を強調されていましたけれども、現在、年間一千万人利用している名古屋空港の定期便をなぜ海の中に新しく空港をつくって移動をさせるのか。一昨年オープンしたばかりの国際線の新施設などを含めて、四年後はそれは全部使わないで新しい空港をオープンさせるということが本当に必要なのか。財政的にも問題なんではないかと私は思っているんです。
 この空港はPFIという本邦初の方式で行われると言われておりますが、こうした事業も当然この法律ができまして評価の対象となるんでしょうか。

○政府参考人(深谷憲一君) お答えをいたします。
 いわゆるPFI的な手法で整備を現在も進められておりますが、国の出資など、そういった資金が投入される場合には、私どもとしましては整備手法あるいは整備主体にかかわらず、政策評価の対象になるというふうに考えております。

○八田ひろ子君 今、ダムと空港の問題を国土交通省に伺いましたけれども、今回の法案が成立をしますと、これまでの評価、再評価、事前評価というのとどう変わってくるのか。この法律をつくる研究会報告を見ますと、法制化の基本的な考え方として、国民の信頼を一層向上させるんだと、そして国民に対する説明責任とか、国民本位で質の高い行政、国民的視点に立った成果重視の行政、こういう国民重視の姿勢が非常に強く出ているんですけれども、国土交通省はどうお考えなんでしょうか。

○政府参考人(山本正堯君) お答えをさせていただきます。
 現在、国土交通省で行っている公共事業の行政評価と今回の法律とどのように変わるのか、あるいは中身がどうなのか、こういう御質問だと思いますが、私ども国土交通省におきましては、先ほど来局長からも御答弁申し上げていますように、事前評価といたしまして、平成十年度から、新規事業採択時の評価を原則としてすべての所管公共事業を対象に実施しておるところでございます。
 なおまた、行政評価法成立後は、第九条に規定しております関係政令等が制定されてその対象範囲が決まることになるわけでございますけれども、事前評価に関しましては法律による義務の政令による対象範囲にかかわらず、現在と同様、私どもとしましては原則としてすべての事業を対象として実施していきたいというふうに考えておるところでございます。
 また、現在、事業採択時から五年経過をしてまだ未着工であるといったようなもの、あるいはまた未完成であるといったような一定の条件に該当する事業につきましては、再評価を実施し、事業の継続あるいは中止を決めておるわけでございます。
 この再評価につきましても、行政評価法の成立後、評価の実施時期等々、具体の手続については法律の第七条に規定する政省令やあるいは実施計画等で定められることになるわけでございますけれども、基本的には現在と同様、対象となる事業について適正な評価を実施したいというふうに考えておるところでございます。
 私どもといたしましては、公共事業を進めるに当たりましては、真に必要な事業を実施するために、費用対効果分析を的確に行い、事業を客観的に評価することが大変重要であるというふうに考えておりまして、行政評価法成立後も、従来より取り組んできた個別の公共事業の評価をさらに一層充実させていきたいというふうに考えておるところでございます。
 なおまた、私ども国土交通省といたしましては、この法案の趣旨も踏まえまして、公共事業も含めた公共事業以外の全体の国土交通省の政策全般につきましても、わかりやすい目標や指標を定めまして、その実現に向けた取り組みを総合的に評価するなど、実効性ある政策評価を全省挙げて積極的に今後とも強力に推進してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

○八田ひろ子君 一口で言って変わらないということですね。
 公共事業については国民的な大きな批判の的になっているという御認識があるのかどうかというのを私は思うんですね。それは、環境破壊の大型開発事業というのが、さっきダムと空港をお示ししまして、必要なものなら必要だということでしっかりと国民に説明をし、そして財政的にむだ遣いにならない、環境にもしっかりとこういった配慮がされていて必要なんだと、こういうことが必要で、専門家は無論ですけれども、専門家はいろいろさっき私が挙げました二つのダムや空港については大変大きな異論、反論、批判があります。利用者とか財政負担をする国民の声をよく聞く、これは新しい法律をスタートさせるんですから、やっぱり国民の声をどういうふうに取り入れるのかということを努力されることが必要だと思うんですね。
 政策評価に当たってはできる限り定量的に把握をする、先ほど言われた、私も前に取り上げました下水の問題など、定量化で合理的に、地方に負担を押しつけないという、こういう評価は本当に大事だと思います。
 しかし、定量的評価になじまない分野というのもあると思うものですから、きょうは厚生労働省においでいただきましたので伺いたいと思いますけれども、時間がないので余りいろいろな例を出せませんが、例えばハローワークで見ますと、今本当にたくさんの方が押し寄せてくるというんですか、失業というのが社会問題になって、私どもも経済提言の中で失業対策をきちんと行うべきだと提案しているんですけれども、職員の皆さんの相談業務というのは、こういう中で、単に就職紹介だけでなくて本当に多岐にわたっている、御苦労されているというふうに聞いております。
 窓口での対応時間というのはケース・バイ・ケースで、こういうものを費用対効果で数字で一律的に計算をする、あらわす、これは大変難しいと思いますが、厚生労働省はどういうふうにお考えでしょうか。

○政府参考人(坂本哲也君) 政策評価につきましては、政策の特性に応じた合理的な手法を用いてできる限り定量的に把握することが重要であると、こういう基本認識を持っておりますけれども、御指摘のように、私どもの政策分野の中には定量的な測定のみで評価することがなかなか難しい分野もございます。
 今御指摘ございましたハローワークの職業紹介、職業相談、これに関しましては、単に紹介件数とか就職件数だけではなく、個々の求職者の特性に応じたきめ細かな相談や紹介、こういったものをどう評価するのかといった点が大変重要であろうというふうに思っております。
 したがいまして、例えば求職者の年齢ですとか職業経験ですとか資格ですとか、属性あるいは特性に応じてどのような配慮をしているのかとか、そういった定性的なコメントも交えて総合的に評価を行うといったようなことが考えられるのかなというふうにも考えておりますけれども、いずれにいたしましても、それぞれの分野の特性に応じて政策評価の実施方法については改善充実を図ってまいりたいと思っております。

○八田ひろ子君 これから行うということで、しかし各省庁も一月からガイドラインに沿って行っておられるというふうに聞いているんですけれども、こうした場合の評価、数量的なものになじまないというもの、こういう場合は「学識経験を有する者の知見」というのが法案では書いてありますけれども、利用者の声、あるいは職員団体、職域団体の皆さんの実際の声、国民の声を総合的にとらえることが重要であると思いますけれども、そういうものを聞いて反映させる、こういうのはどういうふうにお考えになっているでしょうか。

○政府参考人(坂本哲也君) この法律案におきましては、学識経験者の知見の活用を図るということになっておりますし、またその評価の結果を公表することとされておるわけでございまして、私どもは、例えば厚生労働省のホームページを活用するなどによりまして広く国民の意見を聞きながら、それを適切に反映させてまいりたいと思っております。

○八田ひろ子君 もう少し私は現場の声も反映できるようなシステムが必要だと思うんですね。
 そこで、最後に総務大臣に伺いますけれども、今、国土交通省と厚生労働省にも伺って、それぞれの特性に合わせてこれからおやりになる、事後評価というものですからそれぞれでお考えになるというふうに思うんですけれども、「学識経験を有する者の知見の活用」、これは義務ですよね。「定量的に」というの、これも義務というのか法文に明示してありますね。しかし、定量的になじまない分野、これはどうするのかということを大臣はどうお思いかということと、もう一つ、学識経験を有する者の知見の活用というのは、利用者や職員団体の意見、国民の声を受けとめて反映させるシステムが必要だと私は思うんですね。
 先ほど大臣は、広く国民の声を聞いてと、こういうふうにおっしゃいました。私もそのとおりだというふうに思うんです。この研究会報告のところからは、「国民の側からも検証できることを本法制において担保することが必要である。」と、こういうふうに明確に書かれて、説明を受けたときにはこういう枠組みという表をもらいまして、(資料を示す)こっちの一番左側に国民が書いてあって、双方向になっているんですね。しかし、法律の中では双方向になっていないんですね。しかも、「学識経験を有する者」と。この学識経験を有する者の中に広く国民とか利用者が入るというふうにお考えなのかどうか、そしてきちんと検証できるシステム、これをどういうふうにお考えなのかどうかを最後に伺いたいと思います。

○国務大臣(片山虎之助君) 今回始める政策評価はわかりやすい方がいいですから、定量的で数値化できるのが一番望ましいと思いますよ。しかし、どうしてもできないもの、なじまないものがあるので、それは定性的な評価も組み合わせにゃしようがないということになると思いますけれども。ただ、定性的というとこれはまだ確立されていませんから、感覚でいいか悪いか、好きか嫌いかみたいな話になるので、この辺の研究開発を私はしていかにゃいかぬと思いますが、基本的には定量的な評価を中心にいたしたいと。
 それから、今言いましたように、法律で「知見の活用」とある、あるいは「学識経験を有する者」とあるのはあくまでも学識経験者なんですよ。ただ、国民の声を聞くのは当たり前の話なので、民主主義の国家ですから。そこで、政策評価についても、基本方針を政府として策定するときには国民の声を広く聞こうと、基本方針ですよ、そういうことを考えておりまして、いろんなことを言っていただくのは大いに結構なので、できるだけそれを尊重していきます。

○八田ひろ子君 私、その問題についてはちょっと議論したいんですけれども、私の時間がないものですから次に譲ります。
 政策評価というのは重要だと思うんですね。だけれども、先ほどもありましたこの研究会の報告では、「国民に対する説明責任」、「国民本位で質の高い行政」、「国民的視点に立った成果重視の行政」、こういうことを目的とすると。やっぱり国民が主人公なんですよね、法律というのはどんな法律でもそうだというふうに思いますけれども。
 聞くのは当たり前だとおっしゃる。確かに当たり前なんですよ。だけれども、どう参加するのかという、担保というんですか保証というか、こういうのは私はこの法案でいいんだろうかと。国民へ公表するんだからそれで担保されるというんですけれども、やっぱり聞くというシステムが必要ですし、さっき、今はまだ開発されていないから数量化目標なんだというふうにおっしゃいまして、それもまるきりわからないわけじゃありません。しかし、わざわざ厚生労働省に来ていただいて、私はもっといろいろ聞きたかったんですけれども、所期の目的、国民のためにやるこういった評価なんだから、国民のためにならないような方向に切り捨てられる、社会保障とか福祉が切り捨てられるとか、そんなふうにならないためにも、やはりこういった制度を充実させる努力がこれから一層必要ですし、国民が主人公という観点を太くこの実施に当たっても持っていただきたいということをお願いして、終わります。

○委員長(溝手顕正君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。
   午後零時三十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十二分開会

○委員長(溝手顕正君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、関谷勝嗣君が委員を辞任され、その補欠として野間赳君が選任されました。
    ─────────────

○委員長(溝手顕正君) 休憩前に引き続き、行政機関が行う政策の評価に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。

○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。
 最初に大臣に伺います。
 行政がみずからの政策を日常的に評価するということは、ある意味では当然のことでありますけれども、改めて法律で定めるということは、やはりそれ自身は前進であるというふうに考えます。しかし、この法律、今まで余り歴史がないわけで、そういう点でもなかなか不十分さや弱点というか、そういう点もあると考えます。これからスタートするわけですから、今後の法律の運用によって大いに改善していく、中身もよくしていくということが必要だというふうに思います。
 私どもは、党としては、この点を補強する意味で、国民の意見を反映させる、こういう観点から当面最低必要な修正を用意しております。
 国民の税金で行われる行政の評価というのは、最終的にはやはり納税者である国民の判断である、その代表である国会であるというふうに考えております。そういう意味で、国民が判断できるように情報の公開、あわせて、広い意味での行政のサービスを受けており影響を受ける国民がこれに参加するということが基本であるというふうに思います。
 もちろん、政策評価というふうに言った場合には、その観点とか手法が大変重要だということは言うまでもないと思うんですけれども、例えば、その事業の必要性あるいは採算性、費用対効果といいますか、あるいは環境に対する影響とか、場合によってはその地域、あるいは建物などの歴史的、文化的な価値、こういうことについても正確に評価することも大変重要だというふうに思っております。また、計画段階での評価や事前の評価あるいは事後の評価、そういう評価を行うタイミングというか、時期の問題も大変大事だというふうに思います。評価に当たって、事業実施機関から独立した第三者機関の評価、こういう点も大変大事だと。その点では、評価の客観性や中立性、そういうものがきちんと確保されるということも大事だというふうに思います。
   〔委員長退席、理事海老原義彦君着席〕
 そういう上で、きょうは限られた時間ですから、住民が参加するということ、さらに情報公開、説明責任、こういう点に絞って伺いたいと思います。
 この住民参加と情報公開というのは、国民の参加、これを保障すること、そのことによって客観性や信頼性がその評価に生まれてくる、あるいは実効性が担保される、こういうふうに思うからです。
 そういう上で、大臣に伺いたいんですけれども、政策評価というこういう分野というか、こういう場合に、この住民参加と情報公開についてどう考えているのか、基本的な考え方についてお伺いします。

○国務大臣(片山虎之助君) 政策評価制度で住民に対する情報公開にポイントを置いてほしいと、こういう御指摘でございますが、これは午前中の委員会質疑でもお答えしましたように、この法案では第十条に、政策評価の結果を評価の過程に関する情報を含む評価書とともに国民にわかりやすい要旨を作成して公表すると、こういうことになっておりますから、大きな目的の一つが国民に対する説明責任を明らかにする、こういうことでございますので、そういう条文を置いておりますし、二十二条にも、どこに行けばどういう情報がとれるという所在情報の提供のための必要な措置を講ずると、こういうことも規定いたしておりますので、私は万般の対応がこれで十分ではないかと思いますけれども、さらに、先ほども言いましたように、基本方針の閣議決定の中で、本法案に基づき基本方針を閣議決定するわけでありますが、その中で要望受付窓口も明らかにしたいと、こういうふうに考えておるわけであります。

○富樫練三君 住民の参加と情報公開、こういう角度からきょうは三つの点について伺いたいと思います。
 一つは介護保険、もう一つは公共事業、もう一つは警察行政という点について伺いたいと思います。
 先ほども午前中に介護保険の問題が取り上げられたわけですけれども、実施してから一年が過ぎました。利用の実態は限度額のほぼ五割程度と。
 どうして利用率が低いのかという点についてですけれども、例えば、日経の報道によれば、介護利用が計画どおりにいかなかったその第一が自己負担が重い。朝日新聞では、利用者が少ない主な理由の第一位が自己負担が重いと、同じような結果が出ております。保険医協会の調査では、介護度五で所得税課税世帯では二・六%サービス利用がふえたけれども、非課税世帯では一七・五%利用が逆に減っていると、こういう状況も生まれております。
 九州大学の伊藤周平教授ですけれども、高齢者の利用抑制がここまで強いとは思っていなかった、自治体が利用者の一割負担を軽減したところではサービスの利用が伸びている、これは明らかに利用者の自己負担が大きいからではないかと、こうおっしゃっているわけです。
 低所得者の減免を求める声が全国に広がっているという事実はマスコミがそれぞれ裏づけているところでありますけれども、こういう声が介護保険という事業全体に生かされていく、反映されていくということが介護保険という政策を評価する上で大変大きな要素を占めるのではないかというふうに思うんですけれども、この点について、厚生労働省いかがお考えでしょうか。

○政府参考人(堤修三君) 介護保険制度、四月からスタートいたしましたけれども、スタート後もやはり改善すべき点は、いろんな現場の方々の御意見を聞きながらよりよいものに育てていかなきゃいけないということを常々考えておりまして、私どもまず市町村、第一線の方々の御意見を直接お伺いする機会を持とうということで、各県から二カ所程度の市町村を御推薦いただいて、百の市町村で定点市町村会議というふうな形で定期的に意見交換をする、現場の問題をお伺いするというふうなことをやっております。
 それから、利用者の方々やあるいは事業者の方々とも意見交換会ということで、そういう方々からの直接の御意見をお伺いする。それから、各都道府県や市町村が利用者の皆さん方のアンケート調査などを実施をされておりますので、それらを収集いたすなどによりまして、できるだけ現場の実態を把握して、そういう御意見を踏まえながらよりよい制度に育てていくと、こういうスタンスで臨んでおります。

○富樫練三君 局長さん、質問したことに答えていただきたいんです。私は声を聞くためにどういうことをやっているのかというふうに聞いたんじゃないんです。ここは政策評価をどうするかと、こういう議論なわけですから、そういう声を政策評価に反映させることが大事なのではないかと、こういうふうに聞いているんで、それは大事じゃないとか大事だとか、こういう答えにならないと、これは答弁がすれ違いになりますので──いいです、また聞きますから。ちゃんと質問に的を射た答弁にしていただきたいというふうに思います。
 例えば国民の声ということで、利用者とか実際介護の現場にいる人とか、あるいは関係団体の方々からたくさん声が寄せられております。
 例えば、北海道の七十七歳の男性は、住民税非課税のすべてのお年寄りが利用料を減免されることが必要ではないかとか、あるいは神奈川の七十九歳の男性の方は、住民税非課税者からも保険料を取るなんて理不尽です、低所得者対策を強く望んでいますと。
 あるいは、介護する側の方の、これは家族介護の例ですけれども、岡山県の五十三歳の男性なんです。半身麻痺の八十四歳の母親を介護していた九十二歳の父親も車いす生活になったと、両親の介護で仕事もやめざるを得ませんでしたと、家賃や医療費も要るし、ぎりぎりの生活でもう削るところがないと、こう言っているんですね。
 あるいは、介護保険で非常に重要な役割を負っていますケアマネジャーの方。百件を担当して、時間外の仕事が月五十時間、このままでは体がもたない、こういう御意見もあります。
 自治体からもたくさん意見が出されております。これはもう、例えば町村会は、「低所得者に対する保険料および利用料負担については減免措置を講じるとともに、同措置にかかる国、都道府県による財政補填制度を創設すること。」というのが、これはことしの四月、全国町村会長名で要望が行っていると思います。
 それから、市長会からは、「国の制度として総合的統一的な低所得者対策を確立されたい。」ということで、これは市長会の方からも出されております。これは六月七日付で第七十一回全国市長会議、こういうことで出されているんですね。
 こういう声がきちんと反映されて初めてその政策のよしあしを客観的に評価できるのではないかと。政策評価について聞いていますので、厚生労働省、いかがですか。

○政府参考人(堤修三君) 今、御指摘のいろんな団体等の御意見も含めまして、先ほど申し上げました現場の御意見も含めて、私どもは、私どもがねらいとした介護保険制度の効果がきちんと果たされているのかどうか、そういうことの評価に役立てていきたいと思っております。

○富樫練三君 大いに役立てていただきたいと思うんですけれども、介護保険の場合でいえば、社会を構成する年齢構造の変化とか、あるいは核家族化によって家庭の構造が変化してきているという問題とか、そういう中で、もう家族介護だけではとても困難があるということで、介護の社会化という新たな段階に日本の社会全体が入って、そういう中でそれに対応した政策として生まれたのが今度の制度ですよね。
 それがスタートしてまだ一年ちょっとですから、今ここで余り断定的、結論的には言えないとは思うんですけれども、ただ、そういう政策に対して、国民からは今言ったような意見が政策に対してリアクションとして出されているわけなんですね。その声にこたえることによって政策そのものがさらに一段と高い段階というか、成熟していくというか、そういうことに発展するんだというふうに思うんですね。その上で、この政策評価というのは大変大事だと。
 その場合に、実際に介護サービスを受けたり、その周辺で仕事をしている人とか家族の方とか、こういう方の意見がその評価に反映されて初めて次の新しいステップになっていくと、政策の内容がより充実すると、こういう形で政策というのは前進していくと、こういうことなんだろうと思うんですね。
 政策評価もこれから制度としてスタートするわけですから、この評価制度も国民とのやりとりというか、ここのところは非常に大事だというふうに思うんですね。ですから、評価する場合に、自分で自分のことを評価するのは当たり前なんだけれども、それだけでよしとしないで、住民が参加するとか、参加するために情報を公開すると、こういうことが大変大事だというふうに思うんですね。
 そういう点で、厚生労働省として、住民の参加、そして情報を公開すると、こういう点では今度の新しい制度のもとで積極的な対応をとっていただきたいというふうに思うんですが、いかがですか。
   〔理事海老原義彦君退席、委員長着席〕

○政府参考人(堤修三君) この法律に基づいての具体的な評価の実施方法等につきましては、この法律に基づく基本方針あるいは基本計画というものを踏まえて、今後きちんと、できる限り客観的な評価ができるように努めてまいりたいと思っておりますけれども、例えば介護保険では、市町村の事業計画をつくるときに、住民の参加を求めるとかあるいは情報公開についてそれぞれの事業者に義務を課するとか、そういうことは比較的従来よりも詳しく規定をしておりますので、そういう精神をこの評価の扱いについても生かしていきたいと思います。

○富樫練三君 厚生労働省の質問は、ちょっと時間との関係でこの程度ですので、ありがとうございました。
 次に、公共事業について伺いたいと思います。
 熊本県の川辺川ダムと、それから国営の川辺川土地改良事業を例に質問をさせていただきたいと思います。
 私は、この種の公共事業を行う場合には、事業を完成させようというんであれば、事業者の側に幾つかのポイントがあるというふうに思うんですね。
 その一つは、まず事業がスタートする前の段階、計画を立てる段階での政策評価、これが大事だというふうに思うんですけれども、その中身というのは情報公開とやっぱり住民参加なんですね。計画の内容、こういう構想があるんだと、これを住民に示して、これに対して住民はどういうふうに考えるのかと、こういうことを大いにやる必要があるというふうに思います。やっぱりその結果として住民が納得すれば、その事業というのは比較的スムーズに進むということになると思うんです。そういう意味では、事業者の側と利害関係者、住民の側との間の信頼関係をきちんとつくっていくのが、これはもう計画の段階からつくっていくということが大事だというふうに思うんです。
 もう一つは、税金で事業をやるわけですから、費用対効果の点は当然これは考えなくちゃいかぬと。
 それから三つ目には、環境に対する環境アセスメントですね、これをきちっとやっぱり住民に示してみんなが理解できると。
 それから第四には、水没する地域や土地改良などによって変化する地域の状況、このことについても住民が十分納得すると、こういうことが大事なんだというふうに思うんですね。
 そこで、川辺川ダムとか土地改良事業に限らず、一般論としてまず、そういう前提、信頼関係、お互いに理解できる、そういう条件がなければ事業というのはなかなか進まないんだという点について、一般論として、国土交通省、それから農水省、どういうふうに考えているか、その点を簡単にお願いします。

○副大臣(佐藤静雄君) 川辺川ダムのことに関しましては、後で河川局長が来ていますから答えさせます。
 公共事業につきましては、御承知のように数年前からむだな公共事業だとかいろんなことを言われまして、私どもむだな公共事業は一つもしておるとは思っていませんけれども、非常に批判がありました。ですから、私たちは何とかしてこの公共事業というものをもっときちっと理解してもらおうと思いまして、まず事前評価というものを平成十年からスタートいたしました。その評価の仕方について随分長い間勉強したんですけれども、十年から事前評価をやりました。
 どういう効果があるのか、その地元の方々にどういう希望があるのか、投資対効果、いろいろなことを考えながらやっていこうと。そのことをまた多くの方々に知っていただく。公表しながらまず事前評価をやる。さらに、今度の法律では中間の評価というのはございませんけれども、中間でもまたやると。そして、中間でやってみて、これはこのまま続けていっていいのかどうなのか、そのことも検討する。そして、そのことを、各整備局に事業評価監視委員会というものをつくりまして、そこで検討していただく。そして、委員会での議論をさらに公表する。そういうこともやっております。
 そして、平成十一年からは今度は事後評価、そのことがどういう効果があるのかということをさらにやる。そのことをさらに公表する。そういうように私どもは既に早くからスタートいたしております。
 ですから、今度の法律ができましたけれども、今度の法律は省令でもってその対象範囲を決めるということを言われておりますけれども、私どもは全部の公共事業に対して今後ともその方法でやっていきたい、そう思っておりますし、さらにそのことを多くの皆さんに公表しながら、理解を得ながらやっていきたい、そう考えております。

○政府参考人(佐藤準君) 農林省の所管しております土地改良事業につきましては、これは先生御指摘のように、地域の受益者の方々の御理解を得た上で事業をしていくということが非常に大切だろうと思っております。したがいまして、この事業制度ができました昭和二十四年から、事業計画の開始に当たっての事前の評価というようなものが土地改良法上、定められております。また、平成十年からは事業の実施中におきましては再評価を行うということ、それから平成十二年度からは事業完了後の事後評価、こういうようなものも事業制度の中に取り入れているところでございます。

○富樫練三君 国土交通省に、一言で言えば、むだな公共事業はやっていないと思っているというところがまずスタートが違うと。ですから、その認識を変えるところからまず始めた方がいいんじゃないでしょうか。
 ところで、この熊本県のダムなんですけれども、計画が発表されてから三十五年です。建設事業がスタートしてから二十五年既に経過しています。いまだにダムの本体の工事は着手できない、こういう状況です。私は、いろいろ努力をされたり、そういうことはわかるんです。ただ、なぜおくれているかという原因もいろいろあるんだろうと思うんです。いろいろな条件があるんだろうというふうに思います。ただ、結論的に端的に言えば、要するに地元の住民や関係する人々の十分な納得が得られていない、ここは間違いないところだと思うんです。納得して、そうだということになっていれば事業というのは順調に進むんです。あとは時間の問題なんです。ところが、そこが納得していないものだからなかなか問題が解決しない、先に進めないと。こういうのが全国にたくさんあるわけです。
 例えば、ことしの四月、朝日新聞が調査をしているんです。反対が四割、賛成が二割、こういう結果なんですね。朝日の解説によれば、国土交通省は地元の要望を事業推進のよりどころにしているけれども、この地元の要望というのは議会の議決とかあるいは市町村長さんの要望とか、こういうものです。今回の朝日の調査の結果は事業の必要性に再考を迫っている、こう書いているんです。本当にその事業が必要なのかどうか、もう一回考えてみる必要があるんじゃないか、こう言っているわけなんです。国はもう一度住民の声に耳を傾ける必要がある。こう結んでいます。
 この調査結果について、国土交通省の河川局長さんは、説明が十分でないという点を重く受けとめる、さらに御理解いただけるように説明を重ね事業を進めていきたい、こう言っているんです。やっぱり、国土交通省も説明が不十分だと、要するに理解、納得まで到達していない、相手側が、こういうことはお認めになっているわけなんです。ですから、十分納得が得られていないというのはもうはっきりしている。
 さらに、この問題では、見直しを求めている市民団体が、美しい球磨川を守る市民の会外六団体。反対を表明している団体が、クマタカを守る会外五団体。そのほか、支援団体が五団体です。さらに、農業用水、排水の問題でいえば、流域農業者の半数以上が水は要らないということで拒否をして、訴訟まで起こしているんです。また、この球磨川で漁業を営む漁業協同組合の皆さんなども反対をすると。
 こういう状況を見たときに、やはり説明が不十分であった、納得が十分ではない、この点について、やはりそこはきちんとまずお認めになった上で、さてこれからどういうふうに前進させようかというふうに考えるのが大事だというふうに思うんです。
 時間が短いので、その点について、説明が不十分だったという点についてどうお考えなのか、一言ずつお願いします。

○政府参考人(竹村公太郎君) ダム事業は大変難しい事業でございまして、今御質問の点に関しまして二点お答えします。
 一点目は、ダム事業の犠牲になる方々と受益を受ける方々が大変離れたところにあるという点が第一点でございます。受益を受ける方々に山の中でひっそり、都会を守っているダムのその効果というのはなかなかわかりにくいということがございます。
 第二点目としましては、水没者の了解を得るためには大変長い時間が要るということでございます。同じ五百戸、今回、川辺川ダムは約五百世帯の方ですが、道路または河川の長物、線の公共事業ですとその事業に面したところの方が面的に影響を受ける、また移転せざるを得ないということでございますが、その地域のコミュニティーは崩壊しません。ところが、ダムの場合は、五百戸といいますと、その地域コミュニティー全員が消滅するということでございます。
 私ども、公共補償では、土地、家屋、物に関してはきちんと補償しますが、その地域の方々の、コミュニティーの歴史、文化、思い出について、メモリーについては補償できません。そのために、公共性の必要性を説得するのに大変時間がかかります。そういう意味では、その地域のコミュニティーの方々の説得に、または御理解に大変長い時間がかかるということのダムの事情があるということを率直に私ども申し上げてございます。

○副大臣(佐藤静雄君) やっぱり、どんなに自分たちが正しいと思ったことであっても、先に多くの方々が理解をしないことには前に進まないわけです。ですから、しっかりと説明をして、理解をしていただいて、そのために時間がかかっても、そのことがやっぱり即地につながるんだと思いますから、しっかりこれからもやっていきたいと思っています。

○政府参考人(佐藤準君) 国営の川辺川土地改良事業におきましては、昭和五十八年に事業参加資格を有します農家の同意を得て申請され、事業計画決定をいたしております。また、平成八年に計画変更、これも土地改良法の手続にのっとりまして変更の手続を行っておりますし、また平成十年に再評価を行っております。
 この再評価に当たりましては、地元の意見を総合的に代表するものとして、熊本県、それから関係七市町村、川辺川総合土地改良事業組合及び川辺川総合土地改良区を対象として意見を聞き、その結果を第三者委員会の審議に反映させているところでございます。
 そういうことで、関係者の御意見を聞きながら事業を進めているというふうに認識をしております。

○富樫練三君 意見を反映させているというふうに言いますけれども、例えば川辺川ダム事業についての答申、いわゆる再評価書、これとか、あるいは川辺川の国営かんがい排水事業、これは九州農政局が出したこれもいわゆる再評価書です。
 よく読ませていただきました。経過はよく書いてあります。それから、事業を進める側の主張はよく書いてあります。だけれども、先ほど私が言ったような住民の声は残念ながらここには反映していないんですね。この点はやはり私はこの機会に改善すべきだろうというふうに思うんですね。
 要するに、事業が中止したりあるいはとんざしたりという例はたくさんあるんですけれども、大体この原因は共通しているんですよ。それは、工事段階や着工前の段階、事前段階できちんとした評価を行っていないこと、ともかく予算をつけて見切り発車でスタートさせたところ、ここのボタンの最初のかけるところからずれているわけなんですね、住民の皆さん方とは。あとは工事をやりながら時間をかけて説得をすると、これじゃだめなんですね。工事が始まる前にみんなが納得していなくちゃいかぬということだと思うんですね。
 そういう点で、私は、欧米にやっぱり大いに学ぶ必要があるんじゃないかと、こういう事業のやり方については。
 例えば、公聴会一つとっても、アメリカの場合は評価の各段階で住民の意見が反映されるような公聴会をやるんですね。事業推進の側と反対の人もいるわけですから、意見を十分委員が聞いて、そこで時間をかけてまとめていくということとか、オランダでもイギリスでもそうですし、カナダでは必要なだけ公聴会を開く、何度でも開くということですね。環境評価の自主調査を行う住民の団体に対しては連邦政府から補助金が支給されて、そういう住民団体がいろいろ活動をできるということとか。日本の場合、決めつけちゃ申しわけないんだけれども、私も何度か出たことがあるんですけれども、公聴会というのは、名目は公聴会なんだけれども、その事業を進める官庁側は一生懸命説明するんですね。住民も言うんだけれども、意見は聞いておくということで、事業は進めさせていただきますと。これは公聴会じゃないんですね。そういうやり方はやっぱり改めるべきだろうと。
 どうも、この事業を進める官庁側に、住民を説得する場所なんだと、こういうふうに意見を聞かせていただく場所じゃなくて説得する場所だという勘違いがあるように感じるわけなんですね。
 情報公開や説明責任という点でも、やっぱり欧米に大いに学ぶ点があるんじゃないかと思うんです。アメリカでは、アセスの準備書面、それから評価書、さらに住民から寄せられた意見、審査会の議事録、評価にかかわる基礎的な資料すべて、こういうものは全部公開になっているんですね。ですから、住民はそういうのを全部よく読んでみて、この事業はどういう価値のある事業なのかということを理解して、さらにその上でほかの方法はないものだろうかと、こういうこともやった上でその事業に参加していくと。ですから、住民は説得されるものではなくて、むしろ事業に参加すると、主権者として、こういうふうに見ないとやっぱり間違えちゃうのではないかというふうに思うんです。
 ドイツの場合は環境情報公開制度、こういうのがあると。カナダの場合なんかもいろいろ制度があるんですけれども。こういう点を見たときに、やっぱり住民参加という点からいえば、関係地域の住民、ダムの場合でいえば、水没地域を含んで、それから流域の漁民ですね、その川で漁業をやっている、あるいは漁協とか、それから利水者、農家とか農協とか、それから環境団体あるいは自治体の関係者の皆さんと本音でちゃんと話し合える、こういう条件をどうつくるかというのは事業者側の責任なんだと、こういうふうにしなくちゃいけないと思うんですね。
 情報公開という点では、やっぱり環境アセスメントをしっかり行うということで、住民や団体の求める情報はすべて公開すると、こういう態度が信頼関係をつくる上で大事だというふうに思うんですね。そうやって初めてこの法律も生きたものになるし、そういうことが今度の川辺川ダムや土地改良事業にもきちんと生かされると、こういうふうにならなきゃ私は法律をつくった意味がないというふうに思うんですけれども、この点について、ぜひ主張をしておきたいと思います。
 時間がちょっとぎりぎりになりましたので、警察庁もおいでいただいていますので、警察庁に最後に一問伺いたいと思います。
 実は、奈良で県警の事件が起こりました。これは大変な事件でありますけれども、この事件について弁護士の中坊公平氏はこういうふうに言っているんですね。警察は権力を持っているだけに腐敗しやすく、情報公開も最もおくれている。今回の問題は刷新会議の提言を受けて警察法が改正された後も続いていたことになる。一体、提言をどう受けとめているのかと。それから、ジャーナリストの大谷さんという方は、奈良県警は、一月に疑惑が発覚して以来、逃げやごまかしばかりだった。新潟県警などの一連の不祥事について、現場から全く反省も体質改善の意図も感じられない。綱紀粛正といってもかけ声だけで、警察という組織には自浄能力がないことを露呈した。刷新会議は公安委員会による監察の権限強化を提言しているが、何の役目も果たしていない。外部監察の制度を真剣に考えなければならない、こういうふうに言っているんですね。
 最後、一言なんですが、長官、今度、政策評価法に基づいて、こういうことが国民から非常に厳しい批判が出されていると、ここが改善されていかなければこの法律をつくった意味がないというふうに思うんですけれども、この政策評価法の理念や精神、これをどう受けとめているのかということと、国民に対する説明責任をちゃんと果たす意思が果たして警察庁にはあるのかというのが二点目、三つ目に外部監察を受け入れる意思があるのかどうか、この点についてはっきりお答えいただいて、私の質問を終わります。

○政府参考人(田中節夫君) ただいま委員から、警察におきましての政策評価のあり方、あるいは不祥事件に対するところの公表の問題について御意見がございました。
 この政策評価につきましては、警察といたしましても、国民に対する説明責任を徹底する、国民本位の効率的で質の高い行政を実現する、また国民的視点に立った成果重視の警察行政を推進するという観点から、大変意義があるものという認識をしております。
 このことにつきましては、既に、三月に策定いたしました国家公安委員会・警察庁における政策評価実施要領におきましても明らかにしているところでございまして、評価結果の公表あるいは国民から提出された意見等を政策の企画立案や評価に活用するということも定めておるところでございます。
 また、今お話しのように、不祥事案が残念ながら現在でもあるわけでございますけれども、このような経過につきましても、私ども、内部的に不祥事案発生の場合の発表要領でありますとか、あるいは懲戒処分につきましての発表要領等も定めまして、できる限り国民の皆様に警察の仕事のありようを明らかにしているところでございますし、既にさきの臨時国会で改正していただきました警察法の中にも、苦情処理制度でありますとかあるいは警察署協議会という制度を設けていただきました。
 このような制度というのは直接には政策評価とつながるものではないと思いますけれども、考え方といたしましては、情報提供あるいは国民に対する説明責任ということを明らかにする制度というふうに認識をしておりまして、このような制度を有効に私どもは運用してまいりたいと考えておるところでございます。
 なお、外部監査の問題が指摘されました。
 これにつきましては、既に国会等でもいろんな御議論がございまして、当面は、国家公安委員会の管理機能の強化ということで、警察の自浄作用というのを期待するというこの改正警察法の考え方を、私どもはその理念に沿って運用してまいりたいというふうに考えているところでございます。

○富樫練三君 終わります。

○松岡滿壽男君 政策評価制度は、政策の効果について事前事後に厳正かつ客観的な評価を行い、それを政策立案部門の企画立案作業に反映させる仕組みだというような御説明でありますが、こういうことは一般の民間ではごく当たり前のことなんですよね。グローバリゼーションの中で、やはり効率的な仕組みをつくっていくということによって生き残ってきているいわゆる政官業の中の業の方は、これはもう当然のことでやってきている。
 ただ、政治と行政が非常にそういう時代の中で取り残されている、意識改革がおくれているということに対して国民の、それをコントロールできない政治に対する不満、ついこの前まで九割の国民が政治に不満を持っていた。いわゆる小泉内閣というものは、やはり今までなかなか変わらなかった、言うばかりで、いわゆる失われた十年という中で、それを変えてくれるということに対する期待なんですね。しかし、政治に対する不満というのはまだ七八%あるんですよ、それで九割が小泉さんを支持しているという非常に奇妙な現象になっている。その中で、おくればせながら行政にもそういうメスを入れていこう、きちっとした効率を追求していこうという芽がこういう形で法案として出されたということは非常に私も評価をするわけであります。
 しかしながら、例によって、新たに法律や政策を立ち上げるときに関係省庁とすり合わせを行って、法律に盛り込まれない事項については必要に応じて覚書を交わすということが慣例であったようであります。この法律案の閣議決定に当たっても、総務省と国土交通省、外務省、文部科学省、経済産業省との間で確認書、いわゆる覚書を取り交わしているというふうに聞いておるんですけれども、その概要についてお伺いをいたしたいというふうに思います。

○政府参考人(塚本壽雄君) 委員御指摘のように、本法案の閣議決定に際しましては、御指摘の関係府省の間におきまして文書による確認というものを行っているところでございます。
 ただ、その内容でございますけれども、まず本法案に基づきました政令で規定すべき事項というものがございますが、そういうものの立案方針に関するもの、また基本方針というのがございますけれども、これに盛り込む事項についての立案方針に係る事項、さらには総務省が行います政策評価がございますが、その評価の運用に係る事項といったところが範囲でございまして、これはすべて法案の規定や趣旨を前提とする、その中で今後具体化すべき細部の事項などにつきましての認識を確認したという性質のものでございます。

○松岡滿壽男君 国土交通省との覚書では、本法第十二条の総務省が行う政策評価については基本方針策定時までに客観的かつ具体的な基準を設けるよう各府省と調整を行うこと、第十三条第一項の毎年度の評価計画を定めるに当たっては各府省と十分な意見交換を行うことにしておるようでありますけれども、これでは総務省の政策評価の独自性というものが失われるんじゃないかと思うんですが、この点はいかがでありましょうか。

○政府参考人(塚本壽雄君) 二点の御指摘でございます。
 まず、法案の第十二条関係でございますけれども、私ども当局から国土交通省あての文書でございますけれども、同条によりまして、総務省が行う評価の対象となる政策というものにつきましては、方向性のようなものを可能な限り客観的かつ具体的な基準と言えるようなものになる形で基本方針に盛り込むことを責任を持って図るということにしたわけでございます。これは、今後必要な事項について検討を行うという趣旨でございまして、対象となる政策を法律の規定よりも限定するといった趣旨ではございません。
 また、もう一つの十三条関係でございますけれども、これにつきましても、総務省が行います政策評価というもの、これを効率的かつ効果的にやるという観点からは、やはり各府省における評価の実施状況や実施計画に留意することも大事だということでございます。こうした点を踏まえまして、私ども総務省としての評価の計画をつくるに当たりましては各府省と意見交換を行うということでございまして、これは各府省と事前に調整を行うという趣旨のものでもないわけでございます。
 いずれにしても、大変御懸念をいただいて恐縮でございますけれども、私どもが行います評価といいますものは政策評価そのものの総合性あるいは厳格な客観性というものを確保するという使命を帯びておりますので、こうした機能が的確に発揮できますように、時宜にかなった適切な対象政策の選定ということには十分意を用いてまいりたい、こう考えている次第でございます。

○松岡滿壽男君 小泉さんは、痛みを恐れず、ひるまず、とらわれずと言っているんだけれども、どうもこれはお互いが痛みを和らげるような事前の話し合いをしているとしか見えないんですよね。どうもその辺が従来の考えから離れていないという感じがするんです。
 研究開発とか公共事業、ODAについては事前評価が義務づけられているわけですけれども、国土交通省との覚書では、災害復旧事業、地方公共団体の自治事務など、事前評価が不適当な公共事業は対象から外すと。外務省とは、ODAの実態、開発援助委員会のメンバーで事前評価を義務づけている国はないということを十分考慮するんだという一文がついているわけですね。それから、文部科学省では、大規模なプロジェクトや重点的資金による研究開発に相当するものとしているわけです。これは、ある面ではしり抜けといいましょうか、ざる法といいましょうか、骨抜きといいましょうか、そういう懸念があるわけですけれども、これについての御見解を承りたいというふうに思います。

○政府参考人(塚本壽雄君) ただいま御指摘の事前評価に関する確認事項というものでございますけれども、これにつきましても、第九条には今お挙げいただきましたような研究開発等の三分野の例示がございまして、その内容についてはまた今後検討を行っていくということが必要でございます。
 御指摘の各点はそれを行っていく上での認識等についての確認でございます。したがいまして、九条の規定がどういう趣旨であるかとか、あるいは各分野における事前評価というものが内外でどのような客観的な現状にあるのかとか、あるいは政令で定めますけれども、政令を検討していく作業の手順とか留意事項にどういうものがあるのかということの確認ということにとどまるという認識でございます。
 趣旨そのものの基本は新しい制度をつくるということでございます。そのためには、やはりこの制度の実効性を高める、また制度の的確な運用を図るということは当然のことでございまして、このことの認識を確認するということそのものが事前評価の義務づけの対象範囲を限定するというような趣旨では全くございませんので、その点はよろしく御理解を賜りたいと思います。

○松岡滿壽男君 大臣、新しい試みをするたびにこういうふうに局長クラス、課長クラスで事前に確認書とか覚書を交わすというこのあり方、これはやはりそろそろ新しい時代へ向けて変えていかなきゃいかぬと私は思うんですが、いかがお考えですか。

○国務大臣(片山虎之助君) 昔から、こういう新しい法案を出すときは全会一致の同意が事務次官会議、閣議で要りますから、議院内閣制で閣議が意思決定機関ですから、こういうことがよく行われるんですけれども、まあどっちもよくわかっていますから、松岡委員、余り実害ないですよ。確認、確認と言っていますから。まず第一に私や副大臣は知らないんだから。だから、拘束は受けませんよ、こんな覚書に、我々は。それは確認なんだから、お互いで確認しようというのでコミュニケーションの一種だと思っていますので、昔からこういう慣行があるんですね。どっちも覚書を書いては得したと思っている。どっちも得してないですよ。実害ございませんので、ちゃんとやりますので、よろしくお願いします。

○松岡滿壽男君 実害はないんでしょうけれども、私が申し上げたいのは、やっぱり意識改革なんですよ。今までの中でどっぷりつかっているやり方じゃなくて、新しい時代を迎えるということについての意識を変えてほしいということを私は言っているわけです。
 それと、先ほど議論もありましたが、特殊法人をこれは外していますね。これはどのように対応していかれるんでしょうか、特殊法人の政策評価については。

○大臣政務官(新藤義孝君) これは、先生から御指摘いただきましたように、政策評価に関しては我が国にとって画期的な制度になります。同時に、これがもし成功した場合、成功させるんですが、世界各国の行政事務においても画期的なものになるんです、まともにここまでやっているところはありませんので。そういう意味では非常な難しい仕事でもありますので今一生懸命やらせていただいている、御関心を持っていただいているところでございます。
 特殊法人につきましては、こういう仕分けになっております。政策評価を行うのは、各府省の、各省の企画立案をする政策本体についての評価を行う、これが政策評価であると。そして、特殊法人というのはその政策に基づいて実施機関としてつくられた機関であると。だから、そちらについてはこの法律の評価の対象からは外してあるのでございます。あくまで特殊法人を抱えるその前の政策の部分に焦点を当てているというのが政策評価でございます。
 あわせて、ただ当然のように、実態上は、その政策を評価するときに実施機関がちゃんとやっているのか、それからそこに問題がないのか、資金面等々いろいろ工夫の余地はないのかという調査をすることは当然あり得るんです。政策評価をするために、その前提としての調査というのは当然起こり得るべきだと。だから、全く見ないというわけではないということなんでございます。
 それから、特殊法人そのものの評価につきましては、これは平成十二年十二月一日付閣議決定で行政改革大綱ができ上がっておりますが、この行革大綱の中で、特殊法人改革については経営評価というものを実施しろと、こういうことで、特殊法人そのものに対する経営評価をきちんとしなさい、これはまた行革大綱の方で定められて実施されていくものと、このように期待をしております。

○松岡滿壽男君 先ほど弘友議員が下水道の話とそれから浄化槽の話、それから農林省がやっている集落排水、これを例に挙げてお話がありました。
 これは確かに、事業主体は地方公共団体だけれども、非常に困っているんですね、それぞれが。私も市長時代に流域下水道でやろうか公共下水道でやろうかということで随分建設省とも相談をして、当時、流域下水道がはやりだったんです。それで飛びついたけれども、これは年数がかかって金がかかってどうにもならないわけです。だから、実際は公共下水道でやった方が正解だった。今そう言っている。それは三十年近く前の話ですけれども、そういう問題についてはしっかりメスを入れると、国のレベルで。
 例えば、し尿の問題も、し尿処理をして川に流すというのは問題があるというので焼却をやっている自治体もあるわけですよ。燃焼させている、し尿を。その業績というのは一体どういうふうに評価できるのかとか、国民に身近な問題で行政評価というものがきちっと根づくことを私は期待したいと思うんです、せっかくこういう法律つくるわけですから。
 それともう一つ、この前、私、予算委員会で思いやり予算の問題を河野外務大臣に、三月ですか、六千五百億円ぐらいやっていますね。外交機密費はこの対象にはならないということですけれども。例えば思いやり予算で、あのとき私が質疑をしましたのは、自衛隊が二十五万人、それから米軍が四万人なのに、光熱水費が同じ三百億円だと。そうすると、アメリカ軍は靴を履いておるけれども我が自衛隊ははだしかと。そうしたら、いや、アメリカにこれを切り詰めるように陳情したいということを言っておられましたが、例えばこういう問題です。こういう三百億円の光熱水費なんかについてはこの行政評価の対象になるんですか、思いやり予算その他含めて。

○国務大臣(片山虎之助君) 大変難しいところです。これは外交問題でもあり、極めて高度の政治的な判断に基づく予算だと思いますけれども、私は、政策評価の対象になると思いますので、そういうことも入れて評価はいたします。

○松岡滿壽男君 何しろ自衛隊の五倍も六倍も、どういう使い方しているのかということについては、私はこれはきっちりと国民にわかりやすく評価をしていただきたいというふうに思います。
 それから、郵便貯金の自主運用の問題です。
 郵便貯金の運用が大蔵省の資金運用部から総務省での自主運用に四月一日からなっております。これはどのように運営をしておられるのか、伺いたいというように思います。

○政府参考人(松井浩君) この四月から財投改革に伴いまして郵便貯金が全額自主運用になったわけでございます。郵便貯金の資金の運用につきましては、事業の健全経営の確保を目的として市場において安全確実な運用を行うことを基本にしております。
 具体的には、昨年末、郵政審議会に諮問いたしまして、運用計画を策定し、公表したところでございます。その中で、運用の基本方針として定めておりますのは、第一に安全確実性を重視するということと、国内債、債券でございますが、国内債を中心として運用するとともに、その運用手法としては長期安定的な運用手法を基本にしているということでございます。第二に、株式につきましては、分散投資の観点から補完的にやりますが、これは民間への委託によって運用するという考え方でございます。第三に、公的資金といたしまして市場への影響を十分考慮し、市場を攪乱することのないよう配慮することを規定しております。

○松岡滿壽男君 昨日の報道で、簡易保険福祉事業団が行っている簡易保険と郵便貯金の資金運用事業を、まだでき上がっていないわけですけれども、郵政公社に統合するという記事が出ていたわけですけれども、これを具体的にちょっと御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(松井浩君) 昨日の読売新聞の報道では、二十二日に発足する特殊法人等改革推進本部は、簡保事業団の資金運用事業を郵政公社に行わせるよう総務省に正式な検討を求める方針というふうに出ておったのですが、この件については全く承知しておりません、それ自体は。
 郵政事業につきましては、中央省庁等改革基本法によりまして、平成十五年中に国営の新たな公社に移行することとされておるところでございますが、簡保事業団を通じて行っております現在の指定単運用のあり方につきましては、郵貯資金、簡保資金のより効率的な運用を図る観点から、公社の制度設計とあわせてこれから検討を行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。

○松岡滿壽男君 参議院は行政監視委員会が存在しておるわけです。これはやっぱり参議院のあるべき論の一つの柱だと私は思うんです。
 この法案の趣旨は確かに評価に値すると私も考えておるんですけれども、雑則のところで「国会に提出するとともに、公表しなければならない。」というふうにうたっているわけです。それで、行政監視委員会については触れられていないわけですけれども、行政監視委員会との整合性、これはどういうふうになっているのか。これを伺いたいと思います。

○国務大臣(片山虎之助君) 雑則というのは、これは法律上の形式でございまして、まとまったグループは章を立てて、チャプターをつくってまとめるんですが、こういうものは雑則になるので、別にこれは国会への報告を低く見たわけでは全くありません。立法形式でございます。
 参議院の場合には今、松岡委員御指摘のように行政監視委員会がありますので、行政監視委員会の所掌を見ますと、政策評価というのは委員会の所掌になっていますね。だから、私はこの政策評価の結果の公表等について、行政監視委員会が中心に御議論いただけるものだと我々は考えておりますので、大いなる議論を期待しております。

○松岡滿壽男君 終わります。
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○委員長(溝手顕正君) 本日、石田美栄君が委員を辞任され、その補欠として輿石東君が選任されました。
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○委員長(溝手顕正君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本案の修正について宮本君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。宮本岳志君。

○宮本岳志君 日本共産党を代表して、議題となっております行政機関が行う政策の評価に関する法律案に対する修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
 これより、その提案理由を御説明申し上げます。
 政府提出原案は、行政へのさまざまな国民の批判の高まりを背景に行政機関を改革する仕組みとして提案されたものですが、本法案には国民の声を反映する仕組みがほとんど盛り込まれておらず、単に行政の自己チェック法案というべきものにとどまっています。
 政府原案のもとになった政策評価制度の法制化に関する研究会報告では、国民の意見、要望を受ける窓口の明確化を指摘していますが、この部分だけが法案からは抜け落ちております。これでは、むだな公共事業の削減や効率的な行政を望む国民の要望を行政に反映する上で不十分であるばかりか、各地で実施されている評価システムのように、事実上これが国民サービスを後退させる行政改革推進の口実に利用されかねないと言わざるを得ません。
 我が党は、政策のチェックは基本的には立法府の役割だと考えており、そのための十分な国会の審議時間の保障や調査能力の強化を主張してまいりました。この立場から、本法案に対して、最小限の内容として、政策評価に関し、国民からの意見、要望等を受け付ける窓口の設置を行政機関に義務づける旨の修正を提案するものです。
 何とぞ、委員御各位の御賛同をお願い申し上げ、提案理由の説明を終わります。

○委員長(溝手顕正君) これより原案並びに修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、宮本君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

○委員長(溝手顕正君) 少数と認めます。よって、宮本君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に、原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

○委員長(溝手顕正君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(溝手顕正君) 次に、行政書士法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院総務委員長御法川英文君から趣旨説明を聴取いたします。御法川英文君。

○衆議院議員(御法川英文君) ただいま議題となりました行政書士法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 行政書士は、昭和二十六年の行政書士法の制定以来、目まぐるしく変貌する社会にあって、次々と制定、改廃される法律や条例等に精通し、かつ高度な知識をもって、国民の利便の向上等に貢献してまいりました。
 しかし、制度発足から半世紀を迎えた今日、行政書士を取り巻く環境は大きく変化し、規制緩和や行財政改革等の推進に伴い、行政手続の合理化、効率化が求められる中で、行政書士の果たす役割はこれまで以上に大きくなっております。
 このため、官公署への書類の提出手続の代理、代理人として契約等の書類を作成すること等を行政書士の業務として、その明確化を図ることなど、行政書士制度のさらなる充実を図る必要があります。
 以上のことから、行政に関する手続の円滑な実施及び国民の利便向上の要請への的確な対応を図るため、本案を提出することとした次第であります。
 次に、本案の内容について御説明申し上げます。
 まず第一に、目的規定の整備であります。すなわち、行政書士法は、行政書士の制度を定め、その業務の適正を図ることにより、行政に関する手続の円滑な実施に寄与し、あわせて国民の利便に資することを目的とすることといたしております。
 第二に、業務の明確化であります。すなわち、行政書士が作成することができる書類に係る官公署への提出手続の代理、代理人としての契約その他の書類の作成等の業務を行政書士の業務として明確化することといたしております。
 第三に、日本行政書士会連合会は、行政書士の登録をしたときは、申請者に行政書士証票を交付しなければならないことといたしております。
 なお、この法律は、平成十四年七月一日から施行することとしております。
 以上が本案の提案の理由及び内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

○委員長(溝手顕正君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 暫時休憩いたします。
   午後二時三十六分休憩
     ─────・─────
   午後二時四十四分開会

○委員長(溝手顕正君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、行政書士法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 行政書士法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

○委員長(溝手顕正君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

○委員長(溝手顕正君) 次に、消防団員等公務災害補償等責任共済等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院総務委員長御法川英文君から趣旨説明を聴取いたします。御法川英文君。

○衆議院議員(御法川英文君) ただいま議題となりました消防団員等公務災害補償等責任共済等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 消防団は、消火活動のみならず、地震や風水害など大規模災害時の救助救出活動などに重要な役割を果たすとともに、地域に密着した組織として、住民に対するきめ細かい予防活動、啓発活動等幅広い分野で活躍しておりますが、その活動はしばしば危険な状況のもとで遂行されるため、消防団員等が公務上の災害に遭遇する事例も少なくありません。
 このような消防団員等の公務災害に対する補償等については、市町村の責任において実施しなければならないとされており、この市町村の支払い責任の共済制度として、消防団員等公務災害補償等共済基金が設置され、公務災害補償責任共済事業のほか、退職報償金支給責任共済事業及び福祉事業を行っております。
 一方、消防団活動の実態を見ますと、団員個人の自家用車の使用に依存する度合いが高く、その過程でこうむった損害についても、多くの場合、団員個人の負担となっており、これが消防団活動の支障ともなっているのではないかと懸念されます。
 そこで、基金の行う福祉事業の一環として、このような負担を軽減することにより、消防団員等の活動環境の整備と地域防災体制の充実を図る必要があると思料するものであります。
 以上のことから、消防団員等による消防等の活動に係る環境のさらなる整備を図るため、本案を提出することとした次第であります。
 次に、本案の内容について御説明申し上げます。
 本案は、消防団員等公務災害補償等共済基金等が行う福祉事業に、消防団員等がその所有する自動車等を消防団等の活動の円滑な遂行のために使用し、または使用させたことにより当該自動車等に損害を受けた場合の見舞金の支給を追加しようとするものであります。
 なお、この法律は、平成十四年四月一日から施行することとしております。
 以上が本案の提案の理由及び内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

○委員長(溝手顕正君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
    ─────────────

○委員長(溝手顕正君) 次に、消防法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。片山総務大臣。

○国務大臣(片山虎之助君) ただいま議題となりました消防法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
 この法律案は、火を使用する設備、器具等の規制内容について、市場アクセスの一層の改善を図り、国際的な整合性を確保する必要があることから、その規制内容についての基準を設定するための改正を行うものであります。
 また、あわせて、平成十二年六月に群馬県で発生しました化学工場の爆発火災事故を踏まえ、危険物の保安の確保を図るため、危険物の品名を追加するとともに、平成十二年三月に閣議決定されました規制緩和推進三カ年計画を踏まえ、引火性液体の性状を有する危険物の規制の合理化を図るため、引火点の上限を定める改正を行うものであります。
 以上がこの法律案を提出いたしました理由であります。
 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一は、火を使用する設備、器具等に関する事項であります。
 規制内容についての基準を設定するため、火を使用する設備等の位置、構造及び管理、火を使用する器具等の取り扱い、その他火の使用に係る火災の予防のために必要な事項を条例で定める際の基準を政令で定めることといたしております。
 第二は、危険物の範囲に関する事項であります。
 危険物の保安の確保を図るため、消防法別表第五類の項の品名欄に掲げる物品としてヒドロキシルアミン及びヒドロキシルアミン塩類を追加することといたしております。
 また、危険物の規制の合理化を図るため、消防法別表第四類の項第六号及び第七号の物品の引火点の範囲の上限を設定し、引火点二百五十度以上のものを危険物から除外することといたしております。
 そのほか、これらの改正に伴う所要の規定の整備を図ることといたしております。
 なお、これらの消防法の改正は、原則として公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしておりますが、消防法別表第四類の項に関する事項は公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から、火を使用する設備、器具等に関する事項は公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。また、所要の経過措置を設けることといたしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
 以上であります。

○委員長(溝手顕正君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五十分散会